○門司
委員 今福岡県の問題が出ましたが、その前にちょっと
大臣に用意的のことを聞いておきたいと思うのです。福岡県の問題はすでに
大臣は御
承知だと思いますが、これは
大臣の先ほどの言葉に非常に関連持っているのです。私はちょっと中座をしておりましたから、はっきりわかりませんが、私の聞いておる範囲では、
地方の
赤字の
原因は、いかにも職員の給料が高いからだというようなことを大蔵省が盛んに言っておると、そういうことを
自治庁が言うことは、私はおかしいと思う。
大臣の言葉の中にしばしばそういうことがある。私は、この点はこの前の
委員会でちょっと申し上げましたので、言いたくはないのですが、
自治庁の方に誤りがあると思うのです。
それからもう
一つ、この際
大臣に聞いておきたいと思いますことは、
大臣の今までの言葉を聞いておりますと、一方においては
地方自治体の
財政というものは個々別々であって、なかなかむずかしいのだということ、私はその
通りだと思います。
事業内容は全部違うのであります。それを
政府が画一的の行政と画一的の
財政の
規模の上に置こうとするところに無理があると思う。これが今日の
地方財政の窮乏の最大
原因だと思う。
大臣はよくそういうことを言われておる。みんなでこぼこがあるのだ、
事業内容がみな違うのだ、それを
財政計画の上では一律にしようというところに非常に大きな誤りがあると思う。
財政計画の上で足りるとか足りないということではなくて、実際の問題として、
地方に出る金は、国家
財政から割り出してきた
数字とは多少違うものが
地方にはなければならない。それは
自治庁が見てやらなければならぬ。一例をあげて言うならば、たとえば失業者の数が、中央できめられておるよりも
地方ははるかに多いと思う。窓口に押しかけてこられて、これだけのものはどうしても失業者として登録してもらいたい、救済してもらいたいということを言うのに、国の
財政がこれだけだからお前たちは知らぬというわけには、
地方ではいかないのです。やはりそれには、あってもなくても
地方財政としては何か出さなければならない。さらに、そういう連中というと悪うございますけれ
ども、やはり期末手当を二日分にしろ、三日分にしろ——国の方の
財政では見てやらないようになっているが、しかし
地方で窓口に来られては、一日分でも半日分でもやらないというわけには参りません。
自治体というものの性格が、現業庁でありサービス官庁であることを
自治庁の諸君は知っておると思うけれ
ども、これを知らないふりをして、大蔵省に追従してやろうとするところに無理があると思う。
大臣はわかったようなわからないような答弁をされておるけれ
ども、少しもそれのけじめがつかないのでありますが、
地方財政の
考え方をもう少しはっきりしてもらいたい。この機会に私がはっきり聞いておきたいと思うことは、
政府は、
地方の
赤字の最大の
原因が、
公務員の
給与にあるというように今でも確信を持ってお
考えになっているかどうかということです。