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矢嶋三義君 次にはいる前に、もう一回聞かしていただきたい。私はある
特定の人物の名前をあげましたが、この件については、あるいは団体あるいは個人から私は依頼されたりあるいはそそのかされて
質疑をいたしているものではございませんことをまず明確に申し上げておきます。
私が述べんとすることは、
学術会議というのは、これは公的な
機関です。その
議長が強く
要請して、その公的の
機関の中にある
原子力特別委員会という、かような
委員会の総意によって、この
学徒こそは
わが国の斯界における第一人者であるからぜひそういう
会議に何らかの形で参加さしてほしいという
要請がある場合には、私はそれは強く尊重さるべきものである、こういう立場で、
官房長官に
要望しましたところ、
官房長官は、その
通りだ、善処するという
答弁であったわけですね。そこで私はこの
方面については、何も
専門家でない、全くのしろうとでありますけれども、私は
教育大学の
朝永教授という方はその
方面の
わが国第一線級の
学徒であるということはよく聞いておるところでございます。しかも、公的な
機関で強く
要望されたのに、
外貨がないために
出席ができないというようなことは私は遺憾なことだと、さように
考えるわけです。もちろん
藤岡博士がはいっておりますが、
藤岡博士は、御
承知の
通り、ソビエトの
原子力会議にも行かれました。しかし、
向うの
滞在費その他は一切
向う持ちで、
旅費しかこちらから出ていないわけですね。だから、
藤岡博士が
おいでになったから、その
学界の切な
希望に基くところの
朝永教授の
出席は必要がないと即断されることは、これは私はいかがかと
考えるのでございますが、従って、この点については、もう長く聞きませんが、ただ一言聞いておきますが、どういうわけで
朝永教授は
学術会議の強い
要請あるにかかわらずお入れにならなかったか、私が承わるところでは
旅費関係だと承わっているわけですが、かように
政府としては確認していないかどうか、その点だけお答え願いたい。