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政府委員(緒方信一君) 先刻、三重県の
教育委員会からの報告によりますと、津市の
中学校におきまして、水泳訓練中に非常に遺憾な事故が発生したようでございまして、私
どもが入手いたしておりまする状況につきまして御報告を申し上げたいと思います。
学校は津市橋北中学、はしきたと書きますが、橋北
中学校の生徒六百二十名を校長ほか教員二十名引率のもとに津市の中河原海岸で水泳訓練中に、本日の午前十一時過ぎに遭難事故が発生いたしました。
この事故の
原因につきましては、早々の報告でございますのでまだはっきりしたところが明確に出ておりません。あるいは突然大波が襲来したというようなこともいわれておるようでございますけれ
ども、
教育委員会といたしましてもさらに調査を進めたいとかように申しております。
遭難事故の内審でございますが、これも
数字につきましてはあるいは早々でございますので若干違いがあるかもしれませんけれ
ども、女子の生徒五十名がおぼれまして、行方不明を二名出しております。ちょっと
数字の符合しない点がございますけれ
ども、四十六名の者は一応救助をされまして、そうして人工呼吸を施しまして、八名はすでに意識を回復いたしております。しかし、その三十八名のうち二十二名は、これは報告によりますとすでに絶望のような模様であるというわけでございます。
かような遭難の内容でございますけれ
ども、現場におきましては、まあ警察
関係等はもちろんでございますが、県、市の
教育委員会から出動いたしまして、あるいはまた県立の病院から医師が十六名出かけまして救助に当っておる模様であります。また、
関係機関によりまして水難対策本部を設けて、いろいろと対策を講じておるようでございます。県の
教育委員会といたしましては、明二十九日に臨時招集いたしまして、開会をいたしまして対策を協議する予定だと、まあかようなことでございます。
早々の間におきまする調査の結果をとりあえず以上のように報告して参ったわけでございますが、何と申しましても、かようなたくさんの生徒が
学校の行事でありまする水泳訓練中に溺死をするというようなことが勃発いたしましたことは、まことに遺憾なことであると存じます。
教育委員会におきましても十分この点は努力をいたすわけでございまするけれ
ども、
原因の調査を十分に進めまして、その上で適当な指導をさらに行なっていきたいと
考えるわけでございます。何と申しましても、当面といたしましてはこの救助を第一にはかることが必要であると
考えます。
以上のような非常に遺憾なできごとが起りましたことを、報告によりましてわかりました点だけをまず御報告申し上げる次第でございます。