○齋藤
委員 これはお願いを申しておきたいのですが、ちょうど梶井総裁もお見えになっておりますし、
郵政当局もお見えになっておられるのでありますが、
ラジオ放送の進出ということがだいぶ世間では問題になっておるのであります。それに加えまして最近はマイクロウエーブの伸張に比例してテレビジョンが非常に発達をいたして参りまして、今後どんどんテレビジョンというものは普及されていく。そうなりますと、結局テレビジョン
放送の進出というものが社会全般に及ぼす
影響の度合いは強くなって参ると思うのであります。
ラジオ放送の進出そのものにも幾多の疑問をわれわれは持たざるを得ないような場合もあるのでございますが、さらにこれがテレビジョンの方を増加いたしまして、国内的に広く普及されるとなりますと、その実際に及ぼす
影響というものはきわめて強くなり、国家といたしましても重大な問題として関心を払わなければならぬのではないかと思うのであります。同時にもう
一つは、マイクロウエーブが伸びて参りますと、そのマイクロウエーブの通っておりますところからどれだけの範囲において、どれだけの性能を持つ受像機が使用せられるか、いわゆるテレビジョンの
サービス・エリアというものの
調査もしなければならない、あるいは増幅作用を持つ
設備をもってその
サービス・エリアを広めるとか、また一種のステーションのごときものによって鮮明度を増すとか、いろいろの
方法も
考えられなければならぬと私は思うのであります。こういうことに対しまして
放送法の改正ということも必要であろうと思うのです。たとえて申しますれば、
放送法に今のテレビジョンの
放送というものがどういう形で入っているものかとか、いろいろな点から
考えますと――この際会期も切迫いたしておりをすが、会期の終了後、
当局におかれましては、これら総合的な観点からテレビジョンの将来のあり方というものに対してきわめて慎重な考慮を払って、この問題に万遺憾なきを期していただきたい。これを
委員長を通じてお願いをしておきたいと思うのです。
それからもう
一つは本日
参考人をお願いいたしまして、
ゲルマニウムの問題に関する
意見を聴取したいと
考えたのでありますが、あいにくきょうは
委員会の部屋が一ぱいで、
参考人は来られたのでありますが、
参考人の
都合上、部屋のあくまで待てないということで帰られたのであります。実はこの間から私は
ゲルマニウムの採取状況を現地において
調査をいたしたのでございますが、なかなかわれわれが
考えているような
ゲルマニウムの採取状況に行っておらぬと思います。これは
政府も
ゲルマニウムの生産増強及びその応用については重大なる関心を払われて、今日までこの
委員会を通じて幾多の努力を払われたのでございますが、実際の状態を見てみますと、われわれの
考えているような状態にはなかなか進んでおらぬようであります。ところが最近私の関知いたしました範囲内においては、この前も申し上げました
通り、
ゲルマニウムは医療に非常に効果がある。しかもきょう集まった
参考人の話を非公式に聞きますと、これは将来結核療法に効果があるのではないかということでありまして、当
委員会といたしましては
ゲルマニウムについては、エレクトロニックス・インダストリーというものに重点をい置ておったのでありますが、エレクトロニックスの方だけはアメリカその他の抽出精練の応用の部門にはなかなか追いついて参りませんけれ
ども、もし一たび医療に効果があるという分野が開けますれば、それと相呼応して
ゲルマニウムの抽出精練というものが大々的に行われて、結局マス・プロダクションの境地に至りますれば、アメリカの
ゲルマニウムの採取と同じコストによってこれを精練することができて、これは相当に広くエレクトロニックス・インダストリーにも応用せられるのではないか、こう
考えて
参考人の陳述を期待いたしたのでございますが、先ほど申しますように、きょうは残念ながらできませんでしたが、もしでき得べくんば会期中にもう一度
参考人をお呼び下さいまして、この点について陳述を速記録に載せておきたい、かように
考えておりますので、
委員長においてしかるべくお取り計らいをお願いいたしたいと思います。