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1955-07-28 第22回国会 衆議院 議院運営委員会 第50号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年七月二十八日(木曜日)     午後一時四十四分開議  出席委員    委員長 中村 梅吉君    理事 椎熊 三郎君 理事 長谷川四郎君    理事 山村新治郎君 理事 福永 健司君    理事 山本 幸一君 理事 井上 良二君       大石 武一君    荻野 豊平君       菅  太郎君    松澤 雄藏君       田中伊三次君    山中 貞則君       中村 英男君    野原  覺君       渡辺 惣蔵君    池田 禎治君       矢尾喜三郎君    小山  亮君  委員外出席者         議     長 益谷 秀次君         副  議  長 杉山元治郎君         建設委員長   内海 安吉君         事 務 総 長 大池  眞君     ————————————— 本日の会議に付した案件  回付案取扱いの件  図書館運営小委員長報告聴取  国有財産(旧軍艦「梨」)の売払及び再取得に  関する決算委員会調査報告の件  事務局及び法制局人事承認の件  本日の本会議議事等に関する件     —————————————
  2. 中村梅吉

    中村委員長 これより議院運営委員会会議を開きます。  お手元に配付してございます案件の表の順序によりまして御相談を願います。  畑地農業改良促進対策審議会委員指名の件でありますが、来たる八月十二日に任期満了になる委員がありますので、その補欠選任を本会議できめておかなければならない人事の件であります。これは各党推薦人事でありますが、一応慎重を期するために、本日はこれをお持ち帰り願いまして、明日の本委員会で御決定願えるようにお願いしたいと思いまます。     —————————————
  3. 中村梅吉

    中村委員長 次に、参議院回付案取扱いについてお諮りいたします。石油資源開発株式会社法案石油及び可燃性天然ガス資源開発法の一部を改正する法律案につきまして、参議院が一部修正を行いまして本院に回付されております。その内容は、大体委員各位御存じ通りでございますが、その取扱いについてお諮りをいたします。
  4. 井上良二

    井上委員 この二件とも参議院回付案通り承認するということに各党それぞれ相談をされたと思いますし、なお、関係商工委員会でもわざわざ理事会を開いて参議院修正について相談した結果、大体承認するということにおきめ願ったそうであります。本日これを承認するには異議がございません。ただし、従来衆議院全会一致で通過しました法案参議院に送付されました場合、参議院において衆議院全会一致で決議した送付案を、衆議院審査の上に大きなミスがあり、かつ法案全体の上から考えて非常におかしいというような点を発見されましての修正をしたものについては、参議院独自性をわれわれが尊重して、それらの点については大いに了承を与えることもあり得るのであります。しかし、先般の少年院法の一部を改正する法律案に対しましても、あるいは今回のこの案に対しましても、大して衆議院の決定を大きく上回るようなものでもなく、衆議院審査がいかにも疎漏であったというような点に対する修正でもないのであります。そういう点から考えて、今後参議院回付案につきましては、衆議院全会一致で可決されたものについては、十分審査をいたしまして、衆議院審査にもまた責任をわれわれ十分感じて、参議院回付案については慎重な態度をもって臨むということを条件にして、本日はこれを承認されんことを望みます。
  5. 中村梅吉

    中村委員長 他に御発言ありませんか。——それでは井上君御発言の御趣旨はまことにごもっともでございますが、本件につきましては参議院回付案承認するに決定して御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。     —————————————
  7. 中村梅吉

    中村委員長 次に、国立国会図書館法第十一条によりまして、六カ月に一回ずつ図書館運営状況について小委員長から本委員会報告を求め、さらに本委員会から本会議報告をすることになっておりますので、本日この機会に図書館運営小委員長から図書館運営状況について御報告を拝聴いたしたいと思います。図書館運営小委員長長谷川四郎君。
  8. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 図書館運営小委員会におきます審査経過並びに結果について簡単に御報告を申し上げます。  本小委員会は、この間四回にわたり種々国会図書館運営等に関し審査をいたしたのでありますが、まず図書館活動状況について申し上げます。  その第一は、国会に対する奉仕の面であります。これにつきましては、両院議員よりの調査要求に対し奉仕をいたしておるのでありますが、今国会、特に申し上げますことは、皆様御承知通り専門調査員を増員いたしたことであります。これによりまして、一そう国会奉仕の実を上げ得ることを確信をもって申し上げられるのであります。  第二に、一般に対する奉仕の面につきましては、原子力関係の資料の収集であります。これにつきましては、ほぼ一般の利用できる程度のものは集一まったのであります。なお本年度に入りまして、米国政府から原子力文献を日本に寄贈されることになりましたが、これらの文献の引き取り、整理、保管、複製等は、国会図書館の負担においてなすことにきまりました。  次にPBレポート地方センターの開設であります。国会図書館におきましては、一両年前より、その収集に着手いたしましたが、ただいま九万件以上が集められ、一般に公開されております。その複写が大阪の図書館にも備えられておりますが、さらに福岡と名古屋の二カ所にPBレポートの中の比較的利用されそうなものを一般に公開いたすことにしております。  最後に、図書館建築計画の問題について申し上げます。図書館建築につきましては、御承知通り昭和二十八年十月に懸賞設計募集を行い、二十九年六月ごろに当選作を決定し、漸次具体化して参っておる次第であります。工事の実施につきましては、まず元のドイツ大使館跡約六千坪の敷地整地工事建設省によりまして着手せられておるのでありまして、いよいよ本年度を期しまして建設に着手したわけであります。  大体簡単でありますが、以上図書館運営小委員会において得たところの審査の結果を御報告申し上げたのであります。
  9. 中村梅吉

