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1955-07-28 第22回国会 衆議院 運輸委員会請願審査小委員会 第1号 公式Web版

  1. 会議録情報

    本小委員昭和三十年七月二十六日(火曜日)委 員長指名で次の通り選任された。       有田 喜一君    今松 治郎君       臼井 莊一君    木村 俊夫君       山本 友一君    青野 武一君       大西 正道君 同 日  木村俊夫君が委員長指名で小委員長に選任さ  れた。     —————————————   会 議 昭和三十年七月二十八日(木曜日)     午前十時五十二分開議  出席小委員    小委員長 木村 俊夫君       臼井 莊一君    山本 友一君       青野 武一君  出席政府委員         運 輸 技 官         (港湾局長)  天埜 良吉君  小委員外出席者         議     員 石坂  繁君         議     員 山口丈太郎君         運輸事務官         (海運局海運調         整部海務課長) 紅村 文雄君         運輸事務官         (鉄道監督局国         有鉄道部業務課         長)      豊蔵  亨君         運 輸 技 官         (鉄道監督局国         有鉄道部保安課         長)      大塚 丈夫君         運 輸 技 官         (鉄道監督局国         有鉄道部施設課         長)      田中 倫治君         運輸事務官         (鉄道監督局民         営鉄道部財務課         長)      原山 亮三君         運輸事務官         (自動車局財務         課長)     黒住 忠行君         運 輸 技 官         (航空局技術部         長)      市川 清美君         海上保安監         (海上保安庁総         務部長)    太田九州男君         運輸事務官         (中央気象台総         務部長)    吉村 順之君     ————————————— 本日の会議に付した請願  一 十島村産の鉄道用枕木買上げ増量に関する   請願庄次徳二紹介)(第四号)  二 全国避難港の整備促進に関する請願(北れ   い吉君紹介)(第九号)  三 三陸鉄道敷設工事前谷地起点より着工の   請願村松久義紹介)(第二〇号)  四 宮下、川口間の鉄道開通促進等に関する請   願(八田貞義紹介)(第二六号)  五 焼尻港築設に関する請願森三樹二君紹   介)(第六一号)  六 焼尻島灯台ロータリビーコン器設置の請   願(森三樹二君紹介)(第六二号)  七 塩釜修築に関する請願愛知揆一君紹   介)(第八三号)  八 同(竹谷源太郎君外四名紹介)(第八四   号)  九 全国避難港の整備促進に関する請願(椎名   隆君紹介)(第八五号)  一〇 タクシー運賃料金改訂に関する請願(   中居英太郎紹介)(第九八号)  一一 港湾整備費増額等に関する請願關谷勝   利君紹介)(第一一七号)  一二 志布志線谷之口駅の駅員無配置計画取止   に関する請願伊東岩男紹介)(第一一八   号)  一三 長良町国鉄踏切存続に関する請願(河野   金昇紹介)(第一三四号)  一四 塩釜修築に関する請願保科善四郎君   外二名紹介)(第一三五号)  一五 大糸線全通促進に関する請願下平正一   君紹介)(第一六四号)  一六 日豊線急行列車西鹿児島駅まで延長の   請願上林榮吉紹介)(第一八四号)  一七 東北本線大宮、仙台間の電化促進に関す   る請願高瀬傳紹介)(第二二〇号)  一八 港湾整備予算増額等に関する請願(小西   寅松君紹介)(第二二一号)  一九 タクシー運賃料金改訂反対に関する請   願(岡崎英城紹介)(第二七六号)  