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1955-05-16 第22回国会 衆議院 商工委員会木材利用の合理化に関する小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員昭和三十年四月二十五日(月曜日)委 員長指名で次の通り選任された。       齋藤 憲三君    笹本 一雄君       首藤 新八君    南條 徳男君       淵上房太郎君    山手 滿男君       鹿野 彦吉君    小平 久雄君       篠田 弘作君    前田 正男君       加藤 清二君    永井勝次郎君       八木  昇君    中崎  敏君       松平 忠久君 同 日  中崎敏君が委員長指名で小委員長に選任され  た。     —————————————   会 議 昭和三十年五月十六日(月曜日)     午前十時三十四分開議  出席小委員    小委員長 中崎  敏君       齋藤 憲三君    笹本 一雄君       首藤 新八君    南條 徳男君       山手 滿男君    篠田 弘作君       加藤 清二君    永井勝次郎君       八木  昇君  出席政府委員         総理府事務官         (経済審議庁調         整部長)    松尾 金蔵君         林野庁長官   柴田  栄君         通商産業事務官         (軽工業局長) 吉岡千代三君  小委員外出席者         議     員 松浦周太郎君         議     員 加藤 精三君         通商産業事務官         (軽工業局建材         課長)     川田 博通君         専  門  員 谷崎  明君     ————————————— 五月十六日  篠田弘作君五月十四日委員辞任につき、その補  欠として委員長指名で小委員に補欠選任され  た。     ————————————— 本日の会議に付した案件  北海道における風倒木問題に関する件     —————————————
  2. 中崎敏

