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1955-07-12 第22回国会 衆議院 逓信委員会 第28号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年七月十二日(火曜日)     午後二時五十五分開議  出席委員    委員長 松前 重義君    理事 齋藤 憲三君 理事 濱地 文平君    理事 廣瀬 正雄君 理事 中垣 國男君   理事 橋本登美三郎君 理事 松井 政吉君       秋田 大助君    宇田 耕一君       川崎末五郎君    椎熊 三郎君       長谷川四郎君    井手 以誠君       森本  靖君    前田榮之助君  出席国務大臣         郵 政 大 臣 松田竹千代君  出席政府委員        郵政政務次官 早稻田柳右エ門君  委員外出席者         郵政事務官         (大臣官房人事         部長)     宮本 武夫君         郵政事務官         (電波監理局         長)      濱田 成徳君         郵政事務官         (東京郵政局         長)      成松  馨君         郵政事務官         (東京郵政局人         事部長)    松田治三郎君         郵政事務官         (東京郵政監察         局長)     福島 安雄君         会計検査院事務         官         (検査第四局         長)      大澤  實君         参  考  人         (日本放送協会         会長)     古垣 鐵郎君         参  考  人         (日本放送協会         理事)     岡部 重信君         参  考  人         (日本放送協会         経理局長)   栃澤 助造君         専  門  員 稲田  穰君         専  門  員 山戸 利生君         専  門  員 吉田 弘苗君         専  門  員 中村 寅市君     ――――――――――――― 七月十二日  委員片島港君及び井手以誠君辞任につき、その  補欠として永井勝次郎君及び安平鹿一君が議長  の指名委員に選任された。     ――――――――――――― 同日  委員安平鹿一辞任につき、その補欠として井  手以誠君議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  日本放送協会昭和二十八年度財産目録貸借対  照表及び損益計算書  特定郵便局長の任用問題に関する件     ―――――――――――――
  2. 松前重義

    松前委員長 これより会議を開きます。  この際郵政大臣に申し上げます。最近郵政大臣は非常に出席が悪いのでありまして、もう少し勤勉に出てもらいたいと思うのでありますが、いかがでありますか。
  3. 松田竹千代

    松田国務大臣 努めて委員会には出なければならぬと考えております。
  4. 松前重義

    松前委員長 この際、今般新たに電波監理局長に就任されました濱田成徳君より就任のあいさつをいたしたい旨の申し出がありますので、これを許します。電波監理局長濱田成徳君。
  5. 濱田成徳

    濱田説明員 私今回電波監理局長に就任いたしました濱田であります。昨日着任いたしましたばかりで、役人は全くの新米でありますが、これからおいおい勉強をいたします。しかし電波の発生、応用あるいは電波機具製造等に関しましては、過去二十数年間いささか経験がございますので、今後は行政に関してもだんだん勉強して、何かお役に立つなら幸いだと思います。どうぞよろしくお願いいたします。ちょっとごあいさつ申し上げます。     ―――――――――――――
  6. 松前重義

    松前委員長 次に日本放送協会昭和二十八年度財産目録貸借対照表及び損益計算書を請願とし審査に入ります。  まず本件について政府当局より説明を求めます。松田郵政大臣。     ―――――――――――――   日本放送協会昭和二十八年度財産目録貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関す  る説明書     目次   会計検査院検査結果  一 昭和二八年度財産目録  二 昭和二八年度貸借対照表  三 昭和二八年度損益計算書  四 昭和二八年度財産目録貸借対照表及び損益計算書に関する説明書     ―――――――――――――  検第一一五号  昭和二九年一二月二五日   内閣総理大臣鳩山一郎殿     会計検査院長 東谷傳次郎印    日本放送協会昭和二八事業年度貸借対照表等の回付について   日本放送協会昭和二八事業年度財産目録貸借対照表および損益計算書ならびにこれに関する説明書検査を了し右書類を回付する。   なお、検査の結果特に記述すべき意見はない。     ―――――――――――――
  7. 松田竹千代

    松田国務大臣 日本放送協会昭和二十八年度財産目録貸借対照表及び損益計算書並びにこれに関する説明について、概略説明申し上げます。  日本放送協会のこれらの書類は、放送法第四十条の規定に基きまして国会に提出いたすものでございます。協会から提出されました昭和二十八年度の貸借対照表等の詳細は、お手元の書類通りでありますが、その概要について御説明申し上げますと、昭和二十九年三月三十一日現在における資本総額は二十二億五千四百余万円であり、これに照応する資産は五十六億六千三百余万円、負債は三十四億九百余万円となっております。資産内容を見ますと、流動資産四億二千五百余万円、固定資産四十七億二千百余万円、特定資産四億五千百万円、繰延勘定六千五百余万円となっております。また負債内容流動負債二億六千六百余万円、固定負債三十一億四千三百万円となっております。損益につきましては、事業収入ラジオ関係が六十八億五千三百余万円、テレビジョン関係が一千四百余方円事業支出ラジオ関係が六十六億九千五百余万円、テレビジョン関係が三億七千六百余万円で、ラジオ関係においては差引当期剰余金一億五千八百余万円、テレビジョン関係においては差引当期欠損金三億六千百余万円となっており、協会事業収支全体から見ますと差引当期欠損金二億二百余万円となっております。  以上で概要説明を終りますが、何とぞよろしく御審査のほどをお願いいたします。
  8. 松前重義

    松前委員長 次に日本放送協会より説明を聴取いたす次第でありますが、日本放送協会より参考人として会長垣鉄郎君、理事岡部重信君及び経理局長栃沢助造君が出席されております。  この際古垣参考人より説明を求めます。古垣参考人
  9. 古垣鐵郎

    ○古垣参考人 このたび昭和二十八年度の日本放送決算等について本委員会の御審議をいただくことになりまして、委員会において非常な御好意をもって慎重に御審議いただきますことな、最初に厚く御礼を申し上げます。ただいま委員長よりもお述べになりましたように、協会側からは私のほかに、その決算について専念いたしました岡部理事並びに栃沢経理局長出席を許されておりますので、詳細の点について御質問にお答え申し上げたいと思います。
  10. 岡部重信