二〇 定点気象観測業務再開に関する請願(原   健三郎紹介)(第三〇四号)  二一 吹田、八尾間に国営自動車運輸開始の請   願(淺香忠雄君外二名紹介)(第三九〇号)  二二 大糸線全通促進に関する請願下平正一   君紹介)(第四五一号)  二三 大糸線全通促進に関する請願植原悦二   郎君紹介)(第四八一号)  二四 同(下平正一紹介)(第五五八号)  二五 日豊線急行列車西鹿児島駅まで延長の   請願池田清志紹介)(第五一五号)  二六 急行たかちほ号を鹿児島市まで延長の請   願(池田清志紹介)(第五一六号)  二七 碁石崎燈台設置等に関する請願小澤   佐重喜紹介)(第五二六号)  二八 能登線敷設促進に関する請願南好雄君   外四名紹介)(第五三三号)  二九 大糸線全通促進に関する請願田中彰治   君紹介)(第五八二号)  三〇 同(塚田十一郎紹介)(第五八三号)  三一 香住町に気象測候所設置請願有田喜   一君紹介)(第七〇四号)  三二 国営自動車運転区間延長に関する請願   (山口好一紹介)(第七三八号)  三三 二俣佐久間線敷設請願太田正孝君紹   介)(第七七八号)  三四 国営自動車中馬線運転区間名古屋駅   まで延長請願早稻田柳右エ門紹介)(   第七七九号)  三五 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(中村時雄紹介)(第八一一号)  三六 同(木村俊夫紹介)(第八四三号)  三七 柏崎燈台設置に関する請願石橋政嗣君   紹介)(第九〇五号)  三八 山元町、角田町間に国営自動車運輸開始   の請願愛知揆一君紹介)(第九〇九号)  三九 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(福田昌子紹介)(第九四三号)  四〇 同(平野三郎紹介)(第一〇二三号)  四一 同(熊谷憲一紹介)(第一〇二四号)  四二 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(助川良平紹介)(第一〇六二号)  四三 同(古井喜實紹介)(第一〇六三号)  四四 同(亀山孝一紹介)(第一〇六四号)  四五 同(上林榮吉紹介)(第一〇六五   号)  四六 同(中川俊思君紹介)(第一〇六六号)  四七 同(有馬英治紹介)(第一一一一号)  四八 同(首藤新八紹介)(第一一一二号)  四九 長井線十一及び十四列車を荒砥駅まで延   長運転に関する請願原健三郎紹介)(第   一一一三号)  五〇 成田駅、蚕桑駅間に停留所設   置の請願原健三郎紹介)(第一一四号)  五一 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(岡崎英城紹介)(第一二八九号)  五二 国鉄大井駅東口廃止反対に関する請願   (山口好一君外一名紹介)(第一二九〇号)  五三 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(野依秀市紹介)(第一三九七号)  五四 一戸、荒沢間の鉄道敷設促進に関する請   願(田子一民紹介)(第一五二九号)  五五 鹿児島国際空港開設促進に関する請願(   中馬辰猪紹介)(第一六五七号)  五六 戸井線敷設促進に関する請願田中正巳   君紹介)(第一六五八号)  五七 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(亘四郎紹介)(第一七八六号)  五八 同(高村坂彦君紹介)(第一七八七号)  五九 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(今澄勇紹介)(第一八六五号)  六〇 鍛冶屋、梁瀬間の鉄道敷設促進に関する   請願堀川恭平紹介)(第一八六六号)  六一 西唐津駅、呼子町間の鉄道敷設促進に関   する請願保利茂紹介)(第二〇四七号)  六二 国鉄加古川線滝野駅に快速列車停車の請   願(田中武夫紹介)(第二一〇一号)  六三 同(山口丈太郎紹介)(第二一三六   号)  六四 