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委員長(
吉野信次君) 端的に、詳しい説明は要らないですが、つまり納入金
制度と砂糖価格の安定というものは、実際はこれはからんでおりますが、観念的には違うと思うのだ。そこで私の聞きたいと
考えておりますのは、納入金
制度がなくても、実はこの砂糖だけについて価格安定の
法案というものをここに出される、こういうふうに了解してよろしいかということです。ということは、なぜそう言うかというと、ずいぶん生活費については価格安定しなければならぬものはそれはたくさんあると思う、僕は。たとえば豆もそうでしょう、牛乳
一つでも十一円だ、十円だと言って、牛乳
一つでも行政が手がつかないときに、たまたま砂糖だけについて納入金
制度があるから、はきついでにこれを
考えるというのなら、以上の説明として私は
了承していいと思うが、砂糖だけについてそれをやるということについて、多少の問題がありはせぬかと思う。しかもそういうふうに価格が非常に変動したという理由は、要するに外国からの砂糖の入れ方が少ないということからきているのです。そうでしょう。それだから、それを今日の為替事情から見れば、細かい問題になりますけれ
ども、もう少し入れればいいのです、砂糖をですね。入れればそんな変動はこないのですから、そういうもう少し実効の出やすい
方法があるのに、価格安定帯とか何とかいう、これも
一つの議論でしょう、議論でしょうけれ
ども、そういうふうにめんどうくさいことをやると……。
それから
業者の方から陳情がきているからそういうことを言うのじゃありませんけれ
ども、たとえば砂糖取引所というものについて、取引所の
効用については、これは議論があります、議論がありますけれ
ども、経済論として、とにかく取引所というものは、スペキュレーションというものは一るの効能があって、
政府が認めているのですから、そこに商品の幅を置いて……、それでなければ取引所というのはこれは動く道理がないのですから、その始末をどうするかという問題です。これは陳情を聞いて言うんじゃない、理論として、経済というものについて多少の研究をするものは、そこらの問題が皆からんでくるので、そういうものが一切がっさい解決した上なら、これはまた
一つの論として傾聴するし、またその場合に、たとえば豆にしても牛乳にしても、ほかの食料品についての価格安定ということについて抜本的な政策をとられるというなら、これは私は
一つの政策としていいと思うのですが、ただ砂糖だけについて価格安定というものを、このはきついでに、はきついでじゃないということをあなたはおっしゃるから、そこで私はそういうことを申し上げるのですが、いろいろ
考えているけれ
どもはきついでにそれをやるというならやるでまた
一つの
考え方だと思う、便宜的な
考え方だと、こう思うのですが、しかし便宜的な
考え方をしていいかどうかということについても、これはなかなか根本的な議論があるのです。あなたのような説明で、農林省は現在砂糖の価格については
考えているのだという御説明だと、わずかな数量です、九十五万トンですか、この間も
政府の御説明を聞けば百万トンか百五万トン、わずかな数量ですから、今日の外貨事情を維持してそれだけのものを入れることができないほど困っているとは
考えられない。そういう問題だからこういう
質問を申し上げている。それですから、あるいはをういう
一つの……。私は
委員長ですからあまり
委員長がいろいろなことを言うちゃ工合が悪いですから、私はこれだけにとどめますが、その意味のことをよく
一つ大臣なりあるいは食糧庁長官にお
考えいただいて、ほかの
委員の方からいろいろ
質問が出るでしょうが、要するにそういうところは
委員長といいますか、
委員の一人として議論というか、疑問を持っているから、それに対する御説明を
一つ適当なときに伺いたいということです。