○
政府委員(
清井正君) 本
制度を実施いたしますために、何としても価格につきまして適正な価格をきめなければならぬことは、
お話しの
通りであります。私
どもといたしましては、価格は
根本的な問題であると思っております。なお価格の問題のみならず、ほかの問題も付随してお願いをいたしたいということで、価格のほかに概算金の問題と減税の問題とをお願いいたしておるわけであります。
価格の点につきましては、私
どもといたしましてもいろいろ苦心をいたしたのでございます。先般一万六十円という
政府案を一応
決定いたしまして、それを審議会に参考案としてお示しをいたしまして、その後一万百六十円の価格をきめたわけでございます。この点につきましては、一般にいろいろ御議論等がございまして、あるいは
生産費の方式等によって計算をする等のいろいろ御
意見もあったのでありますが、私
どもといたしましては、いろいろ
生産費方式等を検討いたしたのでございますが、まだ米価審議会自体におきましても、
生産費等につきましてはいろいろな問題もございまして、まだ議論が尽されていない
状況でございます。ことに審議会といたしましても、ある
程度の幅のある
数字であるという
意味合いで、バルク・ライン、
農家八割の
生産費を補償するという
程度の
数字というような目標もあったような次第でありまして、まだ完全に
生産費方式をとるという自信を持つまでに至っていないのであります。一方また私
どもといたしましては、従来のパリティ方式等も準用いたして参ったのでありますが、過去二カ年間の
農家の手取りを基準といたしましてパリティ方式として一万六十円という
数字が出たのでございます。この問題につきましてはいろいろ御議論もあるのでございますが、現在の
状況におきましては一万六十円
程度が適切だろうということで、一応一万六十円というのを参考案として提出いたし、その後百円を加えるということにきまったわけであります。
生産者の方から申しますれば、それはもちろんいろいろ御不満の点もあろうかと思いますが、私
どもといたしましては、現在の
状況におきましてはできるだけ理論的に考えまして、最もこの
程度の価格が適切であるというふうに実は判断をいたしたのでございます。まずまずこの
程度の価格で、御不満な点はあるかもしれませんけれ
ども、この価格で本
制度に協力していただくということで進んで参りたいということでお願いをいたしておるような次第でございます。