自動車損害賠償保障法案の一部修正に関   する請願小澤佐重喜紹介)(第二一一八   号)  六五 国鉄加古川線滝野駅に快速列車停車の請   願(渡海元三郎紹介)(第二一八七号)  六六 日南鉄道敷設促進に関する請願伊東岩   男君紹介)(第二二四八号)  六七 伊那、茅野間国営自動車運輸区間を上   諏訪まで延長請願吉川久衛紹介)(第   二二四九号)  六八 国鉄飯田線災害防止に関する請願外一   件(原健三郎紹介)(第二二八三号)  六九 同(中島巖紹介)(第二二八四号)  七〇 同(正木清紹介)(第二二八五号)  七一 同(長谷川保紹介)(第二二八六号)  七二 平戸瀬戸海難防止工事施行に関する請願   (北村徳太郎紹介)(第二二八九号)  七三 米ノ津防波堤築設に関する請願池田   清志紹介)(第二二九二号)  七四 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(早川崇紹介)(第二三三二号)  七五 大糸線全通促進に関する請願松平忠久   君紹介)(第二三三三号)  七六 地方鉄道軌道整備法に基く予算措置に関   する請願山口丈太郎紹介)(第二四〇六   号)  七七 大糸線全通促進に関する請願西村彰一   君紹介)(第二四七五号)  七八 国鉄飯田線災害防止に関する請願(中   島巖紹介)(第二五一一号)  七九 大森駅西側ガード拡張に関する請願(   松岡駒吉紹介)(第二五四七号)  八〇 三尾大島灯台設置に関する請願有田   喜一紹介)(第二五四八号)  八一 杞柳並びに杞柳製品鉄道等級運賃引下   げに関する請願有田喜一紹介)(第二五   四九号)  八二 大糸線全通促進に関する請願原茂君紹   介)(第二五五〇号)  八三 甲府長野間の電化促進に関する請願(   松平忠久紹介)(第二五五一号)  八四 同(原茂紹介)(第二五五二号)  八五 同(小坂善太郎紹介)(第二五五三   号)  八六 国鉄川崎改築に関する請願野田武夫   君紹介)(第二六〇六号)  八七 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請   願(周東英雄紹介)(第二七二二号)  八八 宮田、原町両駅間等鉄道敷設請願(   淵上房太郎紹介)(第二七二三号)  八九 甲府長野間の電化促進に関する請願(   下平正一紹介)(第二八六二号)  九〇 大糸線全通促進に関する請願下平正一   君紹介)(第二八六三号)  九一 甲府長野間の電化促進に関する請願(   宮澤胤勇紹介)(第二九九三号)  九二 雫石、生保内間の鉄道敷設促進に関する   請願山本猛夫紹介)(第二九九四号)  九三 宮之城線にデイゼルカー運転請願(池   田清志紹介)(第二九九五号)  九四 肥薩線及び山野線デイゼルカー運転等   の請願池田清志紹介)(第二九九六号)  九五 新潟海上保安部出雲崎出張所設置請願   (三宅正一紹介)(第三〇八二号)  九六 白棚鉄道開通促進に関する請願粟山博   君紹介)(第三一四四号)  九七 山野線デイゼルカー運転請願池田   清志紹介)(第三一九三号)  九八 中央本線名古屋、中津川間の複線電化に   関する請願早稻田柳右エ門紹介)(第三   一九四号)  九九 福岡県下国鉄主要路線電化促進に関す   る請願池田禎治君外三名紹介)(第三四〇   三号)  一〇〇 肥薩線隼人、吉松間に気動車増発に関   する請願池田清志紹介)(第三四〇四   号)  一〇一 新潟海岸欠壊防止に関する請願(櫻井   奎夫君外二名紹介)(第三四〇八号)  一〇二 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する   請願神田博紹介)(第三六〇二号)  一〇三 焼津新駅並びに駅北口設置請願(西   村直己紹介)(第三六〇三号)  一〇四 同(神田博紹介)(第三六〇四号)  一〇五 上越西線直江津、越後湯沢間の鉄道敷   設促進に関する請願内藤友明紹介)(第   三六四八号)  一〇六 五島及び壱岐対馬航路国営に関する   請願石橋政嗣君紹介)(第三八三三号)  