    中村委員長 小委員長の御報告に対して御質問はございませんか。
  10. 野原覺

    野原委員 実は図書館建築のことでございますが、先般建築設計当選者も決定いたし、建設書といいますか、設計書をめぐって何か紛糾があるやに仄聞しておるのです。この点について、実はいろいろと投書なり、陳情書等が私ども手元にも参っておるのですが、一向要領を得ないのです。この際一つ小委員長から、その間の事情をお知らせいただきたいと思います。
  11. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 その問題が起きたゆえんは、ただいま御報告申し上げました通り懸賞をつけて募集をいたしまして、一等当選した人の問題であります。それは当選したのを取り入れて図書館建設するわけでありますが、ところがその人の一切の建築設計、今後に対する監督というか、基本設計について、その人にやってもらうことになると一千三百万円をどうしても出せということであります。これは無理もないことで、全設計をなし、でき上りますと二十億もかかるのでありますから、その分量からいえば決して高いものではないのでございますが、当初懸賞募集をする際に、そういう点がはっきりきまっておらなかった。むしろ国としての考え方は、建設省建築専門の者がいるのだから、それにやらせたいというのが大蔵省考え方でもあり、おそらく図書館考え方であったと思うのです。しかしながら募集をした結果によって、その基礎をなした人間にどうしてもやってもらわなければならない、さらに一万五千坪というものが、縮小されまして六千坪になり、なお、それについては設計もそのままの姿において狭めていかなければならない、こういうような非常に技術的にむずかしい問題がありまして、どうしてもその解決をつけなければならないので、先日来何回となく大蔵省に参りまして、その基本設計につきまして、国の方で一千万円を本年度の予算の中から流用してもいいではないか、それによって取りかかってもらいたい。来年度の分も認めるということで、昨日一段落ついたわけであります。右御報告を申し上げます。
  12. 中村梅吉

    中村委員長 他に御質疑等はございませんか。——質疑がないようでありますから、それでは図書館小委員長報告了承するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようでありますから、了承するに決定いたしました。  なお、図書館運営状況について本日の本会議で御報告することにしてよろしゅうございましょうか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 中村梅吉

    中村委員長 それでは御報告願うことにいたしまして、議院運営委員長にかわりまして、図書館小委員長であり、本委員会理事である長谷川君に一つ委員長報告を願いたいと思います。御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  15. 中村梅吉

    中村委員長 それではさように決定いたします。     —————————————
  16. 中村梅吉

    中村委員長 次に、事務局及び法制局人事承認の件についてお諮りいたします。事務総長から御説明を願います。
  17. 大池眞

    大池事務総長 本件は二件ございまして、第一は法制局人事の件でございます。ただいま法制局参事をしております鈴木進君というのが、一身上の都合でどうしてもやめたい、郷里等にお帰りになる予定もあるようでありますから、鈴木進君の辞任を御了承願いたいということであります。その後任としまして、ただいま法制局主事をやっておりまして、お手元履歴書等も差し上げておりますところの中里煥君を、ただいま解任されます鈴木進君の後任としてお願いをいたしたいというのが第一点であります。  第二点は、常任委員会文教委員会におります主事石田幸男君を、文教委員会調査員昇格を願いたいということであります。石田君は全常任委員会主事を通じて一番トップにおりまして、お手元履歴書等にもありますように、長い間当委員会に勤めておるのでありますから、御昇格を御承認願いたい、こういうことであります。
  18. 中村梅吉

    中村委員長 それでは一括してお諮りいたしますが、ただいま事務総長から御説明申し上げましたように、法制局参事鈴木進君の解任の件、法制局主事中里煥君参事任用の件、常任委員会調査主事石田幸男君の常任委員会調査員任用の件、この件については、いずれも承認するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  19. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、承認することに決定いたします。     —————————————
  20. 中村梅吉

    中村委員長 次に、本日の議事について御相談お願いいたします。公報に掲載してございますのは、先刻御協議願いました日程第一、参議院回付案でございます。そのほか委員会審査終了をして参ります案件について、事務総長から御説明を願いまして、緊急上程の御承認を得たいと思います。
  21. 大池眞

    大池事務総長 お手元にございます委員会審査終了予定議案でございますが、この中の法務委員会弁護士法の一部を改正する法律案訴訟費用等臨時措置法の一部を改正する法律案全会一致で上っておりますので、これを緊急上程お願いいたしたいと思います。  そのあと農林水産委員会愛知用水公団法案農地開発機械公団法案、この二公団法案は本日上る予定でございます。従いまして、これが全会一致で上る予定でありますから、上りましたならば緊急上程お願いをいたしたいと思います。  なお、地方行政委員会地方公営企業法の一部を改正する法律案は、すでに全会一致で上っておりますが、同じく地方行政委員会に付託されております奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案、これも本日上る予定になっておるそうでございまして、もし上りましたならば一括上程お願いしたい。もし上らなければ、上ったときに一緒上程してもらいたいということであります。本日の本会議が終るまでに奄美大島の件が満場一致で上りました際には、この地方行政委員会の二案も緊急上程お願いいたしたいと思います。
  22. 椎熊三郎

    椎熊委員 奄美群島復興特別措置法の一部を改正する法律案内容は、どういうことですか。
  23. 山中貞則

    山中委員 これはアメリカのガリオア資金が前から入っておるのを国が認め、これを継承しよう、そのガリオア資金の償却の問題等です。
  24. 中村梅吉

    中村委員長 これは今各党で調整中だそうです。
  25. 長谷川四郎

    長谷川(四)委員 各党付帯決議を練っているところです。
  26. 中村梅吉

    中村委員長 それではただいま御説明通り法務委員会の二案及び農林水産委員会の二案、なお地方行政委員会奄美群島法律案審査終了をしたならば、地方行政委員会の二案、これらはいずれも緊急上程することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  27. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、そのように決します。
  28. 山本幸一

    山本(幸)委員 そうしますと、石油の二案をやり、法務委員会の二案をやり、農林水産委員会の二案をやり、それから地方行政委員会の上るまで待っているわけですか。
  29. 大池眞