    中崎委員長 これより会議を開きます。  まず北海道における風倒木の問題について調査を進めます。政府当局より説明を求めます。
  3. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 北海道におきまする十五号台風主体といたしまする風倒被害と、その処理状況について簡単に御説明を申し上げたいと存じますが、これに関連いたしまして、一応国有林伐採計画を簡単に申し上げますと、国有林のみならず、林野全体を通じまして、国の総合計画によりまして伐採植栽の予定を立てておるのでございます。その一環として、国有林も保続経営の立場から年伐の調整をいたしまして、ほぼ毎年の伐採植栽バランスをとりつつ計画を進めておりまするが、それによりますと、年間最近におきましては約四千六百万石内外という伐採量調整年伐量に相なっておる次第でございます。しかるに三十年度におきましては、北海道におきまする異常な風害木の整理に伴いまして、これを極力全国をも通じまして、伐採調整いたしたいということで、全体にわたりまして伐採調整をいたしたのでございまして、特に風害木の増伐処理に伴いまして、これをできる限り広い範囲に輸送いたして販売するということも含めて、各地区におきます伐採計画の再検討をいたし、伐採計画をいたしておりましたものも、これを変更するというような措置をできるだけ講じたのでございます。それでも三十年度におきましては正常な伐採量かなり大きく上回りまして、五千六百六十余万石という程度に相なった次第でございます。  この原因をなしまする風倒木数量並びに処理計画概要を申し上げますと、この風倒は実は二十九年度におきまして二回にわたってあったのでございます。五月の十日の台風と申しますか、突風と申しますかによりまして、総計で約五百万石の風倒被害を生じ、これは主として二十九年度内に処理するという計画を進めておった次第でございます。御承知のように、さらに九月の二十六日の十五号台風におきまして、国有林あるいは道有林大学演習林その他の私有林等をひっくるめまして、新しく現在の調査におきまして、約五千八百五十万石程度の大被害を見たわけであります。これをひっくるめまして、約六千四百万石という膨大な被害と相なったのでございます。しかもその大部分のものは国有林でございまして、国有林風倒総被害は現在の調査におきまして、五千四百五十五万七千石という大きな数字に相なっておる次第でございます。これは実はお手元に資料として簡単な見取図を差し上げておきましたが、これでごらんをいただきますと、やや大観していただけると思うのでございますが、五月十日の台風におきましては、非常に片寄りまして被害があったのでございます。十五号台風におきましては、地域は実に全道にわたっておると申し上げ得るのでありますが、数量的には非常にやはり片寄って参っております。特に上川地区中心といたしまして、非常に集中しておる。このために風害木処理が一層困難をきわめておる状況にある次第でございます。しかしながら、これは何と申しましても一日も早くこれを処理するということによりまして、その後に生じまするいろいろな障害、たとえば害虫の発生によりまする利用度の低下、さらにこれに伴いまして続いて起って参りまする生立木への虫害対策、あるいは火災期に起きまする森林火災防除、さらに水害に対しまする対策等を同時に考慮いたさなければならぬという建前から、何と申しましても、できる限り早くこれを伐出いたしまして、一面におきまして利用率を高めると同時に、これらの被害防除するということを考えなければならぬということで、精一ぱい急いでこれを処理するという計画を立てた次第でございます。それにいたしましても、たとえば上川地区特に層雲峡の流域のごときは、一カ所に現在調査におきましても千三百五十余万石という、ちょっと想像に絶するような固まった被害が出ておる。しかも搬出能力、あるいは貯材能力にはおのずから限度があるというようなことで、なかなか一時には処理できないというようなことを原因といたしまして、年度別計画を立てますると、二十九年度被害直後からこれに当ったのでございまするが、それでもせいぜい一千万石余の風倒木処理しかできなかったのでございます。三十年度におきましては、二千万石余を処理する計画をいたしておりまするが、しかもなお三十一年度に二千三、四百万石を持ち込まなければならない、こういうのが現状でございまして、精一ぱい処理いたしましても、いろいろなネックのためにこの程度に相なるという事実は、実はここで御説明申し上げてもなかなか御理解をいただけないかもしれませんが、現場で私ども処理いたしておりまする実情をごらんいただければ一番よくわかると思うのでございますが、あらゆる手段を集中いたしまして、搬出能力増加、それから伐出に対しましては、もちろん人力の必要量も十分計画いたしまして、東北地方中心といたしまして、だいぶ労力の導入もいたしたのでございますが、それとあわせまして、機械化を徹底いたしまして、山元におきまする伐採搬出については、十分な手段を講じておるつもりでございまするが、にもかかわらず、これで非常に山元作業が進捗いたしますると、下の方で搬出能力限度がありまして、つかえてしまうというような事実が起って参っておるという次第でございます。やむを得ず輸送路関係であるとか、あるいは搬出能力関係であるとか、一面におきましては、また用材需給等関係もございまして、一時に非常に多量なものが出回りますると、市場価格混乱を生ずるというようなこと等も勘案して、実は年次計画を立てた次第でございます。年度計画目標は、二十九年度約二〇%、三十一年度残りを四〇%ずつというくらいの目標をもって現在計画を進めて、大体この計画は順調に進んでおるということを申し上げ得ると思うのでございます。この計画に当りましては、先ほどもちょっと申し上げましたが、北海道内におきまする立木伐採いたしまする計画のものを、極力まずこの風倒木箇所に集中いたした、こういうことでございます。二十九年度におきましては、針葉樹で六〇%濶葉樹で七〇%も立木売り払いを振りかえて実行いたしております。三十年度におきましても同様の考え方をもって実は計画を進めておる次第でございますが、さらに本州方面輸送する計画を立てまして、道材とせり合うようなモミ、ツガあるいは松等主体とする生産地伐採量を抑制いたしまして、約百三十万石というものがこれで振りかえられておるのでございます。それで二十九年度におきましては、既定の計画量と比較いたしますると、約三〇%くらいの増、すなわち四百万石の増に相なっております。三十年度におきましては八〇%ほどの増、数量にいたしまして約一千万石、三十一年度におきましてもほぼ同じくらいの程度増加する、こういう計画で進めておる次第でございます。これは立木資材で比較申し上げましたが、これを生産で見ますると、風害木の総量が、二十九年度におきましては五二%に相なっております。三十年度はさらに増加いたしまして、八〇%というように風害木主体処理をいたしておる次第でございます。  なおこれが処理に当りましては、従来北海道は、立木で売り払いますものと、国がみずから伐採いたしまして、丸太で売り払いますものとの関係が、直営生産によりまするものが比較的少く、主として立本売りをいたしておったのでございます。二十九年度におきましては、針葉樹広葉樹を平均いたしまして、直営伐採は三八%の程度であったのでございますが、三十年度におきましては、五七%程度まで直営伐採増加して参る。三十一年度はさらに直営伐採増加する、こういう見込みでおります。これは主として、一面におきましては非常に量が増加いたしまするので、立木処分増加いたしますると、資金の手当、あるいは一時に売り出される関係上、価格混乱を生ずる、需給調整もできない、そういうふうな危険がございまするので、国の特別会計において伐採をいたしまして、売り払いの調整、あるいは場合によりますると、内地へ直接輸送いたしまして、適当な市場に配分するということを円滑にいたしたい、こういう考え立木売り払いを直営生産に切りかえる量を増したという次第でございます。  そこで北海道におきまする木材需給の大体の見通しを申し上げますると、北海道におきまする需要見通しは、大体針葉樹用材におきまして一千四十万石、広葉樹用材におきまして七百十万石程度が経常の需要とわれわれはにらんでおるのでございますが、これに対しまして、風害木処理いたしますものを加えますると、針葉樹におきまして相当の増量と相なります。針葉樹で千三百七十万石、広葉樹用材はあまり変化がございませんが約七百万石、合計いたしまして二千六十四万石程度にも増加いたさざるを得ないのであります。北海道需給考えますると、ほぼ三百三十万石程度増加に相なる。これが処理という問題が一つ考えられるのであります。そこで現在計画いたしておりまするのは、これを半半にいたしまして、半分は後年度で処分するために、国におきまして貯材をいたすという考えをもちまして、特に腐蝕、虫害等の危険のある樹種につきましては、湖沼等水中貯材するという方法考えまして、これが約五十三万石、それから陸上貯材といたしまして百十三、四万石、合計いたしまして百六十六、七万石を道内に貯蔵する。その残りをと申しますか、本州へできるだけ持って参りまして処分するというものを約半分、百六十五万石程度を現在計画いたしておるのでございます。しかもこの百六十五万石の内地輸送も、市場状況あるいは輸送力関係等からいたしまして急激に膨大な量はなかなか見通しが困難でございます。現在実行に移しておりまするのは、上半期におきまして約八十万石を目標といたしまして、全国約十一地区ばかりを対象といたしまして輸送して売り払うという方法に着手いたしております。なお下期は船輸送関係上、非常に裏日本の方は航路が荒れて参りますので、上期のような輸送は困難ではないかということで、一応六十万石を予定いたしております。その残二十五万石は、後年度への準備といたしまして港頭集積という一応の計画をいたしております。これも内地輸送考えまするときに、ただ当てもなく内地へ持ち込むということは、一面におきまして非常にそれぞれの市場におきまする木材市場価格混乱させる。しかもこちらへ持って参りましてあるいは売りかねるというような問題が起りました場合には、さらに虫害その他の危険等もありまするので、大体消化を可能と思われる地域と御相談いたしまして、数量を概定いたしまして、価格等につきましても、大体二カ月ぐらいの先を予想いたしまして御相談をいたし、現在出発いたしておるのでございますが、これで大体の目標が八十万石に対しまして、現在七十六万九千石程度目標がついておるという次第でございます。これを主として、留萌、小樽、室蘭、釧路の四つの積出港から積み出しまして、国におきまして輸送計画を立て、実際に船会社契約をいたしまして、着港に持ちつけまして着港舷側渡しによりまして、実はすでにもう輸送販売が行われつつある次第でございます。なお価格の決定に当りましては、一面におきまして北海道におきまする市場価格需要地におきまする市場価格との調整を十分に考えまして、受け地の皆様方相談をいたしまして、現在の市場価格対象といたしまして一応価格を決定し、概数契約によりまして輸送を実施いたしておるという次第でございます。  なお三十年度におきましては、住宅対策等が非常に重点的に取扱われておりまする関係上、住宅建設計画が進捗するに伴いまして、あるいは用材も従来よりも需要の増大が考えられまするので、これらに対しましては、この建設計画とあわせまして、必要に応じまして相当量追加増産をいたしまして、これに引き充てるという可能性は持っておるのでございます。さしあたり先刻申し上げました道内貯蔵の百六十六、七万石をこれに引き充て、さらに不足いたしますれば、山元におきまする生産を促進することによりまして、さらに三百万石程度増加できるという態勢をとりつつ、これに対応いたして参る準備をいたしておる次第でございます。  なお風倒木処理に関連いたしまして、虫害対策は最も注意しければならない大きな問題の一つでございまするが、これに対しましては、風倒地域約二十一万町歩にわたりまして、二十九年度におきましても約五百万円をもちまして薬剤散布等によりまして防虫措置を講じたのでございまするが、三十年度におきましても、引き続いてこれを実施いたしまして、実際に地上から薬剤散布等防除措置を講ずる目標を十万町歩余飛行機等を使いまして防除いたそうと計画いたしておりますのが六万八千町歩余ということで、被害最小限度食いとめを計画いたしておる次第でございます。  さらに森林火災に関しましても、これはきわめて危険な状態にありまするので、伐採箇所におきまする末木枝条は火災危険のない時期におきまして極力山元に集積いたしまして、これを焼却するような手段をとって参りましたが、火災期におきましては入山を徹底的に取り締るということによりまして、火気の取り締りを厳重にいたして参る。その他予防あるいは消防の措置に関しましては万全を期することにいたしまして、それぞれ準備を進めておる次第でございます。  いずれにいたしましても、未曽有に近いこの風倒木処理に関しましては、いろいろ困難な問題が伴うのでございまして、なかなか完全にこれを活用するということには、かなりの困難を生ずるのでございまするが、この際国有林といたしましては、多少収支を離れましても、貴重なる資源の喪失を極力防除いたしまして、利用を高めるということに全力を尽すという方向でこれが処理に当っておりますことを御了承を願いたいと存じます。一応簡単でございますが、概要を報告いたします。
  4. 中崎敏

    中崎委員長 この際本問題について、議員松浦周太郎君より意見を聞くことにいたしたいと思いますが、異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 中崎敏

