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1955-06-13 第22回国会 参議院 議院運営委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年六月十三日(月曜日)    午前十時三十五分開会   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     郡  祐一君    理事            松岡 平市君            矢嶋 三義君            天田 勝正君            三浦 義男君    委員            雨森 常夫君            伊能繁次郎君            剱木 亨弘君            榊原  亨君            高橋  衛君            横山 フク君            赤木 正雄君            上林 忠次君            森田 義衞君            阿具根 登君            加瀬  完君            藤岡  進君            戸叶  武君            菊田 七平君            鈴木  一君   —————————————    議     長 河井 彌八君    副  議  長 重宗 雄三君   —————————————   政府委員    農林政務次官  吉川 久衛君    食糧庁長官   清井  正君    運輸政務次官  河野 金昇君    運輸大臣官房長 山内 公猷君    郵政省電波監理    局長      長谷 慎一君   事務局側    事 務 総 長 芥川  治君    参     事    (事務次長)  河野 義克君    参     事    (委員部長)  宮坂 完孝君    参     事    (記録部長)  丹羽 寒月君    参     事    (警務部長)  佐藤 忠雄君    参     事    (庶務部長)  渡辺  猛君    参     事    (議事課長)  海保 勇三君   法制局側    法 制 局 長 奥野 健一君   —————————————   本日の会議に付した案件常任委員辞任及び補欠に関する件 ○保健衛生監督取締に関する緊急質  問の件 ○請負談合に関する緊急質問の件 ○公聴会開会承認要求の件 ○日本放送協会経営委員会委員任命に  つき本院の同意を求めるの件 ○国会法第三十九条但書の規定による  議決を求めるの件(米価審議会委  員) ○運輸審議会委員任命につき本院の同  意を求めるの件   —————————————
  2. 郡祐一

    委員長郡祐一君) ただいまから議院運営委員会開会いたします。  常任委員辞任及び補欠に関する件。
  3. 海保勇三

    参事海保勇三君) 自由党から、予算委員安井謙君、懲罰委員田中啓一君が辞任せられ、後任として予算委員田中啓一君、懲罰委員安井謙君を指名されたいというお申し出がございます。  社会党第二控室から、建設委員上條愛一君、商工委員田中一君が辞任されまして、後任として建設委員田中一君、商工委員上條愛一君を指名されたいとのお申し出がございます。  民主党から、予算委員石坂豊一君が辞任されまして、後任として最上英子君を指名されたいというお申し出がございます。  無所属クラブから、外務委員須藤五郎君、法務委員羽仁五郎君が辞任されまして、後任として外務委員羽仁五郎君、法務委員須藤五郎君を指名されたいというお申し出がございます。
  4. 郡祐一

    委員長郡祐一君) ただいま報告の通り決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。   —————————————
  6. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 緊急質問取扱いに関する件。
  7. 芥川治

    事務総長芥川治君) 自由党榊原亨君から、保健衛生監督取締りに関する緊急質問申し出があります。所要時間は十五分、要求大臣総理大臣厚生大臣文部大臣、法務大臣であります。  なお社会党第二控室田中一君から、請負談合に関する緊急質問申し出があります。所要時間十五分、要求大臣総理大臣建設大臣大蔵大臣外務大臣通商産業大臣自治庁長官であります。
  8. 郡祐一

    委員長郡祐一君) ただいま報告緊急質問を行うことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。   —————————————
  10. 郡祐一

  11. 宮坂完孝

    参事宮坂完孝君) 法務委員会要求にかかる公聴会開催の件でありますが、新聞公告料六万円といたしまして、費用概算計七万四千円であります。御承認お願いします。
  12. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 別に……。
  13. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 この件については、理事会でもすでに討議されたところで、ただいまの予算額は、理事会の要望した線に沿って再提出されたようでございますので、異議ございません。
  14. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 他に御発言ございませんか。別に御発言がございませんければ、本要求承認することにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。   —————————————
  16. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 次に、日本放送協会経営委員会委員任命につき本院の同意を求めるの件。  本件に関しましては、前回資料提出要求いたして、すでにお手元にお届けしてあると思いますが、御質疑ございましたら御質疑を願います。
  17. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 ここに出された資料に基いてお伺いいたしますが、これらの経営委員八氏を第十六条の教育文化科学産業その他の分野から公平に代表を出すということになっておりますが、いかようになっておるか、指摘していただきたい。
  18. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  ただいま経営委員としてすでに任命になっておりますのは、お手元資料として提出を申し上げてあると存じますが、北海道伊藤豊次氏、中国俵田明君近畿西彦太郎氏、九州福田虎亀氏、関東、矢野一郎氏となっております。それらの方々につきまして、ただいまお話にありましたように、放送法の第十六条によりまして選任に際しましては、教育文化科学産業、その他の各分野が公平に代表されることを考慮しなければならないということになっておる次第でございますが、毎年二名ないし三名の方が任期が参りまして両院の御承認を得て任命されておるわけでありますが、毎回その点は考慮をして選任されておるように承知いたしております。  ただいまの点につきまして、政府といたしましてその条文について考慮いたしました点は、矢野一郎氏は、文化経済面代表ということで考慮されております。それから近畿の西氏は、産業文化中国の俵氏は、産業及び科学技術九州福田氏は、産業及び行政北海道伊藤氏は、産業関係、こういうふうに考慮されております。
  19. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 新たに任命しようとする委員については……。
  20. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  新たに任命につきまして御承認お願いをいたしておりますのは、東北地方遠藤俊一氏、東海北陸地区として丹羽常次郎氏、四国地方として佐々木長治氏につきまして御承認お願いをいたしておる次第でございますが、東北地区につきましては、遠藤氏は、産業行政並びに文化東北地区丹羽氏につきましては、産業社会福祉及び教育、それから四国地区佐々木氏につきましては、産業経済、大体こういうふうに考えられております。  なお教育関係につきましては放送法の第十六条第四項におきまして、国家公務員欠格事由として委員となることができないことになっておりますので、教育方面にいろいろ関係の深かった方にお願いをいたしておるような形になっております。
  21. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 私が伺いました十六条に基く放送協会経営委員の構成というものは、私はかなり重要な問題だと考えているのでありますが、今あなたが説明したような説明をすれば、それは十六条は私は空文化すると思うんですよ。たとえば遠藤俊一君は、産業行政文化、こういうような説明の仕方をすれば、少くともこういう議院運営委員会にかけて、本会議同意する程度に、社会的に、経済的に、政治的に地位を確保した人であれば、どなたをもってきても、この方は産業教育行政文化、こういう説明がつくと思うのですね。私は十六条の精神というものは、きわめて重点的に考えた場合に、この人は産業界エキスパートである、あるいは文化方面におけるところのエキストパートである、放送協会経営委員として適任であるというような、重点的な見解を持って示されるのでなければ、ただいまのような説明では、私はきわめて不十分だと思います。  そこで私は重ねて伺いますが、現に委員並びにこれから同意を求められようとする候補者を通覧したところ、非常に産業界に片寄り過ぎているという感が深く、教育文化方面、失礼ではありますが教育文化方面が非常に軽視されているきらいがあります。たとえば具体的に伺いますが、丹羽常次郎君は教育ただ一人の教育方面代表のごとく説明されました。しかも丹羽君は産業教育云々と三つほど並べられたわけですが、どういうのですか、丹羽常次郎君はこの経歴からいって、ただ一人教育方面代表として選ばれたのでありますか、具体的に説明して下さい。
  22. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  毎年先ほど申し上げましたように二名ないし三名の方が任期が参りまして、交代するわけでございます。そのたびごとに同地域がら同じような方面の方が出ないようにというようなことで、従来選任がなされ、両院の御承認を得て任命がされてきておるわけでありますが、今回は従来教育方面、現在の方には、教育方面と思われる方が少かったので、今回の新たに任命になります三名の方の中でできるだけ教育方面関係を持った方、少くとも御一人は選任をしたいということで、いろいろ候補者方々選考の結果、今御説明申し上げたような結果になった次第でございます。
  23. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 私が伺っているのは一つ、幾多私は疑問点があるわけでありますが、具体的にあなたの答弁に基いて丹羽常次郎君がただ一人の第十六条の教育分野における代表者だということを先ほど答弁されたわけです。そこで丹羽常次郎君の履歴から、どういうわけで教育分野代表者説明されるのか、それを私は納得しかねる点があるのです。この放送というものが社会教育並びに学校教育に及ぼすいい意味における影響、またはかんばしからぬ面における影響というものが、きわめて至大なるものがあるわけです。そこであなたは、この丹羽常次郎君がただ一人の教育分野代表と言われるのですが、どういうわけで言われるのか納得しかねる点があるから、これを参考にと思って伺っているわけですが、この私の伺っている点だけについて御答弁願います。
  24. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) 丹羽さんは、前に教育家そのものではなかったようでありますが、現に中央児童福祉審議会委員あるいは社会福祉審議会委員等もなさっておりまして、教育方面につきましては、非常に関心の深い方と伺っておりますので、そういうふうに申し上げたわけであります。
  25. 天田勝正