    大池事務総長 もしそれまでに上らなければ、それは省きます。
  30. 山本幸一

    山本(幸)委員 地方行政委員会一つだけはやらないわけですね。
  31. 大池眞

    大池事務総長 二案を一緒にという御希望でございます。
  32. 山本幸一

    山本(幸)委員 わかりました。そのほかに図書館小委員長報告があるわけですね。そうしますと、ついでにもし皆さんの御了解を得るならば、決算委員長報告もぜひこの際お願いをいたしたいと思います。
  33. 山中貞則

    山中委員 この決算委員長報告につきましては、国会法に定められた委員会に付託された、すなわち委員長国会報告をする義務を持つ議案案件請願等のそのいずれにも理論的には合致しない国政調査の段階において発生したことのみの報告であります。当委員会におきましては、長時間これに対する見解の調査が行われたゆえんもそこにあったわけであります。従って根本的にはなお疑義の存する問題でございますが、しかしながら一つ常任委員会が重点を置いて調査いたしました案件報告書が、すでに会期も残り少くなっております現在、報告できないままでおるということはよろしくないと考えますので、今後の取扱いについては、これを先例となさずに、十分研究して取りきめるということを条件にいたしまして、本日決算委員長報告上程することには賛成でございます。
  34. 中村梅吉

    中村委員長 決算委員長報告の件は、今後先例としないという条件付山中君が上程賛成ということであります。その含みをもちまして本日決算委員長報告を願うことに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  35. 中村梅吉

    中村委員長 御異議がないようでありますから、さように決定いたします。
  36. 大池眞

    大池事務総長 それでは議事順序について申し上げます。一番最初に参議院回付案の二件の御了承を願いまして、それで日程は終りますから、次に図書館小委員長報告を願い、次に法務委員会地方行政委員会農林水産委員会満場一致で上りました分の緊急上程お願いし、最後決算委員長報告を願うということにお願いいたします。
  37. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 もし法案緊急上程がおくれた場合には、場内交渉決算委員長報告を繰り上げてもいいですね。
  38. 中村梅吉

    中村委員長 それは、そういうお含みでけっこうだと思います。そういたしますと、ただいまの順序に従いましてお願いをいたすことにいたします。なお地方行政委員会の分は、上らなければあと回しにいたします。     —————————————
  39. 池田禎治

    池田(禎)委員 建設委員長に関することはどうなっておりますか。
  40. 中村梅吉

    中村委員長 それは今御報告しようと思っておりましたが、先刻来の池田君の御希望もありますので、建設委員長の御出席を仰ぐべく、いろいろ連絡をとって探してみたのですが、どうしてもいらっしゃらないそうです。院内にはおられるらしいのです。そこで何時ごろまでにどうなるかということを聞きましたら、四時には建設委員会を開くことになるので、委員長のことですから、四時には、今どこかに行っておられるにしても、必ずこられるだろう、こういうことですが、どういたしましょうか。
  41. 池田禎治

    池田(禎)委員 それではこの委員会を休憩して下さい。
  42. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 一昨日は委員会がほとんど中止されておる。建設委員会秘密理事会を開かれて、昨晩は、夜六時から建設委員会を開くということに院内放送をしながら、同時に取りやめの放送が行われた。理事会が開かれ、しかも委員長が行方不明ということで、この重大な会期末に委員会審議ができない。もう三日間も委員会は何も開かれずに、理事会も公開されておらないという状態は、審議を妨げるものだと思うのです。すみやかに本人がここに出て来てもらいたい。
  43. 山中貞則

    山中委員 これは、そういうことをここで議論すべき問題じゃない。そういうことを論議するならば、赤松君がスト規制法のときに雲隠れしたということも問題にしなければならない。あなたの言うのは、建設委員会をすでに通ってしまった法案内容に大きなミスがあった、従って、それによって建設委員会から出て来て説明しろというのでしょう。
  44. 中村梅吉

    中村委員長 私から申し上げましょうか。
  45. 池田禎治

    池田(禎)委員 いや、私が提議したのだから私が言います。建設委員会にただいま付託されております国土開発縦貫自動車道建設法というものは、提案者は、衆議院の中で大臣、政務次官を除く全員提案しておる。本来ならば委員会審査を省略して、本会議に直ちに上程してしかるべきものである。全員提案者でありますから、そうなんですが、それを委員会の付託をめぐって、道路運送法改正審議から見て運輸委員会に付託すべきものである、あるいは道路建設のことであるから建設委員会に付託してもらいたいというので、本委員会で二週間ももめて、結局すみやかに上程する、大臣次官を除く全員四百三十名の提案であるから、すみやかに可決すべく建設委員会に付託したところが、建設委員会審議状態から見れば、一向にはかどっていない。私は、数日前の理事会において、建設委員長おいでを願い、中間報告を求めて、審議状況を議運の委員長から尋ねてもらいたいということを提議したところが、委員長は、すみやかに事前に折衝をやってみるということで、議院運営委員長が個人的に委員会の総意をくんで、しかるべく話をし、しかるべく回答するということであった。ところが一向その後委員長に対する回答のようなことが行われておらない。また昨日は、明日の本会議上程するという。しかして委員長みずからの答弁は、本日の午前九時半正確に理事会を開き、十時から委員会を開いて本会議上程するようにするから了承願いたいということで各党了承した。ところが本日もまたそういうふうになっておらない。最近の審議状況を見ますと、提案者みずからがてんでんばらばらに、互いに質問を始めておる。こういうことでは審議未了のおそれがある。大臣次官を除く四百三十名の提案でありながら、提案者あるいは賛成者みずから、自分の出したものに対して別々に質問をし、修正をするとかいうことは、一致した提案でありながら、そういうことになるという事態は、衆議院の構成からいいましても、議員立法としてこれだけ多数の賛成を得てやっておるものについて、いまだかつて私はないと思うのです。そういうようなやり方は、私は常識をもってはうかがい知ることができない。報道により、あるいはまた仄聞するところ、いろいろな情報が流れております。もとより私はそれを信じない。しかし、これだけ重要な法案がこんな形で取り扱われておるということは、本委員会としても、建設委員会に付託したという点で、本委員会責任ではなかろうかと思う。そこで委員長おいで願ってその審議状況をただす、場合によれば本会議において中間報告を求め、委員会審議を省略して、全員提案でありますから、そこで決定する、私は、このように大臣次官を除く全員提案になるものがこういう状態に置かれておることは、当然本委員会としても、この問題に対して責任をとらなければならないと思う。そういう感じから、委員長おいでを願うということでお願いしたのであります。私は、その委員長おいでにならないということさえどうかと思う。しかし人の進退、挙措のことについて、ここで一々せんさくすることはできません。しかし、午前九時半から正確に理事会を開いて、十時から委員会を開いて、正午には上げることを約束しながら出てこない。これは少数の議員が提出したものではないのです。また政府提出法案でもない。全員提案者になっての法案であるので、議員の数によって解決すべき問題ではない。それが議員みずからがこれを放棄するがごとき結果を生じておるということは、とうてい承服ができない。その経過を私は承わりたい。それには本委員会委員長おいでを願って、その経過を承わりたい、こう思うのです。
  46. 山中貞則