    中崎委員長 異議がなければ、さよう決定いたします。松浦周太郎君。
  6. 松浦周太郎

    松浦周太郎君 それでは簡単に意見を申し述べます。ただいま柴田さんからいろいろお話があったので、私民間側から見た見方を申し上げたいと思います。まず被害の量でありますが、お手元にありますものには、五月、四百九十万石、九月、五千八百万石、計六千三百万石ということになっておりますが、この被害は一応これは推定でやられたものでありますから、これより私は減ることはない。もっとふえる。というのは、上川地区でいろいろ今までの間に実測その他によってできたことから推測いたしますと、もっとずっとふえるという計算になっております。のみならずこの風倒木ができるくらいの大風ですから、他の倒れていないところの森林も、根がゆるがされたり、その他健康を害しまして、だんだんと葉が赤くなる傾向に向っております。そこでもう一つは、ああいうふうに一ぺんに倒れたものでありますから、林内湿度が適当に保たれませんから、それからくる破損木というものも相当に見込まなければなりません。他の国に起った例その他を調べてみますと、風の直後において起った実害の二割ないし三割というものは、その後に起った今申し上げましたような根のゆるみであるとか、あるいは林内湿度の欠陥であるとか、あるいは今長官説明せられましたように、今年もし北海道森林火災が起りましたならば、往年、明治四十二年に網走から稚内まで突き抜けたことがありますが、そういうようなおそれもあるのであります。それは防除するものといたしまして、とにかく二割ないし三割というものは現在の数よりもふえるということが、私は前提条件であると思うのです。  そこで今需給の問題についていろいろお話がございましたが、役所の方を前にしていろいろ攻撃するのは工合が悪いのですが、この大事業に対しては、比較的こそくなんだと思います。私はしばしば申し上げておりますが、予算関係その他がありまして、十分でないということでありますが、ここに今三カ年計画でこれを切るということで、初年度は千三百万石くらい、次は二千万石、その次は二千五百万石と御説明があったのであります。そうするとだんだんとあとから切る分は、飛行機の上から薬をまきましたくらいのことでは、とてもあの虫害を防ぐことはできないのでありますから、三年目には相当な、痛んだ資源になってしまうということになるのであります。そこで私ども考えは、こういうやり方でやって、市中の需給バランスの破れる供給をすれば、現に内地相場相当下って参りましたが、この相場のことを申し上げますと、今林野庁の八十万石を内地に持ってくるという分は、千七百五十円くらいで先取丸太契約されておるようであります。先ほど申し上げました千三百万石を今年切り、民間に払い下げを受けた分は、安いのは千五百円くらいになっております。それもキャッシュならばもう五十円引いてもいいということを言っておる。これはまったく生産コストから言うならば、問題にならない。木代金なんか一銭も取れないという価格なんです。大体七、八百円の運賃がかかります。そこに山元から出すのに五百円くらいかかりますから、ほとんど立木代金を見ない。金に困るから、手形を支払わなければならぬから、安くても売るということになって参ります。これは実際の需要供給関係よりも、風倒木がうんと入ってくるからという見越し下げであります。こういう点が今後いろいろな面に現われてくる。そこで私ども考えは、一つこの際国で相当資金国有林の方に貸す。そして、道路  その他の輸送路関係もありまして、一ぺんにたくさん出ないという箇所もありますが、できるだけここ一、二年の間に出してしまう。出したものは大沼公園であるとか、あるいは網走方面の大きな沼であるとか、あるいは支笏湖であるとかというところに水中貯木をしてしまう。その水中貯木をいたしましたら、これは上の二尺とか、三尺とかのものは水上に現われますが、いかだを組んで水の中に沈めておいたら、三年や五年は腐るものではない。それで売るときに木代金運賃作業費も回収したらいい。それまでは国の資源として、国の資金で出して、水中貯木しておく。値も下らぬし、需給バランスが破れないから値も下らない。またこの六千万石、七千万石のものが北海道資源から穴があくと、この風倒木を処分してしまったあと北海道木材需給というものは、青森秋田から相当に持っていかなければならない。風倒木のできる以前は、年に約七、八十万から百万石というものが青森秋田その他から製材、丸太等で入っております。でありますから、もちろんこれだけの大きな穴があきました以上は、年次伐採数量は、相当減るものと見なければならない。そのときに三年や五年は水中に置いても腐るものではありませんから、順次百万石ずつなり二百万石ずつ売っていくということにすると、需給バランスは破れないし、また資材完全貯木をすることができますから、これはできると思うのです。非常に集約利用になると思うのです。そうでなくて、今のようなやり方をやっておりましたら、だんだんと需給バランスが破れる上に、値が安くなる。鉄砲虫や何かが通って、材が悪くなって、また価格が安くなるということで、無価値のようなものになってしまうと思うのです。今年はまだ腐りませんから、需給バランスの上からくるだけの値下げだけでいいと思いますが、来年、再来年となりましたら、これは鉄砲虫が入りまして、もう繊維原料以外にはならないと思うのです。また繊維業者も、そういう悪くなったものには、いろいろな難くせをつけまして、高くは買ってくれませんということになりますから、この際私は国としては相当資金を出して、そうして一年に搬出できるだけの限度まで搬出する。特に層雲峡方面道路の幅が狭いために、自動車運行が十分でありませんから、一年に多く出すということのできない地区もありますが、そうでない地区は、夏と冬と両方かけましたら、かなり搬出することができると思うんです。それを水中貯木する間の金は一ぺん立てかえて、そして売れたときに国家にその金がもどってくるようにするという方法を大規模にやるのでなければ、一面において需給バランスが破れたために他面価格が安くなり、森林業者経営が困難になる。同時に森林の補足がむずかしくなる。他面には資源がほとんど利用価値の乏しいものになってしまうということになりますから、今林野庁考えておられる諸案にプラス水中貯木考え方をこれに加えられましたならば、私は、現在の倒れておるものを、有用な資源として保存することができると思っておるのです。これはなかなか困難だと言われるが、この際やってみるのでなければ、このままでやっていったならば、飛行機の上から薬剤を散布したくらいのことでは、あの多数の倒れたものの資源を補足することはできないと私は思っております。さらにソ連の材料も、大体千七、八百円で話がつきかけて参りました。この間マクレッオフが帰るというのを、外務省に頼んで今月中おってもらうことにして、話し合いは大体つきかけた。この木が千七、八百円で入る。道材が千七百五十円ということになると、これはソ連の材よりも道材の方が悪いのです。でありますから、どうしても値は下っていくということを考えなければなりません。私がここにおいて指摘いたしたいのは、この数よりも二割ないし三割被害率は多くなるという点と、林野庁で今御説明になりました問題にプラス水中貯木を加えられることが、一番大事なことであると思いまして、意見を申し上げるのでございます。北海道木材生産業者は、今までは木がなくて非常に困っておった。ところが今度は木が多く手に入り過ぎて、そのために需給バランスが破れて、金融がむずかしくなり、どんどんと、生産コスト考えないで投げる人ができたものでありますから、今北海道の材木業者は、材木をしょって損するということになってきております。これはもう事実であります。こういう点は大所高所からごらんになりまして、今申しましたような方向に大きな手を一つお打ちにならなければ、これはこそくな行き方では、今の現状を繰り返すだけにすぎない。結局三年目には腐ってしまったものを安く売るというようなことになるのは、もう必然的であると思います。これだけを申し上げます。
  7. 中崎敏