一〇七 東海道線電化を岡山まで延長請願(   亀山孝一紹介)(第四一三九号)  一〇八 五島及び壱岐対馬航路国営に関する   請願綱島正興君外七名紹介)(第四二一六   号)  一〇九 品鶴線客車運転に関する請願(宇都   宮徳馬紹介)(第四二一七号)  一一〇 日南鉄道敷設促進に関する請願伊東   岩男紹介)(第四二五八号)  一一一 国鉄熱海改築に関する請願畠山鶴   吉君紹介)(第四二九一号)  一一二 熱海港修築工事促進に関する請願(畠   山鶴吉紹介)(第四二九二号)  一一三 伊王島海区平瀬航路標識設置請願(   田口長治郎紹介)(第四三三一号)  一一四 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する   請願大野伴睦紹介)(第四三六二号)  一一五 江川崎村、窪川町間の鉄道敷設促進に   関する請願關谷勝利紹介)(第四三六三   号)  一一六 弥彦線踏切警手廃止中止に関する請   願(稻村隆一君紹介)等(第四三六四号)  一一七 若江本線国営自動車運転   区間大津市まで延長請願草野一郎平君   紹介)(第四三六五号)  一一八 大津測候所設置請願草野一郎平君   紹介)(第四三六六号)  一一九 自動車損害賠償保障法案の一部修正に   関する請願上林榮吉紹介)(第四三八   二号)  一一〇 勇足駅、上士幌駅間に国営自動車運輸   開始請願本名武紹介)(第四四五五   号)  一二一 海難救助強化に関する請願有田喜一   君紹介)(第四四五六号)  一二二 京都、米原間電車化促進請願(小林   郁君紹介)(第四五〇七号)  一二三 野岩羽線会津滝原、今市間の鉄道敷設   促進に関する請願高瀬傳紹介)(第四五   〇八号)  一二四 大糸線並び白新線全通促進に関する   請願田中彰治紹介)(第四五〇九号)  一二五 新潟海岸欠壊防止に関する請願臼井   莊一君紹介)(第四五一〇号)  一二六 町営高峯飛行場拡張に関する請願(床   次徳二紹介)(第四五五〇号)  一二七 蒲田駅乗降口増設請願宇都宮徳馬   君紹介)(第四五五一号)  一二八 国分駅拡張請願中馬辰猪紹介)   (第四五六八号)  一二九 同(池田清志紹介)(第四五六九   号)  一三〇 国有鉄道未成線宝泉寺隈府間開通促   進に関する請願石坂繁紹介)(第四六一   六号)     —————————————
  2. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ただいまより請願審査小委員会を開会いたします。  運輸委員会に付託された請願件数は百三十件でありますが、このうち去る七月十九日運輸委員会において可決、本院を通過いたしました戦傷病者等日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律案と同趣旨のものが二十一件、陸運関係のものとして新線建設及び電化促進に関するものが四十三件、国鉄サービスの改善に関するものが三十七件、自動車関係のものが四件、(法案修正に関するもの二件、ハイヤー、タクシー料金に関するもの二件)計八十四件、海運に関するものとして港湾整備燈台設置等に関するものとして十四件、気象台関係三件、航空関係二件、海上保安関係六件、以上総計百三十件であります。なお請願日程審査の順序に関しましては、紹介議員等関係もありますので、小委員長に御一任願います。  それではこれより審査に入ります。なお紹介議員の御出席のないものは政府委員より説明及び意見を求め、表にて十分理解できるものはそれに譲って審査を進めて参りたいと存じます。  なお本日は小委員長が御都合によって出席できませんので、私が代理をいたします。  なお紹介議員の御出席の方はいろいろ御都合もあろうかと存じますので、その関係する請願を先にいたしまするとともに、参議院との関係がありますので、まず海運関係から始めます。港湾整備及び海運関係、そのうち衆議院公報に出ております日程の二、五、七、八、九、一一、一四、一八、七二、七三、一〇一、一一二、一二一、一二五、以上十四件を一括して審議いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 臼井莊一

