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窪谷政府委員 旧
軍用財産は、御
承知のように全国に多方面に散在いたしておったのでありますが、その中で大体まとまって相当大きな
施設があったのかあるのでございまして、その代表的なものは
横須賀、呉、
佐世保、舞鶴というような
軍港市でございまして、これらの重港市にありました旧
軍用財産の一部は、御
承知のように
駐留軍が
使用いたしております。
日本政府は
駐留軍に対して提供をいたすということになっております。それ以外のところの
施設につきましては、旧
軍港市転換法という
法律がございまして、その
法律に基きました
審議会がございます。その
審議会に
利用の
方法等を諮りました上でそれぞれ
転活用をはかっておる
状態でございます。
なお
軍港市以外の陸上の
施設等につきまして、昔の
軍用施設は今日までに、たとえば
製鉄業でございますとか、あるいはまた車両の
製造業でございますとかというふうな、その
施設を使うにふさわしい業種にそれぞれ
処分をいたして参ったのでありますが、ただいま残っております大きな
施設と申しますと、
燃料廠関係の
施設が大きいのでございます。これは御
承知のように
四日市、
徳山、
岩国というふうに相なっております。
徳山につきましては、これはほとんど
土地だけでございますが、
岩国と
四日市につきましては若干の
施設がまだ残っておるわけであります。
そのほかに
火薬製造設備でございますが、これも数カ所残っておりまして、
一つは川越市の郊外に元陸軍の
火薬の
製造施設がございます。それから群馬県の岩鼻に同様に
火薬の
製造施設がございまして、その一部は現在は民間で使います
火薬の
製造をやっておる
部分がございますが、なお未
利用のところがございます。それから西の方に参りますと、京都府の
宇治にやはり
火薬を
製造いたしましたものの一部が残っております。これも昔の
宇治の
火薬製造施設の中を
防衛庁が使っております。それから京都大学その他のところを使っておるのがございますが、
火薬製造の本体に属する
部分がなお未
利用の
状態で残っておるのであります。
それから、さらにやや趣きを変えましたものといたしましては、豊川に海軍の機銃の
製造所がございましたが、これの一部は国鉄が
利用いたしておりまして、一部は
防衛庁が
利用いたしておりますが、なお相当の
施設が未
利用の
状態で残っておるのであります。大体現在未
利用の
状態で残っております大きなものはそういうものでございます。
なおこの未
利用のものの
評価が幾らになるかというふうなことにつきましては、そういうような概算的なものをやってみたものもございますし、また、まだそういうふうな作業まで手がついていないのもございまして、全国的にどの程度の
価格になるかというふうなことにつきましては、目下のところ数字を持ち合せておらないような
状況でございますので、御了承賜わりたいと存ずる次第であります。概略そういうふうになっております。