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松本(七)
委員 そこはまだなかなか問題がございますけれども、解釈はそういうことで一応おきます。
それから政務次官に
一つお尋ねしておきたいと思います。この間政務次官おられたかどうか存じませんが、オーストリア国家
条約の十六条の問題をちょっと私お伺いしたときに、
下田条約局長の御
答弁があったのですが、実はこのオーストリア国家
条約十六条に、オーストリアはドイツ及び
日本で設計された航空機を購入あるいは製造しない、こういう不都合な規定を設けられたわけです。これの
事情についてはもっと詳しい情報をとっていただいて御
説明をお願いすることにしておるのでございますが、そのときの
条約局長の御推察では、旧枢軸——ドイツと
日本とイタリアが含まっておったわけですが、この枢軸の復活ということに列国が非常な疑惑を持っておるのじゃないか、警戒しておるのじゃないか、そういうところからこれは来ておるのじゃないかという
お話だったのですが、私もこの点は十分
考えてみなければならぬ問題であると同時に、これはあり得ることだと思う。あり得ることであるばかりに、
日本としてはいろいろな問題でこの点は大いに考慮を払わなければならぬと思うわけです。それで私はさっきちょっと
総理大臣にもお尋ねしたのは、政務次官も
民主党の方ですが、さっき私が指摘しました台湾におけるアジア
反共会議、これには渡邊銕蔵さんを団長にして、
自由党の総務である船田中さんと、あるいは
民主党の代議士であり、しかも総務である北吟吉さん、こういう方が行かれる
予定になっておったのです。そしてこの
反共会議の
議題はどういうことかというと、各国の
政府の対
共産党政策などの
資料を提供して
意見を交換するとか、あるいは各国に反共機運を盛り上げるための民間運動
方針あるいは
政府に対して反
共立法措置の樹立促進をするとか、そういうことが盛られておるわけなんです。これは世界の動きからすると、われわれから見ればはなはだ
時代錯誤なことだと思うのでございますけれども、こういう動きのあるということはやはり見のがせないと思うのです。しかも
日本がこれに参加するというので、南朝鮮がこの
会議を開くことに猛烈に反対したわけです。それで一時はこの
会議をもうやめようかといっておったわけですけれども、結局聞くところによると
日本がこれに参加しないようなことになるのじゃないかと言われておる。その南朝鮮はどうして
日本の参加にそういう文句を言っておるかというと、ソビエトや中国と深入りするとか、あるいは
共産党が合法的に
日本では認められているとかいろいろなことを言っておるわけです。こういうことが、私はだんだん
日本を再びそういった昔の狭い反共の陣営というものに固まらせるような、内政干渉とまではいかなくても、そういう形が出てくる可能性があるのじゃないかと思うのです。こういう点を、よほど今後の
外交政策並びに国内
政治の上でも私は
考えていかなければならぬのじゃないかと思って、さっきちょっと
総理大臣に
共産党に対する
考え方というものをお伺いしたわけでございますが、外務次官も当然このアジアの友共
会議については、何らかの情報なども得られておっただろうと思うのですが、
外務省としてはどういうふうな態度でもって、台湾における
反共会議というものには臨もうとされておるか。政務次官おそらく大体の情勢はおわかりだろうと思いますが、
一つ経過と
考え方をお知らせ願いたいのでございます。