    山中委員 私に誤解があったようですが、それはやむを得ないと思う。というのは、私は御承知のように、きのうは牧野良三氏の選挙制度調査委員任命の件で党内におりまして、理事会には出ていなかった。その間におきめになったことですから、私は知らなかった。先ほどのあなたの御発言がほんとうだとすれば、今ここで初めてわれわれは伺ったのだし、連絡のしようもありません。そのときに知らせて下さっておれば、われわれとしても責任をもって探さなければならぬ義務があるが、知らなかったわけです。
  47. 野原覺

    野原委員 ただいま池田委員から申されておりまするように、何としても建設委員長をすみやかに探していただいて、ここに出席していただき、経過報告を聞きたい。そこでその間休憩ということも何ですが、実は私昨日議長に対して要請をしておるわけです。議員の方でも、私の昨日の質疑に対しては調査をして回答する、こういうことでもありましたので、その件を取り上げていただいて、その間問題を処理して、その間に建設委員長に出てもらうようにお取り計らい願いたい。それが済んでから今日の本会議を始める時刻を御協議いただいたらいいのじゃないかと思います。
  48. 山本幸一

    山本(幸)委員 池田君も野原君も、別に委員長が雲隠れしたということじゃないのですが、今まで言われたことは、委員長はどうしておるのかということに理解していただきたい。
  49. 山中貞則

    山中委員 建設委員長はわが党から出ておりますので、私どもは軽々にそういうことに同意できません。というのは、先ほどから池田君が言われておるように、委員長審議の引き延ばしをしておるのではなくて、提案者たる全員の者がお互いに質問し合っておるという実情で、委員長はそれをさばくために努力をすることは当然だと思うのです。委員長議事を引き延ばしたり、雲隠れをしているということは、わが党から出ている委員長ですから、また実情から考えてそういうようなことは絶対にありません。われわれもちやんと探します。なるべく早く出るようにしますから、そういう立場において論議をして下さい。
  50. 中村梅吉

    中村委員長 ちょっと御報告申し上げます。建設委員長は、ただいまいらっしゃるところが判明いたしました。第一議員会館の床屋で今散髪中だそうであります。こちらの旨を伝えましたので、終り次第こちらにおいで下さるそうであります。
  51. 椎熊三郎

    椎熊委員 緊急上程の問題ですが、奄美群島の問題が上れば地方行政のは上げるというなら、そのほかにも、こういう時期ですからいろいろ上ってくるかもしれません。そのうちでも、憲法の問題がもし上ってさましたら緊急上程して下さい。
  52. 福永健司

    福永(健)委員 いいでしょう。
  53. 中村梅吉

    中村委員長 先ほどそれまでお諮りしておきませんでしたが、会期末ですから、委員会審査が終了して、当該委員長からきょう緊急上程を願いたいという申し出のあったものについては、逐次緊急上程をするというふうに総括的な御了承を願っておきたいと思います。
  54. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 椎熊委員発言で、憲法調査会法案という話がありました。これは上るかどうかわからないが、憲法調査会法案のごときものは、特に各党の討論もあるだろうし、採決の方法もおのずから変ってくるでしょうから、他の案件なら別といたしまして、憲法調査会法案のごときは緊急上程をせず、きちっときめてからにしていただきたい。
  55. 椎熊三郎

    椎熊委員 この状態では緊急上程を認めて下さい。
  56. 野原覺

    野原委員 私どもの意見としては、少くとも議運が議事日程を決定するのに、その議題を確認しないで、何でもかんでも委員会から上ってきたものは本会議上程する、そういうだらしのないことはできないと思う。しかし椎熊さんの御意見、皆さんのお考えは、会期末でもあるから、できるだけ協力してもらえないかという趣旨だと思う。その点私は、全会一致のものは、ここで私どもそういう御趣旨を考えて尊重してもよいけれども委員会で相当問題を呼んで論議の対象になり、反対討論その他いろいろあるものは、はっきり議運で議事日程を確認しない限り本会議上程すべきでない。それは悪例です。だから私どもは、全会一致のものについては協力いたしますから、問題のある議案は、はっきり議事日程の上に記載して本会議を開いてもらいたい。
  57. 椎熊三郎

    椎熊委員 日程の上に記載してないから非公式だとか何とかいうことではない。緊急上程を要するものは、議論のあるなしにかかわらず、緊急上程したとてかまわない。ふだん時間のあるときはいいが、あと会期が一日か二日というときには、いずれも議論のある問題だからこんなにおくれておるので、議論があるがゆえにきょうは緊急上程できないということであるなら、参議院審議期間がなくなる。この段階では非常事態なんですから、私は特に一般的なことを言わないで、憲法のごとき問題もと、明らかに言っておるので、議論があることがわかりつつ、しかも参議院審議期間を尊重したい。ですから、上ってきたら緊急上程お願いしたい。
  58. 山本幸一