    岡部参考人 昭和二十八年度の日本放送協会財政の概況を申し上げます。  協会昭和二十八年度決算の結果につきまして申し上げますと、その資本総額は二十二億五千四百五万円余で、これを前年度末に比較いたしますれば、一億八千七百六十七万円余の減となりました。これに対する資産は五十六億六千三百六十一万円余で、前年度末に比較しますれば、八億八千三百八万円余の増でございます。このうち流動資産は四億二千五百七十七万円余、固定資産ラジオ関係におきまして四十億四千四百六十八万円余、テレビジョン関係におきまして六億七千六百五十万円余、合計四十七億二千百十八万円余でございます。特定資産減債用積立金四億五千百万円、繰延勘定放送債券発行差金六千五百六十五万円余でございます。また負債は三十四億九百五十五万円余でございまして、前年度末に比較いたしますれば十億七千七十五万円余の増でございます。このうち流動負債は二億六千六百五十五万円余、固定負債は、ラジオ関係におきまして二十二億六千六百三十万円、テレビジョン関係におきまして八億七千六百七十万円、合計三十一億四千三百万円でございます。  次に昭和二十八年四月一日から昭和二十九年三月三十一日までの事業運営の状態を見ますれば、ラジオにおいては事業収入は六十八億五千三百九十一万円余、事業支出は六十六億九千五百三十六万円余、差引当期剰余金は一億五千八百五十四万円余でございます。またテレビジョンにおきましては、事業収入は千四百七十一万円余、事業支出は、三億七千六百六万円余で、差引当期欠損金は三億六千百三十五万円余でございます。なおラジオ関係事業収入の中には、国内放送のほか国際放送選挙放送及び駐留軍放送関係収入が含まれており、国際放送につきましては十方向に対しまして一日延べ十時間の放送を行い、その経費は八千七百九十七万円余で、交付金収入は四千三百万円でございます。選挙放送は二十八年四月にございました衆議院議員選挙、それから参議院議員選挙並びにその他の公職選挙放送を実施いたしまして、それらの経費は八百二十六万円余でございます。なお駐留軍放送は前年度同様実施いたしましたが、この経費は一億七千七百十九万円余でございます。次にテレビジョン関係につきましては、昭和二十八年二月一日に本放送を開始いたしましたNHK東京テレビジョンに次いで、昭和二十九年三月一日からNHK大阪テレビジョン、同じく三月一日名古屋テレビジョンとして、二つのテレビジョン放送局が本放送を開始いたしました。  次に、以上の事業収入に、長期借入金その他の資本収入並びに建設費その他の資本支出を加えた収支全般について、協会財政の状況を見ますれば、ラジオ関係におきましては、収入総額七十八億七百七十万日余、支出総額七十八億八千三百六十八万円余、差引収支欠損金は七千五百九十七万円余でございます。前年度からの繰越金三億六百八十万円余から、ただいま申し上げました収支欠損金を差し引きまして、二億三千八十二万円余を二十九年度に繰り越した次第でございます。テレビジョン関係におきましては、収入総額が六億八千二百三十二万円余、支出総額が六億八千九百九万円余で、差引六百七十六万円余の収支欠損金を、前年度よりの繰越金七百二十一万円余から差し引きまして、四十四万円余をラジオと同じく二十九年度に繰り越した次第でございます。  これらのうちラジオ関係資本収入のおもなるものといたしましては、放送債券が四億五千万円、長期借入金が二億三百三十万円などでございまして、テレビジョン関係といたしましては、長期借入金六億五千六百七十万円でございます。またラジオ関係資本支出のおもなものといたしましては、中継放送所の新設、第二放送施設の増設、放送会館新館名古屋放送会館建設等建設費七億六千三百八十五万円余、放送債券償還積立金二億二百六十万円及び長期借入金等返還金二億八千八百万円でございます。テレビジョン関係といたしましては、東京テレビジョン放送局等建設費三億四千三百六万円余でございます。  はなはだ簡単でございますが、以上をもちまして昭和二十八年度決算概要を申し上げた次第でございます。
  11. 松前重義

    松前委員長 次に会計検査院より検査の結果について概略説明を求めます。大澤会計検査院説明員
  12. 大澤實

    大澤会計検査院説明員 昭和二十八年度の日本放送協会検査概要を申し上げます。 二十八年度分といたしましては、東京本部大阪及び名古屋の両中央放送局実地検査をいたしまして、ほかの個所は人員、旅費の関係上、実地検査をするに至らなかったのでありますが、大体全経費の七、八割程度検査し得たと思っております。検査の結果を申し上げますと、一件、松山の放送局で職員のために約五十万円ほどの資金を横領されたという遺憾な事件がありましたが、そのほかに概要としては、経理は適正に行われたというように感じた次第であります。  ただ一点、日本放送協会の方に将来の善処方を要望しておいた事項がありますので、その点をかいつまんで申し上げますと、ただいまの本部のすぐ裏のところのの日本放送会の敷地をラジオサービスセンターに貸しまして、そこにラジオサービスセンター建物を作りました。その建物の大部分を日本放送協会は借りているという事態があるのでありますが、結論から申しますれば、これはむしろ日本放送協会自身施設費をもって建築をして、必要な向きはラジオサービスセンターその他に貸せばよかったのではないか、現在においてはそれができないから、むしろすみやかに予算成立を要求されて、その建物を買収すべきではないかと考える次第であります。なおもう少し砕いて申しますと、この建物は総工費一億三千五百万円程度、それに対しまして日本放送協会は八千五百万円を保証金といいますか、一応処出いたしました。そのほかにNHK交響楽団あるいは日本放送出版協会というような財団法人が二千三百万円処出しました。ラジオサービスセンターは二千七万円を負担しまして、一億三千五百万円の建物を作ったわけであります。その建物の約七割方は、日本放送協会がスタジオあるいは事務所などに借り入れているわけであります。その借り賃の計算を見ますと、十五年間にラジオサービスセンター日本放送協会へのNHK交響楽団などの醵出しました保証金を全額返還いたしまして、そしてその建物はいわラジオサービスセンターのものになってしまうというような借り入れの計算になっております。われわれ考えますのに、日本放送協会建物に作るならば、むしろ同じ計算をとるならば、日本放送協会が作ってラジオサービスセンターに貸せば、同じ計算をすれば十五年後にはその日本放送協会の所有になるということになるのでありまして、これはどうしても日本放送協会が施設した方が適方ではないかと思うのであります。二十八年度予算におきましては、施設費予算が不足であったために、やむを得ずこういう措置をとられたというお話でありますが、そのときの覚書にも、予算がつけばできるだけすみやかにNHKが買い取り得るというような覚書もつけてあるのでありますから、この際一日も予算化して、そして建物を買収されることが、将来の大きい目から見て日本放送協会にきわめて有利ではないかというように考える次第であります。  以上検査の結果を御報告申し上げます。
  13. 松前重義

    松前委員長 本件に関する質疑次会に譲ることにいたします。     ―――――――――――――
  14. 松前重義

    松前委員長 次に郵政事業に関する件について調査を進めます、この際質疑の通告がありますので、これを許します。森本靖君。
  15. 森本靖

    森本委員 それでは本日お招きしてありますところの東京郵政局長にお聞きしたいのですが、郵人任第百六十二号、三十年五月十三日付で官房人事部武田人事課長より郵政局人事部長あてに、特定郵便局長任命に伴う紛争について、こういう文書が出ておりますが、これを見られたことがございますか。
  16. 成松馨

    成松説明員 ただいまの御質問通達は私に見ております。
  17. 森本靖

    森本委員 これはいつ見られましたか。
  18. 成松馨

    成松説明員 五月十三日付でありますが、私どもが手にしましたのは五月十四日と記憶しておりますので、十四日に見たと思います。
  19. 森本靖

    森本委員 五月十四日の午前に見られましたか、午後見られましたか。
  20. 成松馨

    成松説明員 はっきり記憶しておりませんが、たぶん午前中でなかったか思います。
  21. 森本靖

    森本委員 そうするとこれを午前中に見られて、それで郵政局人事部長に対してはどういう指示をお与えになりましたか。
  22. 松田治三郎

    松田説明員 本省から参った通達等につきましては、いろいろその場合によりまして私から方針を授けていく、いろいろ仕事をするように言うこともありますが、また通達それ自体を見れば大体わかるときには格別指示をせずして、それを人事部長の方に回しております。本件につきましては私としましては大体見ればわかることだ、了承することだと存じましたのて、特別の指示をいたしておりません。
  23. 森本靖

    森本委員 それでは東京郵政人事部長さんは、この通達郵政局長の方から見られてどういうふうにお考えになりますか。
  24. 松田治三郎

    松田説明員 その通達文書を私見まして、そうして今後特定局長任命について十分参考にしよう、こういう考えで、一応供覧にということで処理しております。
  25. 森本靖

    森本委員 今後参考にするということで供覧にしたということでありますが、この文書を見て、今後特定局長任命についてどうお考えになったかということをお聞きするわけです。本省指示がどこにあるかというようにお感じになったか。
  26. 松田治三郎

    松田説明員 今後の参考ということを申しましたが、これは実は新潟県の横越の問題から発生してきているように感じますので、そういう極端な特定郵便局長任命はしないというように私考えております。
  27. 森本靖

