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佐多忠隆君 それは
国際会蔵を開くべきだというようなことは、当然な
要求として
要求を掲げられると同時に、その点に関しては
日本だけでは問題にならないのでしょうから、たとえば
インド、ビルマ、あるいは
イギリス等がいろいろ積極的に工作をいたしているはずでありますから、それらの工作の
状況観測をもっと的確にお調べになって、そうしてそれらの諸国と調子を合わせながらそういう問題の取り上げ方を具体的に進めていっていただくということが必要じゃないか。たとえばバンドン
会議のときに
中国側から、
アメリカとの直接
会談の問題を今度の
会議の適当なところで
声明をしたい、それについては各国の代表と個別にいろいろ話合いをして、最後に全部の
意見が一致したところで、それらの諸国のいろいろ勧誘もあり勧告もあったから、
中国がそういう
態度をとるという
声明をしたい。ついては
日本の首席全権についてもその
会談の中に入ってもらい、特に個別
会談でそういう問題をいろいろ議論をしてもらいたいということが、
中国側からのしばしばの希望であり、
連絡あったと思う。従って私
たちはその必要を力説したのですが、
日本側の
判断では、そういうことに積極的に入るべきでないという
お話しだった。私
たちはコロンボ・クループがその中に入っているのみならず、さらに個別
会談の中にフィリピンやタイみたいな、
アメリカとの
関係のああいうところですら入ってきたのだから、
日本も入るべきだということをいろいろ口をすっぱくして申し上げたけれ
ども、入るベきでない、ことにタイやフィリピンがそういう問題の中に入るということは絶対にあり得ないし、自分
たちの
情報ではそういうことは全くないと、こういうふうに言い切られ、私
たちはそうでない、すでにそれらの代表自身が入っているという
情報をはっきりつかまえているから、そうでなくて入っておりますよということを口をきわめてお奨めをしたけれ
ども、それが取り上げられなかった。ところが二十三日の午後の昼食会でありましたか、今まで個別
会談をずっとやって、その問題を各国全権といろいろ
話し合いをして、大体
話し合いがまとまった、
日本だけは話ができなかったので、
日本だけは除かれて、コロンボ・グループ、タイとフィリピン、それらの代表が昼飯会に呼ばれて、そこで例の有名な、
中国は
アメリカとの
会談に参加する用意ありという
声明がなされた。全く
日本はつんぼさじきというか、あるいはその中に入らないままになってしまって、完全に圏外にとどまってしまった。これは
日本の今後のアジアにおけるいろいろな外交を行う上において、特に
台湾問題、
中国問題を
処理する上において私は非常に遺憾なことだったと思うのですが、それらの点を
考えると、もう少しいろいろ具体的なやり方はあるはずだ。これはどういう手段、手続、方法によってやるかは、それは専門の
外務大臣のことであり、ことに
中国問題については
外務大臣は非常に詳しいし、経験も非常に豊富にお持ちであるわけですから、もう少しその点を積極的な進め方をしてもらいたい、こういうのです。