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1955-06-28 第22回国会 参議院 内閣・農林水産委員会連合審査会 第1号 公式Web版

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  1. 行政機関職員定員法の一部を改正す (会議録情報)

    昭和三十年六月二十八日(火曜日)    午前十時三十七分開会     ―――――――――――――  委員氏名   内閣委員    委員長     新谷寅三郎君    理事      植竹 春彦君    理事      宮田 重文君    理事      木下 源吾君    理事      松原 一彦君            井上 知治君            木村篤太郎君            中山 壽彦君            中川 以良君            長島 銀藏君            上林 忠次君            高瀬荘太郎君            野本 品吉君            加瀬  完君            千葉  信君            松本治一郎君            田畑 金光君            松浦 清一君            三好 英之君            堀  眞琴君   農林水産委員    委員長     江田 三郎君    理事      秋山俊一郎君    理事      白波瀬米吉君    理事      三浦 辰雄君    理事      戸叶  武君    理事      千田  正君            青山 正一君           池田宇右衞門君            大矢半次郎君            重政 庸徳君            関根 久藏君            田中 啓一君            長谷山行毅君            飯島連次郎君            奥 むめお君            溝口 三郎君            森 八三一君            亀田 得治君            清澤 俊英君            小林 孝平君            三橋八次郎君            東   隆君            棚橋 小虎君            菊田 七平君            鈴木 強平君     ―――――――――――――  出席者は左の通り。   内閣委員    委員長     新谷寅三郎君    理事            植竹 春彦君            松原 一彦君    委員            井上 知治君            木村篤太郎君            長島 銀藏君            上林 忠次君            野本 品吉君            千葉  信君            三好 英之君   農林水産委員    委員長     江田 三郎君    理事            秋山俊一郎君            白波瀬米吉君            三浦 辰雄君            戸叶  武君            千田  正君    委員           池田宇右衞門君            飯島連次郎君            溝口 三郎君            亀田 得治君            清澤 俊英君            三橋八次郎君            小林 孝平君            東   隆君            棚橋 小虎君   政府委員    人  事  官 入江誠一郎君    人事院給与局長 瀧本 忠男君    行政管理政務次    官       森   清君    行政管理庁次長 山中 徳二君    行政管理庁管理    部長      岡部 史郎君    農林政務次官  吉川 久衛君   事務局側    常任委員会専門    員       杉田正三郎君    常任委員会専門    員       川島 孝彦君    常任委員会専門    員       安樂城敏男君    常任委員会専門    員       倉田 吉雄君    常任委員会専門    員       林  達磨君     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件 ○行政機関職員定員法の一部を改正す  る法律案内閣提出衆議院送付)     ―――――――――――――   〔内閣委員長新谷寅三郎委員長   席に着く〕
  2. 委員長(新谷寅三郎君)(新谷寅三郎)

