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井上委員 私は別に誤解をしておりません。今現実に
小林総裁は、もっと下げる余地はないことはない、あるが、これを下げようとすれば、
市中銀行と競合して困る、だから競合したくない、こういう
理由です。そこで私どもとしましては、そういう
理由のもとで下げぬというのはけしからぬじゃないかということを、実際いうならば言いたいのです。あなたが今
説明されましたように、下げなければならぬ性質のものならば、黒字であろうが赤字であろうが、下げるというのがほんとうです。それならば、
開発銀行の目標が基幹
産業の
開発合理化を
目的にしておりますから、少くともその面において、その
資金を使ってこれだけ実際のコストは安くなったということを、われわれ国民としては期待するわけです。ところが、つぎ込めばつぎ込むほどコストが商うなっていくという現状をわれわれ聞いたときに、つぎ込む必要はないじゃないかという結論が実際いって別に出てくる。そうじゃなしに、つぎ込めばつぎ込むほど効果が上るようなつぎ込み方をしてもらいたい。その大きな原因は、
金利が高いということにあるから、
金利を下げたらどうかというわけです。現に先ほどもお話しがありましたが、外国の例を聞きましても、大体三分五厘くらいで貸しておる。しかし
日本の
電源開発会社が借りたときは五分で借りておる、こういう話です。だから、五分で借りておるものなら、五分まで下げていいじゃないかという私の意見です。下げられない
理由ばどこにあるか、
政府機関ですから、これをできるだけ下げて、
電源開発がこれだけ進み、
電力料金が安くなるということが明らかにされるならば——これは肥料の場合も一緒です。やはり
資金をつぎ込めばそれだけ増歴できるのですから、従って肥料もこれだけ安くする。
電力もこれだけ安くするということにならなければならぬわけです。私はそれを聞いておる。下げられぬという根拠が、
市中銀行と競合するからこの線で、とこういうから、それなら私ども納得できないのです。あなたが今
説明されたように、
政府機関として監督している以上は、当然あなたの方で、これは下げなければならぬという
条件ができてくれば下げたらいい。それをわきの
銀行に気がねして、まあ一分くらいのところでがまんしておこうかという、全くこれは、私に言わせれば
市中銀行に気がねしての
金利の引き下げ率ですよ。もっと下げられる余地がはっきりあるのに下げない、そこを私は聞いておるのだ。