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小林(信)
委員 この前の
給食問題等では、大豆問題等で非常なスキャンダルがあったわけですが、だからといってこれは
文部省では扱いかねるから、
農林省あるいは通産省にまかせるというような御答弁ですと非常におもしろくないわけで、やはりそれが
文部省という
一つの仕事から離れているような問題であっても、具体的に
給食というようなものが
農林省から出るということは私は不賛成なんです。
文部省で貫して取り扱ったときに初めていろいろな目的が達せられると思う。
給食法の第二条の第四号に単に食生活の改善ということばかりではなくて、
生産と配分並びに消費というふうな食糧問題についても理解を与えるということがあるのですから、それが
文部省自体においてなされることに私は意味があると思うのですが、それはそれとしまして、この
綿花の問題にしましても、
脱脂粉乳の問題にしましても、先ほどのお話を聞いておりますと、
日本の業者に何ら圧迫はない、影響はないという御答弁なのです。私はこの洋服は最近の綿製品の低落する状態あるいは中小企業のこれに従事する人たちが倒産するというような事情を
考えたときに、必ず圧迫がないとは言われないと思うのです。だから単に洋服として着せてやったら、これをくれる側に非常に敬意を表することになるだろうというような
考えばかりでなくて、私は業者に影響のないように持っていかなければならぬと思うのです。それから
牛乳等の問題についても、なま
牛乳の問題が出ましたが、これも私は今さら申し上げるまでもなく、
地方の
町村等におきましても、
酪農家というものが大きな
牛乳会社に圧迫されて、せっかくわれわれが作るところの
牛乳あるいはヤギの乳というふうなものが、もし
学童に使われるならば多少安くてもがまんするということさえ言っているわけなんです。だから
日本の在来の業者に圧迫がないというふうな
考えでなくて、先ほど申しましたような第二条の第四号に沿った
生産と配分あるいは消費というふうな、食糧問題についての理解を高めるというような観点からすれば、もっと今のそういういろいろな事情を勘案して、そうして
日本の実態に沿って圧迫のないようにすべきだと思うのです。今
並木委員が言われましたが、洋服等も、百十万着と申しますけれ
ども、私は実に厖大なものだと思うのです。これをもらった
子供は——そこら辺のことについても私はまだ
質問しなければならぬ点もありますが、少くとも三
年間は着れると思うのです。今の次官のおっしゃるように今後三
年間大体こういうことが、継続するとするならば、
学童服というものは——大臣の方はことし一年と言明されたようでありますが、とにかくその点が継続するというようなことがあるとするならば、これは非常に業者に影響するところなんです。だから簡単に洋服というようなことに早く結論をつけていいものかどうか、私はこの点もっと研究して
文部省の方でもお答え願いたいと思うのですが、さしあたって私が申したいことは、今
局長が色が違うわけでないし、マークがついているわけではないから差しつかえないというような形で御答弁なさったのですが、これは
文部省の主義、政策からは非常に逸脱されているわけです。というのは、私たちが今までこの
委員会でもって、たとえば教科書の問題で、生活困窮者に対しては教科書等を直接配分すべしというふうなことを申しますと、
文部省の方ではあの
子供は家庭が貧しいから教科書をもらったというふうなことがほかの
子供に知られたり、あるいはその
子供自体がそういう
考えを持つことは非常にまずいから、生活保護費の方にそういう分の金を回して、そうして生活保護という形から教科書問題を解決するようにはかっておるのだということが、今までの
文部省の主義方針なんです。そうすると今の洋服問題というのは非常に違ってくるわけなんですが、その点がどういうふうに
文部省では態度をお変えになったのかお伺いいたします。