    天田勝正君 これは私はさっきから不思議に思っておるのですが、さっきの局長説明された教育文化あるいは産業行政とか、こういうワクからこの人たち経歴を合わせて見てみますると、丹羽君のみでない、全部そうなんです。たとえば遠藤君は、御説明によれば産業行政文化、こうなっておる。ところが産業界関係したのは、この経歴によれば、昭和十七年頃からなんです、ようやく。その前の満州電電株式会社なんというけれども、これは戦時中の会社で、むしろ国行政の延長なんです、こんなようなものは。これは常識なんです。そういうものをとらえて、要するに産業とか文化とか、私は、日本における文化という言葉ほどあいまいなものはないと思っている一人なんだけれども、野蛮人でないという意味では、だれでも文化人なんです。そういうことならば、おそらく野蛮人であるという人は一人もなかろう。特別の文化的なことに経験を持ったということは、どこにも見られない。役人をしておったのが一番長いから行政だというなら、まだ一つの筋が通ると思う。これが一つと、それから佐々木長治君は、別段さっきの説明には一向に当らない。丹羽君の教育に至っては、別に教育にも何も関係していない。共同募金をやったのが始まりなんです。それが三十七年。こういうことならば、それはあなたがそういうワクで言うならば、おそらくだれでも当てはまってしまう、筋としては。  またまことに説明としてはあいまいきわまると思うのですが、はっきりしたあなたが自分のつけたワクによって、これは「ようだ」というような用語を用いないで、確信を持って説明をしていただきたいと思います。
  26. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 答弁ありませんか。
  27. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  先ほど私が御説明を申し上げましたうちで、落ちておりました点がありますので、追加しながら再度申し上げます。先ほど産業関係について、ほとんど大部分のかたにつきまして、産業あるいは経済ということを申し上げましたけれども、それは履歴から申し上げまして、その方面関係をもっておるという意味で申し上げたので、そういう方を、産業あるいは経済方面代表という意味で申し上げたのではないのであります。  なお矢野一郎氏につきましては、先ほど文化経済ということだけ申し上げましたけれども、矢野さんは、教育方面につきましても関係をもっておりますので、矢野さんは教育方面についての分野という意味も加えていただきたい、こういうふうに思います。
  28. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 こういう説明は、僕は国会においてこれは珍しい説明だと思う。これは放送法第十六条を軽視でなくて、無視しているといって私は差しつかえないと思う。  先ほどのお話教育のことをちょっと伺いましたところが、十六条の第四項で国家公務員が除外されているから云々と言われますけれども、たとえば教育文化に関するエキスパートを選ぼうと思ったら、この東京の地で、あるいは関西にゆきましても、大学教授等をかつてされておった方で適任者は幾らでもありますよ。ほとんどこの選任に当っては、産業界だけからピック・アップされております。だからあなたの先ほどの説明で、どなたにも産業ということが必ずくっついておるのです。しかも教育文化分野代表という方を求めますというと、丹羽君をあげてみたり、あとになって矢野君を追加してみたり、完全に第十六条を無視していますよ。あなたそうお考えになりませんか。
  29. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  放送法の、この委員任命につきましてございますように、全国各地域から一人ずつ選ぶことになっております。今回はただいま御審議願っておりますように、東北及び四国、それから東海地区から選ばなければならぬことになりますので、その地区から適任者を選んで御審議を願っておるわけでありますが、候補者といたしましては、このほかの方もいろいろ事情をお聞きしましたのでありますが、この方々に御承認を得ているわけであります。  矢野一郎氏は、現在大日本育英会関係、文部省の学徒厚生審議会関係その他の委員をされておりまして、教育関係ということを考えておるわけでありますが、先ほど御説明に落しました。
  30. 天田勝正