    委員長新谷寅三郎君) ただいまから内閣農林委員会連合審査会を開会いたします。  行政機関職員定員法の一部を改正する法律案を議題といたします。
  3. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 私ども農林水産委員会の方におきまして、この定員法改正の中で農林水産関係を今までいろいろ検討をして参ったのでありますが、その検討一つ結論的な問題について政府の方へお伺いしたいと思うのでして、問題はいろいろあるわけで、たとえば林野庁の問題、統計調査の問題、あるいはまた食糧庁の問題、まあ大きなところはその三つですが、その林野庁の問題なんかにつきましては、こちらの委員会の方へも陳情書でもつて出ておると思いますから、そういう問題については時間がございませんから、あまり触れないことにいたしまして、まず、私食糧庁の問題についてお尋ねしたいのですが、食糧庁の今度の定員の中で一番大きな変化は、横浜及び名古屋サイロの設置される問題につきまして、実質的にはそこで非常な大きな配置転換を行うということ。それからもう一つは、着港検査及び病変米検査の問題があるわけですが、実は私どもこの間着港検査現場あるいは横浜サイロ現場等農林水産委員会として調査に行ったわけですが、管理庁なり、あるいは人事院の方では、サイロやあるいは着検現場というものは十分ごらんになって今度の定員というものをお考えになっているのかどうか、その点からお伺いしたい。
  4. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) お答え申し上げます。行政管理庁管理部長でございます。食糧庁定員を査定いたします場合におきまして、農林省の当局と数回打ち合せをいたしたわけでありますが、その際におきまして、サイロ運営に必要な職員をどうするか、及び着検の拡充による人員をどうするかということにつきましても十分話し合いまして、その際も、できるだけ早い機会にサイロ運営状況につきましても、現地をさらにあらためて視察しようということにはなっておりましたが、この定員を査定いたします場合におきましては、行政管理庁管理部といたしましては、現地にお伺いいたしまして視察したことはございません。
  5. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 そこで私は大へんな間違いができているのじゃないかと思うのでして、私どもサイロとか、着検とかいう現状は机の上では聞いておりましたけれども、実際知らなかった、ところが行ってみると、これは大へん仕事でして、たとえば着検の問題にいたしましたところで、船倉の中で一々さしを当てているのですが、船倉の中はこの間行ったときも温度が三十五度、そこで大体港へ入りますというと、荷揚げを急ぎますからして、そうすると、もうそれが済むまでずっと作業が続くわけです。人夫作業をやっているというと、検査員の方でも作業を休めるわけには行きませんので、そこで聞いてみるというと、十二時間勤務の二交替でやっておる、そこで機械なり、またあれは何というのですか、クレーンというのですか、俵をたくさん積んでぐうっと上げますからして、どこかへひょつくりぶつかると落ちてきて大けがをしなければならねというような、今のところまだ職員けがはありませんけれども……。そうしてこう言っちゃ悪いですけれども、波止場の人夫の人というのは入れ墨をした人もありますし、いろいろごつい人ばかりおられますが、そういうと、ころでやっている作業なんです。これは一体普通の食糧検査仕事とは全然違うのじゃないかということなんです。それからサイロの方にいたしましてもその通りでして、あそこのちょうど試運転だけ終りまして、そうしてまだ本運転に入っておりませんけれども、本運転へ入らないというのは、これは実は整備ができないから、人間整備ができないから本運転ができないのでありまして、五月の末までに試運転が終った、大きな、何億ですか、八億とか、十億とかいう金をかけて作った施設ですから、本来試運転が終ればどんどん作業をして行かなければならぬのを、試運転は終ったけれども、あとの作業はやっていない。一ヵ月以上も休んでいるというのは何かというと、定員が揃わないという問題です。あなた方の方の案で行きますというと、常勤非常勤を若干つけておりますけれども、しかしながら、正職員の問題については、あそこへ入れるために定員増をしているのじゃなしに、よその方から配置転換で持ってこられる、それで行って聞いてみると、たとえばサイロ作業というのは、これはごらんになっていただけばわかりますけれども、ざっくばらんに言えば、これは製粉工場と同じようです。製粉工場のもっと荒っぽいものだということが言えるだろうと思います。ほこりが非常にして、タオルで口におおいをしてやっている、そこで今までの食糧事務所職員が机の上でやった仕事、あるいは地方へ出て行って米の検査や麦の検査をする仕事とは全然違って、一つ工場労働者です。それから自動的なコンベヤでずうっとやって行くのですから、一つ休みがない、工場労働者であってこれまた十二時間勤務の二交替、しかもこの間試運転のときでも、石川島のベテランがやっておったのが、これが片手を機械にまき込まれてなくしたというような不祥事さえ起っておるわけです。そういう状態のところへ、一体どこからその正職員を持って来るのだと聞いてみるというと、たとえば電気専門家が要る、機械専門家が要る、そこで食糧庁履歴書を調べてみて、八年前に電気学校を出た、今はもうその後電気のことをやめてしまって米の検査ばかりやっているけれども、八年前に電気学校を出たからいいだろうじゃないかというので、大切な電気のところにボンと職員を置いておる、私はここにきてみて、あなた今まで何をやっておったのだ、米の検査をやっていました。電気のことはわかっているか、八年前に学校を出たからわかっていると思いますという程度のことなんです。そういうような形でもってこの運営ができるか、どうかということなんです。そういうような非常な激烈な仕事でありますからして、一向志願者はありゃしません。現にあそこの人員がまだフルには入っていないわけでしょう。なかなかよそから配置転換をして連れてくるといったところで、第一秋田県の方から連れて来たところで宿舎もありゃしませんよ。宿舎もないところへこいと言ったって無理ですよ。家族持ちなんかきたところで寝るところもない。そういうような状態で、しかも今この食糧庁仕事とは全然概念の違った製粉工場的な仕事をさせていること、こういうただ従来の定員に対する考え方でやっていいのかどうか、あるいは従来の勤務体系なり、給与体系でいいかどうか、私はこれは厳密に調べて行くと相当基準法違反、またあるいはその他の現在の法律違反がたくさん出ているのじゃないかと思う。たとえばそこは七階の建物で、七階の建物に窓はありません。作業中小便がしたくなったらどうするか、一番下まで下りなければ小便ができません。その間コンベヤで自動的にどんどん仕事は動いている、とにかく切り詰めた人を配置しておいて、その中で一人の人が小便に行ったら作業をストップしなければならない、その間に事故が起きたらどうするか、そういう問題について一体政府の方でどういうお考えでこの定員を作られたか、だから食糧庁総務課長に聞いてみても、総務課長もどうもこんなものとは知らなかったということです。実際やってみて初めてこれは大へん仕事だということがわかったような状態ですが、こういう点について人事院なり、あるいは管理庁の方でどういうお考えでこんな定員をお考えになったか、あるいは給与体系等をお考えになっているのかということです。
  6. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) この食糧庁におきまして、御承知通りサイロが今年の四、五月から試運転し、さらに本格的に動き出すと、それについての新たな職員が要るようになるということは、私どももよく承知しているのでありますが、根本的に申しますると、何と申しましても、できるだけ現在の職員をふやさないように、できたら職員内部配置転換においてやりくりをして行きたいというのが、政府全体としての強い要請でございますので、私どもといたしましては、食糧庁におります職員二万五千四百余という職員で、何とか配置転換できないかということが第一の希望でありまして、そういうような考え方に基きまして、できるならばこの二万五千四百人の食糧庁職員の間で事務の整理、配置転換その他によって補って行こう、それができない場合においては新たなる職員を認めることもやむを得ない、ことに食管の特別会計におきましては、今のような要請はございますが、しかし何と申しましても食糧管理事務を適正に運営するということが本来の趣旨でございますので、単に定員を抑えるための定員法であってはならないということは私どもはよく存じております。昨年の暮から今年の一月、二月ごろにかけましての定員の査定の場合におきましては、現在工事中の名古屋横浜サイロがほぼ三、四月、五月ごろには動き出すと、それについての職員というものにつきましても、これも今、江田さんからお話のありました通り、新たな仕事でありますだけに、机上プランもございましょう。実情のわからない点もございましょう。ことに大規模ないわば工場形態をなす事業場におきまして、この職員をどう使うかということも、これはいろいろな問題があるわけでございます。そこの職員を全部それでは恒常的な定員の中に入れるのか、あるいは臨時職員のような形にするのか、いろいろ問題もあるわけでございまして、結局最小限度基幹要員は、これは食糧庁全体の二万五千の職員の中から配置転換や、それから工場労働者に類するような部面については、さしあたり常勤労務者及び非常勤職員をもって本年度は処理して行くよりほかないのじゃなかろうか、そうして業務の形態が定型化して、本格的な定員の中に繰り入れる分がわかってくれば、それを繰り入れる。それ以外にはやはり民間工場労働者類似形態をとるものについては、そういう類似雇用形式考える、及びその職分を考えるべきじゃなかろうかと、こういうような感じで参ったわけでありまして、そのためにとりあえず、御承知通り常勤労務者を百十二人ふやす。しかし内部やりくりによりまして、たとえば横浜におきましては定員法職員を四十五名つける。それから常勤労務者非常勤職員をそれぞれ合わせて三十数名つけるというような形でやったわけでありますが、それがいろいろ当初のことでありまするので、そごを来たす。ことに先日農林省職員組合の一幹部から聞きますと、右腕に非常な負傷した方が出たというようなことも聞きまして、まことに遺憾に存じておったわけであります。そういう点におきまして、あるいは定員配置につきまして、当初の事業でございますので、不十分な点はあったかと存じますが、その点につきましては今後農林省及び大蔵省とも打ち合せし、実地を調べまして、適正なる定員配置に努力したいと、こう存じております。
  7. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 あなた方の方が定員をふやしかくないという、この気持は私たちも十分了解することができるわけです。ところがまあ一文惜しみの百失いという言葉もありまして、とにかく膨大な国家資金をつぎ込んで建設ができている。それが五月の末には試運転は終った。五月の末に試運転が終れば、もしこれが普通の営利会社であれば、施設ができたのですから、これは一日も休みなくどんどん運転して、元を取って行かなきゃならぬ。ところがまあ官庁というところは便利なところでありまして、特別会計とは言うものの、そういうきびしい成績をあげなきゃならぬような要請が、あるのかないのか知りませんけれども、われわれが見ると、大してそういうことを追い詰められておらぬように思うので、五月の末に竣工検査が終っても、まだ本運転には入らない。入れないはずですよ。六月十五日現在の食糧庁の報告を見るというと、たとえば本職員の四十五名という計画に対して、充足はわずか二十五名なんですね。五割ちょっとしかまだ充足していないのです。試運転終ったのに人員の充足できないなんというような、こんなばかげたことをもし民間でやったら、これは担当重役は責任問題になってくると思うのです。それでそういうふうなことを一体なぜ充足できないかと言えば、私は、やはり今の食糧庁の中から何でもかんでも探し出そうとするあなた方の定員つけ方に無理があるのじゃないかと思うのです。大体電気専門家が要る、機械専門家が要る、そういういろいろな専門家が要るのに、履歴書を引つくり返して、八年前の電気学校を出ているからよかろうということで、しかも行ったところで、行けば今までの仕事とは違った製粉工場労働者と同じようなことをしなきゃならぬのだ、作業をするのにマスクを口にはめてやらなければならぬのだ。それでもけがをするかもしれないと言ったら、志望者はないのだ、それで行けと言ったところで……。適任者を探さなければならぬ困難があるけれども、かりに適任者があるとしても、そこへ行けということは私は非常に無理があると思うのです。それも本来から言えば、こういう非常に高度の性能の工場管理なんですからして、やはり今の食糧庁の中から人を探すということ以外に、もっと専門家を広く外から求めるということをやってもらわぬと、せっかくこの定員の面ではあなた方は非常にセーブされたことをお考えになっているかもしれませんけれども、これが運転が一たび事故を起したらどうなるのか。あるいは、フル運転もできない。フル運転しないでそこに稼働率が悪くなったらどうするのか。逆に大きなロスになってくるわけなんでありまして、この点についても今おっしやいましたが、あるいはもう一ぺん再検討されます用意があるかどうか。ことにサイロ着検の問題は、これは全然今までの仕事と違うということをお考えになって、さらに検討をされる用意がございますか、どうですか。
  8. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) サイロ着検定員の問題につきましては、今年度はともかくこの形態でやって行けるというように関係省の話し合いが今ついております。それから今、江田さんのおっしゃる問題は、私食糧庁の中から具体的な人を探せというのじゃないのでございまして、定員食糧庁の二万五千の中でまかなうのでございまして、具体的な人は私それは能率の高い有能な人を、各方面からその仕事に一番ふさわしい人を、これを農林省の責任において持ってくるのが当然でございまして、中にいる、食糧庁食糧事務所の中から探せ、こういうわけでございませんので、その点は念のため申し上げておきますが、しかしどちらにいたしましても、現在のところ本年度はこの定員におきまして、あるいはこの食糧庁予算の範囲内におきまして、非常勤職員臨時職員その他によって本年度は何とかやって行っていただく。そして明年度予算及び定員の際におきまして、根本的にこれは十分検討いたしたいと、ころ考えております。
  9. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 どうも、まああなた方も面目がありまして、一たんこういうものを出されるというと、また途中でおかえになるということもできぬかもわかりませんけれども、しかし、さっき一番初めに私お聞きしましたように、一体あなた方がこの現場ごらんになって、この定員つけ方をお考えになったかということなんです。実際私ども農水委員会としても、サイロができたということを聞いて、それじゃ新しい施設だから見物に行ってみようという程度で行ってみたのですが、行って見て、これは大へんだ、こういうような仕事をやっておったのでは、これはもうサイロ運転はできぬということをみんな感じたわけなんです。しかも一方においてはあのサイロの隣に何か新しいものが民間施設でできております。風説はとんでおります。そういう民間施設ができると、現在の国労のサイロコンベヤの方から道がついて、後の方へもサービスをするようになる。おいおいこれは民間の方へ移ってしまうのじゃなかろうか、国営のものも民間に移るのじゃないかといううわさがとんでおります。私どもはそういううわさは別に根拠があるとは思いませんけれども、しかし今のやり方を見ると、とても運営できない定員なり給与体系をお考えになっておるのじゃないか。第一ああいう一方においては港に船が若く、それを搬入作業をして行かなければならぬ。片方には貨車が着く、トラックが着く、はしけが着く、それに対して搬出作業をやって行かなければならぬ。そしてどんどん動いておるのですが、そして勤務時間を聞いてみると十二時間の二交替、そして今までの米の検査をしたり、食糧庁の机の上でする諸君と同じ給与体系、そういうことについては、一体人事院なんかでは、そういう給与体系なり、勤務時間というものを妥当とお考えになっているのですか。
  10. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) ただいまお話しの定員の問題でございますが、これは御存じの通り行政管理庁並びに所轄庁の方の関連になっておりますので、人事院としてつまびらかにいたしませんのでありますが、具体的な勤務条件につきまして、もちろん人事院といたしましては一定の服務の条件もございまして、勤務につきましては、おのずからそこに限度があるのでございますから、実際の仕事能率が上りまして、しかも職員公務員法に定める一つ条件のもとに勤務されることを期待するわけでございまして、もし何か特殊勤務手当の問題とか、そういう問題がそこにあり得るといたしますれば、所轄庁からのまた御希望によりまして十分検討してみたいと思います。
  11. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 これは私どもは、今のまあ管理庁の方から言われる来年の予算では再検討するということを、まず第一に不十分だと思うのです。やはりこういう大きな仕事で金をもうけてもらわなくちゃならぬ仕事については、もう少しゆとりのある考え方をしてもらわぬと、そこで国営能率論というものがあるわけなんです。その点はやはりせっかく大資本をかけてやった仕事ですから、これがフルに動くような定員つけ方を、これは来年と言わずに、すみやかに検討してもらって、まずあなたも一ぺん見ていただきたい。ごらんになれば、私たちの言っておることが無理かどうか、よくわかりますから、そうしてこれは途中であっても、一つの暫定的な措置でもとって、定員について考えてもらわなければならないと思いますが、かりに定員がどうあろうと、今のような給与の体系なり、勤務時間あたりでは、これが人間がやって行けるかどうかということなんですね。人事院はそういうことの要請があったらということを言われますけれども、あなたもごらんになったことないでしょうね。
  12. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) ございません。
  13. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 実際こらんになればすぐわかるのですよ。着地検査の際に、ハッチは大体二十メートルくらいあるそうです。その船倉の中に入って十二時間ぶっ続けですよ。ぶっ続け作業しているんです。しかも頭の上では始終クレーンが回って、そうして非常に簡単に積んだ約百斤つつの麦の俵が二十くらいづつ詰って、それがこう動くんです。それで下手をしまして、これが船側にでもぶつかると、往々にしてこれが散るというのです。その注意をしながら、たった一人で十二時間ぶっ通しでやるのですよ。しかもその温度を聞きましたら、ちょうど当日は二十八度くらいのまれな暖気で、外でも苦しいのです。ところが中は三十五度だと言うのです。これは人間として耐える温度でしょうか。それを十二時間やれということは、大体人間作業をしいるということになるのでしょうが。それがたった二交替で行くという話になれば、場合によりましたら荷役の請け負い等関係になりますれば、それがまた継続勤務になる。今は幸いにして七時半から大体六時までで打ち切っておるそうですが、お昼に一時間休みがあって、そうしてそのほかに少しばかり休みがあるということですが、その休みはほとんど休むひまはないだろう。片一方は交替でどんどん積んで行く、それに間に合わして検査して行く。そうして危険の中にあって頭の上を注意してやっておる。それに何ら増員とか、給与的なものを与える、人間的なことを考えていない。