    臼井委員長代理 それでは御異議なしと認めて、以上一括して審議に入ります。  このうちでまず小委員長紹介いたしました新潟海岸欠壊防止に関する一〇一、一二五に関しまして一応御説明申し上げますが、この件につきましては、先般すでに当委員会から各党代表として四名現地に視察に参り、また当委員会に陳情もあり、御報告もいたしておりますので、大体事情については各委員ともに御了承願えていることと思いますので、詳しいことは省略いたしますが、御承知のような状況でありますので、これに対して当局がどういうお考えを持っておりますか、その点についてお伺いいたしたいと存じます。
  4. 天埜良吉

    天埜政府委員 新潟港の海岸欠壊対策工事を緊急に施行することの必要性は、十分に認められるところであります。昭和二十九年度におきましては八千三百十八万七千円、そのうち国費三千三百二十七万五千円をもって防災工事を実施いたしました。本年度はこれに引き続き一億八千万円、そのうち国費七千二百万円、ほかに特別失業対策事業といたしまして一千万円、そのうち国費六百五十万円をもって工事を実施する予定でございます。しかして右の防災工事を今後二カ年以内に完成すること及び国庫補助率災害復旧工事と同程度に引き上げることにつきましては、予算制約上種々困難な問題がございますので、今後十分に研究いたしまして、極力御趣旨に沿うように努力いたしたいというふうに考えます。  次に、全国避難港の整備促進に関する請願でございますが、請願趣旨は、船舶航海上適切な避難港整備することは、海難防止上きわめて緊要なことであるが、これが関係予算は本年度は昨年度よりさらに削減されたため、工事完成まで長期間を要する現状にあることは、はなはだ遺憾である。ついては、昭和三十年度予算においては、同予算を飛躍的に増額されたいというのであります。これに対しまして、避難港整備必要性は十分に認められるところでございまして、従来予算上の制約により、その整備がおくれておりますのは、はなはだ遺憾でございます。今後国家財政の許す範囲で、極力その整備促進いたしたいというふうに考えております。昭和三十年度におきましては、約三億一千万円をもって施行に当ることになりました。昭和二十九年度は二億四千万円でございました。三十年度は三億になっております。  次は、焼尻港築設に関する請願でございます。請願要旨は、北海道焼尻港築設は、五カ年継続事業として昭和二十四年度より着工中であるが、二十九年度まで北防波堤百二十メートルの施行を見たのみで、連絡船の係留及び船舶避難が不可能で、焼尻島はもちろん、その他漁民の困惑は少くない状態である。焼尻港の完成は、同島水産業に活況をもたらすのみならず、西北部北海道港湾として、また日本海における唯一避難要港として至大な使命を果すので、すみやかなることが熱望されている。ついては焼尻港築設を促進されたいというのでございます。これに対しましては、本港整備の必要は十分に認められるところでございますから、国家財政の許す範囲で、その促進をはかりたいと考えております。本年度におきましては、昭和二十九年度に引き続き工費一千八十万円をもって、防波堤延長工事を実施する予定でございます。  それから塩釜修築に関する請願でございます。塩釜港は東北における中心的貿易港であり、近事入港船舶数は激増し、取扱い貨物量は年間百万トンをこえて、その重要性は日々累進しつつあるが、現在航路の水深が著しく浅く、しかも一万トン岸壁接岸施設がないため、外港において積荷し、または潮待ちして辛うじて入港している現状にある。ついては昭和三十年度において、塩釜港に一万トン岸壁及び航路完成されたいというのでございます。これに対しましては、本港東北地方有数の門戸といたしまして、大型船舶用岸壁の必要があるのが痛感されますので、国の直轄事業といたしまして、昭和二十九年度から工費三千五百七十万円をもってこれの建設に着手いたしております。本年度におきましても引き続き四千万円を計上いたしまして、これを継続施行する予定でございます。  次は港湾整備費増額等に関する請願でございます。