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永井純一郎君
大臣がお見えになりましたので……。先ほどから災害復旧のことについて
お尋ねしておったのですが、
河川局長なり
官房長から大体お伺いいたしたのですが、なお
資料を要求しておりますので、その
資料が来てから、また
大臣に改めてお伺いするということにしておったのですが、大体
お尋ねをしたいということをまとめて、せかっくお見えになりましたから、一応申し上げておきたいと思います。
それは、災害
関係の
資料をいただいたわけなんですが、それを見ますると、たとえば二十八年災害は御
承知の
通り非常に大きな災害です。この総額を見ても、九百二十億と断然大きいんですが、たとえば、これで見ましても、従来の普通の災害では、二丁五・二の比率で災害復旧を
政府でやっていくのが通常であったのに、二十八年の異常な災害に対しても一八%の
予算しかとっておらないし、二十九
年度が二〇%というような
程度でありまして、そうして三十
年度はわずかに百五十億の一六%しか
予算をとっておらない。そうして二十八、二十九、三十
年度でわずかに半分、五〇%ちょっとの進捗率しか災害復旧ができないというような
建設省の
予算の組み方になっておるわけなんです。そこで、一方、この前から問題になっております仕越し
工事の
資料をもらって見ますると、大体百億
程度と推定されると、こうなっておる。和歌山県などは非常に大きな災害で、十七、八億も和歌山県だけであるのですが、そういたしますると、三十
年度の災害復旧の
予算はたった百五十億しか組んでいない。仕越しが百億とするならば、それをとったならばたった五十億しか三十
年度の
事業分量というものはないじゃないか。一応この
資料を見ると、そういう感じを受ける。しかし、それはそういうことにはならないのだという
河川局長の
説明がありましたが、それはなかなか納得がいかないのでございまするが、こういう
数字から見ますると、
政府はこの重大な災害復旧という、地方の農山漁村の
生活の基礎であるこういう土地の復旧の問題、
河川の問題、そういったような基礎になる災害復旧の
事業に対して、非常に消極的であって、三十
年度はわずか百五十億、しかも仕越しが百億あるとして、それを三十
年度予算で
整理してしまったら、五十億しか残らない。しかしそういうことでなしに、起債の方を伸ばしていくようにするから、百五十億の
事業分量はそんなに減らないのだというような話ですが、起債は御
承知の
通り、
予算の見返りがなければできないわけですから、結局私はこの
数字から見ると、
建設省は災害復旧が三十
年度あたりでほとん
どもう力が入らないというような状態にあるように見られるわけなんです。そこで、全体の治山治水
計画の
資料をいただくと同時に、
建設省としては、この災害復旧がこういうふうに非常に滞っておりまするが、
あと何年ぐらいで二十八
年度、特に二十八
年度の災害復旧を中心とする復旧
計画を、何
年度ぐらいで完全に復旧しようとしているのか。同時に、防災改良
工事といったような
計画も、あわせて
建設省の
計画というものを伺いたい。こういう趣旨のことでありまするので、この次の機会で結構だと思いまするので、詳細にお答えをいただきたい、こう思うのです。