    森本委員 極端な任用はしてはいけない、三カ月したらかまわぬ、こういうように解釈したということですか。
  28. 松田治三郎

    松田説明員 その期間の問題でありますが、本省通達文書には相当期間というようなことが書いてあるのであります。この期間が問題なんでありますけれども、私といたしましては少くとも数カ月程度相当期間というふうに考えておったのでありますが、白鬚の場合には特にもう少し早めてこれを任命しなければならないというふうに感じましたので、それよりも若干早めて、たしか三カ月早く任命したというように考えております。
  29. 森本靖

    森本委員 そうするとこの通達を見たときに大体一日、二日ぐらいはだめであるけれども、二、三カ月の間を置けばかまわぬ、こう解釈せられたわけですか。
  30. 松田治三郎

    松田説明員 私としてはそういうように考えております。
  31. 森本靖

    森本委員 そういうことに全然不審も何も抱かずに、それが普通のことである、そう解釈をしてやられた、別に本省に問い合せということもやらなかった、こういうことですか。
  32. 松田治三郎

    松田説明員 私としては今申し上げた通りで、本省にも問い合せをいたしませず、私自身相当期間というものをそういうふうに解釈しておったのであります。
  33. 森本靖

    森本委員 そうすると相当期間というのは、あなたの解釈では大体何カ月ということですか。
  34. 松田治三郎

    松田説明員 先刻も申しました通り数カ月程度相当期間というふうに私ども考えております。
  35. 森本靖

    森本委員 数カ月といってもこれは幾通りもあるわけであって、その数カ月については大体何カ月くらいということを考えておられるか、こういうことです。
  36. 松田治三郎

    松田説明員 一般的に相当期間というと、いろいろな問題もありますし、また考え方もあると思いますが、この問題に限って私は数カ月程度ではなかろうかというふうに解釈しておったのであります。
  37. 森本靖

    森本委員 数カ月というのは、大体ここであなたがやられたように三カ月と、こういうことですか。
  38. 松田治三郎

    松田説明員 必ずしも三カ月ということに限定はしておらないのでありますけれども、私ども一応数カ月というふうに考えておったのでありますが、白鬚の問題については先ほども申し上げました通りいろいろ局情もありまして、若干これは早く任命しなければならぬじゃないかというように考えまして、たしか三カ月程度数カ月と解択したその中に入るというような考えのもとに任命いたしたのであります。
  39. 森本靖

    森本委員 私の言っているのは、白鬚局長任命ということは、この通達に全然書いてないわけです。この通達によるところの、相当期間経過をしてという、その期間というものをあなたは数カ月解釈せられた。だからあなたの頭の中では数カ月は何カ月と解釈されたか、こういうことを聞いているのです。
  40. 松田治三郎

    松田説明員 期間の問題は先ほど申し上げました通り数カ月というふうに考えておったのでありますけれども、やはりこれは問題がすでに起ったために、今申し上げた通り三カ月程度というふうに考えておったのであります。
  41. 森本靖

    森本委員 問題をこんがらかしてはだめなんですよ。この通達によるところの相当期間というのは、何カ月と解釈をされたか。白鬚局長の問題を私は聞いているわけではないのです。この通達による相当期間というのは、何カ月というふうに人事部長としては解釈されたか、こういうことです。
  42. 松田治三郎

    松田説明員 私としましては数カ月というふうに解釈しております。
  43. 森本靖

    森本委員 私の言っているのは、数カ月といっても相当の何があるので、大体それを数カ月というように頭で解釈していい人事部長ともあろう人は、大体何カ月というふうに頭の中に置いておられるか、こういうことを聞いておるわけです。
  44. 松田治三郎

    松田説明員 一般的に申しますと、相当期間というのは、二カ月もあるいは相当期間に入るかもしれませんし、あるいは、一年も相当期間に入るかもしれませんが、私といたしましては、その文書通達についてはやはり数カ月というふうに解釈しております。
  45. 森本靖

    森本委員 それではあなたの数カ月というのは、二カ月から一年、こういう解釈ですか。
  46. 松田治三郎

    松田説明員 二、三カ月以上一年以内を大体相当期間というふうに考えております。
  47. 森本靖

    森本委員 本省人事部長にお聞きしますが、そういう解釈でこの通達を、出されましたか。
  48. 宮本武夫

    宮本説明員 本省からこの通達を出しましたときには、問題は新潟県の横越局長任命から発したことでございまして、大臣からも今後ああいうふうなことはやらせないようにしたい、こういうお話がありました。それを受けまして、直ちに地方の方に通達を出した次第でございます。こうゆう場合にそれではどのくらいの期間を置いたらいいか、これはいろいろな見方も考え方もあると思います。しかしながら私どもといたしましては、やはりその局の事情なり、あるいはその任用せんとするところの特定局長候補者その他につきまして、いろいろの具体的な事情もありまして、必ずしもこれを何カ月とかあるいは何年というふうに限定することはちょっとできかねたのでございまして、この点は地方郵政局長判断にまかせまして、要するに横越のようなああいうことのないようにというのがその趣旨でございます。
  49. 森本靖

    森本委員 そうすると、あなたはこの通達を出すときにばく然とした格好通達出したわけですね。とにかく二日か三日ぐらいではいけない、それ以外は、大体よろしい、そういう趣旨でこの通達を出されたのですか。
  50. 宮本武夫

    宮本説明員 一日や二日ならだめであって、それ以外ならかまわぬ、そういう意味でもって相当期間ということを通達したのではございません。先ほど東京郵政局の方からもいろいろ話がありましたが、私どもといたしましても、やはり少くともいわゆる数カ月、これを四カ月と見ますか、あるいわ五カ月と見ますか、少くとも数カ月程度期間は置かなくちゃいけない、しかし具体的な個々の場合にありまして、いろいろとその事情があるでしょうから、それは郵政局としての判断にまかせる。こういう趣旨であります。     〔委員長退席川崎(末)委員長代理着席
  51. 森本靖

    森本委員 そうするというものは、横越のように三日、四日あるいは二日、それぐらいではいけないが、それ以外は大体よろしい、そういう趣旨ですが。長い説明は要りませんから、要領よく簡単に答えてもらいたいと思います。
  52. 宮本武夫

    宮本説明員 ただいま申しましたような横越のように一日か二日置いてはいけない、それ以外だったらいつでもいい、決してそういうつもりじょありません。相当期間というのは私どもとしてもやはり四、五カ月程度、大体数カ月ということ、しかしそれが具体的な場合には、若干縮める場合もあるでしょうし、あるいはそれより長くなる場合もあると思います。大体その辺を標準に置きましてきめるといたしまして、具体的なきめ方ば地方郵政局にこれを判断させる、こういう趣旨であります。
  53. 森本靖

    森本委員 それでは、倍額の退職金を払って一年間の待命というような優遇した行政整理を行なった者でも、四カ月以上たった場合には特定郵便局長任命してもよろしい、そういう趣旨ですが。
  54. 宮本武夫

    宮本説明員 この通達を出しましたのは、横越の局の問題から端を発したことでございまして、ああいうふうにごくわずかな、一日とか二日の日を置いてやった、こういう格好は将来芳ばしくないから、大臣もこういうことはやらない、こう言われました。それを受けていたしたのでありまして、私どもとしますれば、整理にかかった者を特定局長に起用してはいけない、あるいは起用しない、こういうふうな、従来のやり方に対して変更を加えるというような積極的な意図をもってこの通牒は出さないのであります。ただ横越のような、ああいうごく短かい期間を置いていたす。こういうことはとにかく今後は避けたい、こういう意味でございます。
  55. 森本靖