    山本(幸)委員 椎熊委員の言うこと、も無理はない。また渡邊君の言うこともやはり筋が通っておると思う。憲法調査会法は重要な法案ですから、どうせ委員会でも討論に熱が上るだろうし、本会議での討論も、そつのないように原稿なども用意しなければならぬ。従って急にやってもらっても、上ってきたらすべてやるということでやれば、かえって手落ちがないとも限らないし、軽率のそしりを免れないとも限らない。慎重にやりたいという精神で言っておるわけです。必ずしも十分一切の準備ができて、本会議上程できる時間的余裕のあるものを決して拒んでおる意味ではない。しかし、やはりそういう重要問題で、十分討論しなければならぬ問題には、一定の時間的余裕が要るのだ、こういうことが前提になっておるわけです。
  59. 中村梅吉

    中村委員長 そういう法案については、途中で理事会を臨時に開いて、御相談をした上で進行するように……。
  60. 山中貞則

    山中委員 それはおかしい。
  61. 野原覺

    野原委員 私は、議運としては議事日程を確認して本会議に上すべきじゃないかと言っておる。だから私どもは、あるいは休憩にするなり、理事もおることですから、十分そういう要請には応じたいと思う。ただ、委員会が上ったら何でもかんでもというわけにはいかぬ。やはり明確に確認をして、これこれが議題になるのだということを代議士諸公にもよく徹底さしておかなければ、本会議の採決その他の関係もあるから、やはりそういう区切りは明確に議運としてはつけておかなければ悪例になります。
  62. 椎熊三郎

    椎熊委員 この段階では、残っておる重要案件各党みな知っておるわけです。そういう問題に対する各党の意見は、すでに明白なんです。だから討論をするにしても、現に委員会の人がやるので、他の人がやるわけじゃないから、立論の建前とかいうことは、そう困難でない。ちゃんと主張に基き、信念に基いてやってもらえばいいので、こういうあと一日か二日のときに、平常のような状態で一日寝かしておいて、議事日程に印刷して、それからでなければやれないということでは困るのだ。会期切迫のときはいつでもそうやっておるのですから……。
  63. 山本幸一

    山本(幸)委員 それは趣旨を聞き違えておるんじゃないですか。
  64. 山中貞則

    山中委員 僕は野原君の立論には、これからあるべき姿として反対します。しかし山本君のおっしゃるようなことなら、当然そうだろうと考えます。従ってこういう時期だから、上ってきたら緊急上程するということにして、採決の方法その他については、あなたが重要法案らしい取扱いをしろとおっしゃる方法にわれわれも従いたい。
  65. 野原覺

    野原委員 僕は、山中君の反対理由はどこにあるのか、理由を言われないからわからぬけれども、私は、議事日程を公報に記載するということを言ってない。全会一致のものについては緊急上屋を認め、本会議へ上げようじゃないか、ただ、問題のある議案は、そういう場合でも議運として確認をして本会議に上すべきではないかということを言っておる。
  66. 椎熊三郎

    椎熊委員 きょうもし上ってきたらやるということを確認して下さい。そうでないと、参議院審議期間をそう縮めてしまうということは、われわれも耐えられない。重要法案なら重要法案ほど参議院に十分審議してもらいたいのです。
  67. 山本幸一

    山本(幸)委員 椎熊委員の言うように、上ってきて、軽率のそしりを受けないような方法でやれるのだったら、私どもやる気持には変りない。ただし、お互い各党ともよく経験しておることですが、実際問題として、本会議をやっておって、上るときになって、あと全会一致だからというので帰ってしまった、議員の行き先がわからない、しかも記名投票をしなければならぬという事態にぶつからねばならぬ。そのときは、お互いちょっと時間を待ってくれ、あしたにしてくれということもあるから、そういう点に万々注意をして、重要法案として本会議でみっともなくないような態勢でおやり下さるなら差しつかえない。野原君も、それを議運で確認してもらいたい。従って後ほど本会議開会中に上ってきたら、一応理事会を開いてもらって、各党の態勢を万々打ち合せて投票をやってもよろしい、みっともなくないような態勢でやってもらおうじゃないかという確認です。
  68. 椎熊三郎

    椎熊委員 特に憲法問題などを例にとって言ったのは、おそらく記名投票になると思う。今言ったように、きょうは大したことないからといって帰ってもらったりなんかすると迷惑する党もあるだろうから、きょう、あす、あさってなどという時期には、与、野党とも国会をにらんでいなければならぬときだから、こういう問題もあり得るかもしれぬということを党に注意をして、皆さんにお帰りにならぬように願い、堂々たる論争、堂々たる投票をやりたい。だから、本日もし上って参りましたら、そういう態勢でできるよう御相談を願います。
  69. 山本幸一

    山本(幸)委員 上ってきたら理事会を開いてもらいましょう。
  70. 山中貞則

    山中委員 委員長に警告しておきますが、発言は、委員長が許可した者に発言さしていただきたい。それでないと、私のような心臓の弱い者は押しまくられて発言できない。
  71. 中村梅吉

    中村委員長 山中君に発言を許しました。
  72. 山中貞則

    山中委員 僕はそれだけの発言です。
  73. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 やはり会期末ですから、十二時までもやる用意をしてかかっていなければならぬことはもちろんだが、そこでそういう場合は、どの法案でも重要なことはもちろんだけれども、格別国民が注視をしておる問題については、取扱いを慎重にしなければならぬから、その場合は理事会を開いて、取扱いの方法等について別個に協議をする、これだけの余裕はあるようにしておいていただきたい。
  74. 椎熊三郎

    椎熊委員 場内交渉その他御不満のない方法をとります。抜き打ちのような、君らの方が退席しておるからこの場合にやれとか、そんな卑怯なことはやりません。
  75. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 われわれも、与党がいないうちに抜き打ちに否決してしまうというようなことはやらないかもしれぬ。
  76. 山中貞則

