○猪俣
委員 関連して。今の百六十万円ですが、あなたの説明を聞いておって、何がゆえにあなたが
漁業組合に百六十万円払ったかということがよくわからぬ。何かサルベージの
仕事をやっておると漁に差しつかえるから補償だということはこれはおかしな話だ。
漁業組合それ自体に頼まれてあなたは引き揚げをやっておる。あなたが
自分のものを引き揚げをするという
意思ならば、そういう
考えが出てくる。
自分の事業のために漁民に迷惑をかけるから、それで補償ということが出てきましよう。しかしこれは
漁業組合自身の
所有権に属し、それによってあなたは引き揚げておる。しかるに
漁業組合に賠償するような義務があるようなことを言う。また
漁業組合関係の人に聞いてみると、長い間管理をしたからその代金だろうというようなことも言う。これもまた奇態なことで、海に沈んだ国の
軍艦を
漁業組合に国が管理をまかしたことがあるかどうか、沈んだものは国のものなんです。それを管理したからその代金が含まっているのだと
考えるというようなことも言うたと思う。奇々怪々な
答弁であります。そこで百六十万円をあなたが
漁業組合に払われたその理由がよくわからぬ。なほまた調べによると、この百六十万円を払うと同時に
漁業組合から
防衛庁に対して、これは
軍艦として再生使用するがよろしい、それにはわれわれは同意するという同意書を
出しておる。これを連関して
考えると、百六十万円の意味がほぼわかってくるのだが、あなたの
答弁だとわからない。
ただ漁業組合が、これは
軍艦として再使用に対しては
漁業組合としては同意するという具申書を、官六十万円の金をもらうと同時に
防衛庁に
出している。そうすると、これは事がはっきりする。大体わかるのです。ところが、あなたのように言われると、どうも百六十万円の金を、
所有権者でもない、権利者でもない者が何がゆえに
出したのであるかという説明が私につかぬのです。もっともわれわれの頭が悪いせいかもしれないが、よくわからない。あなたの方は
自分の
所有権も何もないのに、百六十万円を
漁業組合のためにやっている
仕事に対して何ゆえに
出したのか。これが一点。
立ったついでに、私の聞きたいことを聞きますが、百六十万円あなたが払ったという事情について、もっとざっくばらんなことをおっしゃってい
ただきたい。私
どもは、
漁業組合から
軍艦の再使用の同魚雷を
出したということで、あなたが百六十万円払われたというのなら、すっとわかるのです。ほかのことだと、ちょっとわからないのだが、もう少し説明してもらいたい。
今一点、
防衛庁の役人に懇意な人があるかどうか、特に親しくしている人があるかどうか、それもざっくばらんにお答え願いたい。
それから、さっき
片島君の質問に対するあなたの
答弁と、今の山田君への
答弁において、これを
軍艦として再使用したらいいという意見がきまったという時期について違いがある。
片島君の、
駆逐艦「梨」の買い上げ使用申請書を引き上げの途中に
出しておるのじゃないかという質問に対して、あなたはそれを肯定している。もちろんこれはちゃんと文書がある。この文書を見れば、これはまこと再生可能である、優秀な艦艇になるということを書いている。だから、引き上げの途中に、そういうことがわかったわけである。今山国君の質問によると、呉の
ドックに入って初めてそれを決定したような
答弁だと聞えるのだが、あなたがこれは
軍艦として再使用可能になったと認定する時期というものは、相当意味深重なものがある。それは一体いつなんですか。呉軍港へ入ってからとなると、この申請書はどうもおかしいことになる。そこでどういうふうにこれを調和するか、この三点を伺いたい。