  14. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) ただいまの具体的の現場の状況につきましては、私どもも実は今まで拝見したことはございませんで、ただいまよく存じませんでございますが、全体の問題といたしまして、御存じの通り、非常に今のお話のような、たとえば高いところで勤務いたしますとか、あるいはレントゲン作業のような非常に危険がございますとか、あるいは非常に高熱のもとに仕事をいたしますとか、特別にその勤務の過程において骨が折れます場合は、給与制度といたしましては特殊勤務手当と申しまするか、そういう場合に特殊な手当を出すような制度がございます。そこで今の現実の問題がこれに該当いたしますかどうか、所轄庁とも相談いたしまして検討いたしております。
  15. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 私どもは抽象的な論議をしているんではないんでして、具体的に言っているわけなんです。先ほど来私はサイロの状況を申しましたし、今、清澤委員着検現場のことを申しましたから、あなたの方でもおわかりだと思いますが、そこで本来こういうようなことは、今までにもうちゃんと打ち合せができて、そうしてちゃんとした給与体系なり、勤務時間の体系なりができておらなければならなかったと思うのですが、今の人事官のお話では、関係当局の方からお話があればということでありますが、農林政務次官は、この問題は人事院の方に対してどういう申し入れをされましたか、政務次官もおそらく現場ごらんになったと思いますが……、なってはいないと思うけれども……。(笑声)
  16. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 私もまだ現場を見ておりません。(江田三郎君「それ、だから困るのだよ」述ぶ)事情は担当官の方から説明を聞いております。何とかすみやかに充実、充員しなければならないと考えておる次第でございます。
  17. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 充員だけじゃないのですね。充員だけでなしに、こういう作業については給与改訂なり、検査時間当りについて、もっと特別な措置を考えることを人事院と相談すべきじゃないかということなんです。
  18. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 私の言葉が足らなかったのでありますが、御指摘のような点について、ただいま人事院と交渉中でございます。
  19. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 まあ交渉中ということに変りましたから、それでもいいですけれども、さらに今度の場合に、着検にいたしましても、サイロにしたところで、まあ常勤労務者非常勤をいろいろつけておられるわけです。もちろん常勤とか、非常勤というふうな問題については、ひとり農林省定員だけでなしに、当委員会でもいろいろ根本的にお考えになっていると思うのでありますが、ただ私は特に農林省の場合には、この非常勤常勤という制度が混乱しているのじゃないかと思うのです。たとえば米の検査をするのは、これは農民にとって大へん関心を持たなきゃならぬ問題なんです。検査の等級いかんによってすぐ値段が違うわけですれ、米でも、麦でも……。そこで一体米の検査非常勤の労務者がやることができるのかどうか。正規職員がやることはわかります。常勤労務者も、今検査官の証を持ってやっておるということも、これもわかります。しかし本来この常勤労務者でも、米の検査という大事な仕事、これ土正規職員でない常勤労務者がやるということについては、私ども一つの疑問を持つわけですが、さらに非常勤というものがそんなことがができるのかどうか、非常勤とは一体何であるのか。非常勤職員に、あなたの方では米の検査をやらすことございますか、どうか。これはちょっと農林政務次官がお見えですから、ちょっと聞いておきますが。
  20. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 正規の職員でない者は……、正規の職員が米の検査をやるべきでございますことは、おっしゃる通りでございます。しかし季節的には御指摘のように、正規の職員でない者も若干やっている事例はございます。そんな状態でございます。
  21. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 具体的に申すと、この非常勤職員が米の検査をする。で、これは常勤労務者の方は検査官の証を持っています。だからこれが検査をするということは、適当であるかどうかは別にいたしましても、われわれとしても、この問題にまでかれこれ言おうとは申しませんけれども非常勤職員の人がこの米の検査をやっても、それは自分が検査官の証を持つていないのですから、他人の検査官の証を持って、そうして他人の判こを使って米の検査をやっているということを、これは農林省はまれなる例として今否定されるかもしれませんが、私たちは相当現場において具体的事例を見ていますが、そういうようなことについては、行政管理庁の方ではどうお考えになりますか。
  22. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 農産物検査官の問題につきましては、いろいろ問題があるわけでありますが、結局は農産物検査法の第九条によりますと、御承知通り、農産物の検査は農産物検査官が行う。で、農産物検査官はしからばだれが任命するかと申しますと、食糧事務所職員の中から所長がこれを指名する、こういうことになっております。この農庶物検査官というものはどういう者か。ことに行政権の執行に当る政府職員というものがどういう身分を持つべきかということにつきましては、これはいろいろ問題もございますが、現在のところの農産物検査法の解釈では、食糧事務所長がその食糧事務所職員の中から、適当な者があれば、これを検査官に指名してよいということになっているわけでありますから、江田委員長からの御指摘の通り食糧事務所勤務する農林技官がその権限を持つことは、これは当然でありますが、なお常勤労務者におきましても、やはり食糧事務所職員という意味で、食糧事務所長が、これが検査をきせるのに適当なのものであると考えまして検査官に折名いたしまして、検査証を渡せば常勤労務者でもこれは可能である、こう考えます。それからさらにこれは極端な例になるのでありますが、食糧検査事務のように季節によりまして非常に業務量の増減ずるような種類の仕事に当りましては、臨時に非常勤に雇われる職員で、そういう方面に練達たんのうの者がおりまするならば、これもやはり所長が検査官に指名して、検査官証を交付して検査事務に当らせておることも、現在の農産物検査法の建前からいって違法ではないというような解釈に、政府部内といたしましては現在のところ統一しております。ただ江田委員長が仰せになりました通り、他人の検査証を使って別人が検査に従事するというようなことは、これはおだやかでない、許されないことは私はこれは当然であると思うのでありまして、せいぜい検査官の証を持っておる者の補助として働くという場合においては、これはまあ認められるのが常識だろうと思います。
  23. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 これはまあ米の検査というものは、なかなか忙がしい仕事なんでして、それでやれ何日に倉庫に入れなければならぬとか、何とかということがあって、そうして庭先まできてくれるのじゃなし、なかなか農家としてもてきぱきやってもらわぬと困ることだし、農家だけが困るのでなしに、これは搬入される倉庫あたりでも、食糧庁でもみんな困るわけであります。それをもしあんたのおっしゃるように、非常勤職員でもそういう米の検査、具体的に検査によってその値段が変るのですから、そういう仕事非常勤職員でもやってもいいのだということになれば、そういうものが非常勤職員であることがおかしいのじゃないですか。もし非常勤職員の中にそういう適任者がおれば、むしろこれは常勤労務者にするか、あるいは正規職員にすべきものであって、非常勤職員とは一体何ですか、非常勤職というのは、これは米の検査というようなことをやっても差しつかえございませんか、で、さらに先ほど申しましたように、それならそれで非常勤職員にやらす場合もちやんと検査の証をお出しになりますか、今後は非常勤職員検査官の証を持って、非常勤職員が自分の判こを持って検査をやってもいいということになりますか、これは今後の方針ですから、ちょっと聞いておきます。
  24. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 現在の農産物検査法の延前におきましては、農林技官以外の、すなわち、本行を有する以外の職員、すなわち用人、常勤労務者と言われる者、あるいは非常職員と言われる者に対しまして、検査官証を交付して検査に当らせても違法ではないと考えております。それから非常勤職員というものはどういうものかということにつきましては、これはいろいろ問題がございます。で、結局現在非常勤職員の特徴は何かと申しますれば、おそらく一般職の給与法に規定いたします給与俸給表の適用を受けないで、同法の二十二条に規定する給与の規定の適用を受ける、すなわちそれに応じて勤務時間、服務その他についても特例を認められておるような職員で、その種類に至りましては、これはもう千差万別で、一々例挙するわけにも行きませんが、そういう種類のものと考えております。
  25. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 これは農林政務次官にちょっと聞いておきますが、今後は非常勤職員にも検査官の証をお出しになるわけでありますですな。そうして非常勤職員が自分の身分証明書で自分の判こを持ってやることができる、やらせるようにするわけですね。
  26. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 法律的には可能かも知りませんけれども、私どもの見解としては妥当ではないように考えます。
  27. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 しかし、妥当でないことを今の行政管理庁の方では、それはやっていいのだということなんだし、それを現にあなたの方はそういうものを出さぬから、非合法で人の証明書と人の判こを持ってやっているじゃありませんか。これはもうどこかの極端な一例じゃございませんよ。もしそういろ事例をあげろというなら、私ははっきり言いますが、たとえば横浜着検現場だって私は見てきております。あの着検現場船倉の中で働く、三十五度の中でやっている特に外国米の問題については、黄変米だ何だといろいろ複雑な問題がありますが、あの現場だって非常勤の人がやっているじゃありませんか、一体これはどうします。そこは問題はやはり今の食糧検査、まあ私はどこでも、かしこでもとは言いませんけれども、少し無理があるのじゃないか。これは管理庁の方は非常勤職員にそんなものをやらしてもいいと言われますけれども、これは常識でお考えになっていただきたい。そんなことを非常勤職員にやらすべきものかどうか。もし非常勤職員が人の証明書を持つて、人の判こを使ってでもやっているというなら、結局それは常勤労務者なり、あるいは本職員定員が足らぬからそんなことになっている。それを押えようという気持もわかりますけれども、とにかく少くとも着検現場なり、あるいはサイロのことについても、これはすみやかに再検討をしてもらわなければ困ると思います。それから、私はかり質問するようになりますが、私はまあ食糧庁の問題は、これはきょうは委員長と時間の約束がございますから、あまり言いませんが、そういう点については、ほんとうに再検討してもらいたいと思うのです。それから農林省当局もいたずらに人の問題、定員の問題について何かすくんでしまって、そうして片っ方ではあなたのところは百六億円か何ぼか、また食管会計からひねり出すというのだから、とんでもないことがまた始まるので、そうなってくると、職員連中はいよいよびくびくしなければならない。そこでもう一つの問題は統計調査の問題なんですが、統計調査は御承知のように今度は被害調査をやることになっております。これは厳重にやってもらわなければなりません。現に農業共済の問題にいたしましても、先般来会計検査院から相当不当事項として指摘されておりまして、当院の決算委員会でも問題になっておりますが、これは私は一番の根本は災害調査をどう正確にやって行くかということだと思うのですが、今度のやり方を見るというと、災害調査ということを新しく仕事をふやしておられる。ところがその人員については、従来の面積調査なり、あるいは収量調査の方の人間を削って、この災害調室の方に振り向けるということであって、これではどっちみち正確なものはできっこないじゃないかということになる。そういう問題について、一体行政管理庁は何をお考えになってやっているのか。
  28. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) このたびの定員法の改正におきましては、災害復査定事務を強化する意味におきまして、十一人の異動を考えておるわけでありますが、それは結局現在の統計調査事務所の職員に、事務の配分の是正によりまして生み出すという考え方に基くものであります。
  29. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 この面積調査や、それから作況の調査については、今までやっていることが必ずしも十分でないわけなんです。今までまああなたの方ではどういう理由をおつけになるか知りませんけれども、こういうものがはっきりしないから、一体やみ米が千二百万石もあるのだというような農林大臣の答弁が出るわけなんです。これがほんとうにはっきりしておれば、そういうような米の値段の論議や、あるいは供出量の論議なんというものは非常に簡単になってくるわけなんです。そこで今でも不十分なところへ持って来て、今度被害調査を新しく郡単位でやられることに対して、大体八百四十人という者が必要になる。その八百四十人というものを、今でも不十分な面積調査や作況調査の方から人を抜いてこっちへ持って行くということになるのでは、これはどこもかしこもあぶはちとらずになってしまう。われわれはそう考えるのですが、間違っていますか。
  30. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) この農業統計というものを、どの程度まで充実するかということにつきましては、これは非常に大きな問題があろうと思うのでありますが、現在におきます農林省職員七万七千のうちで、農林省の統計事務に従事いたします職員は一万一千余になっておるわけでありまして、これらのわが国のいろいろな定員の状況、その他それから農林省が負担する農業統計、それから地方公共団体が負担する農業に関する統計の問題、それらを合わせまして、何とかこの現在の一万一千名善後におきまして農業統計を処理して行くというようなことができないものだろうかということが、私どものいつも考えていることでございまして、なるべくこの現在の一万一千の職員能率をあげて農業統計を充実して行く、他の統計部門に比しまして比較的農業統計が多くの陣容を持ち、多くの組織を持っている。欲を言えば切りがございません。この農業調査事務所につきましては、私どもも実地に視察いたしまして、非常に忙しく熱心に働いておられる、しかも仕事が無限にあることも十分に承知しておりますが、しかし実際におきましては、ある程度しんぼうしていただくよりほかないんじゃなかろうか、こう考えております。
  31. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 どうもあなたの方はほかの調査に比べると、これはたくさん人間がかかっている、こらおっしゃるのですけれども、現に今まで、先ほど繰り返して申しますけれども、この米が何ほとれておるかというのがわからぬでしょう、わかっておれば、農林大臣が千二百万石もやみ米がありますということを議会で公然と言うようなことにはならぬのですよ。飯米をさっ引いて全部国へ売り渡さなければならぬ、制度になっているのですから……。それがそういうことが起るのは、今まででも農作物の調査が、米の調査ができていないからそういうことになっている。非常に不十分なんです。その不十分なところから、さらに面積調査や作況調査人間を削って被害調査やるというなら、むしろ私は被害調査をやってもらわぬ方がよかったんじゃないかと思う。大体統計というものは七〇%当っているかもわからぬというのでは、むしろあって害がある場合が非常に多いのです。そういうことだけじゃないのです。あなたの方は農林統計一万何千人おるということばかり考えておられるけれども、たとえば今酪農の問題が非常にやかましい。乳価を一体どういうような値段にするかということが問題になっている。これは酪農振興法によると、これは農林大臣が乳価の決定に当って助言をする、こういうことになっているのです。求められたら助言をしなければならぬ、その根本は何かというと、牛乳の生産費は幾らかということなんです。そこで酪農振興法が去年の国会を通る場合でも、農林委員会の方では、そのためには現在のような牛乳の生産調査では至って不十分だから、これは話にならないから、もっと機構を拡充してもらいたいということで、それについては御趣旨のようにやると、こういうことでありましたが、一向にそれができていない。そこで今のように乳価問題について、あるいは三十八円が適当なのか、四十何円が適当なのか知りませんけれども、この生産者と森永、明治あたりのトラブルが起きても農林省は助言らしいものは一つもできない、こういうことになってしまっているんじゃありませんか。だからあなたの方は人数が多いんだ、多いんだと言われるけれども、その仕事の性格からいうと、妙な中途半端な統計を作ってもらったんでは、むしろ迷惑する方が多いわけなんでありまして、これらの問題については私はもっと行政管理庁も人数だけでなしに、ほんとうに科学的な政治ができるような観点からやっていただきたいと思う、もちろんそれは限度はあります。理想を言えば切りがありませんけれども、しかし少くとも今でさえも不十分なところの面積や作況の人間を減らして、それでやって行くということには私はどう考えても納得ができませんが、あなたの方はそれでいいとお考えになるんですか。
  32. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) まことに現在の定員は苦しいところでございますし、江田委員長のおっしゃるところはまことにもっともな点があるわけであります。ただこの統計調査事務は季節によりまして繁閑がございますので、年間のピークを定員の中に繰り込むということは、これはどうしても困難、実情に沿わぬわけであります。そういう点味におきまして年々仕事がふえていることもわかりますので、とりあえず、こういう季節的なものは常勤労務者をもってまかなうのが筋ではなかろうかと、こう考えまするので、この点におきましては、本年度におきまして六百八十人ばかりの常勤労務者がふえているはずでございます。もちろん私ども定員を抑えることだけが能ではございませんで、全体として適正な定員、しかも仕事量と質とに基礎を置いて合理的な定員を算定するということに極力努力をして参りたいと、こう存じております。
  33. 小林孝平君(小林孝平)