    天田勝正君 私の質問に答えておりません。
  31. 松岡平市

    松岡平市君 いろいろ委員質問に対しての答弁等から考えまして、いささか答弁が十分でないと思います。この案件次会に譲りまして、政府側十分答弁について研究せられて、その上で結論を出すことにして、この案件だけは次会に譲りたいと思います。(「天田君の答弁は」と呼ぶ者あり)
  32. 天田勝正

    天田勝正君 私は念のために言っておきますが、私の質問に対する答弁一つもなされておりません。矢嶋君の質問に関連して、私はほかのも全部そうではないかということを指摘している。これに対する区分、そのものがこういう事項に該当するという答弁一つもないのですから、これは委員長、お含みおき願いたいと思います。
  33. 郡祐一

    委員長郡祐一君) ちょっと速記を止めて下さい。   〔速足中止
  34. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 速記を始めて。
  35. 天田勝正

    天田勝正君 先ほど質問いたしました事柄について、何の答弁もございません。それに対してはっきりした御答弁があれば別のこと、もしそうでなければ、これから念のため申し上げますが、それではここに承認を求められております三君に対しての前任者はたれかということを申し上げますと、遠藤後一君、神野金之助君、則内ウラ君の三名でございます。そうするとこの前任の三君は、先ほど御説明ワクにぴったり当てはまる人であるが、つまり丹羽君を例にとっていえば、則内ウラ君の後任として丹羽君が選ばれた、そうであれば同じく則内ウラ君と同じく要するに社会教育という学識経験者であると、こうなってこなければならないし、他の諸君も同様であろうと思うのです。そこです。そこですぐ、われわれの質問に対して、局長は、地域から選ばなけれでならないと、こうおっしゃるが、地域はその地域から選ばなければならないが、この際教育関係の人が欠けたならば、その地域から教育の人を選ぶ、これはもう当然そうでなければならない。だからその二つを勘案して、それで教育なら教育の面、文化なら文化の面から、あるいは産業なら産業の面から選ぶ。こういうことは当然しかるべきことでありますから、これらを含めて御答弁を願いたい。
  36. 長谷慎一

    政府委員長谷慎一君) お答え申し上げます。  先ほど申し上げましたように、各地区から十六条の各方面分野の方を代表するように考慮しつつ選任することになっておりますが、ある地域から、たとえば文化方面の方を選んであるといたしますると、毎年その地区から文化ということではなしに、従来過去五年の間に、それがある地域文化であった場合には、その次のときには文化は別の地区から選ばれるようにということに従来選ばれてきております。ただいま御質問佐々木長治氏の前任則内ウラさん、それから丹羽常次郎氏の前任者神野金之助氏でございますが、則内ウラさんは御婦人を一人ぜひ入れたいということで、前には御婦人代表として入ってこられたわけでありますが、今回はその方面から御婦人適任者が得られなかったので佐々木長治氏、それから神野金之助氏は産業関係代表者でございましたが、その方の後任として丹羽常次郎氏が候補に上って、御承認お願いしておるわけであります。
  37. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 本件に関しましては、さらに次会質疑を続行することにいたしまして、本日は、これを保留いたします。
  38. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 次会に移すことにして、本日保留することに異議ございませんが、提案者側においてもとくと再考されるように要請いたしておきます。
  39. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 委員長から政府側に特にその点を申し入れておきます。   —————————————
  40. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 次に、米価審議会委員任命につき本院の議決を求めるの件。  本件に関して御発言のおありの方は、順次御発言を願います。
  41. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 前回、本院の議決を求められて米価審議会委員任命されたのは五月二十五日で、一週間足らずの五月三十一日には任期満了となっております。どういうわけで前回議決を求めるのが、かようにおくれたのか、またその当時、われわれに議決を求められる場合に、私がお尋ねしたときに、委員二十五人も充足していない状況でありましたが、私は今の農林大臣河野君は、肥料審議会を無視した前歴等を持つ方でありますし、米価審議会等についても軽視されているのではないかというような懸念なきにしもあらず、よってどういうわけで、かようになったかという点をまず伺います。  それから第二点として伺いたい点は、六月一日から発足するところの新米価審議会委員二十五名の予定者一覧表がここに出ておりますが、この中で新たに委員になられるであろう方は、どなたであるかということと、それから知事とかあるいは労働組合の役員とか、かようにそれぞれの団体から選ばれているわけでありますが、こういう各種団体から委員を選ばれる場合の選考方法いかようにされているのか、それだけ伺います。
  42. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) お答えいたします。  第一番のこちらで御審議を願うのがおくれた理由でございますが、それと、せんだってこちらで御審議を願って、すぐまたあらためて御審議を願うようになった理由でございますが、これはせんだって、私がここで御説明を申し上げましたように、二月総選挙で、二十九年度の米価審議会国会関係の、委員任期が中断いたしましたので、そこで残存期間だけをお願いいたしまして、そうしてわずかの期間にその任期が満了いたしましたので、あらためてまた御審議を願うようになった次第でございます。  こちらへお願いするのがおくれた理由は、各会派等交渉が、結論を得るのにだいぶ時間がかかりました関係でございます。具体的に申し上げますと、社会党左派の方で、肥料の方の委員とそれから米価審議会委員とをどういうふうにするかというようなことで、石田宥全氏の折衝が少しおくれたことによるのでございます。まとまりましたので、こちらへ御説明にあがりましたのが前々回でございましたか前々前回でございましたか、そういう事情でございます。  それから二十五名のうち、今まで出ていない方で、新たに加えられる方は三名でございます。一人は参議院議員片柳さんでございますが、これは梶原氏が全糧連会長でございますから、そういう関係から出ておいでになりましたが、その方を全糧連理事の湯村さんにかわっていただきまして、参議院の方から片柳さんにあらためて出ていただくことになりました。それから三巻さんは、これは主婦連の副会長の船田さんのかわりにお願いしようとするわけであります。
  43. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 そういうことは、あとは全部再任だということかということと、それから各団体から委員を選ばれるのに選考いかようにしておるかという点についての答弁が落ちておることと、それから第一点について、左派社会党石田云々ということを言われておりましたが、それは聞いておきましょう。しかし、私は伺いますと、先般の承認を求められる場合も、二十五人は充足されておられなかったわけです。私は米価審議会の実質的な審議が行われる期間が一年中平等に行われるとは考えておりません。しかしながら、委員を二十五人以内となっておりますが、今出されておる案のように、二十五人をもって構成しようとされるならば、常に委員は充足されておって、各委員諸君関心を持っていただくと同時に、研究、勉強するような機会を与えなければ、私は意味がないと思うのです。米価を確定する時期が迫って、急に委員任命して、一夜づけで国民生活に関連の深いところの米価審議に携わるというようなことでは私は相ならぬと思います。そういう立場からかような委員は常々に、これも政府は十五人でやってゆくというような考えならばともかくも、二十五人を満配をされる決意であるならば、充足して、各委員諸君関心と研究するところの機会を与えるようにされることが、米価審議会というものを私は重視することになるという見解のもとに伺ったわけです。  先ほどの答弁漏れの点についてあらためて御答弁を願います。
  44. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 団体からは、関係各種団体から御推薦をいただくようにいたして参っております。  それから先ほど申し上げた他の方は全部再任でございます。実は前回ここで御承認をいただきましたときに、各派へ交渉をいたしましたとき、私のほうでは残存期間のつもりでいたのでございますが、各会派はずっと三十年度一年間通しての委員のように御了解をされていたということでございましたが、その間、実は十分なる意思の疎通を欠いていたようないきさつがございまして、ここにあらためてお願いをするようになった次第でございます。  それから全員いつも充足されていないようなことであっては、この米価問題に対して十分ではないじゃないかというような御質問であったと思いますが、経歴等ごらん下さいますと十分おわかりのように、おっしゃること、ごもっともでございますが、それぞれ各方面の専門家といいますか、権威者といいますか、それぞれ米価問題には、十分な御関心を持っていただけるような方々ばかりをお願いしておりますし、また御指摘のような点については、今後とも十分注意をいたして参るつもりでございます。
  45. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 もう一点、念のために  ただしたい点は、先ほど米価審議会委員議決を求めることがおくれたのは、左派社会党石田君の推薦がおくれたためにおくれたという意味のことを公開の席上で答弁されました。私はただいまわが党事務局に照会しましたところが、選考に手間取ったのは一日半か二日であって、さようなことはないという回答を得たのでありますが、あなたは、この公開の席上で発言された以上は、もう少し事実をあげて明確にお答え願いたい。  答弁次第ではあらためて私は質問いたします。
  46. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 確かに御指摘のように、二日くらいではなかったかと思います。しかしそれ以上は、私の方が各会派への連絡が遅れていたのでございまして、かれこれ参議院の議院運営へお諮りをいたしてみますまでに五、六日を経過していたかと思います。しかしそのうちの大部分が、私のほうの責任でございまして、決して全部が社会党さんの関係というわけではございません。
  47. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 おそれ入った言葉ですね。ここは各派代表を集っている議院運営委員会ですよ。私の質問に対して、お前の政党のために遅れたのだというような答弁をされて、ただいまそういうような御発言があることは、同僚議員とは申しながら、まことに遺憾に存じます。さっきの発言は取り消しを願って陳謝して下さい。
  48. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 余分なことを申し上げて、大へん申しわけございません。社会党の責任とは申しません。その点だけは取り消しますから、御了承願います。
  49. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 他に御発言はございませんか。
  50. 天田勝正