趣旨は、経済自立のためには、産業貿易振興国土開発の基盤をなす港湾整備を急速に実施することが必要である。しかるに戦後港湾に投ぜられた国費及び財政融資はきわめて少額に失し、施設の貧困と機能弱体化はまことに寒心にたえない。ついては港湾関係公共事業予算を二百五十億円に増額するとともに、港湾整備促進法に基く臨海工業地帯の造成並びに上屋、荷役機械等整備費として、政府資金三十億円を確保されたいというのでございます。これに対しましては、貿易産業振興国内資源開発のため、港湾整備をはかることの必要は十分に認められるところでございますので、国家財政の許す範囲において可能な限り、御趣旨に沿うように努力いたしたいのでございまして、昭和三十年度におきましては、公共事業費約七十一億円、特別失業対策費三億一千万円、計七十四億円が計上されました。なお港湾整備促進法に基く融資につきましては、三十年度におきましては二十五億円の計画に基いて、ただいま関係の筋と折衝中でございます。  次は平戸瀬戸海難防止工事施行に関する請願でございます。趣旨は、長崎県平戸瀬戸は、諸物資海上輸送路として重要な役割を果しつつあるが、この瀬戸はいわゆる魔の瀬戸と呼ばれ、千満潮最盛時は六ないし七ノットの急流に加えて幾多の岩礁が散在し、その一つである広瀬周辺の難所で、ここに座礁沈没せる船舶は、十年間に五十隻以上を数えるありさまである。幸い広瀬海難予防潮堤完成を見たが、広瀬西側には、暗礁芳左衛門瀬があるため、その後も遭難の跡を断たず、航行船舶は常に危険に脅かされている。ついてはすみやかに暗礁芳左衛門瀬除去工事を実施されたいというのでございます。これに対しましては、平戸瀬戸につきましては、海難予防のために防波堤を築造いたしまして効果を上げておるのでございますが、請願暗礁除去の点につきましては、これは平戸の港湾管理者である県の方からもまだ要求もされておりませんし、今後実情十分調査の上、善処いたしたいというふうに考えております。  次は米ノ津防波堤築設に関する請願でございます。請願要旨は、鹿児島県出水市米ノ津港は、同県北部唯一指定港湾であって、諸物資移出港として、またこの付近における唯一避難港として多大の役割を果しているが、港湾設備が不備なため、その機能を十分に発揮し得ない実情にある。ついては同港防波堤を増設されたいというのでございます。本港につきましては、本年度において、昭和二十九年度に引き続き工費九百五十万円、うち国庫補助三百八十万円をもって、物揚場建設工事を実施することになっております。これによりまして物揚場百二十メートルが完成する予定であります。なお防波堤の増築につきましては、十分その必要性を検討して参りたいというふうに考えております。  次に熱海港修築工事促進に関する請願でございます。静岡県熱海港は、昭和二十四年分キティ台風により港湾施設が壊滅したので、これを契機に、災害復旧と並行して観光港計画を樹立した。しかし災害復旧事業昭和二十五年度開始し、三十年度をもって完了する予定であるが、しかし今後に残された事業量はまことに膨大であり、これを修築工事として、国の補助のもとに工事を進めなければならない実情にある。ついては観光港としての熱海港の、国の経済に及ぼす影響を考慮され、すみやかに同港修築工事施行されたいというのでございます。これに対しましては、本港修築については、国の予算制約上、いまだこれに着手するに至らないことははなはだ遺憾でございます。今後国家財政の許す範囲内で、極力御趣旨に沿うように努力したいというふうに考えておる次第でございます。
  5. 臼井莊一

    臼井委員長代理 ちょっと速記をとめて下さい。   〔速記中止〕
  6. 臼井莊一

    臼井委員長代理 速記を始めて下さい。  どうも御苦労様でした。     —————————————
  7. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次は気象台関係につきまして、第二〇号、第三一号、第一一八号、以上三件を議題といたします。当局の御説明を求めます。
  8. 吉村順之