    中崎委員長 これより質疑を許します。それでは永井勝次郎君。
  8. 永井勝次郎

    ○永井小委員 お尋ねいたしますが、今長官からのお話と松浦氏からのいろいろのお話と、二様出たわけでありますが、そこでお尋ねいたしたいのは、被害数量の問題であります。この被害数量については、これは正確な数字を持っていないので、正確にはつかんでおらないと思うのですが、集団的な被害量と、それから全道に散在している被害量とを分けて林野庁でつかんでおる六千三百万石内外の被害量というものの内容を、ある程度、これは正確なものか、あるいは単なる推定にとどまるものか、これを一つお示し願いたいと思います。集団での数量と全道に散在している被害量の二つに分けまして、お示し願いたいと思います。
  9. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 実は数量の点に関しましては、非常に大きな個所につきましては、全部を踏査するということが時間的に困難なのと、すぐ対策を講ずるというようなために、多少調査によった部分が、特に集団個所に多いようであります。従いましてただいま松浦先生からお話のありましたように、従来の実績から見ましても、当初に計画いたしましたよりも多少ふえるというのが、実は常識なのでございます。はたして一割あるいは二割ということになるかどうかは問題でございますが、御指摘がありましたように、一番大きなのは上川の層雲峡地区でございますが、この分は現在順次精査いたしておりますところは、お話のごとくかなり増加するという事実があるのでございます。ところが一面小団地等につきましては、ある場所におきましては、早々の間に調査いたしましたよりも多少減少するというような地域もあると思いますが、総量といたしましては、おそらく一割ないし二割は何としても増加するであろうということは間違いないと実は私ども考えまして、これに対する対策を講じておる次第でございます。さらに風倒いたしませんでも、何かの拍子で非常に孤立して立っておりまするものは、伐採の際にそれだけ残しましても、おそらく将来の整林の対象にはならない。造林の支障になるというような危険と、あるいは次の突風その他で必ず倒れるというのがほとんど常識でございますので、それらもやはり一緒に利用しなければならない。それらの数字も伐採に当りましては、ある程度増加せざるを得ないということになりまするので、風倒被害と並行いたしまして、利用の際には、おそらく二割以上の増加になるのではないかと実は今考えておる次第でございます。
  10. 永井勝次郎

    ○永井小委員 おそらく現在の林野庁処理計画が、こそくに失すると考えますことは、これは私一人の考えではない、現地においては、すべてそう考えておると思うのでございます。それについて、現在のこの処理計画は、たとえば層雲峡のように、搬出路が非常に狭くて、搬出の面で制約がある。こういうふうの地理的な条件によって制約を受けているものと、そうでなくて、あるいは資金面であるとか、あるいは現在の制度のもとにおいては、これ以上の能力は発揮できないというような、こういう事業面の制約とがあると思うのであります。それで、これは何としても急速に処理しなければならないのでございますが、そういう地理的な条件の制約箇所と、資金面その他の企業面からくる制約と分けまして、これだけの資金があれば、これだけもっとふやせると考えられるとか、これだけの人員なり行政の組織の強化ができれば、これだけはできるんだというふうな区分によって、もっと急速にこれらの被害処理を促進しなければならないと思うのです。そういう点についてどういうふうにお考えになっておるか、これが一点。  それからもう一つは、水中貯木については、やはりそれぞれの湖沼における養殖の問題とか、あるいは漁業権とか、こういった問題がからんできておる部分があると思うのですが、そういう関係は、現在貯木しようとする対象網走湖であるとか、あるいは支笏湖であるとか、あるいは大沼であるとかといったような湖沼において、どういうふうになっておるのか。それからこれらの被害処理につきましては、単に林野庁がどのようにさか立ちしても、おのずからそこには限界があるわけなんですが、何としても民間全体の業者及び需要方面の協力に待たなければ、円滑な処理ができない、こう思うのです。  まず第一に考えられることは、パルプ関係業者が大きな土場を持っておって、貯木能力を持っておる。こういうようなところの協力態勢は現在どういうふうになっておるか。これらの点について伺いたい。
  11. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 種々の関係において非常にこそくではないかというお話でございまするが、こそくであるという見方もいろいろあると存じます。はたしてこそくであるか、現実であるかという点は、現場を一度ごらんいただかなければ、おそらく何ぼ私がここで説明申し上げましても、御了承願えぬと存じますが、実はこそく以上にやっておるつもりでございます。  そこで小規模の被害個所につきましては、三年間に処理するなんということは全然考えておりませんので、できるだけ一時に処理するという計画で進めておるのでございます。極端なる例で申しますと、層雲峡のごときは、実は現在政府におきましても、千三百五十数万石と簡単に申しまするが、千三百五十数万石というものは、とうていそう簡単に処理できるものではないのでございます。しかも道路は一個所しか現在口がない。それに現在におきましても、年間三百万石以上を搬出する計画をいたしております。そこですでに問題になりまするのは、国鉄の現在の最大輸送能力は三十万石だ、こう言っておられるのであります。どうしてもこれでは処理できないということで、内地からも木材輸送の貨車を集中いたしていただきまして、現在ようやく百二十万石が年間輸送できるという見通しを立てていただいております。これもあらゆる角度から実は御協力願っておるわけであります。それで鉄道以外の輸送力考えますると、トラックに相なるわけでございます。トラックでどこまで持ち込むか、またどこかの駅で汽車にかけねばならぬということになれば、やはり同じような結果になります。幸いに国策パルプの旭川の工場等が、大きな処理をいたし得るのでありますから、トラックでおそらく百万石程度くらいのものは最大能力でお運び願う、こういうことにいたしましても、やはりフルに出すということになれば、さらに置場に困る。現在の貯木場は十町歩余ございまするが、それをさらに五町歩ばかり拡張いたすことにして進めております。それでも足りませんので、中間にやはり三、四町歩見つけまして、中間の土場を置いておる。これでも実は足らないので、北海道開発庁等と連絡をいたしまして、反対側、すなわち北見側にも道路を今明年度に抜きまして、これによりまして百万石程度を山から運び出そうという計画をいたしております。こう考えますと、実は現在上川地区輸送いたしておりまするのが、おそらくトラックで日平均百台くらいで現在運行していると思いますが、大体三百台くらいを毎日運行いたさなければならない。そういたしますると、積載いたしましたトラックがほとんど並んで運行されなければできない。しかしそこまで実は実行することを計画いたしておりまするが、これ以上大規模にやるということでなければ、こそくであるというおしかりだとすれば、実は私どもはちょっと方法はないんじゃないかということを考えております。こういたしましてもなかなか理想通りには全部運び切れない。しかもただいま御指摘のありましたように、もっと被害がふえておるんではないか、一応精査いたしますると、やはり五百万石以上の増加に相なると思うのでございます。実はこういう点ではいかに方法を講じたらいいかという最善を尽して、さらに御批判をいただいて、お知恵をお借りしたいということで実行いたしておるということを御了承願って、何とか現場で御指導をいただけたら、こう思っておるわけでございます。小さな被害地につきましては、もうすでに二十九年度処理済みのところも出ております。なお特殊のところ以外で、三十一年度で大体完了可能だ。こう見ております。ただ水蓄して、将来の需給に備えよう、これはまことに一面におきまして、ごもっともな御意見でございまして、私どもも十分研究いたしておるのでございますが、一面におきまして、非常に大規模に沼沢等につけますると、つける場合には比較的問題はございませんが、広範囲に、しかも深いところ主で入江ますると、管理が非常に第一問題になって参ります。それからさらにこれを引き出して使うということになりますると、莫大な経費を実は要するわけであります。そんなことはかまわぬじゃないかというお話もあるかも存じませんが、ただでもまだいけない、しかも数百億円を持ち出してもまだいけないというところが出てくるんじゃないかと思うのでございます。現在の五十三万石を水蓄いたしまして、後年度需要に充てたいということは、私どもとしてはかなり思い切って計画をしたつもりでございます。これも水蓄をいたしまするだけの経費が、石当り三百円かかるわけでございます、さらにこれを長く貯蔵いたしまするためには、水蓄いたしまして、しかも水蓄場におきまして、水中から木が露出しておるということになりますると、かえって保存は困難になるわけで、常に注意いたしまして、水につかるようにしなければならぬ。常時管理をいたさなければならない。今度引き出出す際に、広範囲に深いところまで入りますと、莫大な金がかかる。そういうことを考えまして、全然収支を無視してやるということも、なかなか実は私ども決意いたしかねるので、おのずからそこに限度が出てくる。半面におきまして、漁業関係その他で、あまり湖沼の全面を利用するということになれば、またその面で問題が出てくる。現在やっておりまする程度をいま少し拡張するということは、あるいは可能だと存じまするので、その点はなおできるだけ今後検討いたしたいと思ってはおりますが、そう莫大に何百万石、何千万石というような数字を、これを拡張するということは、実は不可能に近い問題ではないかということで苦慮いたしております。  そこで大きな需要者等に対しましては、たとえばパルプ会社のごときは、相当貯材能力もお持ちになっておりまするし、数量計画もありまするので、特にパルプ材として限定せられるような資材につきましては、特別に御相談をいたしまして、ある程度それぞれの需要者において貯材いたしていただくような御相談を申し上げまして、処分をいたすべきである、こう考えております。そこで立木処分を極力風倒木に切りかえる。しかも従来の立木処分直営伐採に切りかえました関係上、パルプ会社等に対しまして、資材が減りはしないかというような御懸念もあるようでございますが、総量は相当増加いたしております。しかも風倒木等によりまして、資材の質が低下いたしまして、パルプ適材以外には使いようのないというものが従来よりもよけい出る。従ってパルプ会社の資材は、従来よりも実は相当よけいに持っていただかなければならないという実情にありまするので、これらは直営伐採生産材のうちで、パルプ適材を選別いたしまして、それぞれ特別の御相談をいたしまして、将来に備えていただくというようなことも考えたい、こう思っておるわけでございます。さらに量が増しまする場合に、これは資金関係あるいは需給調整等の関係から資金面その他でどう考えるかという場合に、必要があればさらに国有林直営伐採増加するということによって処理いたしたいという考えを持っておる次第でございます。
  12. 永井勝次郎