    山中委員 そんなことは遠慮するな、与党の出席が悪かったら流していい。
  77. 山本幸一

    山本(幸)委員 与党の出席の悪いのは、今国会の歴史的事実です。
  78. 中村梅吉

    中村委員長 とにかく会期末でございますから、委員会審査が終了したものは、できるだけすみやかに議決して、参議院に送付すべきものは送付するということが、国会の能率を上げる上からも必要なことだと思います。それでは委員会審査が終了したものは緊急上程をするという方針を御確認願い、なお重要法案の討論の関係、採決の方法等については、理事会を開くなり、あるいは場内交渉をするなり、各党に一応の連絡をし、相談をして進める、こういうことにおきめ願ってよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  79. 中村梅吉

    中村委員長 御異議ないようですから、さようにおきめ願います。     —————————————
  80. 中村梅吉

    中村委員長 建設委員長がお見えになりましたから……。
  81. 池田禎治

    池田(禎)委員 この際建設委員長にお尋ねいたしますが、あなたの方の委員会にただいま付託されております国土開発縦貫自動車道建設法案は、私の承知しておるところでは、大臣次官を除く四百三十名の全員提案者となって提出されておると思います。その提案者の中で、自分の提出した法案に対し、発議者としての資格を欠くとか、すなわち自分から抜かしてもらいたい、こういうことの許可をいたした者があるでしょうか。
  82. 内海安吉

    ○内海建設委員長 そういう者はありません。
  83. 池田禎治

    池田(禎)委員 そういたしますと、あなたの方の委員会に付託されるまでには、この委員会においては、国土開発縦貫自動車道建設法案をいずれの委員会に付託するかということについて長い期間を要したのであります。今日の道路運送の法規上から申しますれば、運輸委員会に付託しなければならぬ、しかし建設関係するから、法の精神からいって建設委員会に付託することもまた至当であるという論が出た。さらにいずれの委員会でもいけないから、特別委員会を設置して付託するのが至当であるという議論も出まして、実はこの委員会において二週間以上も費した経過があります。その結果、正直に申しますと、政治的な配慮をもって建設委員会にまかす、全員が提出者であるから、すみやかに通過せしめるという意味において建設委員会に付託することに同意をしてもらいたいという、政治的配慮に基いて建設委員会に付託されたのであります。ところが、その後建設委員会審議状況を私ども仄聞いたしますところによると、非常に遅滞をしておる。のみならず委員会においては、提案者である者が、みずから根掘り葉掘り質問をいたしまして、提案の骨子である別表の変更、あるいは修正をいたさんとするがごときことが、毎日のように繰り返されておるということを聞いております。果してそういう事実があるかどうか。そうであるとするならば、その人人の中には、みずから提案者であることを辞退して、法規に基いて衆議院規則第三十六条の所要の手続をしたかどうかということを私は伺いたい。
  84. 内海安吉

    ○内海建設委員長 ただいま意外な御質問であります。政治的背景によって建設委員会がこういう案をとろうなどということは毛頭考えておりません。のみならず、また委員の仲間においていろいろ策動がましいような、たとえば議案審議を遷延させるためにいろいろな質問をするというようなことをおっしゃるけれども、慎重審議の上においては、委員であり、提案者であっても、いろいろ質問しても差しつかえないと考えておる。これは慎重の上にも慎重をこらす意味からいっても、当然あるべきことであると存じております。私も、審議をおくらす云々ということは毛頭考えておりません。このためには御承知通り、皆さんのいわゆる世話人代表全体から、微に入り細をうがった説明を聞いて、しかる後体験者であり、経験者であるところの、日本で権威の人々を参考人として八名までも呼んでおる。その中には鮎川義介氏、八田嘉明氏、青木一男氏のごときもあります。こういう人々の貴重な意見を聞いて、ただ一つの感情や、一つのねらいというか、それを達成するためのものでなく、やはり委員会に付託された以上は、慎重審議をもってこれにこたえるということは、当然の責務であろうと考えております。その意味において、本日もやはり私はメモして参っておるが、責任を持ってやりたいと思って、けさ書いてきたのであります。議員提出である原案の性格から見て、建設委員会としては、原案の基本的な理念をあくまで尊重し、たとい異論があっても、最後の段階には満場一致をもって決定するという考えのもとに、修正案等の取扱いについても、諸君とともにこれが円満妥結に苦心しておるつもりであります。こういうようなわけで、また一面においては会期も切迫しておるというので、全く夜を日についでやっておるということは、あなたも御承知のはずである。決してわれわれ時日を遷延せしめんがための審議をやっておらぬということを、ここに言明しておきます。
  85. 池田禎治

    池田(禎)委員 ちょっと誤解されておるようですが、私は陰謀とか策動と言ったことは一つもありません。速記録をお調べになればわかります。何か勘違いしておられると思う。あなたがそういうことでお答えになるということは、何か先入感をお持ちになって…。
  86. 内海安吉

    ○内海建設委員長 政治的背景があるとおっしゃった。
  87. 池田禎治

    池田(禎)委員 私は、政治的背景と申した覚えはありません。本委員会は、建設委員会に付託するか、運輸委員会に付託するか、それとも特別委員会を設置するか、いろいろ議論が分れた。しかしこれは全員提案であるから、すみやかに可決することが必要であるという政治的配慮のもとに建設委員会に付託したと言ったので、速記録を、ごらんになればわかります。
  88. 中村梅吉

