○福島
政府委員 伊丹の拡張の問題は、これをいついたしますにせよ、予算的にどれだけの大きさかということにいたしますと、はなはだ大づかみで申しわけございませんが、
日本側の予算が五億から六億ではないか。また
アメリカ側の予算がかれこれ三十億くらいではないか。
アメリカの方のことは知らないといたしまして、
日本側だけでも、少くとも五億、六億はなければいけない。従いまして、本年の予算に入ってないということでございます。問題は本年の予算には入っていないが、本年度の予算でやる気になったらできるかどうかという点が
一つあります。これは先般も参議院でございましたか、他の機会に申し上げたこともあるのでございますが、理論上の問題、建前の問題としては、本年度できないということは言えない、と申しますのは、
防衛支出金
関係の八十億に近い金額と申しますのは、やはり施設提供とか、そういう
関係がございますので、非常に反撥の多い仕事でありまして、金を持って、予算化してやるつもりでも、できるという保障のない仕事がかなりあります。できなくなってしまう仕事が四億も五億も出てくるということになりますと、伊丹に充当する予算はあるということは言えるわけであります。しかしただいまのところはそういう
事態が起ってくる、本年度の予算内に充当可能な分が出てくるということは私は予想いたしておりません。しかし建前の問題として可能かどうかということでございますならば、可能ではないということを申し上げることはできない、こういうことでざいます。通常の場合は来年度の予算に盛って参るということになりますが、御
承知の通り来年度の予算はこの夏ごろから始まるものでございまので、当然に八月、九月のころになりますればこの予算金額をきめて参るという作業
——ただいま申し上げました五億だ六億だという
程度ではなくて、もうちょっとしっかりした金額をきめなければならぬという問題が起ってくると思います。ただその際予算化をする前に実地調査をして、ある
程度地元の意向も探って予算化をすることが理想でございますけれども、立川の問題で、御
承知の通り、その前の実地調査ができないのでございまして、できないことをやれとおっしゃいましても、どうも工合が悪いので、やはり実地調査はできればやりたいのでございますが、やらずに予算化するという
事態にならざるを得ないかと思います。なお予算化をいたす際には、予算的な固まり方をする前に、
内閣なり
政府の了解を得るか、こういう点でございますが、やり方といたしましては了解を得るという方法もあると思います。また予算を提出いたしまして、その計上を許されるということで、承認を得たという形になることもあるかと思うのでございます。いずれにいたしましても、実質的には
政府の意向をきめていただかなければ、われわれ限りやるとかやらないとかというたちの問題ではなく、相当大きな問題であるということには間違いないと
考えております。