    ○永井小委員 現在の処理計画がこそくであるということは、これはおおいがたいものである、こう思います。それは単に現在の人員、現在の林道、現在の制度のもとにおける資金繰り、こういうことでこの異常な事態に対して処理しようとするところに無理があるので、たとえば水中貯木が非常にコストが高くなるということは承知しておりますから、そういうことが採算上不可能であるとすれば、山元において貯木をする。山元貯木の土場の地理的条件の悪いところは、もっと思い切った防虫措置をするとか、皮をむいてどうするとか、技術的にいろいろあると思うのでありますが、そのためにはこの異常事態を処理するためのもっと大規模な予算的な措置がなさなければならないし、その裏づけとする陣容整備をしえなければならないと思うのでありますが、そういう点において、三十年度予算にはこの異常な事態に取り組む一つの規模がこそくに過ぎるのではないか、こういうことなのであります。  そこで次にお尋ねいたしたいのは、何と申しましてもパルプ、これは絶対長期にわたって原木を処理しなければならないのでありますから、土場の許す限りにおいて自分たちの敷地内に貯木をするということは、これは当然なさなければならないし、さらにそれぞれの道内に所在する工場等におきましても、長期の計画のもとに土場の許す限りにおいて貯木させるというような、こういう措置木材処理といたしましては経済的な処理方法である。そのためには裏づけになるのが資金の問題であり、現在の会計法のいろいろな改正がなされなければならないと考えるわけでありますし、またこれは受け入れの問題といたしまして、業者の協同組合化をはかって、そうして協同化による受け入れ態勢を充実させるというような、こういう措置考えていかなければならないのじゃないか、現在の機構のままで、現在の状態のままで、そうしてこの異常な事態を処理しようとするところに全体としての規模がこそくにならざるを得ないのじゃないか、こうふうに考えるわけであります。そこで今言ったような中小業者に対する協同化の問題をどういうふうに考えておるか、それから会計法を改正しなければ長期にわたる貸付なり、あるいは製品の処理ということは困難であると思うのでありますが、そういう関係はどういうふうに考えておるのか、この点をお伺いいたします。
  13. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 特に会計法の改正を要するという問題では、おそらく中小企業が主たる対象には相なるかと存じますが、木材業全体に対しまして、一時に大量のものを処理し、しかも需給混乱を来さないように調整をするためには、資金の長期化が当然要求される。国有林の側といたしましてやはり処理のための延納期間等が現状においては少し実情に沿わないというような点は考えられる問題であると思うのでございます。さらにそれに伴いまして金利の問題等も当然出て参ると思いますので、これらは現在研究をいたしておるわけでございますが、一面におきまして協同組合によりまする中小企業業者の力の集結という問題が非常に必要なことではございまするが、これらに対しまする従来の経過からいたしまして、信用の問題、従って資金確保の問題等は、協同組合を強化いたしましただけでは実はなかなかむずかしい問題があるのじゃないかと思われるのでありまするが、反面におきまして、仕事のしやすいような方法を講じながら、一面におきまして国が裏づけをして信用を増すというような手段で育成をいたさなければならない。さらに従来立木処分等で実施いたしておりまして、長く資金を寝せておりましたものは、生産期間を短縮するために直営生産によりまして丸太供給する量をふやすということで資金化を円滑にするような手段も講じまして御協力を願うつもりでおるわけでございますが、なかなか現在におきまして、これならば直ちに効果があるというところまで見通しが立っておらないのでありまして、延納あるいは延納金利の問題等に関しましても現在まだ研究を進め、金利引き下げについては大蔵省と一、二折衝をいたしたという程度にすぎないことを御了承を願いたいと思うのでございます。
  14. 永井勝次郎