    天田勝正君 それらの問題については、すでに短期間でありましたけれども、前に一遍審議したことがございますので、私の会派としては賛成してよろしい、こういうつもりでおります。
  51. 松岡平市

    松岡平市君 さっき私は、いろんな団体については団体の推薦で候補者をきめておるとおっしゃったのですが、たとえば山形県知事とか静岡県知事というのは、全国知事会にお諮りになるのでございますか。
  52. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) この知事の方は、生産県から一人、消費県から一人、かような方針でございます。
  53. 松岡平市

    松岡平市君 それは生産県にいたしましても、消費県にいたしましても、生産県はたくさんあるのであります。消費県もたくさんあるが、そのうち誰を選ぶかということは、知事会あるいは先ほどいろいろな団体の推薦だとおっしゃるから、都道府県たくさんある中から消費県と生産県を一つ一つよっていらっしゃるようですけれども、その選任は、全国知事会が推薦しておるのか、こういうことを聞きたい。
  54. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 知事については、団体代表と私実は考えておりませんでしたので、失礼いたしました。これは知事会に諮っておりません。
  55. 松岡平市

    松岡平市君 そうすると大学の教授、東京大学、一橋大学、京都大学、こういうものについても、どの大学を選ぶかということは、政府考えであって、そうして大学の教授を、どの教授を選ぶかということは、その大学の推薦である、こういうふうに了解してよろしゅうございますか。
  56. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 大学の教授等については、政府において、学識経験があり、米価審議会委員として適当だと考えて、政府できめたのであります。
  57. 松岡平市

    松岡平市君 そうしますというと、先ほどその団体の推薦によるというのは、このうちに出ておるのに、協同組合とか宮城県食糧事業協同組合連合会というようなものとか、主婦連合会とか、こういうふうな会と名のついておるものについての御説明があったのでありますか。
  58. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 委員長、関連して。  松岡委員質問に関連して聞かざるを得なくなったのですが、私は知事会、全国知事は、米価に関してはきわめて重大な関心を持っているわけです。そして知事会なるものは、どういう関心と動きをしておるかというと、御承知の通りですが、だから私は、知事とかあるいは労働組合とか、こういうものをわざわざあげて伺ったわけです。そして先ほど団体の推薦というから、完全に知事会の推薦で、知事会の意向を大体代弁しているものと了承しておりましたが、ただいま松岡委員質問に対しては、知事会は団体と認めないと言ったのですが、感違いでございましょうか、いつも、そういうふうにお考えになっていらっしゃるのですか、それもあわせて御答弁願います。
  59. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) ただいまの御指摘の点は、通念的には私の感違いでございます。それから各団体と、申しましても、実は直接、ただいまの知事会とかあるいは大学の教授会とかいうようなのでなくて、主婦連とか食糧関係団体とかいうもののみについて、実は先ほど団体と相談して、というように申し上げたのでございます。
  60. 戸叶武