    小林孝平君 今お話を開いておりますと、農林省の統計関係の、その人間が他に比して多いと言われましたけれども、それは人数は絶対量は多いかもしらぬけれども、どういう基礎に基いてあなたは多いと言われているんですか。
  34. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 私はその多いと申しましたのは、職員の絶対量が多いということが第一点、それから今の統計の精密度から、誤差その他の程度から申しまして、現在の農林統計調査事務所がやっております統計の精度というものはきわめて高く充実したものである、こう考えております。他の部門に比べまして、私おくれていないと、こういうように考えておりますが、この点間違ったら訂正いたします。
  35. 小林孝平君(小林孝平)

    小林孝平君 その絶対量が多いとか何とかいうことは、ちっとも定員がどれだけ要るかということの議論にはならないんです。先ほどからお聞きしていますと、あなたのさっきから言われていることはちっとも理屈にならないことを、ここで審議の参考にならないことを言われている。人数が多いことは表を見ればわかるんです。それは日本の農業の特質から考えて、農林統計というようなものを作らしていて、人数が多いということはこれは当然なんです。だからさっきからあなたのおっしゃっている、江田君との問答のうちの大部分は言わぬでもいいことを言っておる。もし言われるなら、これが他に比較してなぜ人数が多過ぎるかということを説明してもらわなければならぬ。それから精密度は非常にどうとか、何とか言われるけれども、これも今の程度やるのにようやくこれだけの人数が要るのであって、あなたのお説によると、もっとこの精度を低めてもいいと、こういう意味でございますか。
  36. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 精度を低めていいと申したわけではございませんで、現在のいろいろな各省の事業量と定員との関係におきまして、各省それぞれ強い希望もあり、要求もあり、理想もあるわけでございます。で、それらの各行を比較していただければ、現在の農林省の統計事務に従事している職員の数というものは、各行関係と比較してこの程度で一応がまんしていただける数字ではなかろうかと、こういう意味でございます。
  37. 小林孝平君(小林孝平)

    小林孝平君 あなたは各省との比較と言われるけれども、農業はほかのものとの統計とは全然性賢が違うのです。同じものならそれはわかります。同じ事務、本省でやっている仕事定員関係なら比較はできるけれども、総合統計あるいはその他のいろいろな統計と農林統計とは本質的に違います。またこの統計によって農民は米の供出もやらせられているのです。ほかの統計と全然違うのですよ。また用途を、それをただ比較をして数でもって比べるなんということは、そういう考え方を初めからやられているのなら、これは幾らここで議論したって、これは結論は出ないと思うのです。もうあなたはそういう説をあくまでも、ほかの省との関係をたてにとられるのですか。
  38. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) もちろん統計のやり方につきまして、あるいは対象につきまして、各省の統計事務について違いがあることもこれは当然でございますので、私機械的にそういうことを申し上げたのではないのでありまして、とにかく現在の農林省統計調査事務所が扱っている統計の精密度というものを維持するのに、現在のところこの程度職員で、欲を言えば切りがないけれども、現在のところがまんをしていただける数字ではなかろうかということにつきましては、これはしろうとの私が判断しているわけではなしに、いろいろ専門家の意見も開いた上でそういうように判断しているわけであります。もちろん理想的な形態だと申し上げているのではございませんで、この程度でがまんいただける数字ではなかろうかと、こう申し上げているわけであります。
  39. 小林孝平君(小林孝平)

