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綱島委員 先ほどから私の問答をお聞きになっておったはずだが、そうするとあなたは、妥当に
補償しておるつもりでおられるのですね、それなら私
どもはちょっと
考えがあるのです。あなたがそういうことを言うと、一例を
お話するが、おととし二十八年度の北九州を襲うた風水害は前古にないと言われておる。そういう大風水害のとき災害担当の——名前を秘しておくが、あなたにはわかるはずです。相当の
主計官が僕に耳打ちして、実は毎年あのくらいの風水害はあります、こう言うのです。それは群馬の凍
霜害を見に行ったとき一緒の車に乗っておって、私は知っておって黙つて、白ばくれてああそうかと言った。この災害は、これはひどうございます、こう言う。ところがその
主計官が翌日転任になっておる。それを知っておるからそういうことを言う。あなた方の頭はどんなうそでも何でも——あなたがうそ言うとは言わぬが、かまわぬようなつもりで北九州生れの
綱島に、二十八年度の災害を毎年ある災害なんていうとんでもないことを言う。私はそのことは災害
委員会でも一口も言わなかったが、きょう初めて公けに言うのだが、そういう頭でごまかしさえすればいいという
考えをしておられるかもしれぬけれ
ども、大蔵省のつじつまだけであって、国政というものの影響をよく知っておかねばならぬ。特にただいま共産党問題等も非常にはげしいことだから、あなた方が机の上でものを済ませば、それで国家の利益になるなんて
考えられたら非常な問題が起きてくると思う。そういうことは決して看過できないのです。一体公務員というものは。もっと基本的な
考えによってものを
考えてもらわなければいかぬ。いいかげんに、合理的にやりましたとなりますと、立会検査をしなければなりません。相当の
機関を通じて立会検査をするよりほかはない。やかましくものを言うところには大へんな
補償をする、やかましく言わぬと——私は賠償庁には五、六ぺんも行っておる、ほどほどに何とかしてもらいたい。しかし一ぺんも荒げたことを言ったことはない。黙っておれば何もしない。仕方がないからむしろ旗を立てる。立てれば翌日監獄に行かなければならぬ地域だから、あなたはそれを奇貨としておる。良心というものを持ってもらわなければ、役所の言い分でやれば首がつながってよかろうという
考えではいかぬ。また、支出を少くすればそれでいいというような
考え方では困る。妥当なことを言っていれば、あなた方にはそれがおかしいように聞えるらしい。さっきも僕が言っておると、
主計官はそれを薄笑いをして聞いておったようだが、これはただごとで
お話をしておるのではありませんよ。私が
委員長席から下ってここで聞いておるのは、ただごとであなた方に
お話をしておるのじゃない。そのつもりで聞いてもらいたい。一体地方のものは、監獄に行くようなことはあえてしない。それを、行くことはわかり切っているのに水杯をして出漁したり、娘をやみに売ってみたりするようなことが、実際にやられておるのだから、この
補償の道が立てば、あるいはいつまでにこうなるという見通しがちゃんとつけば、その間別のことをするということもあるけれ
ども、それもできない。一例を申し上げると、漁業の営業許可権に対する
補償というものはどのくらいあるか知っておられますか。