    戸叶武君 今、主婦連の話が出たのですが、主婦連の代表者を求めたんですか、それとも婦人代表ですか、生活協同組合みたいな消費者の代表としてですか、生産者としての代表ですか。前に、既得権的に、たとえば副会長の船田氏がやめて、やめたから主婦連から船田氏の推す他の副会長を出すということできめたんですか。この点が非常にぼけていると思いますが、婦人団体からの代表か、生産者団体からの代表か、消費者団体からの代表か。その性格をはっきりして下さい。
  61. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) 消費者団体と心得ております。そうして今までずっと主婦連から代表を送っていただいておりましたので、そのように考えて取り計らいました。
  62. 戸叶武

    戸叶武君 主婦連が国税庁の一階に同居しているということでも、だいぶ問題になって、政府の外郭団体か何か、一つの、性格がきわめて不明朗、消費者代表としてなら、生活協同組合なり購買組合は全国組織ができておりまして、当然その中に働いているのは婦人で、活発に動いていると思う。主婦連というのは、必ずしも消費者を代表する代表と見られないと思うのです。  そういうふうに政府は定義づけると、これはいろんな点について問題が起きると思いますが、そういう問題が起きても、あらかじめ政府は、そういう見識において選んだと言い切れますか。これはあとで問題が起きますから明確に答弁して下さい。
  63. 吉川久衛

    政府委員吉川久衛君) いろいろ御指摘のような事情があろうかと思いますが、一応消費者代表という形で選んでおりますから、そのように御了承願います。
  64. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 他に御発言ございませんか。  別に御発言がございませんければ、本件につきましては、国会法第三十九条のただし書きの規定による議決を与えることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  65. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 御異議ないと認めて、さよう決定いたします。   —————————————
  66. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 次に、運輸審議会委員任命につき、本院の同意を求めるの件を議題にいたします。  御質疑のおありの方は御発言を願います。
  67. 阿具根登

    ○阿具根登君 運輸審議委員は、どの審議会の委員も非常に重大な委員でございますが、私はその資料によって見ましても、特に重要な委員会だと思うのでございます。  それで、このたび推薦された三名の方の推薦の経路、そういう点を御質問申し上げたいと思います。それから太田三郎氏は、先年の十二月十六日に辞任されたと言われておりますが、その辞任理由は、任期期間、どのくらいの任期を勤めておられたか。それからやめられた木村隆規氏ですか、この人を推薦しなかった理由。  以上三点をまず質問申し上げます。
  68. 河野金昇

    政府委員河野金昇君) ちょっと事務的のことが多うございますから、あとで私補足さしていただきますが、官房長から、その任期やいろいろなそういう点はお答えいたします。
  69. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) 初めに太田委員辞任の経緯でございますが、太田委員がビルマ大使として行かれまして、二十九年十二月十六日に辞任されております。  次に太田さんの任期でございますが、初めに任命されましたのは、昭和二十四年六月十三日、それから二十九年十三月十六日まで任期が継続したということになっております。  木村隆規委員辞任していただきました理由といたしましては、本会はただいま御指摘のありましたように運輸行政の各般につきましてその諮問に応じ大臣に答申し、大臣はその議決を尊重して行政を執行するという建前になっておりますために、あまりお一人の方が長い任期御勤務になるということも、この会の、運輸審議会の性質上あまり適切でないということを考えまして、木村隆規委員は二十四年六月十三日から本年の六月十二日まで二期をまるまる、申し忘れましたがこの委員任期はお手元に差し上げております通り、一期が三年になっております。六年継続いたしまして、もう一度これが継続いたしますと九年ということになりますので、こういう審議会の性質上、同じ方が九年という長い間勤務されることは適当でないということで、今回かわっていただくことになりましたわけでございます。
  70. 阿具根登

    ○阿具根登君 三人の方の推薦された経路……。
  71. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) この委員会は、ただいま御指摘になりましたように、陸運行政、海運行政その他運輸省各般の行政につきまして許可、認可あるいは運賃、料金の免許というような仕事をやっております。またこの九条によりますと、広い経験と高い識見を持つ三十五年以上の者からこれを選任する、こういう条項になっておりまして、当初から陸運行政が非常にそういう点で多いために、陸運行政にたんのうな方をお二人選んでおります。当初には木村隆規氏と富山清憲という方が当っておられまして、富山委員が先般辞任になりました。それで木村委員後任には今回御推薦申し上げております青盛忠雄という方を御推薦申し上げてあるわけでございますが、略歴等にもありますように、長く陸運行政に携わっておられた方でございまして、適任であると政府といたしましては考えまして、両院同意を要請いたしたわけでございます。  次に三村委員につきましては、任命されましたのが二十六年十二月の一日でございまして、まだ今までに三年と半くらい任期が経過しただけでございます。このままおやめ願うといたしましても、三村委員には非常に熱心にやっていただいておりますので、継続していただきたい、かように考えたわけでございますが、このまままた継続いたしますと三年でありまして、六年半という長い期間になります。政府といたしましては、大体二期をもって将来とも任期の限度にいたしたいという考えから、継続はしていただきますが、そのままフルに継続していただくということとは、その趣旨にももとりますので、太田委員後任といたしまして、来年の七月三十日まで三村委員にもう一度御苦労願いたいということで、再任でございますが、太田委員の補充として考えておる次第でございます。三村委員は、海運関係経歴を持たれておりますので、その方の仕事にたんのうな方でございまして、その仕事をお願いいたしておるわけでございます。  次に実質的には、太田委員後任になられます有沢委員につきましては、太田委員選考事情が、当時占領中でございまして、アメリカ側との交渉も非常に多い、外務省出身の方であられまして、語学にたんのうでまた横須賀市長をされまして、行政にもたんのうであるという趣旨から選定を受けられたというふうに聞いておりますが、現在におきましては、もうその必要がありません。それでこの委員会の性格といたしまして財政経済にたんのうな方に入っていただきまして、それとの打ち合わせにおいて御指示を得ることが役所としてもよろしいというふうに考えまして、有沢委員は日銀の理事をされた方でありますが、この方につきまして、御同意を今求めておる次第であります。
  72. 阿具根登