    小林孝平君 この程度でがまんしていい数字というところまで百歩譲って認めたとしても、そのがまんしているところからまた今度は振りかえているのじゃないですか、非常にがまんして、それでも仕方がないからと思っているのに、またこれを振りかえて新たに仕事をやろうというのは、これは矛値しているじゃありませんか。どういう根拠があって、こういうまた振りかえができるということをおわかりになっているのですか。
  40. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) これは定員の査定の場合におきましては、私ども自発的にこうやって減じようと申しますよりは、農林省仕事やりくり関係でこうしょうということで、数次折衝を重ねまして、農林省の方と農林省定員を査定する、あるいは定員を立案する側との打ち合せにおきまして、農林省の側におきましてこの方が合理的である、現在の総定員関係からみて、仕事配置転換その他においてこちらの方が一層合理的である、こういうような考え方に基きまして、話し合いでこうしているわけでございます。
  41. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 これは具体的の話になりますが、農業共済組合の根本的改正というので審議会ができましたことは御承知通りであります。その際いろいろ検討しました際に、大体被害農家自身の委員会調査することは間違いが多いのじゃないか、根本的にそれは間違いだ、自分のものを自分が調査して自分が損害金をもらうということは間違いだ、従って今は県段階が基準になって調査をやっているのである。それはまあまとめで下へおりてくるから、それは非常に粗雑なものだから、そういう形になるので、従って旧制度の町村合併もできない時分の郡段階までも一つ基本にしてそれで調査をやろう、それでどのくらい要るのだ、確かその際に相当数を当時の統計部長の安田君が要求していると思うのです。その数はこれは出ていないと思うのですよ、ここには何らその増員がないのだ。そうしてそれをやるということになったら、結局しまするならば、農業共済の基本的なものは元通りになりゃしないか、しかもそれだけの仕事をよけい食わされまするから、従っていろいろな線で要りようなものが不足してくる、こういう具体的なものがそこへ出てくる、そういう折衝を農林次官はやりましたか、具体的な数字について折衝をやったか、統計事務所はやれると責任を負ったんですか、予算がないからといってかくしたのですか、どっちですか、私はやれないと思う、当時の状況から考えますならば……。
  42. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 私が農林省と先般来打合せをいたしましたところによりますと、このたびふやす非常勤の六百八十名と、そのほかに内部仕事配置転換によりまして約八百四十名を、今、清澤委員のおっしゃった仕事に振り向けるということでやって行く、こういうことになっております。
  43. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 八百四十名とおっしゃるが、一郡に回したら何人になるのですか、全国の……。
  44. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 郡段階に仕事を落とします場合に、非常に多くの職員の増加をみなければならないということが、いろいろ計算上出て参りますので、これは非常に大きな問題でございます。先年来、さっき清澤さんのお述べになりました安田官房長が統計調査部長時代から、そういう問題を聞いているわけですから、そういう点をいろいろ考慮いたしまして、現在郡段階に仕事を落すにつきまして、この点はきわめて不十分だと私も思います。しかしまあ最小限度何とかこれでやって行こう、こういう農林省との話合いになっているのです。
  45. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 農林次官、もしやってみてうまく行かなかったときはどうしますか、これはこの中に、幾らコンニャク問答したってこれは問題にならない、実際やってみてできなかった場合は、八百何人ふやした場合、全国の郡にしたら何名になりますか、ただ統計で一万人のように出ているというが、一県にしたら何人になるのですか。
  46. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 先ほど清澤委員のおっしゃる通り、共済の改正の審議の際に問題になった点でございまして、県単位では非常に広過ぎるので、郡単位程度にしてみたいということで、いろいろ検討と折衝等はいたしたのでございますが、郡が五百五十ございます。そこで第三者評価ということが妥当であろうと考えて、御指摘のような点をいろいろ検討をいたしまして、まあ不十分ながらも、どうにかやって行かれるのではないか、どういうふうにしてやるかと申しますと、面積調査につきましては、耕地整理済みの地区においては、推定の作付面積の調査の簡略化をいたしたい、それから作況の調衣につきましては、等式を採用いたしまして、これの調査の労力を半減することにいたしまして、調査の精度を落さないように、この調査の合理化によって何とかやって行きたい、こういうような方針でございますので、不十分ではございますが、できないことはないのではないか、今後なおこの点についてはもう少し充実をして行かなければならない、努力をして行きたいと考えております。
  47. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 それで、実際にやってみて作業が困難だという場合の準備はできているのですか、それに対する何かの心がまえはあるのですか。
  48. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 清澤委員は十分御案内の通り、初めての試みでございますので、確たる自信はございませんけれども、大体行けるのではないか、そこで御指摘のようなことにも相なりまするならば、これはすみやかに完璧を期するような措置をとらなければならないと考えております。
  49. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 この問題はこれ以上私は言うてみたところが、具体的の問題として片がつきませんと思いますから、これで打ち切りますが、その際はただいまおっしゃったように、何らかの処置でどれが完璧になるように、すぐ手を打ってもらわなければいかぬと思うのです。できればいま一度検討して、増員なら増員を考えていただかなければならぬと思うのです。  次に、問題をこれと別なもので一つお伺いしますが、サイロ定員定額の問題です。ここへ行って見ますと、十二時間交代だと、こう言っているのです。それがいずれも特殊機械電気機械、あるいは計量器をいじるとか、あるいは立ち会いで米の取引をする受け渡しの立ち会い検査人だとかいうようなものが三人なら三人きちんときまっている。そこに一人の予備員もない。これは常勤で持って行っても非常勤で持って行っても、仮に十二時間ですよ、十二時間交代ですよ。それが非常に、人間ですから、なま身ですから、病気、病難で急に欠勤した場合にはどう補充するつもりなのですか、そういうものは一つも考慮していない。
  50. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 試運転の際にも実は人員が不足をいたしておりましたので、会社から応援を得たような状態であります。はなはだただいまのところは不完全でございますので、いろいろ故障が、障害等の事故が起きますと、これは重大な問題でございますから、ただいまのところは、できるだけ作業に無理のないような措置は講じておりますけれども、先ほど江田委員の御指摘になった通り、経済効果をめぐるのが目的でございますので、そのためにはこれをフルに動かすようにして行かなければならない、そのためにもまた従業員に無理が生ずるようなことがあってはなりませんので、これを操業するに際して、できるだけ無理のないように、ただいまのところはいろいろ配慮をいたして行きたいと思っております。そうしてもう少し人員あるいは職員に対する待遇等の点が充実をいたして参りましたら、これをフルに動かして所期の経済効果をあげるような、所期の目的を達成できるような方向にすみやかに持って行くようにいたしたいと考えております。
  51. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 私の言うているのは、そのフルに持って行く際に十二時間交代だというのですよ。そうすると、一時間前か、三十分前くらいに来て交代の支度をして交代に入らなければならない。大体は十三時間ないしは十四時間の実質勤務になります。そういうものが毎日続くのだ、交代で……。何時交代になるか知りませんが、その際に一人欠勤者があるときはどうするのですか。しかも受け渡しというような重要なポストについておるものや、あるいは電気計量器のメーターを始終見ているような特殊技能者なんです。だれでもいいから、あいたものを、そこへ入れる人間をきめて、ここですぐ間に合わせるというふうに、非常勤者でもって間に合わせるわけに行かないのだ。電気のごとく特殊技術を有したものがそこに立ち会わなければいかぬ、こういう場合にどこにだって予備員というものは一つもない。人間を扱う上に予備員を一人も持たないできちんと十二時間交代というものができるのかどうか、できなかった場合にはそれはどうするのですか。朝がけに急に腹が痛くなった、交代の人がこなかった、こういう場合は一体どうしてそれを補充しますか、これは実際問題だ。交代の人がこなかったときどうするか。
  52. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) おっしゃる通りでございまして、これは今二交代制でございますが、かわりの方が見えない場合には、その方に見えるまで時間を延長していただくとかいうような、無理な上に無理を強いなければならないという実情でございます。
  53. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 それが間違いなんです。あなた方が全く労働というものを知らないからです。もしそれが一日こなかったら十六時間勤務になりますよ。それでそういう形で予備員というものが要る、こういうふうな形になっているのです。人間の能力を失います。三十六時間も働かせては……。それで二日もすれば三十六時間で、そうして十二時間休んでまた次の日三十六時間無効になりますか。しかもそれが特殊技能ですよ。すぐかえるわけには行かないのです。そこに予備員を一人もみていないというのはそれはむちゃだと思う。しかもそれは常勤であるとか、あるいは非常勤労務者というものを充てて六千円か、七千円の給料で使って、とんでもない話じゃないか、そういうものの待遇に対しては人事院はどう考えておられますか、これは交代の用員です。交代用員というものは要るだろうと思う。三十六時間も働かせるつもりですか。
  54. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) 人事院といたしましては、実情をつまびらかにいたしてませんので、ここで意見を申し上げかねますのでございますが、結局これは所轄官庁において、十分職員の服務と実際の仕事能率が上りますように御配慮を願うよりいたし方ないのじゃないかと思っております。
  55. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 各省、農林省というのでしょうか、において何をしたらいいのでしょうか、もう一度はっきり、御考慮を願うというはどこを御考慮を願うのですか。
  56. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) 具体的に人事院といたしまして現在の定員においてどういう不足を来たすかということが判断がつきませんので、農林省においてもし用具をおく必要がございますれば、行政管理庁その他と折衝されまして用員をおかれる必要がございますでしょうし、また用員をおかないで、もし実行できるのでございますれば、これまた一つの方法でございましょうし、これはやはり具体的の所轄庁において御判断し、適当のうちに善処されるべきじゃないかと思っております。
  57. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 それで次官にだけは、あまりくどいようで、あなたのようないい人を無理やり言うてすみませんが、これは一つ考えていただかなければならぬ。増員してもらわなければならぬ、用員を……。電気というような特殊なものは、あるいは電気計器を扱って、それが三人ずつ立ち合いで受け渡しをする重要なものです。それが欠員が出て三十六時間もやれ、こういう話になりますると、これは実際人間として勤まらぬと思うのです。昔はそういうことをやらしたものです。これはういう無理をするから、親からもらった体を不具にするのだ。そういう状態が出ていますならば、用員というものはちゃんとつけるのが当り前じゃないか、私は当り前だと思う。これは必ず、今人事宜に言わせれば、農林省の方で、そういうものは不適当であるからこういうものが要るというならこれは人事院では考えるというのです。これはちゃんとつけてもらわなければ問題にならない。同時に十二時間も勤務するようなものが普通の常勤の扱いでは無理だと思う。これらの手当のこともなお特別に内閣委員の皆さんからも御検討願いたいと思うし、同時に農林省としても十分なる御検討をして完璧を期していただきたい。  次に、先ほど申しましたハッチの中に働く人たちです。二十尺の下で、空気は一つも人らぬところで十二時間毎日働くのです。これが六千円か、七千円だというのです。同じ働いている、裸になっている荷揚人夫は一日千円とっているのです。どれだけの労力が違うのだ、見ていたって大して違いません。それが片一方は日に千円とる、片一方は月に六千円とる、それでいいのでしょうか。それらも一つ十分なる検討をして、もし何だったら人事官をハッチの中に入れて働かしてみたら、そうすればすぐわかります。
  58. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 清澤委員のおっしゃることは、まことにごもっともに存じます。私どもといたしましては二交代がすでに無理であると思います。少くとも三交代にしたい、私どもは予備員などは考えておりません。三交代にさえすれば、そこでただいま御指摘になったような事態が起りましたときには、それでやりくりが多少無理でもつくのではないかと考えております。それからまた待遇等の問題につきましても、これは実情に即した待遇をすべきであると考えておりますので、これらの問題は関係各庁と御相談をいたしまして、何とかこの点の改善充実に努力をいたしたいと思います。
  59. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 今、政務次官からそういう御答弁を得まして非常にけっこうなんですが、この問題は農林省としても最初にやった仕事ですから、これは見当がつかなかったのだろうと思うのです。それからまあ管理庁の方も実際現場ごらんになったわけじゃない、私どもも行ってみて、これはひどい措置だということを初めて知ったような、私どももうかつだつたのです。人事官にしたって、こういうことはおそらく想像もしておらなかったろうと思う。そこで実際ごらんになれば、あの着検状態なり、初めてできたサイロの問題なりというものは、今のやり方ではとてもやって行けぬということは、だれでもはっきりしておることです。政務次官も二交代なんてやれるものじゃないということをお認めになっておる。それから給与の問題でも今までのままでいかぬことはわかる、そこでそれはかえてもらわなければなりませんが、そこで具体的に一体そういうようなことをかえるということは、これはそこでどうも吉川政務次官の話を聞いておりますと、まあそういうようなものがきちんとできてからフル運転をしましょうということなんですが、しかしそれはお役所流の非能率官僚の言うことなんで、そんなことは民間では通らないわけです。十億近い資金を投じて大きな施設を作ったら、これは一日も早く運転しなければ株主に対して申しわけないのです。あなたの方は国民に対して申しわけないのです。そういう点は何したところで、あれをすぐ動かしてもらわなければならぬ、船は毎日きておるのです。たまたまあれが動かないから今まで通り能率的な荷揚げをしておるので、あれをすぐ動かしてどんどん使って行くと、それによって食管特別会計の方でも非常にプラスするわけですから、だからそういうことが不合理だということを検討してみなければなりません。関係官庁で不合理だということがわかったらいつ解決されるのか、来年まで待たなければならぬのか、来年まであの十億からかけた施設というものを非能率的な運営にしておかなければならないのか、その点を一体具体的にいつ解決されますか。
  60. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) ただいまお話のありました通り、事実十二時間交代というようなことでございましたならば、これは明らかにその就労状況というものは過労でございまして、一刻も早く直さなければならないことと存じます。本年度はとにかく、先ほど江田さんのお話もございます通り、たとえば横浜サイロにおきましては、職員定員の四十五名のところ、二十名ぐらいしか充足されていない、あるいはまた私ども承知しておりますのは、全般にまだ六割から七割程度しか充足できていないということを聞いております。そこですみやかに食糧庁から人員やりくりいたしまして、何とか定員一ぱいにするように努力を願いたいとともに、さらにまた、それによってやってみて、どうしてもまたできないというときには、これは改めて私どもは考慮いたしたいと考えておりますが、とりあえず一番の問題は、人員を充足することが最大の問題ではないかと私は考えるわけであります。
  61. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 そこで、あなたもよくわからないんですよ。これが正規職員でいうと四十五名が二十五名しか六月十五日現在で充足できていない。それが充足できたところで十二時間二交代といったような勤務になるのじゃないか。そこで製粉工場と同じようなほこりまみれのところでやれるかどうか。私は着検の諸君が三十五度の船舶の中で荷揚人夫の諸君と同じように十二時間交代でやれるかどうか、これは今、吉川政務次官もやれませんと言うんです。三交代にしなければならない。おそらく人事院がお考えになっても、私は労働基準法はあまり研究しておりませんけれども、基準法から考えてもおかしいのじゃないかと思うのです。そこでそういうことは具体的に、今のままでは不合理だということはわかっている。それから給与体系も今のようなことではどうにもならぬということはわかっている。それでも、不合理だけれども今年一年ははなはだ非能率的な運転をやって、サイロの成果あがらずということで民間へでも委譲されるということなら、これは別問題ですけれども、そうでないならば、早く何とか直して、そうしてフル運転ができて、この食管特別会計に寄与しなければならぬのじゃないか。そこでそういうことは私が一方的に言うのじゃなしに、政務次官の方も一つ現場を見ていただきたい。そうしてそういうことが不合理だということがわかったら、この年度内においても早急にきちんと解決ができますか、どうか。あるいはどういう不合理があっても、この年度内は不合理のまま続けて行かれるということなのか、その点どうですか。
  62. 政府委員(森清君)(森清)

    政府委員(森清君) 私ども考え方からいたしますと、まず私どもはさっそく視察させていただきまずけれど、どうしても不合理だという結論が出ました場合には、さらに農林省当局とも打ち合せをいたしたいと考えておりますが、そういうところでやって行きたいと考えます。
  63. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 給与問題は……。
  64. 政府委員(森清君)(森清)

