○福井
委員 午前中の
杉原防衛庁長官に対する
質問の結末をつけなければなりませんので、一点御
質問をいたします。四月二十何日に高射砲の破片が落ちて、米軍から千葉県知事にわび状が来た、そのわび状は先ほど読んだ
通りでありますが、それには今後厳重に注意して危険のないような方途を講ずる、こうなっております。それにもかかわらず、つい数日前再び高射砲弾が炸裂いたしまして、無数の高射砲の破片が落下した。大きいものに至っては、直径五寸もあるような大きな高射砲の破片が落下しまして、かさをさしておる人がかさに穴をあけられて、もうちょっとで脳天を撃ち抜かれるところであったとか、あるいは網を修理していた漁夫の中間に落ちて、もう五寸も間違えば、これは肺臓を貫かれるところであったというような
状態でありますが、これに対して
杉原防衛庁長官は、危険防止の方途を講ずるということを先ほど
答弁いたされましたが、先ほども私が申し上げましたように、危険防止の方途を講ずるといいましても、なかなかそれが言うべくして行われにくいことである。従いましてわれわれといたしましては、ただ
杉原長官の、危険がないように何か方途を講ずるという、
答弁だけでは満足しかねるのであります。安心ができかねるのであります。何となれば、これは事人命に関するまことに重大なる問題であるからであります。そこで私は
一つ杉原防衛庁長官にお
約束をしていただきたい。それは具体的に危険防止について、どういう措置をとられるかということを、また防止ができるかできないかということを水曜日の朝までに
一つ御
報告していただきたい。これは
自衛隊法の審議ともかね合いがありますので、水曜日の朝までにどういう危険防止の方途を講じたかということをお
示しを願いたいのであります。そうでないと、現地の住民としては、再々こういうことが今までにも起きてきておりますので、これはどうも納得しかねる。また安心して生業を営むことができないのであります。これは高射砲の破片のみでなく、例の標的の無人機においてもまたしかりであります。先ほど私が申し上げましたように、かつて無人機が人家に落ちて、二名死んでおります。そういうことでありますから、ぜひこれは私のお願いを聞いて、水曜の朝までにどういう危険防止の方途を講じたか
報告をしていただきたいということをお願いいたします。
それからもう一点は、無人機をやたらに朝から飛ばしておりますが、これは私が先ほどやはり申し上げましたように、明らかに
行政協定違反なりと思われます。この
行政協定の附表によりますと、「(5)使用期間及び時間、月曜から木曜まで、一二、〇〇時から一八、〇〇時まで。但し、射撃演習は一年を通じ三五週間をこえない。六月及び十二月は射撃を行わない。」こう書いてある。これは月曜から木曜まで、十二時から十八時までとなっておるのであります。ところが最近では、これを絶えず朝からぶんぶん飛ばしておる。やはりこれは明らかに
行政協定違反でもあり、また現地住民の神経を非常に刺激いたしておりますから、これはきめられた
通りに十二時から十八時までにしていただきたい。厳重にこれを守っていただきたいと思うのであります。先ほど
重光外務大臣は
自衛隊と米軍が一緒になって仲よく演習をするということは、これはまことにけっこうなことであると
答弁をされましたが、これほど矛盾してそうして無情な
答弁はないのであります。何となれば米軍が基地で演習をし、
自衛隊が演習をするということは、大きな現地住民の危険においてなされれておることである。そういうことに一顧もわずらわさないで、しかもその衝に当る
外務大臣ともあろう者が、米軍と
自衛隊がここで仲よく演習するということはまことにけっこうなことであるという、これは
行政協定違反でもあり、また大へん無情な
答弁をされたということを、私は先ほどもよく考えてみましたが、これは許すべからざる
答弁であると考えますので、いずれこの
責任を私はとっていただきたいと思う。何となれば米軍が演習をするだけでも今まで幾多の被害、幾多の人命の犠牲という損傷をこうむってなされておる、それに便乗して先ほども申し上げましたように、米軍指導による射撃演習と従来はなっておりましたけれども、ついこの一、二カ月前からは米軍の射撃に便乗して
自衛隊の射撃を行う、こういうことになっておりますが、いたずらに便乗して
自衛隊が射撃を行えば、現地住民の犠牲は倍加するのでありますから、この点もよく
一つ防衛庁長官は考えていただきたい。
外務大臣が言われるように、そんなのんびりした米軍と
自衛隊が仲よくすればよいというようなことではない、何らそこに危険もなければ犠牲もないならば、それははなはだけっこうなことだと言えるかもわかりませんが、大へんこれは
日本国民の危険と犠牲においてこの演習が行われておるのでありますから、そういうばかな無
責任な無慈悲な
答弁をされては困るのであります。どうかこの点は
一つよく
杉原防衛庁長官は考えてもらって、そうしてこの無人機を朝から飛ばすことはやめてもらいたい。これも
一つ約束をしてもらいたい。そうしてこの
行政協定の中にあるように、十二時から十八時までの間に飛ばしてもらいたい。特に最近は無人機が数回にわたって立て続けに民家近くに落ちて非常に戦々きょうきょうといたしております。聞くところによれば、従来
アメリカ軍でやっておった無人機の操作を
自衛隊が訓練をしておる、それでこういう不測の事態が起きてきておるというようなことを聞いておりますが、この問題などに対しましても、その長官であるところの
防衛庁長官はとくと
一つ考えてもらいたい。私が先ほど来申し上げますように、ゆゆしい人道上の問題である。現地住民の大きな危険においてなされておることであるということは、いつも脳裏から離れないように考えていただきたいということであります。どうかこの点を
一つ考えていただきたいのでありますが、今の十二時から十八時までしか無人機を飛ばさない、これは
行政協定できめられておる時間の間しか飛ばさない、これは来週の水曜日の朝までに危険防止の措置をどういうふうにとったかという
答弁をしてもらうことを
一つお答え願いたい。