    ○永井小委員 ここにも売り払いの方法の中に書いてあるように、随意契約ということになりますと、現在の会計法では特別の条件の場合以外にはできないことになるでありましょうし、また各それぞれの業者の工場を有効に活用するためには、何らか特別の措置が講じられなければこれはできないのじゃないか、水中貯木もあるいは内地輸送ももちろん計画としてはありましても、これもなかなか容易なことではない。もしできるならば危険分散の意味からしてもまた輸送の経済化という点から申しましても、何年かの後には必ず原木が必要になってくるし、一時的な過剰でありますから、これを各地の製材工場なりあるいはそれぞれ大量に消費するところの土場に分散貯木させて、長期にわたる資金のめんどうを見てやるというような措置を講じますならば、相当市場の、もちろん価格の問題はいろいろありましょうけれども、そういう処理の仕方としては相当に有効にいくのじゃないか、それには現在のような制度のもとにおいてはそういう取扱いが困難ではないかと考えるのであります。そういう点について、林野庁は思い切った制度の改正によってこの異常な事態を、できるだけ市場混乱を避けながら、しかも資源を無為にすることなく、最も有効に処理するという両面の効果を上げるためには、そういう異常な措置が講じられなければならないのじゃないか、これに対してどういうふうにお考えになっておられるか、その点を承わりたいと思います。
  15. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 それらの点は、実は現在におきましても相当可能なのございます。随意契約の制度も現在においても実はあるわけでございますが、風倒木処理にあたりましては、会計検査院等とも十分打ち合せをいたしまして、随意契約によります処理は全面的に実は認められておるわけであります。さらに、極端に申し上げますると、この膨大な被害を国家的に有利に利用すべきであるから、必ずしも収支にとらわれてはならぬではないか、特別会計の収支にこだわってこれをむだにすることがあってはならないということは会計検査院あたりからも特に注意を受けておるくらいでございますので、法規の適用等に関しましても、臨時の処置については十分に実は会計検査院と相談をいたしましてこれを処理いたしておる次第でございます。一例を申し上げますると、従来伐採いたしまする場合には全部立木資材調査をいたしましてからでないと実は手がつかなかったのでありますが、風倒木のごときは、立木処分をいたしまする場合にも長径級別の単価をきめまして、集積処分等という特殊の方法まで、実は会計検査院においてはやむを得ない措置として認められておる。間違いのないような処置をして、迅速簡便にいたすべきであるということは会計検査院からも示唆されておるというようなことになっております。なお民間その他の貯木施設を十分に活用いたすべきではないか、この点につきましては、私どもも十分検討いたしまして、あらゆる私有の貯木施設を活用するように相談を進めておりますが、その際にやはりこれは国が持つ貯木場をお借りして貯材するということが資金管理の面等から一番スムーズであるということでその処置をとっておるわけでございます。また場合によりましては、パルプ材等につきましても、それぞれの会社において、処理がなかなか困難な長期のものにつきましては、あるいはそれらの御相談もいたさなければならぬじゃないか、こういうふうに考えておりますので、現在の法規の範囲内においても、臨時の措置かなり支障のないように進め得るという相談をしておるということだけは御了承願っておきたいと思います。
  16. 永井勝次郎

    ○永井小委員 この問題の円滑な処理の上に大きな役割を果す力を持っておるのは、やはりパルプ関係業者の協力いかんこいうことが大きく影響すると思うのでありますが、こういうことがまた市場価格の一定の限界を守るという点から考えましても、必要なことであると思います。大量に出るから値段はどうでもいいのだというわけにはいかないと思うのでありまして、そういう点で、需給関係価格関係とこういうものをにらみ合せつつ、適正な処理をしなければならないというところに非常な困難性があると思うのであります。現在の段階において今後のパルプ関係の協力態勢はどういうふうな関係になっておるか、そしてまた今後どういうふうな話し合いを発展させようというお考えにあるのか、この点を伺っておきたいと思います。
  17. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 北海道におきましては最も大きな需要対象がパルプ事業関係でございまして、しかも今度の風倒木主体がパルプ向けの風倒木主体といたしておりますので、これらに関しましては常に連絡を保って参っております。ここで実は率直に私どもの今までにとりました手段でいささか、間違ったことを申し上げなければならぬのでありまするが、九月の風倒被害の直後、何としてでも一日も早く実は処理しなければならぬということで、全部が少しあわてたということを率直に認めざるを得ないわけでございます。そこで消化可能な場合には、あらゆる方に御協力願うという意味で、非常に小規模な伐木業者に風倒木を売り払った。量はそれほど大したものじゃないのでございますが、これが一時に出て参りまして、しかも持ち切れないということのために方々から売り急がれた。極端な場合には投げ売りをしてでも金にかえざるを得ないのだというような事実が出て参りまして、その間にパルプ業者、パルプ会社自体はそれほどにお考えになったとは思いませんが、パルプ資材手当の末端におきまして、この投げ売りを実は利用してたたいて買おうというような動きがかなりあったわけでございます。そこで木材業者、製材業者等が非常に不安を持たれた。そこでわれわれは売る場合にパルプ会社に直接適材は売るとか、あるいは大口の方に処理していただく、さらにそれよりも直営生産に切りかえるということで、従来立木でパルプ会社に処分いたしておりました地域を一時停止いたしまして、風倒箇所に集注し、しかも直営伐採に切りかえたというために、パルプ会社では何かパルプ材に対しまして不安を持たれた時期があるのではないか、こう思うのでありますが、総体数量としては、先刻も申し上げましたように、従来よりも非常にたくさん出て、しかもパルプ適材が多く出る。これを直営伐採によって主として供給するということに相なっておるのでありますから、パルプ会社に対して第一段としては資材の入手計画に不安を与えることは絶対にないということが一段、それよりも将来非常に資材の減少に備えるための方法を講じていただかなければならぬ。そのためには一部にはパルプ会社へ貯蔵をお願いいたしたい、またそれもおのずから量がございますので、なかなか持ち切れぬ場合には、国で貯材施設をお借りして貯材する。こういう両面を生かそうということで現在会社の首脳部筋とその具体計画を進めておるというのが現状でございまして、一時混乱しかけました末端も現在においてはやや落ちついておるということだろうと思うのでございますが、なかなか市場の情勢というものはデリケートなものでありまして、現在エゾマツの九寸下の丸太をこちらへ持ち続けまして、標準価格を込みで千七百五十円という価格をきめましたのは、北海道の現在価格内地市場価格と、それからエゾ、トドに相当するモミ、ツガ材等との価格バランスをとって、大体この辺でよかろうということで、しかも業界と数次の折衝の結果決定したのでありますが、これに対しまして何か価格を統制しておるのではないかというようなお話もあるわけであります。私どもはこの材を売り払うために高く売るという考え方は全然持っておりません。しかしながら投げ売りをして混乱させるということはまた重大なことである。こう考えておりますし、しかしながらそういうような市場の情勢の変化には当然対応して参らなければならないので、決してこれを固定しておるわけでも何でもありません。需要供給関係に立ちまして御相談をいたしておるということなのでありますから、パルプしか向かないものにつきましては、特別に御相談をいたし、あるいは将来貯材していただくというような場合には、貯材に対する経費を当然考慮しなければならないという相談もいたすつもりでおります。その辺は経過において誤判があったり、あるいは計画にそごを生じたりした事実はございますが、十分な連絡をとって大体現在は了解済みで計画を進めておるということを御了承願いたい。
  18. 中崎敏