    政府委員(森清君) 給与の点につきましても、人事院等に相談いたしましてやって行きたいと思います。
  65. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 だから、給与をかえなければならぬというときの予算措置はどうします。予算との関係は……。
  66. 政府委員(森清君)(森清)

    政府委員(森清君) 給与については一つ人事院の方から……。
  67. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) 農林省行政管理庁その他と御折衝の結果、あるいは特殊勤務手当をつける必要がございます場合に、その額にもよると思いますけれども、額のいかんによりましては既定予算内でやり得る場合もあり得ると思います。
  68. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 私もつけ加えて申し上げたいのですけれども、食管特別会計も、それから統計関係も私は同じだろうと思うのですが、この前の人員整理をやった場合に、一応この限度を割らないように、何か約束か何かができているのじゃないかと思うのですが、そのへんほどういうふうになっていますか。
  69. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 御質疑の点でございますが、別にお約束したことはございません。
  70. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 これは統計の場合を考えてみましたときに、当時人員整理の問題がありましたときに、結局農林省の方、その他の本省の方で主張されていることは、結局統計を、国際連合の農地統計調査ですね。単にそこに報告をする程度のものができればいいのだ、こういうふうな関係でその当時大幅に整理をしようとした、そういうような問題がありましたが、日本では米の統制だの何だの、そういうようなものはもちろんあります。それから供出の関係、そういうような関係があって、作報の関係仕事はこれ以上整理ができないというぎりぎりのところで一応きまったのじゃないか、こう考えておりますが、当時のいろいろな交渉の過程は、そういうふうに決定されていると思うのですが。
  71. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 別に、程度を下げられては困るというお話をしたことはございますが、その他今御質疑のようなお約束をしたことはないようでございします。
  72. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 その後にこの統計方面でもって仕事が簡略化された部面がありますか、統計調査その他の方面において簡略にされた部面がありますか。
  73. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 先ほどの清澤委員の御質疑の際によっと触れておきましたが、調査の合理化によってできるところは多少、中で操作をいたしております。具体的に申し上げますと、面積調査については、耕地整理済みの地区における水稲の作付面積の調査を簡略にするとか、あるいは作況調査については作況調査については透視器を使用することによって粒数調査の労力を半減するとかいうような措置をとりまして、調査の精度を低下することなくして、面積や作付の調査をやって、被害調査の拡充の基礎を害することのないようにいたした次第でございます。
  74. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 収量調査等のサンプリングの場合等は、一体どこら辺まで行っているのですか。部落まで入っていますか、現状は……。
  75. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) ただいまの段階では県単位でございます。
  76. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 統計数字が私は部落ぐらいはわからなければならぬと思いますが、それが村でわからずに、郡でわからずに、県でもってでなければまとまらないという、そういう統計が一体何の役に立つのか、こう考えるのですが、しかしそれが基本になって農業災害補償法によるところのときには実はこれは非常に大きな強さを持って、そして農林省の方ではこれによって発言をしているのです。そういう不合理があるのですが、これはどういうふうにお考えになりますか。
  77. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 県単位と申しましても、県単位の標本を元にして、坪刈り、検見等の結果を参考として町村の作況数字を類推したものでございます。今後は郡単位で調査をするようにいたすことになっております。
  78. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 新しく農業災害関係の方の仕事もおやりになると、こういうことになって、そこで郡単位にそいつを進められると、こういうことなのですが、これはいよいよもって複雑怪奇な問題を生ずると思うのです。問題は私は今の統計のサンプリングのとり方なんかの場合、部落区域くらいでもってはっきり出さなければ、農業災害補償法によるところのものを的確にする資格はないと思います。従って統計の方のプロパーの方の仕事を進めるだけでも、これはもっともっと人員をふやして、そうして精密なものを作って行かなければならない、精密なものができれば災害の調査でも何でも、そんなものは別にしても、そいつを十分に作ってやることができましょう。今のは基本になるものから人を引き抜いて、そうして新しい方に回わしてごまかすことです。それ以外の何ものもない。だからそういうやり方をもしやるとするならば、災害補償法に関係しておる仕事を引き受けられるというなら、それならまず基本になる方をもう少しがっちりやって、そうしておやりになった方がいいと思う、これはどうですか。今私が申し上げたのは、基本になる方を非常に手薄にしてしまって、そして別な仕事をやろうと、こういうお考えですが、私はおやりになるのなら基本のやつは、これは進めてもらいたいのですが、現状でとどめる。そして新しくやるものは、これは当然それに必要なものをこの際人員をとって、そして拡充をして行く必要がないか、それくらいのことをやらなければ農業関係の方の統計というものは、これは整備されません。そして毎年々々、この作報関係の統計関係に従事している人が凶作にぶつかったらいつも泣きの涙です。一番いじめつけられて、一番苦しい仕事をして、そうして痛めつけられておる。私はそいつをよく知っておるから、そういうひどい目を会わせる必要はないと思う。人員はこの際もっと充実をしていって、そうして完璧なものをやることが、これがほんとうの仕事ですよ、ごまかしの仕事をやる必要はない。これはどういうお考えですか。
  79. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 東委員のおっしゃることまことにごもっともでございます。ただお説の通り、非常にこの被害の調査ということはむずかしい問題でございますから、おっしゃる通り複雑でございまして非常にむずかしい。そこで急にこの方面の人をふやすということはいろいろ困難があろうと思いますけれども、私どもはおっしゃるような方向に努力をしなければならないと考えております。
  80. 千田正君(千田正)

    千田正君 これは大臣に対して質問することかもしれません。いやしくも民主党内閣を代表して、ことに農林省を代表してこられているから、政務次官お二人が……、経済六ヵ年計画を立てて日本の経済の確立をするということを国民に公約してあなた方は出てきた。今だんだんお話を聞いておるというと、この日本の基礎産業であるところの農林や水産等に対するところの統計調査等が、ほとんど完璧に近いようなことを言っておられるようですがわれわれから見ればまことにお粗末至極だと思う。およそあなた方外国に行っていらして御存じかもしれません日本の統計調査ほど不備なものはないし、これほどお粗末なものはない。だからお粗末な上に立てられたプランであるが故に、いつでもぐらついておる、底辺がしっかりしていない。私はこれは民主党だとか、自由党だとか、そういうことは言いませんが、経済計画、あるいは生産計画を立てる根本政策は、やはり何といっても調査資料のはっきりしたものをつかまなければほんとうの計画は立たないと思う。とかく終戦後の日本というものは、基礎産業というものはむしろ置き去りにされておって、近代産業の方にばかり片寄った傾向が多いのであります。先ほど小林委員からも今の問題について聞いておられたが、一体比較検討する場合においては、片方の省と省との人数の割合とか、そんなことばかり考えておる。そうじゃなく、一体日本の基礎産業としての農業なら農業というものを基本的に考える場合には、そこにどうしても調査と統計というものははっきりしたものをつかまなければ、あなた方が幾らここで答弁をしてもほんとうの政策は出てこないのです。ですから先ほど各委員から、農林省当局として真剣に今後のこの農業政策というものの確立を期すためには、今のままでいいのかどうなのか、できないというならこれは増員しなければならない、今のままでやれるという確信があるとするならば、その確信の方途は何かということをさっきから聞いておるのであって、その点はどうなんですか。私は確信がないと思う。なぜかというと、お粗末だから、今までのやっておることはただ類推しておるだけの話ですよ、真剣になってこの問題を考えていただきたい。一体今までの状態、または今の現状のままでいいのかどうか、増員しなければならないとあなたが考えるとするならば、増員するだけの熱意をもって、これは予算措置まで持って行くだけのあなた方が確信をもってここで御答弁なさるかどうか、その点をはっきりしていただきたい。
  81. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 御質疑の前段の日本の農業がその基盤となるべき統計調査が完璧を期しているがごとく言われているが、実際はそうではないとおっしゃいましたが、私は決して完璧が期せられているとはまだお答えしていないつもりでございます。全く御指摘の通りこの狭い国土でこれだけ大勢の人間を養って行くためには、もっと農業が、先ほど江田委員長からも御指摘になった通り、私は科学的な基礎に立って、科学的な農業を打ち立てて行かなければならないという点については全く同感でございます。そういう意味において、日本ぐらい国土の調査のおくれた国はないと言われておりますが、農業のよって立つ基盤に対にする検討というものが、はなはだ不十分であるということは私も考えております。そういう観点に立って統計調査の従事者がこれで十分であるかないかということについては、私ただいま検討中でございます。十分ではないと思っておりますけれども、それではどういう面をどの程度に強化して行ったならば、この大きな目的を達成することができるかということについて、ただいま検討中でございますので、私は私なりの結論が出ましたならば、これは政府与党の一つの施策として御期待に沿うように私は推進をする決意でございます。
  82. 東隆君(東隆)

    ○東隆君 私は統計の方のことは一つ考えを願って、新しくできた仕事の分野、これは当然それに関連してふやして行かなければならないものだと思う。それを一つ実現していただきたいと思うのであります。そこで食糧関係で私は先日委員各位とサイロを視察に参りました。あのサイロなるものは新しい施設でありますし、あれによって非常に能率を上げることができると思います。従ってあれを十分に活用されることが必要なのでありまするが、実は平均の能率その他からみて、もうすでに最初から何割りに低下したことよりできないという悲鳴をあげておるのであります。百パーセント能率を上げられないことをもう最初から申しておるのであります。そこでどういうような点が私は心配になったかと申しますと、あの建物は、これはエレベーターは非常にゆっくりしたエレベーターでありますが、一番困るのは、七階でもって仕事する人が生理的な要求で、おりようと思っても、上の方で用を果すとができない、そういう建物です。私は簡単なようでありますけれども、二交代でもってかりにやる場合に、これは重大なる問題だろうと思う。非常にそういうような点で不親切にでき上っていたと思います。それからそこに入ってくる人に、つまりいろいろ尋ねてみましたところが、これは農林省がやはり辞令一本でもって、どこそこの学校を出ている者がたまたまどこかに勤めておった、こういうようなところを引っこ抜きをやっている、たとえば電気を専門にやった者が今事務系統の仕事をやっておる、こういうような者があります場合に、それを、これは適当な人間だからというので引っこ抜きをやっている、こんなような形で大へん行われているように、これは聞かされたわけであります。これは実のところを申しますと、もうだいぶ昔に電気を勉強した人間です。しかも今は事務系統の仕事をしている、こういう人間がかりにあそこに現われてきて、これはほとんど現業と同じ仕事であります。そういう仕事がこれができるかどうか、こういう問題を一つ考えてみますと、今の農林省食糧庁で持っておるところの定員の中の人員を融通をして、そうしてあそこに持ってきて、そうして百パーセントの能率を上げることは、もうすでに困難な問題ではないかと思うのです。そこでやはり食糧庁がぎりぎりまで人員の整理をされておる、こういうふうに仮定をされたとするならば、あの仕事に対しては私は民間その他の方面からやはりそれに適当な人を引っこ抜く、こういうような考え方を当然とるべきじゃないか、そうしてやらんければあの仕事はフルにいきません。私はあの仕事がなぜおきたか、こういううような問題私はこの参議院の決算委員会の方の仕事をやっております。黄変米の問題であるとか、その他の問題などにも食糧庁に対して質問をし、あるいは検討を加え、いろいろなことをやりました、おそらく衆参両院における食糧庁仕事関係、そういうようなもの、ことに外国から輸入される食糧の不始末が、原因となって、そうして着地検査の問題も起きたでありましょう。それからあのサイロの建設というような問題も起きたでありまましょう。従ってそういうような点からできた仕専であります。で、こいつをどういうわけでそういうようなことを盛んに突っついていったかと、こう言えば、これはあれでもって大きな国損を起しておるわけであります。その国損をなくするために考えられた施策なんでありますから、従ってあの大きな国損をなくするために、私はある程度人員を使ったって、これは決してむだにはならぬはずであります。百パーセントにあれを効果あらしめて、そうして非常に有効なものならば、もっとどんどんああいうものをこしらえて、そうしてやって行くことが、これは国民に対するところの食糧庁の、農林省のやり方であろうと、こう考えます。従って人のとり方を、今までの食糧庁の中でもって配置転換をやってやるという、そういう考え方を、私は決算委員会なんかはそういうことを、要望しているとは思いません。できるだけその方面の人を、食糧庁内部からだけでなく、ほかの方からでも抜き出して、そうしてあれを作り上げて行こうと、こういうことを私はおそらく、要求していると思う。その趣旨を一つ十分に取り上げていって、そうしてあいつを生かすべきだ。ところがそういう考え方とは全然反対でありまして、あれを行ってごらんになればよくわかるように、先ほど申し上げたように、何か電気関係の専門の学校を出た。それは事務系統に今いるのだけれども、それを連れてきて、そうしてやらせる。今まで事務系統をやっておった者があの現場でもって労働者と同じような仕事なんかやれるものじゃありません。それからまた待遇も玉千五百円、あるいは六千五百円というような、そんなものにほとんどきめられているわけであります。そういうような関係で、非常に内部においても、すでにあそこにいる人そのものの中にもう不平が起きているのじゃないか、そんなことで私は円満な仕事ができるはずがないと思う。だから一度、一つまだごらんになっておらぬようでありますから、行ってつぶさに一つ見て、そうして私が言うことが無理でないということをその方面に一つ考えを進めていただきたい、こう思うのであります。
  83. 亀田得治君(亀田得治)