    森本委員 簡単な答えでいいのですよ。要するに倍額の退職金の支払いをして、一年間の待命をして、それだけの優遇措置をしてやめてもらった者でも、四カ月以上たった場合には採用してもよろしい、そういう趣旨ですかどうですかということを聞いておる。
  56. 宮本武夫

    宮本説明員 郵政省といたしましては、採用しても差しつかえない、こういうつもりであります。
  57. 森本靖

    森本委員 大臣にちょっと一言だけお聞きしておきたいのですが、そういうことでよろしいのですか。
  58. 松田竹千代

    松田国務大臣 大体それでよろしいと思います。
  59. 森本靖

    森本委員 大臣はそういうことでよろしい、こういう回答ですが、そのことについては、またあとで質問いたします。  なおこの白鬚局長の任用について、この際に東京都内の特定郵便局長をあらかじめ希望しておった者は何人ございましたか、郵政局長さんにお伺いいたしたい。
  60. 成松馨

    成松説明員 お答えいたします。かなり古い昭和二十六年ごろからの数字でございますが、十四人希望しておるのであります。
  61. 森本靖

    森本委員 それで通常この特定局長任命する際には、監察局長の方が、その任用調査を行なって、それに対して任命するのは郵政局長任命する、こういう慣例になっておるようですが、今でも東京郵政局と監察局では、そういう方向で任命せられておりますか。
  62. 成松馨

    成松説明員 お話通りに、特定局長の希望者がございますときは、部内者が一人であった場合には、大体身上調査でわかりますが、数人以上になるとき、あるいはまた部外者等がありますときには、これこれが希望しておるということを東京監察局の方へ連絡いたしまして、東京監察局の方で一定の調書を作って、私の方へ回送してきております。
  63. 森本靖

    森本委員 それではその白鬚の郵便局長任命する際に、この十四名という希望者に対しては、調査を行うよりに依頼いたしましたか。
  64. 成松馨

    成松説明員 現在口白鬚局長任命せられております奥平君は、その前にも杉並の方の特定局長になりたいということを希望しておったことがございます。そのときにはほかの特定局長を希望される数人とともに、特定局長として果して、適任であるかどうかということを監察局に依頼してございます。
  65. 森本靖

    森本委員 この奥平氏でなしに、十四名の希望者については調査を依頼をいたしましたかということをお伺いするわけです。
  66. 成松馨

    成松説明員 従来東京郵政局管内といたしましては、東京郵政局管内の特定局を希望する場合に、特定局の局長の希望者は、主としてどこそこの局長になりたいというような具体的なことを言ってくる場合が多いのであります。従ってそういうような具体的な場所を希望してきたような人を、監察局の方へ回して調査をいたしてもらうのが通例になっております。
  67. 森本靖

    森本委員 それでは白鬚局長任命する際には、東京都内の特定局長を希望する、こういった局舎を指定せずに希望した人はなかったのですか。
  68. 成松馨

    成松説明員 白鬚局長を特に希望した人は奥平君以外にいませんでした。
  69. 森本靖

    森本委員 白鬚の郵便局長ということでなしに、東京都内の郵便局長を希望するという希望者はなかったかということを聞いておるわけです。
  70. 成松馨

    成松説明員 先ほど申し上げましたように、古いころから特定局長になりたいという希望を申し出ている者はございましたが、白鬚との問題に関連して特に希望を申し出た者はございませんでした。
  71. 森本靖

    森本委員 いや、私の言っているのはこういうことなんです。どこそこの局長を希望するということではなしに、東京都内の特定郵便局長を希望するという人はこの十四名の中におりませんでしたかということをお聞きしておるわけです。
  72. 成松馨

    成松説明員 先ほど申し上げました十四人というのは、全部東京都内の希望でございます。
  73. 森本靖

    森本委員 だから東京都内の希望者が十四名あって、その十四名の中にはどこどこの、本所なら木所の局でなければならぬ、こう指定した人のあろうと思うのです。しかし十四名の中に東京都内の特定郵便局長ならどこでもよろしい、こういう希望の人が何名おったかということをお聞きするわけです。
  74. 成松馨

    成松説明員 東京都内の特定郵便局長になりたいという程度の希望でございます。
  75. 森本靖

    森本委員 それは十四名全部ですか。
  76. 松田治三郎

    松田説明員 今郵政局長から申し上げました十四名は、全部ばく然と東京都内を希望している、こういうことです。
  77. 森本靖

    森本委員 その十四名の内訳はどういうことになっておりますか。部内者が何名で部外者が何名ですか。
  78. 松田治三郎

    松田説明員 今申し上げました十四名は全部部内者で、そのほか部外者も相当数ございます。
  79. 森本靖

    森本委員 その部外者は何名ですか。
  80. 松田治三郎

    松田説明員 部外者はたしか四十七、八名と心得ております。
  81. 森本靖

    森本委員 その十四名について監察局に調査を依頼せられましたか。
  82. 松田治三郎

    松田説明員 この十四名については監察局に調査を依頼いたしません。
  83. 森本靖

    森本委員 それはどういうわけですか。
  84. 松田治三郎

    松田説明員 この十四名については昭和二十六年ごろからばく然と特定郵便局長を希望するという申請が出ておったのであります。これに対しまして東京郵政局といたしましては一応申請書類審査いたしまして、なるほどこれは特定郵便局長を心から希望している、あるいはこういう場所をぜひといったような面が考えられれば、そのときには監察局の方に調査を命ずるというようなやり方を従来やっております。
  85. 森本靖

    森本委員 それではこの十四名はしんから特定郵便局長を希望しておらぬ人間ばかりですか。
  86. 松田治三郎

    松田説明員 今申し上げました通り、二十六年からの希望でございますから、心から希望しておりますということになりますと、少くともその後郵政局に対して督促なり何なりを言ってくるというのが従来の例でございます。
  87. 森本靖

    森本委員 従来の例と言われますけれども、二十六年に特定郵便局長を希朝する者は、さっそくそれぞれのものを郵便局に言ってこい、こういう通達を流されて、それ以後その者に対してなおいろいろの問題があるからというようなことを、あなたの方から指示せられたことがありますか。
  88. 松田治三郎

    松田説明員 私の方から別に指示いたしませんです。
  89. 森本靖

    森本委員 それは二十六年から十四名希望しておった者については、調査をする義務があるのです。東京都内の特定郵便局長が欠員になろた場合には。
  90. 松田治三郎

    松田説明員 先ほど申し上げました通り、この十四名がどこを具体的に希望しておるかということがわかりませんので、調査すると申しても、いろいろ調査の内容その他において異なるのではないかというふうに考えておりまして、調査いたしておりません。
  91. 森本靖

    森本委員 東京都内の特定郵便局長を希望するということを十四名の者が出しておるわけですから、東京都内の特定郵便局長が欠員になった場合には、その調査を監察局の方に依頼するのが当然です。あなたの方は独断でもって、この名は希望せぬから調査せぬ、そういうことをやっておるのですか。
  92. 松田治三郎

    松田説明員 従来からそういう方向でやっております。
  93. 森本靖

    森本委員 東京郵政局というものは、それほどずさんな人事のやり方をやっておるのですか。私がおった松山郵政局あたりでは、希望があるところについては、監察局に完全に調査を依頼して調査しておるわけです。また調査をするのが当然なんです。あなたは特定郵便局長の希望はありませんかと言って希望者を出しておいて、その者が引っ込んだか引っ込まないかわからぬのに、そういう者は希望がないと頭からきめつけてやるのは、一体どういうことなんですか。
  94. 松田治三郎

