○三宅
委員 寺本次官は非常に思い違いをしておられるので、二円五十銭なんという値段になっておったならば、
酪農がつぶれてしまう。だから最低
価格は、指示
価格の
関係において四円が適当であるか、四円五十銭が適当であるかは、
農林省その他とも
相談をしなければならぬが、ほんとうのことをいえば、米価審議会と同じように、乳価審議会というようなものを作りまして、パリティその他の計算も入れまして、そうして四円がいいか、四円五十銭がいいか、五円がいいかということをきめなければならぬが、腰だめでいって、少くとも生産農家の手取り四円をやらなければ、
酪農はつぶれてしまう。つぶれてしまうことを防ぐということは、これは非常に大きなことであるから今年やりなさい。やるについても、一年五百万石の今の集乳の中におきまして、二百五十万石はバターやいろいろなものに使うのですから、あとの二百五十万石で、しかも現実に八月、九月、十月からでも実施することになれば、これは非常に少いものです。それも山村地帯におけるバターの工場が大きくないとか、輸送が苦しいとかいうところをやればいいのですから、私は、
やり方によれば一億円でもできるし、二億円でもできる。その
範囲においてもとにかく手をつけまして、なま乳を処理するにはどういう問題点があるかということを、ほんとうに大きくやられるときには
考えておかなければならぬと思うのです。そういう御答弁をいただくのは、私は実に意外ですな。そんなことでなしに、本
年度に何かやりましょうじゃないですか。せっかくあれだけ賛成しておいて、そんな無責任な話はないと思う。そういう約束じゃありませんよ。
そこで私はさらに、今日は
大臣はおられませんけれ
ども、
厚生省、
農林省も来ておられますので、この際特に
寺本氏を
中心にして聞きますけれ
ども、経済再建六カ年
計画というものは、私は、
立場はどうにいたしましても、ああいう
計画を立てることはけっこうだと思うのであります。そこで、その中の大きな柱として、食糧自給六カ年
計画というものを当然立てておると思うのであります。その食糧自給六カ年
計画は、私は二つの面があると思う。増産の面と、
食生活の合理化によって米などの食い過ぎがなくなって、実質的に供出がふえてくるという面です。すなわち健康をよくしながら、大食いをやめて栄養をとるという面があると思うのです。従いまして食糧自給六ヵ年
計画は、土地改良、耕種
改善等における増産の面と、
食生活改善における供出増加の面と、同じ比例で
考えなければいかぬと思うのです。きょうは
農林省からも来ておられますが、
農林省が
大臣官房の中に総合
食糧消費政策室というものをお作りになりまして、この面に増産運動の一翼としての大きな面があるということを
考えてこられましたことは、非常に大きな進歩だと私は思うのであります。こういう感覚に立ちまして、私が
文部省の当局にお願いをしたいことは、
文部省は
文部省だからといって孤立しておる必要はないのであります。
一つ学校給食六カ年
計画というものをお立てになりまして、それは
文部省の
立場からいえば
学童のしつけだとか、
学童の貧富にかかわりない平等な食糧の給与だとか、いろいろな教育的効果がありましょう、それとともに国の面から見れば、これによる食糧自給度の増高という面がありますから、食糧増産六カ年
計画の中で、わが国の国民が澱粉質食糧を食い過ぎておるのを、脂肪、蛋白を入れることにより、食い過ぎを減らすことによって、準増産量が六カ年にはどれだけ出るか、一般国民の
食生活の転換によって、米の食い過ぎがどれだけ減るか、それから
学童に、たとえば
厚生省の
所管の保育所から
義務教育としての中学までは全部やらねばいかぬが、さらに腹の減る定時制高等学校等の
給食まで加えたならば、どれだけの乳が要って、どれだけのパンが要る、それによって米麦の転換がどれだけできる、
食生活の
改善によって農村面における供出がどれだけふえるかという裏づけの上に
予算を要求されなければ、ただ教育上よろしゅうございますからということでそんな大きな
予算が出るわけはないと思うのであります。その証拠には、
学校給食がここまで広がってきた沿革を調べてみれば、
アメリカがエロア、ガリオアによる食糧をくれたからやり得たのでありまして、それが結果において非常にいいということがわかったから、
予算も出そうじゃないか、そうして
日本の
酪農の
振興の上からも必要ではないかという線が出て参りまして、それで
一つやろうということになったわけであります。私はこの際そういう観点に立って、第一は畜産局の
関係がありますから、
畜産局長なり、あるいは総合
食糧消費政策室長なりから承わりたいのは、食糧自給六カ年
計画の中に、消費の合理化、
食生活の転換による増産分をどのくらい見ておるのであるか、それから土地改良や開墾による増産分、そういう積極面と、主して米に関する消費減による実質上の増産、消極面による増産分をどのくらい見ておるか、その上において
学校給食というものをどういうふうに評価しておるか、これは
農林省と
文部省が本気にそのつもりにならなければ、物を出すのは
農林省でありますから、できやしません。その一点と、それから
文部省の方としては、現在は六百万という
程度のものでありますが、その
学校給食六カ年
計画というようなものを作っておられるのかどうか、私
どもが
資料としても要求したいのは、ここまでやればこれだけの金が要るが、こういう効果が出てくるということで、最高度の理想案を一応持っておって、それが
予算の
都合できなければ必要な限度だけやるより仕方がありませんけれ
ども、それを持たなければいけない、その六カ年
計画というものをお持ちになっておるかどうかということが一点であります。その点は
文部省から、それから先ほどの食糧自給対策の点は
農林省から
一つ承わりたいと思います。