  19. 篠田弘作

    篠田委員 林野庁長官に伺います。風倒木数量は六千万石以上もある。しかるに層雲峡だけでも千三百万石以上、これが今言われたように、トラック三百台並べても片道では多くとも百万石。こういう道をつけても、反対側に道をつけても百万石。北海道の造材業者だけでも年々十万石、十五万石となれば大きな仕事になる。それで六千三百万石の風倒木が一年や二年で処理できないということ、また今から林道を開いてもできないということは常識上多少木材関係しておる者は知っておる。そこでこの木材がやがて腐るだろうということも大体見当がつく。そこで役所といわず、民間といわず、この問題については頭を悩まし、中にはどうせ腐ってしまうのならくれたらいいじゃないかという意見も出ておる。これは永井君の質問に対してお答えになったように、一時的の現象で木材界を混乱させることはできない、ただやるということもできないだろうと思いますが、私たちは層雲峡とかなんとかいうそういう山の中で立ち腐れになるやつは——立ち腐れといっても、倒れたものでありますが、こういうものはあまり目につかない。われわれ一番目につくのは汽車に乗っておって鉄道線路のそばに大きなやつがばたばた倒れている、これが去年から依然として何らの手もつけていない、こういうのが一番しろうとに目につくわけであります。これを業者とか官庁において必ずしも処理しなくても、この程度の運搬に便利なところに倒れているものならば、自家用消費者に払い下げてもいいのじゃないか、たとえばわれわれの近くの鉄道線路にも相当倒れております。そういう問題について、住宅不足のときにもし自家用消費者が家の建設のために資材をほしい、これは数量はむろん微々たるものです。しかしそういう場合に、林野庁あるいは営林局で、願書を出せば払い下げてくれるのか、この問題を一つお聞きしたい。
  20. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 それらの問題も当然払い下げの対象になると存じまするし、特に風害個所等には家屋その他の被害もおそらく起ったと思われますから、この被害の復旧のためには、特別の措置も講じ得るように法律の改正もいたしておりますので、それは遠慮なく申し出ていただかなければならぬ、こう思っております。実は御相談があれば営林署では当然積極的に御相談をいたすということに相なっておりますることを申し上げたいと存じます。
  21. 篠田弘作

    篠田委員 個人の自家用消費に対して特別な考慮を払われるということはわかりましたが、町村のような自治体の場合はどうですか。
  22. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 自治体を通して実は申し込みをしていただくということに相なっております。それで特に被害の復旧等の場合には割引の措置もございまするし、延納の特殊な措置もございまするので、ぜひ一つ積極的に御利用をいただきたい、こう思っておるのであります。
  23. 首藤新八

    首藤委員 関連して……。今自家用消費者のお話がありましたが、私はこの際輸出の方も、従来非常に禁止的なことを言っておったが、できる限り緩和して輸出をすべきだと思うのですが、これに対してはどういうお考えを持っておるか。
  24. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 御説の通りでございまして、従来は伐採を極力抑制いたしまして、山の回復をはからなければならぬということで、特に針葉樹につきましてはほとんど禁止というような態度をとって参りましたが、現在の市況あるいは需給の情勢と風倒木処理とをめぐりまして、先般たしか四月の二十六日だったと思っておりますが、通産省と御相談いたしまして、一部輸出の解除をいたしております。特に風倒木あるいは風倒木に関連いたしまするモミ、ツガ等に対しましては現在輸出を認めております。
  25. 首藤新八

    首藤委員 材質の種類は制限ございませんか。
  26. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 現在におきましては樹種を実は制限しておりますが、針葉樹につきましてエゾ、トド、モミ、ツガ等が大体対象になっております。材質につきましては全然制限をいたしておりません。
  27. 首藤新八

    首藤委員 それは針葉樹まで拡張して考えた方がいいじゃないですか。
  28. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 その点も実は検討しておりますが、現在そんなに許しましても、必ずしも急速に活発に出るというような見通しもありませんので、樹種その他の制限もこの際撤廃してしかるべき時期ではないかと考えますが、現在輸出の趨勢を検討しておりますので、実はいま少し時間をおかし願いたいと思います。
  29. 篠田弘作

    篠田委員 先ほどの長官の御説明の中に、個人の自家用消費の場合には町村を通じて申し入れるという話でありましたが、その場合は数において何十件とかなんとかいう固まった場合でなければ受け付けないのか、そうでなくて申し込みをすれば、町村が要するにそれを計画さえすれば受け付けるのか、その点が僕は相当問題だと思うのですが、どうですか。
  30. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 必要によりまして町村が計画していただく場合には、必ずしも数の制限は必要ないと思います。
  31. 山手滿男

    山手委員 風倒木のできたことによって、業界の方でいろいろ思惑もあり時価が変ってきたという先ほどからの話でありますが、去年の九月からこっち、この風倒木木材の値段、業界にどういうふうに影響を与えておるか、それについてちょっと説明していただきたい。
  32. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 風倒木が大規模に出たということに対しましては、全体的にもうすでに昨年の風倒木の発生以前から市況は相当弱かったわけでございますが、それにさらに莫大な風倒木がありまして、これが近く相当出回るであろうというような憶測から、非常に不安定な市況にあったわけであります。それに加えまして、実は小規模な業者に対し手広く売り払ったために、年末から年始にかけまして風倒木が出たとも考えられない、従来のものが出回ったということになるかもしれませんが、北海道かなり投げものが出て参りました。総量は二十万石までは参らぬと思うのでございます。そのために内地の市況に影響いたしまして、特にモミ、ツガなどでは非常に大きな影響を受け、杉、松等においても長径材では相当不安な状態になって参ったわけであります。これは数量がそれほど大規模なものではなかったので、一巡いたしましてやや安定したわけでありますが、この内地での市況の不安がさらに北海道に反映いたしまして、北海道木材がほとんど動かなくなってしまったという状況によりまして、北海道では非常に処理について不安を訴えられて、われわれもいろいろ相談いたしたわけであります。現在六月までの分を一応契約いたしておりますのが、先ほど申しましたように、九寸下で千七百五十円、こういうことで御相談ができたのでございますが、その当時北海道価格とそれに輸送費が、山元からいたしますと東京市場で約百円くらいかかるわけでございますが、それを加算いたしますと、最低やはり千八百円くらいでないと北海道とはバランスがとれないという状況にあったのでございますが、なかなか千八百円の価格とは、東京市場等では消化不可能だということで、どうしても話がつかないし、事実それに対応するような材は千八百円はいたしておらなかったために、相談によって千七百五十円というものが決定したわけであります。五十円カバーくらいにおきましては、それほど大した影響がないということで現在落ちついております。しかも今ようやく第一船が各需要地に到着しつつあるというような状況でありまして、これがどのように需要に従って価格に反映するかというのが、今一生懸命にその状況を見ておるわけであります。まだ木材自体の全体の需要はそれほど活発になってくる原因はございませんので大体非常に沈滞かつ不安な状態にありますところへ入りますので、実はやや心配をいたしておるという状況でございますが、この辺ならばそれほど混乱もしないし、数量もあまり大したこともありませんので、まあ安定できるのじゃないかと思って実は経過を見ておるという状況でございます。
  33. 山手滿男