    中村委員長 政治的配慮という言葉を勘違いされて、今建設委員長は、その言葉の行き違いから出たことだと思いますから……。
  89. 池田禎治

    池田(禎)委員 御了解いただけばけっこうであります。そういう言葉のあやでとやかく申しません。しかし委員長が申しましたように、私は、委員会に付託した以上は、すみやかにこれを可決すべきだと思う。全員提案者であります。議員立法というものは、御承知のように国会法によって新しく議員立法というものについて制限を加え、非常に精密にして、従来の人数につきましても、大きく幅をふやして、ことに予算の伴うものは政府の同意を必要とする条項を加えた。これは各国の国会法の実例を徴した上で、国会法を全面的に改正をしたわけです。ところがあなたの方に付託されておる案件は、閣僚、政務次官を除く全員提出にかかるものであります。だから極論するなら、委員会に付託せずとも、委員会審査を省略して本会議で可決してよい性質のものと私は思っておるけれども各党、党内いろいろ事情があって、その結果何とかして早く通さなければならぬということから、建設委員会に付託するのが至当なりということに各党の意見がまとまって、あなたの方の委員会に付託した。そこで、すみやかに審議をしてこれを上げていただきたいというのが各党の共通した要求である。私どもの聞いておるところでは、提案者がいろいろ質問をしておるということである。こういうことでは、提案者であるのかどうかさえ疑う。もし悪意に見るなら、提案をしておるみずからがそんなことをしておるというのは、少しおかしいじゃないかという議論が沸くことも必ずしも不当ではないと思う。そこで、どういうふうな経過になっておるかということを、実は本委員会おいで願ってあなたの中間報告をいただいて、その上で私どもとしては、建設委員会に付託した案件をどういうふうにするかということを考えねばならぬ。あなたの委員会に付託したものを、私は、何も審議を必要としない、上げろと言うのでないけれども、われわれの見るところ、あるいはそれぞれの党派を通じて承わるところによると、相当に慎重過ぎるんじゃないかという話が出ておる。のみならず、先般の本委員会においても、建設委員長にこの委員会おいで願って、場合によれば、本会議における中間報告を求めようという動議が出た。ところがそのときは、それではあまりにも公式になりますから、議運委員長建設委員長にお目にかかって、審議状況、また上るべき時日等も確かめて本委員会報告するから、それで御了承願いたいということで了解いたしまして、中村委員長建設委員長を探した。ところが建設委員長にはお目にかかれなくて、委員長代理にお目にかかって委員会の模様等を承わって、さらにまた本日は午前九時半から理事会を開いて、十時から正規の委員会を開き、十二時までには上げて、本日の本会議上程する運びにするから御了承願いたいということを、中村委員長よりわれわれは報告に接しておる。ところがどういうわけか、本日も本会議議事中には上りそうな気配がないということであります。それではわれわれといたしましても、本委員会としても、付託したところの委員会がどういう状況であるか、先例に基きましてあなたの御意見を承わり、審議状況を承わって——会期は、明日、明後日しかありません。御承知のように参議院にも送付しなければならない、全員が提出したものが審議未了あるいは否決になるということでは、国会の構成上、せっかく直した国会法をまた変えなければならぬ、こういう徒労に帰するような、国会の権威を冒涜するような国会法を作ったとしたら、われわれみずから大きく反省しなければならぬということもございまして、あなたにおいでを願い、各位の御了承を得ますならば本会議において中間報告を求めて、委員会審査を省略して本会議において即刻可決するところの各党の態度を要請するかもしれぬ、こういう考え方おいで願った。ただいまあなたは、修正もしない、全員の立法であるから原案を通すようにするという腹がまえのようである。その点はわかりましたけれども、大体いつお上げになって、どういうふうになさろうとするのか、その見通し、模様、そういうものをお聞かせ願ったらありがたいと思います。
  90. 内海安吉

    ○内海建設委員長 池田さんのただいまの御質問はごもっともであります。私もやはりあなたの御期待に沿うように、慎重審議ということは、建設委員会ほど慎重審議しているところはないという評判だと言いますけれども、おそくも本日の午後四時の理事会において、私のねらっておりますところの、いわば原案を無修正にして、希望意見をつけて何とか通してやりたいというので、苦心して参っておるような次第であります。何分にも、これが政府提出法案とか、あるいはどなたか一方的な提出の法案であるならば、そこにいろいろな手もありますけれども、四百三十名のお歴々の方々の提案によるものでありますから、軽率に扱えないというので、多少慎重過ぎておるかもしれません。本日の午後四時の理事会に引き続く委員会において、池田さんの御期待に沿うよう努力する考えでおります。どうぞよろしく願います。
  91. 池田禎治

    池田(禎)委員 そうしますと、大体本日の本会議上程するという腹がまえでおりましょうか。それとも、本日は無理だというようなお考え方に立っておるのでしょうか。
  92. 内海安吉

    ○内海建設委員長 なるべくそうしたいという考えから、ただいま実は国会に対する報告書までも見てきておるようなありさまで、いかに私が精魂を尽して努力しておるかということを池田さんも御了承いただきたい。皆さんもどうぞ御了承いただきたいと思います。
  93. 池田禎治

    池田(禎)委員 それでは私はこの際とやかく申しません。委員長においては、本日なるべく本会議上程できるよう、一そう御努力をお願いいたします。
  94. 椎熊三郎

    椎熊委員 今、事態は明らかになりましたから、委員長非常に御苦心のよりだが、さらに御精励願って、できればきょう上程できるような目安で御活動願いたい、その程度でどうでしょう。
  95. 池田禎治

    池田(禎)委員 希望ですが、そういう状態なら理事会を早めていただいて、本会議でやれば、満場一致法案ですから三分か四分あればいい。各党の意見が違うというならともかく、全員賛成を得て出しておるものが、慎重にも慎重とおっしゃるけれども議員みずからが提案者でありながらそういうことに時日を費しておるということは、議員みずからが反省しなければならぬ。どうかその点は、全員提案者であるということをもう一ぺんお考え願って、本日の本会議上程できるよう御努力願いたい。
  96. 山本幸一

    山本(幸)委員 公式的な質問をすると、あなたも公式的な答弁をしなければならぬことになると思うが、腹を割って申すと、速記をとめて懇談でもいいが、いろいろ聞いておる。衆議院は通すが、参議院で継続審議という形をとってもらうのだ、こういうようなことがちょいちょい耳に入るが、そういうことがあるんじゃないですか。
  97. 中村梅吉

