○辻原
委員 あなたはないと言われるが、私はあなたの
証言に基いて後日さらにこの問題を検討いたしたいと思います。この新
日本教育協会の枢要な立場におる人は、以前であったが以後であったかは別問題として、ともかくあなたの
会社と
関係のあった
人たちがやっておることは事実である。そうして、相当大規模な形で全国的な支部を設けて、現在教育の
一つの裏面指導をやっておるということも明らかであります。ここで私はあなたの見解を承わっておきたいのでありますが、二日間にわたってあなたの
会社と監督官庁である
文部省との
関係を、われわれ
委員の側からるる指摘をいたしまして、あなたの見解を尋ねた。
文部省の枢要な立場にあなたの
会社の
関係の
人たちがおるということは厳然たる事実でありながら、それについてあなたはほとんど知らぬ存ぜぬという
答弁に終始している。しかし、このことは、あなたが知らぬ存ぜぬと言われても、問題は事実に徴すれば明らかです。少くとも、先ほど私が第一番にお尋ねをしたけさほどの
証言の問題に関しても、平たく言えば、おれの
会社だけではないのだ、
教科書会社がある以上、どこでも一人や二人は監督官庁に因縁をつけておるのだという。そういう言葉は語るに落ちておると思うのです。このことは何を物語るかというと、結局、
検定について自社の
教科書を有利にパスせしめるという目的をもって
関係をつけていると言われても抗弁できまいと思う。そこまでは
検定の問題であるが、今度は、あなたの
会社にとっては一番重要な採択は、いわゆる展示会のルートを経ずして自前で採択をさしていくために、指摘されているようないろいろの忌まわしい問題を発生さしている。ああいうやり口とは別に、もう
一つは、自社と最も密接な
関係を持つ全国的なそういう組織体を作り上げ、その手によって採択を有利にならしめるということを考えるならば、これもきわめて巧妙な手段である。その
意味において、新
日本教育協会がもしあなたの
会社と不離
一体の形であるとするならば、これは
教科書問題にとってきわめてゆゆしい問題であるが、その点について、あなたは、断じてそういうような
関係は持っていない、もしそのようなあなたの
会社の重要な立場の
人たちが
関係しているということになれば、
社長としてあなたは直ちにそういう
関係を断ち切るとおっしゃるのかどうか。または、今後この種のような団体をあなたは育成するという考えは持っていないのかどうか。もう
一つ、巷間流布されているところによれば、この教育協会は相当ひんぱんに講習会あるいは研修会を催しているようでありますが、私たちの見るところでは、これらの資金が相当多額に上っていると思うけれども、
一体どこから出ているのか、私たちに非常に疑問に感じております。こういうような教育団体に営利
会社である
教科書会社が資金を投入するというようなことがもし果してあるとするならば、これまた重要な問題でありますが、そういうことはないとおっしゃるか。今申しましたような点についてのあなたの総合的な判断をこの席上において述べておいていただきたいと思う。