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橋本(龍)
委員 この点は、これは本
会議で平野君が精神分裂と言ったら多少問題になっておったようでありますが、私はなるべく品の悪い
言葉を使わないようにしたいと思うけれども、精神が大分混迷しておるようであります。これは大事な問題でありまするから、もっとまじめに
考えていただきたい。実は
中共貿易の伸展をはばんでおる原因は何かということを私が申し上げたのは、これは大事な問題で、当然
鳩山内閣として検討しておられなければならない問題でありまするから、そう
一つ一つについてどういう対策をとっておられるかということを聞きたかったのでありますが、一体
中共貿易がどんなことになっておるのか、そしてそれにどんな隘路があるかということについても、責任者が的確に
考えていないようで、これはとてもしようがないから、要望だけ申し上げておきます。原因の大きなものは三つあるわけであります。第一はココムの制限でありまするが、これははずすどころか、
鳩山内閣のおかげで悪くなっておるのでありまするが、これは冗談でなしに、真剣に
考えて
外交のやり方を慎重にやって、
日本国民全体が損をしないように努力してもらわなければなりません。第二の問題は、これは
国交に
関係のある問題でありまするが、決済の問題等で、やはりいろいろな問題があるわけであります。根本的には通商航海
条約がないからでありまして、これはある程度今日やむを得ないでありましょう。しかし事実上今までの二回の民間協定でも骨を折ってきたし、今後もじみちにこれが解決をはかっていかなければなりません。いつの日かまじめに聞きたいと思うけれども、それまで
内閣が持っているかどうかわかりません。第三は、
日本は隣国で運賃諸掛りが安いにもかかわりませず、価格の上で欧州物より高価な場合がしばしばあることでありまして、これはほかにも
関係のあることでありますが、大事な問題であります。それから特にお願いしておきたいのは、第四の点でありまして、
中共側の貿易を通ずる政略であります。実は共の対外需要といたしましては、ココム制限外の物資だけで、
日本だけではとても受け切れないくらいの量があるのであります。
中共は貿易
計画の数字を発表いたしませんが、諸般の
資料からとりますとそうなのであります。それが明瞭なのであります。それであるのに、吉田
内閣時代に結ばれた過去二回の日中民間貿易協定でも、今回の協定でも、
中共側は故意に制限物資を
日本側に注文するのであります。しかもこれを
日本の最もほしい物資、鉱石とか、あるいは米とかいうような物資とのバーターにいたすのであります。今度の協定にもA類としてそう書いてある。これには、明らかに純粋な経済上の考慮のほかに、日米離間の政略が含まれておるのでありますが、これを不勉強で実情を知らない
政治家やジャーナリストが、対
中共貿易の伸びないのはココムのせいばかりのように申して、
共産側の思うままに踊らされておる傾向が非常に強いのであります。わが国といたしましては、もちろん
米国に対しても品目によって制限緩和の交渉をいたすべきでありますが、まず
中共側に対して、制限外の物資でも買うものは山ほどあるではないかといって交渉をすることを忘れてはなりませんし、また同時にそれを交渉しても、政略上なかなかこれに応じてくれないということも忘れてならないことであります。私は
中共貿易の問題について
鳩山内閣があれだけ
看板にしながら、実にふまじめな
態度で、せっかくわれわれが苦心して積み上げてきたものを茶々めちゃにしておるような状況を非常に遺憾に思います。
以上の
質問でわかりましたことは、
鳩山内閣は、事情を知らない
国民をつりながら、みずからも
中共貿易の実情を全く知らずに、むしろ今のところ害あって益なき行動をしておるのでありまするが、ここに今回の第三回日中民間貿易協定にきわめて重大な疑問があるので、これを伺います。今回の協定文の中に、首相は貿易協定に対し支持と
協力を与える旨を言明したとありますが、事実でありますか。これは間違いだという説もありますが、もしそうでありまするならば、これを取り消すためにいかなる措置をとりましたか。また間違いだとすれば、この協定については、あなたは全くどうでもよいと思っておるのでありますか。支持と
協力までは行かないが、その促進について賛成したという説もあるのでありまするが、いかがでありますか。