    松田説明員 今申し上げました十四名は、私の方から希望をとったわけではないのであります。ばく然と特定郵便局長を希望するということでありますので、今申し上げました通り東京都内といいましても、あるいは近郊であるか、あるいは京浜間であるか、これがはっきりいたしませんので、それをそのまま調査したしておらないのであります。
  95. 森本靖

    森本委員 希望をとったわけではないと言うけれども、一度は東京郵政局として管下の従業員に対して、特定郵便局長を希望する者があるならば、あらかじめ希望を申し出られたいという通達か何かで流したでしょうが。
  96. 成松馨

    成松説明員 特定郵便局長を希望するという場合には、たとえばいろいろ本人の希望調書というものをとりますときに、その欄外に書いてくれとか、あるいは局長を通じて申し出があるとかいうことでありまして、非常に具体性に欠けておるわけであります、ところが実際問題として特定郵便局長を選考しなければならぬといったような場合には、公報等に当該局長がなくなったとか、あるいは新しい局舎ができるといったような場合に、ぜひその局の局長になりたいという非常に具体性を持った熱望者が出てきますので、従来そういう具体性を持った希望者について調書をとっておるわけであります。
  97. 森本靖

    森本委員 それでははっきりお聞きいたしますが、東京郵政局としては郵政局報において、二十六年か二十七年か知りませんが、そのころに東京都の管内の特定局の局長を希望する者はあらかじめ申し出られたい、こういう通達を流したことはございませんか。
  98. 松田治三郎

    松田説明員 ただいまのお話でありますが、私記憶しておる限りにおいて、二十六年から一般の職員に対して特定郵便局長を希望するかどうかといったことを、広く連絡したような記憶はございません。
  99. 森本靖

    森本委員 失礼ですが、あなたは何年から人事部長をやっておられますか。
  100. 松田治三郎

    松田説明員 昭和二十九年の二月からでございます。
  101. 森本靖

    森本委員 それで昭和二十五年ないし二十六年、二十七年のころに、東京郵政局の方からそういう通達を流したことはないということが、本委員会において確言できますか。
  102. 松田治三郎

    松田説明員 私としては記憶はございませんということを申し上げます。
  103. 森本靖

    森本委員 それでは私の記憶では、全国的にこういうことをこの当時流したと思います。各郵政局を通じてこういうことを流したという記憶を私はたしか持っております。これは後日人事部長の方で詳細に調べてもらいたいと思います。そういうことによってこの希望調書を十四名の者は出しておる。ところがそれは東京都内の特定郵便局長であればどこでもよろしい、こういう人もおると思う。あるいはまたその中には局舎を借りようという考え方の者もあろうし、場合によっては局舎を買ってもいいという考え方もあろうと思う。大体普通人事をやる場合には、そういう希望を全部一応監察官が当って、いや、今度は私は希望がないと言えば次の者に移っていく、こういうことをやるのが当然であります。それを十四名に対してなぜ調査しなかったかということを、私は具体的に簡単にお聞きしておるのです。
  104. 成松馨

    成松説明員 東京郵政局の従来のあり方を見ておりますと、先ほども申し上げましたように、特定郵便局長のの希望を有する者は、具体的な特定局をさして多くの場合は数名の者が希望してくるのが多いので、当然その者を優先的にと申しますか、その者に重点を置いて調べるのが慣例であったわけであります。
  105. 森本靖

    森本委員 それでは東京都内の特定郵便局長を希望するとか、あるいは東京都内の何区の郵便局長を希望するとか、あるいはどこそこの郵便局長を希望するとか、幾通りもの希望があると思うのです。場合によっては本省あたりで、四国の高知県方面の特定郵便局長を希望する方もあろうと思う。だから都内に一つの郵便局長の欠員があった場合は、そういう方々に対しても、こういうところがあいておるがあなたは行く希望があるかどうかを聞いて、希望があると言えば、適格性があるかどうかを調査して、適格性がなければない、あればあるということを答申する仕組みになっておると思う。その調査は監察局の方でするなら、当然郵政局の方から監察局の方にこれこれの者を調査してもらいたいと依頼すべきで、それでなければなぜこの十四名の希望調書をとったのか意味をなさない。この十四名の者を調査されるのが当然でしょう。この中には白鬚の郵便局長をやりたいという者もおったかもしれない。だから、この十四名の者についてどういうわけで調査されなかったかということです。
  106. 成松馨

    成松説明員 先ほども何度も申し上げましたように、従来特定局長の希望を持っておる場合は、本人からどこそこの特定局長にしてほしいということを言っておりますので、熱意を持っておる人に大体そういう方向でくるものであるというようにわれわれは考えておったわけであります。
  107. 森本靖

    森本委員 そうすると、東京都内の特定郵便局長を希望するというような者は熱意がないのですか。
  108. 成松馨

    成松説明員 熱意があるかないかということを、私の方でそんたくするのは非常に僭越でございますが、形式上というか、事務上といたしましては、そういうように具体的に希望を持ってきた者を、監察局の方に依頼して調査しておったのであります。
  109. 森本靖

    森本委員 ではなぜ具体的に東京都内の特定郵便局長を希望するという者を調査しようとされないのですか。調査するのが当然でしょう。一方において都内の特定郵便局長を希望するという申し出が現在部内の従業員からあるのに、それを頭から希望がないというようにきめつけて、やめてしまって退職金を倍額も支払っておる者を採用しなければならぬということはないと思う。全然希望者がないといえば別の理屈になるかもしれないけれども、片一方に十四名も部内者から東京都内を希望するという希望が出ておる場合に、どういうわけでそれを調査しないで、別の者を任命しなければならなかったかということです。それからもう一つは、この白鬚特定郵便局長任命する際、奥平氏の調査については今回は行われなかったわけですね。
  110. 成松馨

    成松説明員 白鬚局長につきましては、お尋ねのように前回の際に特定局長として調ベておりますので、白鬚それ自体の関連においては調べておりません。
  111. 森本靖

    森本委員 そうすると奥平氏を前回に調査したというのは、どういうときに調査をせられたのですか。
  112. 成松馨

    成松説明員 奥平氏は前回も特定局長を希望され、希望としては杉並方面を希望されて、特定局長になりたいということを言って参ったのであります。そのときはほかに数人希望がございましたので、そのときに一緒に監察局で調べてもらったのであります。
  113. 森本靖

    森本委員 その杉並の某局長をいうのは、その後任命になっておりますか。
  114. 成松馨

    成松説明員 杉並の某局長は、たしか近所の特定局の主事が局長になったと記憶しております。
  115. 森本靖

    森本委員 そのときにこの奥平氏も監察局の方で調査をしたというわけですか。
  116. 成松馨

    成松説明員 さようでございます。
  117. 森本靖

    森本委員 そのときに奥平氏はどういうわけでいけないということになったのですか。
  118. 成松馨

    成松説明員 事業上の適格その他については問題がなかったと考えておりますが、そこもやはり相当金がかかるので、その点で自分は望みがないからということで、辞退に近い意思を漏らしてきたのであります。
  119. 森本靖

    森本委員 それでは白鬚特定局長を希望したのは、奥平氏本人から白鬚特定局長を希望するという申し出があったわけですか。
  120. 成松馨

    成松説明員 さようでございます。
  121. 森本靖

    森本委員 そうすると奥平氏は杉並方面の前の希望は、東京都内の特定局長ならどこでもいいということであったのですか。
  122. 成松馨

    成松説明員 杉並局を希望する場合に、杉並を第一希望として出して参りました。
  123. 森本靖

    森本委員 それでは当初から第一が杉並、第二が白鬚であったわけですか。
  124. 成松馨

    成松説明員 第一の杉並がだめになりまして、本人の腹としては都内の特定局長になりたいという希望だけは持っておったのでありまして、特別に白鬚ということではなかったように思います。従って白鬚局長がやめたということが局報か何かに出まして、再びそこの局長になりたいということを申し出てきたわけであります。
  125. 森本靖

