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帆足委員 私はただいまの入れ方の問題と
割当の問題と大部分連関しておると思うのです。
割当がぜいたくになっておりますから、くだらぬものまでも入れる。
割当が少くなれば、そうしてそのまま悪い
映画を入れるようではさらに
割当を減らされるようになると、もう少し自粛するので、現在の状況は傍若無人です。大体、逆に考えまして、
ソ連、
中共映画で
日本が圧倒されたとすると、皆さんはどうお考えになりましょうか。
アメリカも十年前までは戦争しておった国である。
アメリカだって
ソ連だってみな外国です。従って
日本は、どの国に対してだってやはり自主性を持って対処して、よいところは取って悪いところは捨てる。また
世界の国々それぞれ進歩の跡もありますから、そういう国々から学ぶべきものは学ばなければならぬ。従いましてこの問題については
ユネスコあたりの
意見も徴せられたらどうでしょう。ユネスコならば、保守の立場から見ましても、まずまずこれは良識に合った線をたどっておると思います。それから、どの
映画を選ぶかということは、文化政策にも
関係のあることですから、やはり
国民の良識によってきめるべき問題だと思うのです。従いまして、すぐれた
映画批評家や教養の水準の高い文化人たちの
意見も徴してきめるべきだと私は思うのです。究極的には国会の意思によってきまるべきことであって、過去のいきさつが何のかんのと言っておることば、資本に物を言わせて言うとか、占領下における一時の期間における
実績で過当な発言をするというようなら、少し進歩的弾圧をしたらよいと思うのです。従いまして、
通商局長は非常に公平な
意見をお持ちのようですから、ぜひともこの問題は徹底的に論及して、
日本の
映画文化政策を正しい軌道に乗せますために、公正な配給方法に変えたいと思いますから、
委員長においてぜひともそういう
機会をお作り願いたいと思います。