    亀田得治君 簡単に二点ばかり補足してお聞きいたします。一つはこのサイロの件ですが、大体農林当局なり行政管理庁の方では、本日の質疑で、非常に現状は無理だという認識を持たれたように私は感ずるのです。ただ入江人事官の方はどうも答弁がはっきりしないのですが、関係当局からいろいろ検討があって、連絡があったら考えるというような、はなはだあいまいなことを言われるのですが、まあ普通のことはそういう答弁でも通るかもしれませんが、先ほどから具体的にこの勤務の状況なり、あるいはこの給与条件、こういうことが示されてこの論議がされておるわけです。実際委員会として正式に実地の検査をして、そうしてそれに基く資料によってこの論議がされておるわけなんです。だからそういう角度から考えるならばもう少し明確に人事官としての考え方を出してもらうべきではないかと思うのです。私はこの点再度入江さんの一つ率直な御意見を聞きたいと思います。少くとも私はあの十二時間、フルに動かすとすれば十二時間二交代制、あるいは非常な安い給与、これにははなはだ無理がある、これくらいのことは私は断言できるのじゃないかと、こう思うのですね、細かいやりくりの問題は別として……。だから、そういうことすら何かこう担当の官庁から連絡があった上で検討するといったような趣旨の等分でははなはだ不満足である。まあ直接の関係官庁の方が大体不当なことは認めておるから、私としてはまあそれでもいいじゃないかと思っていたのですが、どうもそれは問題が問題であるだけにふに落ちないのです。そういう角度からもう一度一つあなたのお考えを承わりたいと思います。
  84. 政府委員(入江誠一郎君)(入江誠一郎)

    政府委員入江誠一郎君) ただいまの問題は、定員の問題と勤務条件の問題と両方の問題になるのじゃないかと存じます。大体におきまして……。御存じの通り定員の問題につきましては、まあ率直に申しますると、これは所轄官庁並びに行政管庁の主管の問題でございまして、両関係庁においてどういうふうにこれをお考えになるかという問題に帰するのじゃないかと思います。そこで一定の定員がそこにふさがりました上に、そこに常置された職員勤務条件が果して適当かどうかということになると思います。これが先ほど申しましたように、特殊勤務手当というふうな問題になりますと、またこれをどの職員の範囲にどの程度の額をつけるかという問題になりますし、また勤務条件の問題になりますと、たとえば三交代が適当であるか、二交代が適当であるかということになりまして、これはどうしても個々の具体的な問題につきまして、その程度あるいは状況を、現状を、管轄しておられまする役所において御判断を願いませんと、人事院といたしまして、その具体的な問題についてこの程度がいいということはちょっと申し上げかねる、責任が持てないような実情でございます。従って勤務条件あるいは特殊勤務手当の問題につきまして、所轄庁あるいは行政管理庁におきまして、この程度が適当であるということになりますれば、これはまた人事院として一般の基準もございますから、それによって善処したいと思っております。
  85. 委員長(新谷寅三郎君)(新谷寅三郎)

    委員長新谷寅三郎君) ちょっと速記をやめて下さい。   〔速記中止〕
  86. 委員長(新谷寅三郎君)(新谷寅三郎)

    委員長新谷寅三郎君) 速記を始めて。
  87. 亀田得治君(亀田得治)

    亀田得治君 農林政務次官一つお聞きしますが、この統計調益の面で新らしく作付面積とか、あるいは作況調査、これについて簡略な方法を考えた、こう説明されておるのです。しかし私は、本来ならばそれによって検査の精密度が下らないということであれば、その程度のことはなぜ今までにおやりにならなかったか。私はこういう問題が起きる起らぬにかかわらず、これは当然農林省として考えるべき問題です。そうして統計のとり方というものは絶えず進歩して行くべきなのですから、それによって余った冗員というものは、現在の農林統計が不十分だということは、これはだれでも認めたわけなのですから、その不十分な方面をさらに補うようにしてそれを使って行かるべきなのです。ところがそういうことがこの問題に関連してたまたま出てきておるということは、実際はそういう一つの統計を科学的に進歩させて行くということではなくて、精密度自身はどうなるかもわからぬけれども、押しつけられて、その辺にともかくしわ寄せされているのだ、こういう感じをどうも受けてならないわけです。そうでないというのであれば、一体そんなことであれば当然今までにやっておるべきことではないかと、私は先ほど申し上げたような立場から言うと、そう思われるのです。その辺一つ忌憚のないところを、実際はしわ寄せなのだということなら、そうと言えばわれわれとしてまた今後の対策もあるわけですから、ざっくばらんに答えてもらいたい。
  88. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) おっしゃる通り、この調査の合理化については、かねがね検討をいたして参っていたのでございますが、資料の整備また等式等の採用についてようやく整いましたので、たまたまこういう時期になったような次第でございまして、別にしわ寄せというわけではないと私は考えます。
  89. 亀田得治君(亀田得治)

    亀田得治君 それではもう一つ、もしこういうふうなやり方をもってやったために、この農林統計の精密度が落ちて来たということのおそれが出てきた場合には、すみやかにこれは現状に戻すと、こういうふうにお考えでしょうか。
  90. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) おっしゃる通りでございます。もし調査の精密度が落ちるようなことがございましたならば、適切な措置を講ずるよう、関係各機関とお話合いをいたしまして、さようなことのないように処置をいたします。
  91. 清澤俊英君(清澤俊英)

    清澤俊英君 さきにもちょっとお伺いしましたが、十二時間交代に対する補助員の問題です。それについてまあ人事院の方で、あなたの方でその要求があれば考えると言うおるし、なお結構ですが、行政機関の方でもこの作業は無理だと、こう言っておられるのです。腹はもう農林省のきめ方一つだと思うのです先ほどその問題に関しては、将来三交代にするのが、適当だというようなことでぼやけておりますが、それは将来のことですぐには直らない。従って当分二交代でやられることは現実と思うのです。二交代となりますと、すぐそこに、私が先ほど指摘したような無理が出てくる。今定員を充実しなければならないというときに、また充実できないほど特殊技術者が不足しておる、こういうものはすぐ持ってくるわけにはいきません。従って今からその交代に対しまして、それは監督官でもいいと思うのです。普通の工場で、そこの係長というようなものでもいいのだ、そういうようなものを一人つけるとか、何とか言う方法で、或る程度この定員を増せば、そのブランクはカバーでぎると思うのです。それぐらいのことはすぐ調べて、あなたに見ていただくし、関係官にも全部見ていただいて、これは必ず必要だとなれば、おっつけになるのか、ならぬのか、そこをさらにごまかしてある、当分やってみてじゃない、やらぬでもわかっています。そろばんでちゃんと出ています。人間がいないので、すぐそれが交代できない。あなたの言うようにそれをすぐ向う番が交代に出る、ちょっと遅刻でもしたのなら問題がありませんが、かりに三日なり、四日なり休むとなりましたら、今度は向う番のものをやって自分の番をやって、そこで一交代になる、次日も同じことをやる、そんなことをしたら人間の体ななんかもちませんよ。そういうことはちゃんとわかっております。あなた方はそれはちょっと言ってもぴんとこないかもしれませんが、私のようにそういう苦しい労働をし続げた人間は見ただけでもやんとわかります。これはもう必ず調べて、その無理を補正するという言質を与えてもらわなければ引き下りません。
  92. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 私が先ほど、ただいまは二交代であるが、三交代でやりたいと申し上げましたのは、委員各位から御視察になった実際の問題を御披瀝いただきまして、いろいろと認識を深めたわけでございます。そこで今まで係官からも聞いていることと総合いたしまして、私も三交代でやりたいと考えておりますが、実はここまで参ります過程においては、陸揚げは大体二日間でやると、それであとは休養がとれるのではないかというようなことが論議されたそうでございます。ところがつまびらかに承知をいたしますところによれば、詰め込んだのをまた出して行かなければならぬということで、十分休養はとれるがごとく見えて、実はそうでないというように私は承知いたしておりますので、三交代が望ましいと考えておりますが、できるだけ早い機会に関係各庁の皆様にも一つ現場の御視察を願って、実情に即した措置をとらなければならぬ、国の大きな金を投下してそれの効果が上らないというようなことは、これは行政上私は妥当を欠くものだと考えますので、十分この点は一つすみやかに措置をとるように努力をいたします。
  93. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 まだいろいろあるのですが、政務次官もお急ぎですし、また委員長ともあまり時間をとらないような約束をして、内閣委員会の方に御迷惑をかけてはいかぬと思いますので、私どもはこの程度にいたしたいと思いますが、たとえば林野庁の問題につきましても、本年度予算で官行造林がふやされる、そうして風倒木が御承知のように大へんな量でありまして、そういうときに、あの定員で実際やれるかどうか、やればやれぬことはないでしょうが、やったあとでつまらない非難を受けるようなことをしてはならぬのですから……。統計調査のような問題になりますと、どれが精密であるかということは、これは水かけ論になりますから、あなたの方でこれでやれると言えばやれるというようなもので、これはどうにでもできますが、風倒木の問題だとか、最後は着検だとかというような問題は、これははっきりし過ぎておりますから、一つこの点につきましては、先刻来御答弁がありました線で、早急に妥当な線を見出だしていただきたいと思います。それから先ほどの政務次官のお答えの中で、非常勤職員が他人の身分証明書と判こを持って検査をやるということは、これは妥当でないということは行政管理庁の方で言われておることで、だれが考えても妥当でございません。ただ行政管理庁の方では、これはそういう非常勤職員でもそういう米穀検査をしてもいいのじゃないか、法律上差しつかえないのじゃないかということを言っておられるのです。これは現実には非常勤職員がやらなければならぬという問題は方々で聞いておるのですから、これは一つ今後はそういうひとの証明書で官吏が何と言うのですか、詐欺じゃないですが、そういうばかなことをさせないように、農林省としては、もし非常勤職員にかようなことをやらす場合には、はっきり非常勤職員に身分証明書、そして自分の判こで検査ができるようになさるかどうか、この点ははっきりしておいてもらいたい。
  94. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 非常勤職員の中でもこの仕事に向いていると申しますか、適格性を持っていると申しますか、有能な人であるならばやらしてもよろしいと思います。
  95. 千葉信君(千葉信)

