○川野
委員 私も一点だけお尋ね申し上げてみたいと思います。私の
質問の点は、あるいは希望
意見になるかもしれませんが、どうぞ率直なる御
答弁を願いたいと思います。ただいま奥村君の御
質問の、赤字補てんのための酒造米を、一万二千円を一万四千円にして、二千円の財源で赤字補てんをやる、こういう案が、実は
民主党の廣川
委員長を中心として進められつつある、こういう話を承わっておったのでありますが、六月四日の新聞を見ますと、その会合に
清井食糧庁長官も御列席になっておるというような記事が出ておりますところを見ますると、あるいは相当
民主党内閣のもとに、
政府委員と組んで話を進められつつあるのではなかろうか、こういうような疑義もございますので、従いまして、私はお尋ねしてみたいのであります。三十
年度の米価を、ある
程度農民のためによく
決定していただくことは、私は決して不平を申すものじゃございません。しかしその財源を酒造米に転嫁する、こういうことになりますると、従いまして、それだけ酒価を値上げしなければならない、こういう結果に相なろうかと
考えます。従いまして、言葉をかえて申しますると、そういう米価
決定をして、その赤字補てんの財源を
国民大衆に転嫁する、こういうことに相なって参るのであります。しかし
民主党の案といたしましては、三級酒を作りまして、その三級酒分についてはある
程度税金を引く。従いまして安い大衆酒が出るのであるから、従って
国民大衆は喜ふじゃなかろうか、こういうような案に相なっておるようであります。しかし大衆酒ができますると、今度は現在の特級酒、一級酒、二級酒、あるいはしょうちゅう、これの売れゆきに非常な影響を来たすんではなかろうりか、こういうふうに
考えてるのであります。二級酒並びにしょうちゅう、等も全部税金を引くという案でございますならば、これは問題外でございまするが、おそらくそういう案には相ならないだろうと私は信じている。と申しますことは、そういう酒まで税金を引きますと、財源捻出のための方途が実は財源
不足という結果に相なるから、私は三級酒だけは税金を相当お下げになりますが、その他の酒税というものは据え置き、こういうことで案を進められるのではなかろうか、こういうふうに
考えておる次第であります。そういたしますると、三級酒は売れますが、その他の酒類は売れ行き不振になりまして、従って非常に財源
不足を来たす。これは
たばこでも例がございますが、ピースを値上げ値上げで値上げしましたところ、ピースは売れなくなって、安い「しんせい」に
国民の嗜好が移って参りましたことは御
承知の
通り。これらを
考えますると、なるほど三級酒ができますると、その酒だけは税金が下りまして売れ行きがよいのでありますが、その他の売れ行きが悪いということになりますと、税収入が減ってくる、こういうことが
考えられるのであります。私は、そういうことが必ず実現するという心配がございますので、そういう案ができない前に、
民主党の方々、あるいは
政府委員に忠告的の
質問をいたしておるのであります。こういう事態が起るということを私は
考えまするが、古川
農林政務次官、藤枝
政務次官はどういうふうにお
考えになっておりまするか、お尋ねしておきたいと存じます。