    ○阿具根登君 三選反対というようなことは、私もまあ根本から否定するものではございませんが、政府が三選だからできないのだということを考えておられるそのものは、私は非常に危険な考え方ではないか。いわゆるそういう説明をこういう会議の場所において、三選まかりならぬ、二選だけだ、三選以降は悪いことをする、こういうようなことを私ははっきり認めるということは、きわめて危険だと思うのでありまして、なおまた今の説明から聞いてみますならば、審議会に長くおれば非常に危いから二選でやめてしまうのだ、こういうことになりますと、鉄道関係はうわさに出ておりますように、鉄道一家というような国民の非難まで受けておるとするならば、そういう三選は非常に危いというような考え方から行くならば、鉄道関係方々は、これは当然やめてもらわなければならない。こういうような結論にもなるかと思うのですが、なおまた、こういう重要な審議会であるから、任期は三年間こういう長い期間をきめられておるのでありますが、六年まではよろしい、九年は危いという理屈はどこで立つか、一つ説明を願いたいと思います。
  73. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) 私の説明が下手で、あるいは誤解を生じたかもしれませんが、三選はいけないということを申し上げたのではないのでございます。この仕事の性質上、あまりお一人の方が長い間この仕事に携わるよりも、適当の機会に御交代願った方がよろしいというふうな御意見が常にこの国会方面からも聞かれておりました。またそういう御指摘も具体的にありましたので、政府といたしましても、三選はいけないという原則を立てたわけではないのでございますが、他に適当な方があれば、やはりあまり長くお一人の方にこういうお仕事に携わっていただきますよりも、適当な方があれば、その機会におかわり願った方がこの仕事の性質上適当であるというふうに考えたわけでございまして、非常に形式的な、三選というものにこだわっておるわけではございません。
  74. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 この審議委員の取り扱う内容については、ただいま阿具根委員から指摘された通り、また提案者みずから認めておる通り、きわめて広範にして重大なものですが、あなたの説明を承わっていますと、何かあったという感じがするのですね。何ですか、何か、任期の長いために好ましくないきざしだけでも出て来たのか、あるいは昨年の汚職疑獄のときには、運輸省は中心的な存在であったわけですが、あの汚名を追放する意味においても、積極的に思い直した立場から、こいうことを考えられたのか。あなたの説明を裏返してみますと、この運輸審議会に関する条項ですね、任期は六年とする、そして再任を許さない、こういうように条文の改正を腹に持っておられるような印象を受けるわけです。そこで私、関連して伺ったのですが、今あなた方の考えられていることを、よくわかるように……。
  75. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) ただいま矢嶋委員から御指摘になったように、何も危ないというようなことは全然ございません。その点につきましては断言をさしていただきたいと思うわけでございます。また、六年に限るというふうに強く考えておるわけでもございません。しかし、行政というものは、長くなりますと、まあいろいろその仕事になずみまして、何といいますか、これはわれわれも常に気をつけておるわけでございますが、仕事になれ過ぎてしまうということになりますと、新しい目から見るという点におきましても、欠ける点がややもすれば出てくるわけでございまして、まあここに御選任になりました方々は非常に偉い方でございます。そういうことはないと思いますが、やはりわれわれのしろうとの面から考えましても、あまり一つの仕事に長くなりますと、惰性ということも考えられますので、ときどきやはり違った目で見ていただくということも必要ではないかと考えまして、あるいは御指摘の通り非常に適当な適任な方ばかりでございますと、九年でも十年でもあるいはよろしいかというふうにも考えられまするが、その点につきましては、従来国会方面でも、あまりこういう免許、許可というような仕事に携わる人が長くやることは考えた方がよろしいという御注意も前から受けておりまして、また一般的にそういうことも考えられますので、行政を常に新鮮にいたしまして誤まりなからしめる、またこういう言葉を使いましては、誤解を生ずるかもしれませんが、そういう全体的な抽象的な考え方から、一般的に見まして、そう長い期間御勤務になっていただくよりも、適当の時期に新しい人が入りまして、新しい目で見ていただく方が、われわれといたしましてはこの審議会の性格上からもよろしいのではなかろうか、そう考えております。それで、また御指摘にもありますように、この中にも、まあ非常に御適任な方でありまして長くいていただいた方がよろしいということになりますと、三選をまたお願いするようなことがあるかもしれませんが、一般的にそういうふうに考えまして、今回そういう新しい方々選任考えたわけでございます。
  76. 阿具根登

    ○阿具根登君 そうすると、個人は私は知りませんが、だれにもこだわりませんが、今の説明をお聞きすると、立派な方であったならば三選でもよろしいということになれば、今まで二期の間、この人よりも立派な方はありませんと推薦をした木村さんは、三選に値しない方であった、こういう結論になるわけですね、立派な方じゃなかった。こういうことになるわけですか。  それからもう一つ、三村令二郎氏の問題については、私の聞き間違いであるかもしれないけれども、二期勤めれば六年半になるから来年の七月一日までだ、こういうことを言われたとすれば、間違いでないかどうか。
  77. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) ただいまの方が立派な方でないということはないわけでございますが、私は、一例をとりまして、どうしてもかわりの方がなくて、残ってもらわなければならないというときには三選、あるいは長い期間お願いすることになるかもしれませんが、一般的には、あまり長く勤務をお願いするよりは、新しい方に入っていただいた方がよろしいというふうに考えましたがために、木村隆規氏につきましては今回新しい方にかわっていただくというふうに考えたわけでございます。  三村委員につきましては、ただいま申し上げましたように形式的には三選になるわけでございます。形式的には三十六年の十二月一日から二十七年の六月の十一日におきまして第一期が終っておるわけでございますが、そういう形式でなくて継続をしていただく。それには少し拘泥をいたしたかもしれませんが、六年半という期間になりまするので、もちろんその意味におきまして、あるいは再任を願うということになるかもしれませんが、一応政府といたしましては、太田委員残存期間をやっていただくというふうに考えておるわけでございます。
  78. 松岡平市