    森本委員 奥平氏が当初特定局長を希望したのは何年の何月ですか。
  126. 成松馨

    成松説明員 二十九年の七、八月ごろではなかろうかと考えております。
  127. 森本靖

    森本委員 二十九年の七、八月というのは、それでは二月に待命になって、待命期間中に申し入れたわけですね。
  128. 成松馨

    成松説明員 期間的にはさようになります。
  129. 森本靖

    森本委員 その場合にあなたの方のお考えでは、待命期間中に特定郵便局長を希望するということになった場合には、待命を打ち切るというようなお考えはなかったのですか。
  130. 成松馨

    成松説明員 待命期間中に局長任命するわけにはいかないと考えております。
  131. 森本靖

    森本委員 それでは待命が済んだらすぐ任命するつもりでございましたか。
  132. 成松馨

    成松説明員 そこら辺のところは当時実現しなかったので考えておりませんが、おそらく待命をやめさして、そのあとで任命行為をとらなければいけないと考えております。
  133. 森本靖

    森本委員 待命中には任命ができないということでございますから、待命が済んだら任命をするつもりであったということですか。
  134. 成松馨

    成松説明員 そのころは、先ほども述べましたように、待命期間が済んだあとどのくらいというような程度のことが、深く問題になっておりませんでしたので、その点については待命期間が終ってやめた後させるか、あるいは辞職願を出さして、そのあとで特定局長にするかというような手続面までは考えるに、至らなかったのであります。
  135. 森本靖

    森本委員 この間の逓信委員会本省人事部長は、昨年の二月に待命になり、それからすぐ特定局長の申し出があった、こういうことでございましたが、あなたの今の回答では大体八月ごろということですが、それに間違いございませんか。
  136. 宮本武夫

    宮本説明員 私がこの間申し上げましたのは、白鬚局長がやめたのがたしか今年の二月でございまして、そのころから白鬚局長を志望した、こう申し上げたのであります。
  137. 森本靖

    森本委員 速記録ではそう言っておりません。昨年の二月特別待命になってすぐ希望がありました、こういうことです、これは会議録の二十三号に載っております。
  138. 宮本武夫

    宮本説明員 私の申し上げましたのは、白鬚局長を志願したのはいつか、こういう御質問だと記憶しておりますが、それに対しまして私は、二月白鬚局長があいたころに、ちょうど本人がこれを志願した、こう私は申し上げたと記憶しております。
  139. 森本靖

    森本委員 それではこの「昨年の二月特別待命になりましたあと、都内のどこか特定局長になりたいという志望を持ちまして、一、二カ所そういうことを話しておったようであります。しかしその方が話になりません。」ということは間違いですね。今年の待命ということですね。このときのなにはそれでは間違いですね。
  140. 宮本武夫

    宮本説明員 ただいま申し上げましたのが事実でありまして、もしそれと違ったことをこの前の委員会で私が答えたとすれば、それは間違いであります。
  141. 森本靖

    森本委員 それではもう一回東京郵政局長にお聞きいたしますが、この十四名は東京都内の特定郵便局長を希望しておったけれども、全然調査をせずに、この者が希望するかしないかは全然わからぬ、こういうふうな熱意のない者には調査する必要はない、こういうことで、これらは調査をしなかった、こういうことですね。
  142. 成松馨

    成松説明員 実際問題としてわれわれは調査を監察局に依頼しなかったのであります。
  143. 森本靖

    森本委員 監察に調査を依頼しなかった、こういうことですか。
  144. 成松馨

    成松説明員 はい。
  145. 森本靖

    森本委員 それではもう一回簡潔にお願いしたいのですが、どういう理由で調査を依頼しなかったのですか。
  146. 成松馨

    成松説明員 従来特定局長を希望したい者は、現実問題としては、具体的な局名をあげて、そこの特定局長になりたいというふうに申し込んできておりますので、それを調査しておったのが実情でございます。
  147. 森本靖

    森本委員 それでは従来東京部内の特定郵便局長をやりたい、こういうふうに希望してきておった者は、全然調査をしない、こういうことですか。
  148. 成松馨

    成松説明員 従来しておりません。
  149. 森本靖

    森本委員 その場合に、お前はどこそこの局を希望したらどうかというふうな親切なサゼスチョンはやっておらぬですか。
  150. 松田治三郎

    松田説明員 特定郵便局長の希望は、今十四名ということを申し上げましたけれども、前からずっと考えますと、相当たくさんな希望があるわけであります、郵政局報に欠員局が発表されますと、従来の慣例としましては、そのたくさんの中からおのおの局名をあげて、さらに郵政局に希望を持ち出してくるというのが例になっておるのでございます。それに対しまして郵政局といたしまして、監察に調査を依頼して、最後の決裁を仰ぐというような段取りになっておるのでございます。昨年、二十九年度中に特定局長任命した数はたしか六十七、八名になっておったかというふうに記憶しておるのでございます。従いましてその六十七、八名の中には、ばく然と最初は特定郵便局長を希望しておった者が、今申し上げた通り郵政局報その他を見まして、あそこの局があいたというようなことから、さらに積極的に郵政局の方に希望を申し出るという者も相当あったのでございます。それが現在残っておるのが十四名というふうにお答え申し上げます。
  151. 森本靖

    森本委員 私のお聞きしておるのは、東京都内の特定郵便局長を希望する、そういうふうなものを出した場合、それに対して郵政局の方から、今度ここがあいた、君がやってみないかというふうなサゼスチョンは、してやらないかということを言っているのです。
  152. 松田治三郎

    松田説明員 その点はおっしゃる通りではありますが、私どもの今までの考え方としまして、今申し上げたような考えでやっておったために、そこまでサゼスチョンをしてやらしたというふうなことはなかったのであります。
  153. 森本靖

    森本委員 それでは希望者が東京都内というふうなもので希望しておったものは、一切どけてしまって、単にどこそこの希望、こういうことだけでやる、こういうことですね。
  154. 松田治三郎

    松田説明員 私ども現在そういうふうに考えております。この十四名の中には、あるいはどこかの欠員局ができますと、強く申し出るのもあるのじゃないかというふうに考えておるのでございます。
  155. 森本靖

    森本委員 本省人事部長にお聞きしますが、そういう場合には、その十四名を全部調査をするというのがほんとうじゃないですか。
  156. 宮本武夫

    宮本説明員 特定局長の選考といいますか、任用につきましてはこれは地方郵政局長に委任しております。その局の局長として最も適格者である、適材であるというものをあらゆる点から検討して、これを選考し、任命するということに従来大体指示を与えております。その調査の方法は、大体におきまして、事前にその者につきまして監察局にこれを調査せしめまして、監察局の調査報告を郵政局長の立場においてこれを判断いたしまして、これを採るか採らぬかを決する、こういうふうにしております。そういうふうな希望者がある場合に、全部一々これを照会してやるかどうかというようなことまでは、本省からは従来指示しておりません。そういう細部のことにつきましては、実際地方郵政局にまかしております。
  157. 森本靖

    森本委員 細部のことはまかしても、そういうふうな調査の方法というものは、大体全国的な統一したやり方でやるのが最も望ましくないのですか。
  158. 宮本武夫

    宮本説明員 お話通りに、そういう希望者がありました場合に、たとえば東京の場合には、東京のどこかの特定局長になりたいというのが、二、三年前から希望者が何人かあった。しかしながら現実の問題とすれば、ある局の局長があいた場合に、ほんとうにそこを希望する者が、いろいろな方法によって局長があいたということを知って、積極的に郵政局に申し出るというのが実例であり、その実例によって東京郵政局でそういうことをやった、こういうふうに私は考えております。ただ今森本委員お話通りに、それでもまだ不十分である、不親切でないか、本人がほんとうに熱意があるかどうかわからぬけれども、一応希望を出しておるから、それに対して照会と申しますか、一応内容を聞いてみるということは、確かにそれは親切なやり方だということは考えております。
  159. 森本靖