    千葉信君 ただいまの農林政務次官、それから先ほどの岡部君の御答弁に対して御質問申し上げますが、それはただいまの問題ですが、先ほどの質疑応答の中では、政務次官は、非常勤労務者が食糧の検査に当るということは妥当でないと一応言われた。ところが今その心が少し変ったようでございます。その職員の能力、適格者かどうかということを考えて、場合によってはやるかもしれないという御答弁に変っております。それから岡部さんの答弁では、食糧検査法の第九条から言えば、任命権者であるところの食糧事務所の所長が、その職員に対して検査をさせることになるのでありますが、その職員という言葉は非常にさっき広範に考えて、そうして定員内の職員、それから常勤労務者、最後には今度非常勤職員の場合でも職員ということに当てはまるという解釈なんです。こういう御答弁です。まあ今その見解についてはやや近づいたようですが、私は近づいたことがとんでもない誤まりだと思う。どうしてかと言うと、これはまあ常勤労務著の場合はこの際一応抜きにします。しかし非常勤労務者とは、非常勤職員とは一体何ですか。非常勤職員というのはですね、常勤労務者よりももっと軽い仕事、もっと責任のない仕事、もしくはもっと肉体的な労働というような仕事をさせるための職長なんです。この点については、これはたしか岡部さんが人事院におられたころの、昭和二十五年の九月二十二日に人事院事務総長名をもってこういう通牒が出ているのです。これは非常勤職員じやなく、その少し上位にあるところの常勤労務若に対する考え方です。常勤労務者の範囲というのは、常勤労務者として取り扱うことのできるものは、肉体的または機械的労務に服する人夫作業員、その他これに熱する者、常動労務者でもそうなんです。ましてや非常勅職員に対して、先ほどの御答弁のように、国民の利害休戚に関する、具体的に言えば農民が買い上げてもらう米の価格を決定する検査をする重要な仕事です。そういう重要な仕事はこの人事院の方から出された通牒に適合しないということははっきりしているのです。それを血糊検査法の第九条の解釈では、そういう非常勤職員でもできるということを行政管理庁みずからが言うことは、これはどういうことで。しかもあなたの方の行政管理庁設置法の仕事の権限ですね。所掌事務と、それから権限の第二条の第十一号によるとですね、各行政機関の業務の実施状況を監察し、必要な勧告を行う、あなたの方としてはむしろ逆に、そういう非常勤職長なんかに検査証を持たして米穀の検査をさしている。そういう仕事をやっているところがあったら、これはいかぬということを言わなければならない立場なんです。それをあなたはこの委員会の席上で、ここを言いのがれてしまえばいいのだという格好で、食糧検査法の第九条から言うと、その検査事務所の職員ということになっているのだから、その職員というのは非常勤職員でも何でもいいじゃないか、こういう御答弁は、これは私は国会を侮辱しているものだと思う。ここであなたはそういう見解を押し通すおつもりか、その点をお伺いしたい。
  96. 政府委員(吉川久衛君)(吉川久衛)

    政府委員(吉川久衛君) 私が先ほど妥当ではないと申し上げたのに、常勤労務者、非常勤労務者の中からもこれを取り上げて行きたいということを申し上げたのについての御質疑のように思います。合法的であると害われますが、合法的ではあるけれども、私は妥当を欠くということは、それは理想的ではない、好ましくない、こういう意味に御了解願いたいと思います。それから農民の利害に関する重大な問題でございますので、だれにでもこの検査をする資格を認めるということは、これは非常に危険なことでございます。ただ現実には長い間食糧事務所に勤めていた者、あるいは検査員をしていた者の職を辞していた者で、時期的に手伝っているというような者に非常勤職員がいるのであります。これは長年の経験等もございまして、それは時期的であって、それにいつまでも勤めていないという者も含んでいるのでございます。今全国では百名内外の者をただいま農林省でこれを認めておるような事情でございますが、できることならば、これはやはり本筋を通すべきが妥当であると考えております。
  97. 江田三郎君(江田三郎)

    江田三郎君 今の問題は、根本問題につきましては、いずれ常勤労務者とは何ぞや、非常勤職員とは何ぞやということがございましょうから、これは一つ内閣委員会の方で十分御審議願いたいと思うのですが、私ども農林水産委員会としましては数々の問題がございますが、重点は先ほど来申しましたような食糧庁関係、それから統計調査の問題、統計調査の問題でも、これはこれでどんなものが出ても、これで精密だと言えば済むのです。済みますけれども、しかし迷惑は国民が受けなければならぬから、これは政務次官のお答えの中でも、これは非常に重要な仕事だとおっしゃりながら、臨時補助員を六百何十名でしたか使われるというようなことは……、重要でむずかしい仕事だということを認めておられながら、臨時補助員を六百何十名でしたか使われるということは、これは矛盾しておるのです。だからそういう問題についてはまた十分御検討を願いたいと思うのです。それから今、はしなくも出ましたところの非常勤職員検査をやらすかどうかということは、これは要するに今の食糧庁検査員定員に無理があるから、そういう者代が起きるわけなんでして、私は非常勤職員が云々という根本問題は私どもの管轄でございませんが、ただ農林水産関係の者としては、そういう点につきまして、内閣委員会でこの法案審議の過程において十分御検討を願いたいと思います。なお私ども農林水産委員会としまして、あるいは改めて別に申入書のようなものを作って持ってくるかもしれませんけれども、それらのこといかんにかかわらず、問題点は先ほど来おもなものが出ておりますが、これは一つ委員長もこの法案審議に十分御検討を願いたいと思います。
  98. 委員長(新谷寅三郎君)(新谷寅三郎)

    委員長新谷寅三郎君) 承知いたしました。
  99. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) ただいま千葉委員が仰せられました非常勤労務者の問題、これは現在の定員の制度の上におきまして非常に大きな問題になっておりまするので、根本的に検討し直さなければならぬ状態になっておりますが、そもそもこの制度ができました二十五年の、先ほど千葉さんが引用されました人事院事務総長の通牒の時代におきましては、確かに人夫作業員その他単純労務に従事する者を指していたわけでありますが、この常勤労務者が次第々々に変形してくる。そして各省のいわばデスク作業に従事するようなものにまで入ってきたという点で、実は変形して参ったといべような事情、従って現在におきまして、あくまで建前は人夫作業員の形になっておると思います。またあの人事院事務総長の通牒もその後廃止になったはずであります。それからこれにつきまして、二十七年から常勤労務者給与という予算措置も講ぜられたことも御承知通りであります。この常勤労務者というものが、それでは公権力の行使に当れるものかどうかということについても、もちろんこれは問題がございます。従来の官吏制度の建前から申しますると、官吏でなければやれないということを、公務員法では国家公務員ならやれるという、仕事ができるのだという建前に変りつつあります。しかしそれはいろいろ実定法上では依然として官吏でなければできないということを規定しているものもありまするので、その辺にわが国の制度の全体としては食い違いがございますが、農産物検査法におきましては、職員ならばこれをやれるということになっております。この職員というのは農林技官だけでないと、こう解釈すべきではなかろかと考えられますので、政府部内関係者で協議いたしまして、法制局、行管、農林省関係者が協議いたしまして、そういうような公けの解釈に統一しているところでございますので、決してこの場の言いのがれではございません。それから非常勤職員につきまして、これは常勤労務者より以下のものではないかという前提に立ってのお話でございますが、非常勤職員につきましては、先ほど江田委員にも申し上げた通り、非常にその範囲が広うございまして、全権委員のごときも非常勤である。そのほかいろいろな種類の委員、顧問、参与、その他非常に重要な非常勤がございますが、そういうことを今申し上げる必要はむしろないと思いますが、私が先ほど申し上げました非常勤というのは、むしろこの検査事務がピークになって、非常に多い場合に、食糧事務所定員で足りない。たまたまその町村に食糧検事務に従事していたエキスパートがいて、そういう適任者がいた場合に、これは従来他人の名義を僣用してやるよりは、むしろその人を非常勤に臨時に雇って、そうして正式な名称で本人にやらした方がむしろ合理的ではないかと、こういう意味でございます。時間もありませんので、簡単に申し上げました。
  100. 千葉信君(千葉信)

    千葉信君 あまり連合の時間はないようですから、私は簡単にしますが、結局ただいまおっしゃったことを要約しますと、最初殺げられた当時の非常勤職員、それから常勤労務者は実質上その内容に変更が来ている。従ってその定員内の職員と全く変らないような仕事をしている職員がたくさんある。今お話ししたように非常勤職員といっても四十三万人ぐらい現在おりますが、私の問題にしているのは全くの常勤非常勤職員で、この数は概数十二万人ぐらいと推定されておりますが、その他の顧問とか、参与の問題は抜きにして、そういう非常勤職員、それから常勤労務者、これらの職員は、今の農林省職員関係から話が発展してきましたが、実質上も常勤労務者、もしくは非常勤職員として扱うことのできないような仕事をやっている職員だ、こういう点については行政管理庁もその通り考えになっておられる、こういうことですね。
  101. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 冒頭に申し上げました通り常勤労務者制度というものが現在年々変形をきたしておる、変貌をきたしている。従いまして、そのうちあるものはこれは定員法の中に組み入れるべきものがあるのではなかろうかということが強く考えられますので、そういう点において定員制度全体を今根本的に考え直す時期がきているのではなかろうか、こういう点を考えておるわけでありまして、その点につきまして申し上げたわけです。
  102. 千葉信君(千葉信)

    千葉信君 そういたしますと、行政管理庁としても、今回はこういう定員法の一部改正法案を出されましたが、この改正法案は実情にそぐわない定員法の改正案だということはお認めになるわけですね。
  103. 政府委員(岡部史郎君)(岡部史郎)

    政府委員岡部史郎君) 現在のもとにおきましては、定員法が規定している定員については非常に多くの問題を含んでいる。われわれはこれは常に検討して、何らかの結論は近い将来出さなければならないと、こう考えております。
  104. 千葉信君(千葉信)

    千葉信君 あとは内閣委員会でやります。
  105. 委員長(新谷寅三郎君)(新谷寅三郎)

    委員長新谷寅三郎君) これをもちまして、内閣農林委員の審査会を終ります。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十六分散会