    松岡平市君 私の了解するところでは、従来特に運輸審議委員につきましては、ここでしばしば運輸委員承認を求められるつど論議されておる。そうしてその論議で、非常に長く同一人をやらせるということは面白くないということは、特に私は社会党左派人たちの、主張であったと思います。のみならず、もう一つは、いわゆる鉄道一次ということで、ここに勤めた、そういう者を避けろ。もっとこういう経営審議会というものには、各方面から人材を入れなければいけないじゃないかという、こういう二つの問題はわれわれも同意しておったし、そういう主張であったと思うのです。私は今官房長の説明が、そういうふうにいかにもこだわり過ぎた説明をしておって、何か六年、九年という問題が非常に論議されておるけれども、私は政府がそうした論議を相当尊重して、それにそういう攻撃を受けないために、先ばしりをした説明をしたのだ。そう了解しております。どうも説明の仕方が、特に太田三郎君の後任の何がしという人の任期等についてまで、要らぬことを言うために、そういうような話になってきたけれども、これはもう大体趣旨はわかっておるので、いろいろ御了解のしにくい点があるかもしれませんが、まあ時間もだいぶ経過いたしましたし、この当面のこの人たちでいけなければいけない、よろしければよろしいということで、大体のところで、結論をつけていただきたいと思います。
  79. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 松岡委員の御発言、ごもっともと思いますが、もうちょっとたださなければならぬと同時に、私の党の委員審議方針が変ったということを申し上げているわけではございません。三選禁止、反対ということを言っているわけじゃないのです。  どうもさっきから伺っていますと、こちらの伺い方次第で、あなたは話を合わせて、うまく答弁されるのだが、矛盾してくる点を指摘しているわけです。それは、だから伺いようでは、こういうふうにとれるのです。木村さんはあまり芳ばしくないから、これをやめさせるために、この三選云々を使ったのか、それから三村さんの後任に三村さんを持ってこないで、太田さんの後任に三村さんを持ってきたところまで、ずいぶんこまかい神経を使われているわけですが、そうすると木村さんは、そう悪くないが、あまり芳ばしくないからというので、六年以上はやらせたくないということでおやめ願うために、こういう技術を弄されたのか。それともさっき私が申し上げたように、運輸審議会というものは、きわめて仕事が重大であるから、最高六年、再選を妨げないという法の改正をしなくても、それを鉄則としようとするのか。どちらが本当の腹の中にあるわけなのですか。それを僕は伺ったわけなのですが、そこであなたの答弁が、やはり食い違いがあるものだから、阿具根君から、あちらこちらからつつかれているわけですが、簡単に運輸省の考えていることをわかるように言って下さい。
  80. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) 簡単に申し上げますと、運輸省といたしましては、一応、特別の場合を除きまして、六年で将来この委員はやっていただきたいというふうに考えております。木村氏の名誉のために申し添えますが、木村氏が悪いというわけじゃございません。常々前から、あまり長い期間やらせるのは、適当でないのではないかという各方面からの意見を運輸省も取り入れまして、最高におきましては六年、特別の場合を除きましては六年で、この委員の改選をやっていきたいというふうに考えております。
  81. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 私が申し上げるまでもなく、一度委員任命したならば、ともかく二期の六年はいくのだというようなことを、言葉のしりをとれば、そういうふうにとられますけれども、そういうことをお考えになっているのじゃないと思いますのであえて伺いませんが、私の考えが間違っておったら発言して下さい。  それからもう一点は、もしそういうことになって本院で議決承認された場合に、運営の面について、いよいよ六年で終りとなれば、この第五号にあるように公平かつ合理的に審議に参与して、まあ三回、三選してこれらに関与していこうという委員のその気持と、いやもうこれで六年で終りだから、あと一年しかないから、ここで一つ置きみやげに一仕事しようというような、そういう不心得な人はおらぬだろうと思うけれども、しかしそういうことになれば、その運営によほど気を付けなければならないので、これは強く要望しておきます。  そこで簡単に伺いますが、先ほどのあなたの説明から伺いますと、やはり陸運関係が多いわけです。そこでここに六人の方が顔を出されているわけですけれども、念のために何の何がしは陸運方面、あるいは海運方面、何の何がしは何だというふうに短い言葉で、一つ一つ説明して下さい。
  82. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) ただいま最初の御質問でございますが、一ぺん選任したら六年いくということは、法律上ないわけでございまして、一期三年の任期が終りますたびに選任いたしまして、国会同意を得ております。でございますから選任をいたします場合には、三年ということで運輸省といたしましては考えております。再任いたしましても六年をなるべくこさないようにという趣旨に御了解を願いたいと思います。  次の御質問でございますが、ここに出ております木村隆規、この方は陸運の出身でございます。松浦薫、これは一般の方でございます。一般産業界から来られた人でございます。岩村勝、これは陸運の出身でございます。次の中島登喜治、この方は広島の控訴院長をなされました司法関係の出身の方でございます。次の三村令二郎、この方は海運関係の出身の方でございます。
  83. 戸叶武

    戸叶武君 今まで、一番基本的に多くの人が要請していたのは、国鉄一家の陋習を打破することだと思いますが、この要請は、ここにあまり出ていない。七人の委員のうちで、もちろんこの運営機関も入るのですからそのうちの三人までは国鉄一家で占められている。(「次官を入れれば四人だ」と呼ぶ者あり)次官も入れて、そういう形、国鉄一家という形で、国鉄にいろいろな攻撃が加わったのは、ボロが出たから、それで初めて世論となったのだと思いますが、経営の面その他においてももっと他からの批判を受け入れて、非能率な点、またいろいろな間違いをやたらに起す癖、こういう悪い癖を直すために、相当きびしく批判あるいは意見というものが取り入れなければならない段階に、一番大きな変化が取り入れられなければならないときに、一つも従来と変っていない。こういうふうに一つも一般の意見というものを受け入れないで、今までと同じような惰性で今度もやったその態度はどこにあるのか。その点簡単にお聞きしたい。ほかのときとは違うと思うのです。
  84. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) この運輸審議会の委員と申しますのは、運輸大臣の諮問機関でございまして、直接国鉄とは関係のない運輸行政の諮問機関になっております。  それで、この委員会の構成でございますが、御指摘のように陸運関係の者が三人、海運関係の者が一人入っておりますが、個々の事案を審査いたしますときに、やはり全然交通関係につきまして御関係のない方々ばかりでは、やはり事案の審議というものが個々の具体的な問題になっておりますので適切でない。最初これを作りますときにチェック・アンド・バランスの機関といたしまして、そういう専門的な見地と一般的な見地というものを混合いたしまして、そこで新しい行政措置といたしまして審議をするというスタートでございまして、そのために半分は行政経験のある者、半分は一般の知識をもっておる者というものが一丸となって合議体で審議をしていくという建前でありますために、当初からこういうシステムをとりまして、法律に書いてあるわけではございませんが、現在まで審議を行なって参ったわけでございます。
  85. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 私さっきの質問を、もうちょっと続けたいのですが、それは、この次官を除いて六人の構成は、陸運関係が二人、海運関係が一人ですね。それから司法畑の中島君、それから、金融界の有沢君、それから工業方面のまあいわば産業界の松浦君、こういう構成になっているわけですが、私はこの法律関係、海運、陸運、産業関係いずれも必要だと思います。あえて意見を言えば、陸運関係が多過ぎるのじゃないか。それよりさらに私が伺いたいのは、これは政務次官の答弁を求めるのですが、御承知の通り運輸審議会は運賃及び料金等で、扱う内容というものは、きわめて広範です。しかも国民生活に非常に密接不可分の問題を扱うわけですね。私はこの一般の方面から求める場合、こういう機関を利用する国民の立場に立った代表というものが、私はここにあってしかるべきだと思うのですね。もう少しわかりやすく平たい言葉で言えば、まあ船に乗ったら三等船室、汽車に乗ったならば三等車に乗る階級の気持が、すなおに正しく表現され、現わされるような代表というものが私はこの中に入るべきだと思う。ともかく汽車に乗っても船に乗っても一等に乗るような人だけで、こういう国民生活にきわめて密接な問題を扱うということは、私はこれは少し考えなくちゃならぬかと思うのですね。従って、私の見解をもってするならば、私はこれの委員の中においては、まあ今直ちにできないとするならば、次の機会においては、私は今申し上げました立場からのそういう国民の層の意見を反映するところのしかるべき代表というものを、まあたとえば労働界の代表とかというようなものを私は一枚加えて、初めてこの運輸審議会の運営というものは非常に適切になると、かように思うのですが、政務次官の御所見を承わりたいと思います。
  86. 河野金昇