    森本委員 それではこの十四名というものが希望者がある場合は、それをやはり全員調査して、その中から一番適格者である者を任命する、そういう方向が望ましいし、また正しい、そういうふうにお認めになりますか。
  160. 宮本武夫

    宮本説明員 今申し上げました通り、これは私個人のことを申し上げて恐縮でございますが、私自身も前に東京郵政局長を二年半やっておりました。特定局長があきました場合には、実例としまして、ともかく希望者が積極的に出てくるのでありまして、その出てきた何人かの希望者につきまして、郵政局においてこれを選考するのが例でございます。お話を聞きますと、白鬚の場合には、そういうふうな今度局長任命された者以外に、積極的に希望を申し出る者がなかっは。従ってそれに対して積極的にこちらから照会と申しますか、そういうことを聞かなかった、こういうふうなことで、これを一々照会を出して聞いてみるということは、確かに親切な方法とは思うのであります。しかし私どもの経験からしましても、今までの実際にやった取扱いの方法からいいますと、必ずしもそこまでいかなくともいいのじゃないかというふうに考えます。
  161. 森本靖

    森本委員 東京郵政局はそうかもしれませんが、私がおった松山の郵政局におきましては、香美郡なら香美郡の郡内の特定郵便局長を希望する者が十人おれば、十人全部調査する。その中で、どこそこの局長を希望するという者よりも、もっと適格者が現実に出たこともあるのです。だからこの十四名の中にも、あなた方が考えておる奥平朝親氏が唯一無二の人である、初めから一人しかないというふうに考えておるけれども、その十四名というものを調査したら、その十四名の中に全然適格者がないというふうな断定は、神わざでない限り私は下せぬと思う。それをどういう理由によって下したかということをお聞きしておるわけなんです。神様でない限り、この十四名の中に白鬚特定郵便局長としての適格者が全然ないということを、私は見通すことはできないと思う。せっかく東京都内の特定郵便局長を希望しておる者が十四人もおりながら、片方で一年も前に待命になって、退職金も倍額をもらって、本省では将来望みがない、もう自分は後進に道を譲る、こういうことでやめた者を、唯一無二の候補者としてなぜ任命しなければならなかったか、そこにはなはだ疑問があるわけです。その点を明確にだれもが納得のいく論理を私ははっきり御答弁願いたいと思う。
  162. 成松馨

    成松説明員 お説の通りに十四人の者が今度任命しました奥平氏よりもいいか悪いかということになりますと、形式的な書類によって判断し得るもの以外にはないわけであります。ただ従来の慣例からしまして、あのよいか悪いかということは別問題として、一応特定局の局長として希望してきた者を選考するという建前にしておったということだけを申し上げたのであります。
  163. 森本靖

    森本委員 だから実際問題として頭がこちこちなんですよ。従来の慣例であろうとも、十四名の希望者がおればそれを全部調査をして、その中で奥平氏が最適任であるということになれば、また格別ですよ。十四名の希望者がおるというものを、全然調査もせず何もせずして、頭から奥平氏のみが適任であるというような考え方に立つのは、いかにも唯我独尊的な考え方である。それをどういうわけでそういうふうにしなければならぬかということなんですよ。おかしいじゃないですか、常識で考えても……。十四名の希望者がここにおる。現在これは勤めておる者で、けっこう仕事のできる者ばかりだ。ところが片方には一年の待命期間をもらって後進に道を譲るということで、しかも五十七歳になって将来見込みがないということでやめられた。その方を唯一無二の候補者として任命せられ、あとの十四名というものは初めから全然オミットしてしまう。そういうことがどうしても本委員においては納得がいかないのです。それを納得のいくように御説明を願いたい、こういうわけです。
  164. 成松馨

    成松説明員 一々個々の人間について調査をしておるわけでございません。御納得のいくような説明は私としてはいたしかねるのであります、ただ書面調査等によりますると、たとえば六十何歳になる年令の人でありますとか、あるいは東京郵政局管内に希望しておるとか、あるいは二十六年から希望しておるといった程度でございまして、その中には非常に優秀な人もあるかもしれませんが、少くとも非常に熱意のある、そういう人たちもこういうところを希望したいというふうに言ってきたのではなかろうというのが、私どもの推定だったのであります。
  165. 森本靖

    森本委員 東京郵政局の管外におる人なら、なおさら白鬚特定郵便局長がそういうことで欠員になったということは、なかなかわからぬと思うのですよ。わかると思いますか。白鬚特定郵便局長が免職になったのはいつですか。
  166. 松田治三郎

    松田説明員 本年の二月でございます。
  167. 森本靖

    森本委員 二月に免職になって、それで公報に載ったのはいつですか。その免職になった日と公報に載った日とは、期間にどのくらいの余裕がありますか。
  168. 松田治三郎

    松田説明員 公報に載ったというのはちょっと記憶しておりませんが、問題は、白鬚の局の個々の問題として申し上げてみたいと思います。白鬚の局は二代続きまして局長が犯罪関係でやめておるのであります。この犯罪関係のあとの仕事を立て直すというところから、いろいろ私ども考えまして、やはりこれは奥平氏が最適任だというふうに考えて、奥兵氏を任命いたしたということで御了解願いたいと思うのでございます。他の十四名につきましても、いろいろ書類では私ども考えてみたのでありますけれども。そういった特殊な局を新たな考え方で改革していくということになりますると、私ども考えといたしましてはっ今申し上げた通り奥平氏が最適任だというふうに考え任命いたしたのであります。
  169. 森本靖

    森本委員 あなたは頭がいいから、そういうふうに判断をせられると思いますが、しかし少くとも特定郵便局長を任用する際は、監察官が行って調査をする際は、その人の身上、あるいはその人の経歴、あるいはその人の性格、あるいはその人の資産、あるいはその人の平常のつき合い、そういうあらゆる観点から監察官が調査するわけですよ、今までの任命については。それをあなた方が単なる希望調書だけ見て、それで全部不適任だというふうにはっきり断定がつけられますか。
  170. 松田治三郎

    松田説明員 私といたしましては、今申し上げた通り一応今の白鬚の局情からいいまして、やはりこれは奥平氏が最適任だというふうに考えてやったのであります。
  171. 森本靖

    森本委員 奥平氏が最適任だということはあなたは認められても、あとの十四名が不適任だということは、一体どこで認定せられたかということですよ。
  172. 松田治三郎

    松田説明員 根本の問題といたしますれば、先ほど申し上げました通り白鬚の局について希望してきた者ということが、前提条件になるわけでございますけれども白鬚につきましては奥平氏以外にはなかったということと、今申し上げました局情、この二つを考えまして奥平氏ということに取り運んだ次第であります。
  173. 森本靖

    森本委員 東京都内というのはどこですか。
  174. 松田治三郎

    松田説明員 東京都内というのは、いわゆる行政区画の東京都内でございます。
  175. 森本靖

    森本委員 白鬚の郵便局というのはどこにありますか。
  176. 松田治三郎

    松田説明員 江東の白鬚でございます。
  177. 森本靖

    森本委員 その東京都内の特定郵便局長を希望するという者は、それは白鬚特定郵便局長を希望するというこにも当てはまりませんか。
  178. 松田治三郎

    松田説明員 先ほど申し上げました通り、個々の局を指定しまして希望してくる者を、私どもとしては従来の考え方からそういうふうに持って参っておったのであります。
  179. 森本靖