    山手委員 御説明を伺いましたが、政府が住宅だけでも四十二万戸建設しようという計画を立ててやっておるときであります。従来の木材は不当に値上りし過ぎておった、私はこういう感じを持っておりまして、ある程度頭打ちになることは、業者の方では幾分反対はあっても、これはいいことである。四十二万戸の住宅を建設しようという際に、どうしても木材需要が千四百万石もその方だけで必要ということになると、値上りせざるを得ない材料になるときでありますから、私は住宅政策の見地からも、木材価格が頭打ちになって、むしろ下げぎみになることはいいことである、こう考えております。風倒木処理については、従来の手持ちがあるからということで、それが値下りをすると損害をこうむるという関係から、業者の方で多少しり込みをしがちになると考えられてもおるようでありますけれども、この際は積極的に風害木処理をする必要がある。しなければただでくれてやってもいいというような結論になってくるので、処分した方がいい、こう考えます。そこで住宅だけで千四百万石要るというのでありますが、公営住宅あるいは公社、公庫住宅等が積極的に建設されようというときでありますが、これと現物の木材とうまく結びつけて、円滑に住宅が建設できるように推進する方法はないものかどうか、長官からお話を願いたい。
  34. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 第一は、私ども必ずしも木材価格を高くしょうというようなことは毛頭考えておりません。ただ一時の混乱を生じまして、業界が恐慌に陥るということはやはり指導上困るのじゃないかということで、その辺だけを心配いたしております。国が大きく計画を立てておりまする住宅政策に対します必要資材で、特に風倒木等が直接に消化需要できるという場合には、特別の御相談をいたすことは可能であるということで、建設省の対策本部の方とは常時連絡をいたしておりますが、実はまだ具体的な計画が出て参らないということと、その際に一番直結して実行できるのは、公社の計画に対しまする必要資材でございます。これは直接公社は国から売り払うということによりましてあるいは特殊の価格で御相談をするということも可能かと存じます。それと公営住宅、ただしかしこの場合に請負者がその間に入りますると、請負者に特殊の価格で売り払いましたものが請負価格にどういうふうに算定され、反映するかという見通しが立たないと、これはまたいろいろな問題を起すということになるので、それらの方法については実は具体的計画の樹立とともに御相談をいたすことにいたしております。一面、ただ風倒木だけとなりますと、これは北海道におきましては、エゾ、トド材でりっぱに建築に御使用願っております。しかしこのエゾ、トドのみをもって建築するということは多少無理があると思うのであります。内地におきましては、エゾ、トドを使うことに対して非常にふなれであるというために、一般建築業者が非常に認識が薄い、これはかなり積極的にそれぞれの関係者が指導をいたさなければ、言うべくしてなかなか活発に直ちに利用できるようにはならぬという難点があるわけでございますが、事実は十分使えるという見通しを立てておりますので、計画が進めばこれには特別の御相談をしていいというふうに考えておりますし、数量も、先ほどもちょっと申し上げましたが、不足いたしますれば、輸送見通しさえつけば、六百万石程度までは本年度においても供給可能な準備はいたしておりまするので、相当これは計画に織り込んでいただけるというふうに考えております。
  35. 山手滿男

    山手委員 これの搬出そのほかについて、直営方式を考えて、直営に切りかえたというお話でありますが、私は全部直営ばかりでやろうというふうな考えにいく必要はないように思う。直営で全部やっていこうというところにまた無理が生じていくのじゃないかという気がするのでありますが、その点どういうふうにお考えですか。
  36. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 全部はとうてい切りかえることも不可能でございますし、またそういう必要もないと私ども考えております。しかし従来北海道は先ほども申し上げましたように、直営伐採は全体の伐採量の三七・八%程度あと立木処分によっておりました。従って従来通りでいきますると、この大きな量もやはりそういうことに相なるわけでございます。そのためには非常に長期の一時の資金が要るわけでございます。この資金の手当自体もなかなか実は困難でございます。そこで直営伐採にいたしまして、国有林相当程度の金をかけて、しかも回転率の早い丸太にして売り払うということが、一団として北海道全体の木材業の円滑な運営ができる、それから団地として立木処分民間の御協力を願って差しつかえないところは、全部実は従来通り立木処分にいたしまして、従来より以上に立木処分でお願いをいたしておるわけであります。さらにこれを増加いたすということになれば、あるいは人夫の取り合いになる、資金の手当の困難を生ずる、いろいろな混乱が出てくる、さらに持ち切れないから投げ売りをするということで混乱を生ずるということで、国有林が従来と比較いたしまして増加する分については、極力直営を主体として参るということで、比率といたしましては逆に六割、四割というところまで直営が増加した、こういうことでございまして、しかも今後といえども全部を直営に切りかえることは、決して必要もございませんし、不可能でもあるわけでございます。その点は十二分に民間の御協力を願いながら、さらに増加する分について、一時的な処理として直営を増加した、こういうことでございます。それは内地を多少セーブいたしまして、職員等もだいぶ内地から北海道へ配置転換をいたしております。それに伴いまして、労務者まで実は一時的に配置転換等をいたして処理いたしております。こういうことでございまするので、民間の十二分の協力を求めたほかに、増加する分が直営伐採として増加されるということでございます。
  37. 山手滿男

    山手委員 私は、さっき永井委員からの質問のときにもお答えがありましたように、これはやはりパルプ業者や何かにも積極的に協力をさせる必要があるであろう、こう考えるのであります。そういう場合には、できるだけ大きな組織を持ち、資金的にも力を持っている業者に、直営以外で積極的に協力させる方法を案出されることが、この問題を解決するに比較的有利な方法であろうと思いますが、そういう点についてはどういう処置をおとりになりますか。
  38. 柴田栄

    柴田(栄)政府委員 もうお話を聞くまでもなく、実は何と申しましても、風倒木利用いたしますると、従来よりもパルプにしか向かないものが非常に多く出るわけでございます。何としてもこれは使ってもらわなければならないということになるわけでございます。そこでパルプ会社にはできるだけ持てるだけは自分で持って、将来へも計画的に備えていただく。さらにお願いをして持ち切れぬものは、国のものを一つ保管していただくというようなことまで考えて、風倒木処理が済んだあと需給調整を——何としましても北海道だけといたしますと、五年分もよけい一時に切り出すということになりますので、将来減少してくるのを調整するということをいたさねばならぬ、まあお話までもなく、あらゆる面で実は御協力を求めなければならぬ。その際に極力将来の計画をスムーズに保持できるというようなことで御協力願うというつもりで、具体的に時々連絡をとっておる次第であります。
  39. 中崎敏

    中崎委員長 本日はこの程度にいたし、次会は公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時十二分散会