○三木国務
大臣 鉄道の経営
委員の御承認を
国会に願っておるわけであります。
池田委員御指摘のように、経営
委員は紫雲丸の事故に全然
責任がないとは
考えておりませんが、現在の経営
委員会は、国鉄の最高
方針をきめる
委員会でございまして、国鉄の
運営の面について、経営
委員は何らタッチをしていないのであります。そういう意味において、大きな意味における
責任ということになりますれば、それはそういう点もございましょうけれ
ども、
運営は、国鉄総裁以下がやっておりますので、今回任期の満了とともに佐々木氏、村田省蔵氏の場合はフィリピン大使でおやめになったが、これは事故に全然
関係がないわけであります。運輸省といたしましては、経営
委員会というもののあり方について、現在
検討を加えておるわけであります。現在は、実業界の方々が、ほかに仕事をお持ちになっておって、国鉄に週に一回くらい集まっていろいろ相談をしておるということで、国鉄の今日の機構からして、国鉄の営業の最高
方針をきめる経営
委員会が、兼職で一週間に一回くらい集まって話をするというあり方については、私は疑問を持っておる一人であります。どうしても経営
委員会は、もちろん兼職の方もあってもよろしかろうが、専念して国鉄経営に当るような経営
委員会のあり方が正しいのではないか、こういうことで、今回
日本国有鉄道法に対して改正を加えたいという意図を持って
検討を加えておったわけであります。できればこの
国会に御
審議を願いたいという気持もございましたが、これはただいま国鉄の中に、国鉄の経営形態に対する調査
委員会を設けまして、相当膨大な調査
委員会を設けて
検討を加えております。その調査
委員会が発足した場合、われわれが先に結論を出すのはいかがかと思います。その結論を待って、経営
委員会に改革を加えたい。むろん改革を加えるときには、現在の経営
委員会は全員御辞職願って、新しい経営
委員会の性格に基いて経営
委員におなりを願いたいと
考えておるのでございます。
国会の御承認を求めるのがおくれましたのも、この間にそういう国鉄法の改正によって経営
委員会の性格を変えるようなことがあれば、それとにらみ合せて人事も
考えてみようという気がございましたのが、
国会御承認遅延の原因でございます。そういう意味において、今は経営
委員会というものが何か性格的にも
法律の上ではさまっておるのでありますけれ
ども、まだはっきりしないような面もあるわけであります。最高の機関としては、こういう点で改正をしたいという意図を運輸当局が持っておるということを
一つ御了承願いたい。現在の経営
委員会に直ちに事故の
責任を負わすということも、経営
委員会の今までのあり方からしていかがかという感じがございまして、近い将来において改正も予想されるので、そのときには一新する、こういうことを申し述べて、今回
提出をいたしました人事に御承認を賜わりたいのでございます。