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政府委員(
河野金昇君) 大学の先生並びに海技学院の先生の寮なんかも実は芦屋にある。そこから大体先生
たちは商船大学、それから
海技専門学院、この
海技専門学院の方が両方に分れておるわけで、芦屋の方と深江とに分れておりますが、これは何と言いましても、
先ほど松原さんの御
質問にも答えましたように、商船大学の方は御承知のように高等学校を出た正規の学生で、十九か、二十の連中が入って行くところであります。片方は技術は相当にあるけれ
ども、その技術なり、学問体系が古くなっているというようなことで再訓練をするのでありますから、二十五くらいから五十過ぎたような、いわばお父さんのようなのが、子供のような者と同じところで
教育を受けるということは、むしろ好ましくないような実は傾向も現われてきておるのであります。だからどうしても大学の方ももっと生徒がふえ、それから
海技専門学院の方も、御承知のように、何も紫雲丸事件が起きたからどうこうということではありませんが、再
教育という声が起っておったのであります。これはどうしても
計画的に十分やって行かなければなりませんから、どうせもうすでに芦屋の方に千何坪というように寄宿舎やら教室の一部などがありますから、その増築の分は、むしろこの寮に近い、また教室の一部もすでにある芦屋の方にかためた方がいいのじゃないだろうか、そういうことで、それに大学が実は経過から申しますと、衆議院の何と申しますか、衆議院というよりは議員提出の
法律案で作った学校であります。これはちょっと特例に属するような学校であります。従ってこの問題に関しましては、いろいろ衆議院の方におきまして、その大学ができた当時の、これは無理もあったと思うのです。議員立法でこういう学校を作るということに無理もあったと思いますが、そういう経過からかんがみて、いろいろ代議士の
方々も、ただ
ほんとうにまっすぐにものを見るというのでなしに、いろいろな経過等にかんがみてあったのであります。そこで私
たちは
教育にそういうようなことを入れてはならないと思いまして、それで
運輸省の船舶局、それから文部省の方の大学局と、それから商船大学と
海技専門学院と、この四者が集まって、そうしてどういうふうにすることが一番
目的を達することかできるか、議員は予算を組んだりなんかは必要であるけれ
ども、あまりにも学校をどこにおくとか、しまいにはあの先生がいいとか、悪いとかという議論も実は出てきたのでありますから、そうなると、これはなかなか国会できめるということはむずかしいから、その四者の会談によっておきめになるならば、それでけっこうだというような
結論に、実は衆議院の方でむずかしくなりましたから、実はそのむずかしい御議論をなさる
方々にも
お願いしまして、そういう純
事務的に四者において話し合いがきまったならば、それに従おうじゃないかということになりまして、この四者の間において覚書等もかわされたようでありますから、いろいろ経過等はありますけれ
ども、その覚書の
結論も
先ほど私が申しましたような
結論であります。その
理由は別かもしれませんけれ
ども、
結論はそういうことで、この芦屋の方に海抜専門学院は増築をする、しかし今後の何と申しますか、
協力し合うということは当然であるというような、それから大学の方が必要とするような設備とか何かは、専門学院の方に持って行くということはしないというような、そういうこまかい
事務的というか、ものの処分の仕方まで四者の間において話しがまとまったのでありまして、こういう簡単な問題が非常に衆議院においてむずかしくなりましたから、最後に
事務的に四者の間に処理していただくことにして、こういう結果になったのであります。