    中村委員長 懇談にいたします。   〔速記中止〕
  98. 中村梅吉

    中村委員長 懇談を閉じます。  建設委員長、お聞き及びの通りの次第でございますから、一つ審査の促進方を希望申し上げます。
  99. 内海安吉

    ○内海建設委員長 御期待に沿うよう努力いたします。
  100. 椎熊三郎

    椎熊委員 今のような状態ですと、四時から開く理事会がまとまるかもしらぬ。まとまれば委員会は簡単に済むだろう。そうすると本会議をやっていて、その状況がまだはっきりしないからきょう上程できませんが、しかし理事会がまとまったという情報があるなら、きょう上ることは明らかだから、本会議を休憩して待つということはいいでしょうね。
  101. 渡辺惣蔵

    渡辺(惣)委員 その法案のまとまりの状態を見なければ……。
  102. 椎熊三郎

    椎熊委員 委員長がさっき文章を読んだあの精神です。それ以外では困る。
  103. 中村梅吉

    中村委員長 今晩九時、十時になっては困るでしょうけれども、五時なり六時なりという程度で見通しがつくようでしたら、暫時休憩をしてお待ちを願う。
  104. 山中貞則

    山中委員 それは反対です。
  105. 椎熊三郎

    椎熊委員 場内交渉しますから…。
  106. 山本幸一

    山本(幸)委員 あらかじめきめないで、場内交渉ということにしましょう。
  107. 中村梅吉

    中村委員長 それでは場内交渉ということにいたします。
  108. 野原覺

    野原委員 実は、昨日の議運で私が議長に質問をいたして、議長の方で、本日調査をして回答するということでございましたから、その回答だけはいただきたいと思う。
  109. 中村梅吉

    中村委員長 ほかの相談が終了いたしました機会をみて議長からお答え申し上げたいというお申し出がございました。  そこでこちらの相談ですが、農林委員会の様子を聞きましたら、三時まで休憩して、多分その間修正案や何かの下相談をして、それから仕上げに入るのだろうと思うのです。そうすると四時ごろになるのじゃないだろうかという見当です。
  110. 福永健司

    福永(健)委員 休憩しようか。
  111. 中村梅吉

    中村委員長 本会議は……。   〔「三時四十分」と呼ぶ者あり〕
  112. 中村梅吉

    中村委員長 それでは三時四十分にいたします。     —————————————
  113. 中村梅吉

    中村委員長 それでは議長から御発言を願います。
  114. 益谷秀次

    益谷議長 昨日、野原君から御質問がありました議員の請暇及び欠席届の件でありますが、さっそく調査をいたしましたところ、議員より提出せられた請暇及び欠席届については、先例により、そのつど公報をもってお知らせいたしてあります。ただし、無届けのまま欠席される議員もないとは限らないと思いますが、これは議員の良識に待つほかありません。なお、野原君から指摘されました有力な議員で欠席されておる方もあって、最初のうちは事務になれぬため、無届けの場合が多かったようでありますから、議長において気がつきまして御注意をいたした次第であります。その後その議員は、六月九日より今日まで欠かさず請暇願を出しております。これは一週間以内の請暇でありますので、そのつど議長職権でこれを許可いたし、公報に報告をいたしておる次第であります。以上であります。
  115. 野原覺

    野原委員 私が昨日質問いたしましたのは、ある人がやってきて、いろいろ聞くところによれば、吉田茂さんの存在というものがあまり大きかっただけに、最近新聞にも出ないものですから、あの方は御病気ですか、どうなさっておりますかという質問。そこで私も答弁ができなくて、念のために公報を調べましたところ、六月八日まで公報に載ってない。欠席届も請暇書も出てない。そうなりますと、二カ月半も国会が開かれておるのに、一体議長は何をしておるのか。私は、総理大臣でもない吉田茂さんに、今さらとやかくのことをここで申し上げようという気は毛頭ございませんけれども、少くとも衆議院規則によれば、第百八十一条には、議長に請暇書を提出しなければならない、第百八十五条には、欠席する場合には欠席届を議長に提出しなければならないという義務づけをしておる。それが二カ月半以上もほうっておかれたということは、私は議長を疑うものではございませんけれども、自由党出身の議長であるからこういう御便宜をまんざらお計りになられたとは思いません。そのような悪意を持っておりませんけれども、議長は、国会の綱紀粛正の何といっても責任者である。その方が、二カ月半以上もこれを看過しておる。こういうことは私どもは了解に苦しむ。どういうわけで議長としては二カ月半以上も看過されてきたのか。なおまた、二ヵ月半以上も請暇書を出さないことに対して、議長はどのようなお考えを持っていらっしゃるのか、その御所信を承わりたいと思う。
  116. 中村梅吉

    中村委員長 ちょっと申し上げます。が、議長といえども議員に対して強制する権能はないと私ども思う。同時に、議長が途中から気がつかれて個人的に御注意を申し上げて、自来請暇申請が出て、法定の範囲内で許可をされておるということですから、この問題は、これ以上御論議になってもどうかと思いますが、いかがですか。
  117. 野原覺

    野原委員 私は、これ以上論議しようという気は毛頭ありません。ただ、こういうような衆議院規則もあるから、やはり議長としては、はっきり責任を持ってこういうような規則、規定というものを、綱紀粛正という立場からやっていただかねばならぬ。たまたまこういうようなことが見過ごされておるというようなことになれば、取り上げようによっては大きな問題になる。最後に議長の所信を承わらなければ、私は質問をやめません。だから、もう一度願いたい。
  118. 益谷秀次

    益谷議長 議員各位が現実に無届けで欠席しておられるかどうかということを、その日その日に議長や、もしくは事務の方で調べるということは、なかなか困難でございます。御指摘の有力な議員については、あまり顕著になりましたので、事務からの注意もあり、また私自身も気がついたので注意をいたして、自後請暇の手続をいたしておる次第であります。これから、野原君の御注意もあり、まことにごもっともな御言葉でありますので、事務を督励し、また私みずからも十分に注意をいたして、綱紀の粛正に沿うようにいたしたいと思います。
  119. 中村梅吉

    中村委員長 それでは三時四十分から本会議を開くことにして、本委員会はこれで散会いたします。    午後三時七分散会