    森本委員 それではあなたの方からもし通達を出されておって、どこそこの局というふうに局を指定して、そういう希望調書を出すという通達ですか、その通達の中にかりにどこそこの局長なら局長を指定してよろしい、あるいは何地方なら地方でもよろしい、こういう通達であったらどうなりますか。
  180. 松田治三郎

    松田説明員 先ほど申し上げました通り、私どもの方といたしましては通達を出したという記憶は現在持っておらないのであります。従いましてどこどこの局を希望しろといって、一般職員から募集したというようなことも私ども考えておりません。
  181. 森本靖

    森本委員 私のお聞きしておるのは、もしそういうふうな通達が――どこそこの局というふうに限る、あるいはそういうことでなしに、どこそこ地方の特定郵便局なら特定郵便局でもよろしい、そういうことでもよろしいから、とりあえず希望調書を出せ、もしそういう通達をかりに東京郵政局の方で出しておったらどうなるかということを聞いておるのです。
  182. 松田治三郎

    松田説明員 もし通達を出したならばどうかというようなお話でございますけれども通達をかりに出すといたしますれば、ばく然と東京都内ということでなくて、少くともどこどこ区あるいはどこどこ局とかいうふうに希望させるというように私ども考えております。
  183. 森本靖

    森本委員 それでは本省の人事局長にお聞きしますが、たとえば松山郵政局管内では、どこそこの局というふうに希望してもよろしい、あるいは何々郡でもよろしい、何々県でもよろしい、そういうことで希望調書をとっておるわけですね、そういうやり方は間違いですか。
  184. 宮本武夫

    宮本説明員 別に間違いということはありません。
  185. 森本靖

    森本委員 東京郵政局ではそういう通達は全然出しておらないといえるわけですね。
  186. 松田治三郎

    松田説明員 私の記憶では出しておりません。
  187. 森本靖

    森本委員 それで私はこの際要求しておきます。本省東京郵政局の方で二十五年ぐらいまでさかのぼって、通達があることと思いますから、御調査を願って、もしあれば参考書類として御提出を願いたいと思います。  それではもとに返しますが、どうしても具体的な問題の核心に触れて、ちっとも色よい返事がないわけです。大臣、先ほど来の私の質疑応答で輪郭がおわかりになりましたか。
  188. 松田竹千代

    松田国務大臣 先刻来の御熱心な森本委員の御質疑の御趣旨は、特定郵便局長を任用するに当っては、どこまでも厳正公平、最適格者を選ばなければならぬ。そのためには希望者の中からそれを一々親切に調査をして、最適格者を選ぶというふうにやらなければならぬではないかという御趣旨であろうと私は考える次第でございますが、今回の白鬚の問題につきましては、すでに東京都内において十四名の希望者があった。それは先ほどからの事務当局の話によりますと、ただばく然とした希望者である。そうして欠員ができた場合に、ただちに希望を新たに申し出て熱心にその選に当るように努力されるようなこともなかった、またこちらとしては、その十四名に対して親切心をもって、一々調査を厳重にやるというところまで行き届かせることができなかったということは、私は認められると思うのであります。しかしこの場合には、やはり急を要する場合とか、四囲の情勢であるとか、あるいは本人の局舎を準備するための能力であるとか、いろいろな事柄などを考慮せられ、そうして特に十四名に対して詳しい調査をするまで行き届かせることなしに、希望の熱意があった者、そうして身分がよくわかっておる者等について考えられて、任命されたものと考えておる次第でございます。しかしこうした人事に関することは、詳しく調査をいたし、古くから希望ある者に対しては、でき得る限り行き届いた調査をしてやることが望ましと考える次第であります。
  189. 森本靖

    森本委員 先ほど大臣は四カ月くらい置いたら任命してもよろしい、倍額の退職金支払いをして、それから例の待命をした者も採用してよろしい、こういう回答であったわけですが、その回答はその回答で一応置いておきます。これはまたあとで十分に質問をしたいと思います。しかし第二番目として、十四名の他の希望者がおる。それを頭からこれは全然だめだというふうにのけてしまって、一名、しかも今言った退職金を倍額もらった者を唯一無二の候補者としてきめた、こういうふうなやり方がいいとお考えなのかどうかということをお聞きしたい。
  190. 松田竹千代

    松田国務大臣 白鬚の場合においては、私は四囲の事情からやむを得ずそういうことが行われたと思うのでありますが、でき得る限り調査は行き届かせてやっていくがよろしいと考えております。
  191. 森本靖

    森本委員 だから、この場合はやむを得ずやっただろうと大臣は想像するけれども、現実にはやはり全部調査をしてやることが、最もよろしいことである、こういうことですね。
  192. 松田竹千代

    松田国務大臣 多くの希望者について、一々十分なる調査することはできない場合もあろうかと思いますが、でき得る限り調査をしてやったがよろしいというように考えております。
  193. 森本靖

    森本委員 十四名くらいの調査だったら、監察局の方でできますか。
  194. 福島安雄

    ○福島説明員 私どもの従来実際に行なっております調査からいたしますと、十四名の調査というのは、もちろん期間をかければできるわけですが、多過ぎるというふうに考えます。私の記憶では、そういう例はほとんどないと思っております。
  195. 森本靖

    森本委員 十四名について、希望があるかどうかを調査することはできると思いますが、どうですか。
  196. 福島安雄

    ○福島説明員 十四名程度の者について、希望があるかどうかという調査は、郵政局の方から依頼があればできると思います。
  197. 森本靖

    森本委員 この問題については、まだ大臣と意見が平行線でありますので、私はこの質問は今日はこの程度で打ち切りたいと思いますが、次会には一つ東京都内の特定郵便局長の代表にする人をだれか一人と、東京都内の特定郵便局の従業員を代表する人を一人参考人として呼びたいと思います。その人選については委員長に一任いたします。私は本日はこれをもって終ります。
  198. 川崎末五郎

    川崎(末)委員長代理 その点は、次の理事会に諮って決定願ったらいかがですか。     〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  199. 川崎末五郎

    川崎(末)委員長代理 それではそのようにいたします。
  200. 橋本登美三郎

    ○橋本(登)委員 関連して。ただいままでの森本委員の専門的な質問でございますが、原則として森本委員質問の要旨は、大臣もよくわかておられると思うのです。私もまた森本君の質問は、その具体的な白鬚云々のことは別といたしまして、原則論としては筋の通うた議論であると思います。ただ具体的に白鬚云々のことが、果して森本君の言うような意味かどうか私は承知しておりませんから、その内容については何とも申し上げられませんが、ただ相当年限勤めて、相当退職金をもらった人が、わずかの期間にまた復職するということは、常識としては少しおかしいのではないか。この点については今、大臣は十分慎重に公平に考慮するというお話でありますから、必ずしも森本君の意見と大臣の意見とが平行するようには見ておりませんので、大臣としてその点についての明快な御答弁さえあれば、この問題は十分に森本委員も了解せられると思いますので、あらためて大臣にその方針について明らかにしてもらいたいと思います。
  201. 松田竹千代

    松田国務大臣 特定郵便局長の任用に当っては、できる限り慎重に公正に適格者を選ぶということに努めていかなければならぬと考えておる次第であります。いやしくも常人が常識で考えて、これはおかしい、不当であるというようなことは、厳に戒めて、やらないようにしなければならないと思っております。
  202. 川崎末五郎

    川崎(末)委員長代理 他に御質疑はありませんか。――別に御質疑もないようですから、本日はこれにて散会いたします。     午後四時十九分散会