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永井純一郎君 今の御
説明もわからぬことはないのです。それで、とにかく要は、九百二十億という今度の査定額を変えないでおくということが、私はやはり必要だと思うのです。
府県が実際上安心して
仕事をやっていく上に、そのことをはっきりしておいていただくということが、私はこれはどうしても必要であると思うのです。それでありませんと、
府県は必ず仕越しの問題がだんだん累増をしていくことにどうしてもなる。ですから、査定原額というものを、あなたの方は一昨年出したやつを今度また変えるというようなことをしないように、これは方針として大蔵省とも話し合ってやっていただきたいと私は思うのです。
それから二番目は、今の
資料をいただきましたところ、百億というのは、
暫定予算で支払って九十億くらいに減っておる、こう書いてある。ですから、私が心配するように結局、
予算が行けば、本
年度の
予算が行けば、それで仕越しを減らしていっておるのですね。そうならざるを得ないと思うのですよ。なぜかと言いますると、仕越しの分をどういうふうに処理されておるかということを、
建設省が十分に知っておられないようですね。それは、たとえば和歌山県の場合を例にとりますると、これは一番大きな
災害県なんですが、十七億七千万円という仕越し量をどう処理したかということは、これは
大臣も御
承知おき願いたいと思いますが、そのうち、この前
官房長も
道路、河川局長も、起債々々と言っていたけれども、実際起債でそれをやっているのは、しかも短期融資の三億円くらいしかない、十八億で。そうして
あとは県信連から
借り入れておるのが、十億一千万円という、莫大な金を県信連から、私が調べたところ、借りておる。借りて工事を急いでやったわけなんです。
あと四億六千万円というものを、四月以降、本
年度の四月以降支払っておらない。大体仕越し量の
内容というものはわずかばかりの融資、しかもそれは短期融資です。場当りの融資なんです。それと、県信連からの
借り入れと支払いの繰り延べ、こういうことでやっておるのですから、これは重大な問題だと思うのです、その総額が百億というのですから。これを県別にきちんと、これは
内容を検討される必要が
建設省にあると、私は思うのです。そういうわけになっておりまするから、県信連なんかは、農業
関係の金融というものは、米の代金が入ったりなんかしたときは相当余裕金がありますけれども、これから逼迫してしまうと、これは返さざるを得ない金なんです、すぐに。そうすると、三十
年度の
予算が来れば、どうしたってこれは仕越し分を、もらった
予算でなしくずしていくのは、これは当然だと私は思う。そういうことをやっておりますると、かりに私が
計算をしてみると、たとえば和歌山県の場合は、本
年度の
予算の百五十億を、
比率から見ると、十八億くらいしか和歌山県には国費が来ないという勘定が出てくる。十八億もらって、十七億七千万円仕越し分を払ったら、三十
年度は新しい
災害復旧を実際する
事業というものは、一つもない。この前から私は言うように、百五十億の
予算で百億の仕越しがあるというようなことで、三十
年度の
災害復旧は事実上できないのじゃないかということが、国全体としてもこれは言えると思う。これは重大問題だと思う。それで場合によっては、役人の人たちは、それは県が勝手にやったんだというようなことを言われますれども、勝手にやったんではない。三党協定と
政府との間で、三、五、二でやりますということを、
国会で確約したから、じゃんじゃん、
府県はほって置けないので、
災害復旧というものは農業
関係の生活の基盤そのものの復旧なんですから、やったわけであって、そのために仕越しができたということでありますから、私はこの仕越しを、この前はっきり解決がついておらないのですが、具体的にどう解決するかということをきめていただきたいと思う。まず融資をどうするか、
借り入れている金をどうするか、その利子をどうするか、支払いを繰り延べておるものをどうするか、こう四つに分れるのですが、
予算をもらってこれを全部埋めていくと、三十
年度の
災害復旧に新しい進捗というものはないのですが、それをどうするか。結局、こうなってくると思う。
そこで長期の融資に借りかえるということが一点あるわけですが、この点について伺いたいのは、本
年度の
予算説明書に千百二十四億の財政投融資
計画がある。
予算説明書ですからこれは具体的に
内容はわからないのですが、こういうものに使うようになっておる金は今度はありますか。