    政府委員河野金昇君) 何せこの委員の定員が七名にきめられておりまして、前回あるいは前々同等の国会方面のいろいろな御注意、御要望等を勘案して今回はお手許に出し御審議を願うような人を推薦したわけであります。矢嶋委員お話は、やはりわれわれとしてよく承わっておいて、もし幸いにしてわれわれが再びこれをきめるような機会があれば、そういう場合に勘案していきたいと思いますが、今回はそこまで、このわずか二名、まあ三村さんを入れれば一名でありますが、二名でありましたがために、そこまで考えが及びませんでして、お手元のようなもので御審議を願っておるような次第であります。
  87. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 ただいまの政務次官の発言は、一応了といたします。御善処を願いたいと思います。  最後に承わりたい点は、この資料でもわかりますように、運輸審議委員の給与というものは、俸給月額七万二千円、勤務地手当が月額一万四千四百円、それに期末手当等もついておりますが、給与としてはわが国としては相当の金額であります。これらの委員諸君の出席状況というものは、別に一覧表はなくて、毎日出席されているやにどこかにちょっと書かれているようでしたが、さようであるかどうか。この点と、さらに私が重大な関心を持っているのは、第十四条兼業の禁止という条項がございます。「運輸審議会の承認及び運輸大臣の同意のある場合を除く外、報酬のある他の職務に従事し、又は商業を営みその他金銭上の利益を目的とする業務を行ってはならない。」とあります。運輸大臣の同意を得ればできることになっておりますが、運輸大臣の同意を得て、たとえば観光事業とか、あるいは運送事業とか、あるいはその他の報酬のある職務についているお方はどなたとどなたで、その内容はどんなものか、念のために答弁を求めます。
  88. 山内公猷

    政府委員(山内公猷君) この会議と申しますか、この委員の身分は、国家公務員でございまして、常勤の特別職ということになっております。それでもちろん建前は、常勤でございますから、毎日出るというのが建前でございますが、実際にどういうことになっておるかと申しますと、大体定例の会議が一週間に火曜日と木曜日でございます。そのほかに臨時の会議、公聴会、聴聞会というものを非常にしばしばやっておるわけでございまして、一例をあげますと、三村令二郎委員会議の出席日数は、会議の決議、その他を加えまして議事規則で、ちゃんと当人の名前を書くことになっておりますので、昨日借りまして全部調べましたところ、昭和二十七年六月十三日から昭和二十八年六月十二日までの一ヵ年間に会議の開催日数が百七十三日、出席日数が百七十一日、欠席が二日、これは会議の語録から拾って参りました。二十八年八月十三日から二十九年六月十二日までの一カ年間につきましては、会議の開催日数は百五十二日、出席日数が百四十八日、欠席四日、昭和二十九年六月十三日から三十年六月十一日までは、会議開催日数が百六十三日、出席が百五十九日、欠席が四日ということになっておりまして、三年間に会議に十日欠席いたしております。それで定例は一週間二日になっておりますが、この例でもわかります通り、大体一週間に三回程度の公聴会その他がございます。そういたしますと、公聴会、その他の審査結果というものの、今度は公聴会記録を作る責任が委員にあるのでございまして、その意味におきまして、役所あるいは自宅でまとめられるという必要が残っておりますので、ほとんど常勤されておるという状態になっておるわけでございます。  兼職の問題につきましては、ただいま矢嶋委員から御指摘のありましたように、運輸大臣及び運輸審議会の承認が必要になるわけでございまして、運輸省の方針といたしましては、こういう常勤の特別職でございますから、常時勤務する体制の職業につくということは承認をいたしておりません。また運輸行政に非常に関係の深いために運輸行政に深い関係のある職業につくということも承認をいたしておりません。主といたしまして大学に講義に行きますとか、あるいは単なる会社の、何といいますか、平取締役というよう程度であれば承認をされておる程度であります。
  89. 矢嶋三義

    矢嶋三義君 最後に要望しておきますが、ただいまの兼業禁止の第十四条の運用については、あなたの発言を一応了としますが、「運輸審議会の承認及び運輸大臣の同意のある場合」云々という、この運用については、厳重にこの立法の精神を守られるように、この点強く要望いたしておきます。
  90. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 他に御発言はございませんか。  別に御発言がなければ、本件につきましては、同意を与えることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  91. 郡祐一

    委員長郡祐一君) 御異議ないものと認めて、さよう決定いたします。  暫時休憩いたします。    午前十一時五十五分休憩   〔休憩後開会に至らなかった〕