    ○吉村説明員 定点気象観測業務再開に関する請願であります。この趣旨はもう申し上げるまでもなく、定点観測は非常に重要であるのに、昭和二十八年十一月以降北方定点観測は打ち切りになり、南方だけ夏季六カ月間開始されておりますが、これを一年間通年で両方とも配置してくれということでございます。これはもうその重要性は申し上げるまでもないことでございまして、中央気象台といたしましても十分この点については検討をいたしておるのでございます。国家財政その他いろいろな点も検討いたしまして、まず三十一年度におきまして、ぜひ北方定点観測を開始するようにいたしたいという気持で目下大いに検討し、かつ努力をいたしておる次第でございます。南方定点観測につきましては、これはまず北方定点観測が緒につきまして、それからなお現在も検討しておりますが、後に十分調査検討いたしましてきめたい、かように考えておるような次第でございます。  それから第三一号でございますが、香住町に気象測候所設置請願であります。これは香住町におきましては、日本海における有数な漁港がございますので、その漁船のためにも気象測候所を設置していただきたい、こういう趣旨でございますが、この御趣旨につきましては、気象台といたしまして十分了承いたしておるところでございます。気象台といたしましては、これらの漁船等における災害防止並びに産業振興のため、測候所の配置については十分研究もし、調査もいたしておるのでございますが、またこの種の御要望は非常に多いのでございまして、そういう点から申し上げまして、現在の国家の財政事情から申し上げまして、一挙に全部を解決するということは非常に困難な状態にございます。従いまして中央気象台といたしましては、本件につきましては、なお十分今後調査検討いたしまして、できるだけ御趣旨に沿うてサービスの改善等をはかりまして、御期待に沿うようにいたしたいと考えております次第でございます。  次に一一八号の大津測候所設置請願でありますが、これはこの方面におきます風水害、冷害等の対策として、気象測候所を設けていただきたい、こういうような趣旨でございますが、本件につきましても、この御趣旨はもうすでに気象台といたしまして十分了承しておるところでございます。これらの災害の防止、または産業振興のための測候所の配置につきましては、気象台といたしまして十分調査検討しておるのでございますが、先ほども申し上げましたように、現在の国家財政の事情等からいいましても、またこの種の測候所の設置の希望が非常に多いという点から申し上げましても、気象台といたしましてはなおいろいろな点を研究いたしまして、できるだけ御要望の趣旨に沿うようにサービスの改善等をはかりまして、御期待に沿うようにいたしたいと考えておるような次第でございます。     —————————————
  9. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次に海上保安庁関係の第六号、第二七号、第三七号、第八〇号、第九五号、第一一三、さらに港湾関係する問題につきまして御説明をいただきたいと存じます。
  10. 太田九州男

    ○太田説明員 それでは灯台関係と海上保安庁関係の点につきまして、御説明申し上げたいと思います。まず第六号の焼尻島灯台にロータリビーコン器をつけてもらいたいという請願であります。これはちょうど北海道の西海岸でありまして、留萌と稚内とを結ぶ線の沖合いにある島であります。現在土台はできておりますが、この付近は船の航路筋に当っておりまして、たくさんの船が通る。それからまた季節的に濃霧が多かったり、吹雪があったというようなことで、灯台のほかにロータリビーコン器をつけてもらいたいという御趣旨であります。海上保安庁といたしましては、御趣旨の次第によりまして、ただいま三十一年度予算に要求いたしまして、この設置方について実現を期しておる次第であります。三カ年計画にも当然包含しております。すでに三十一年度予算としても要求すべく準備を進めております。  それから第二七号の碁石崎に灯台を設置してもらいたいという請願であります。この碁石崎島と申しますのは、大船渡の港のちょうど入口の出っぱったところにありますが、この付近は非常に航行の難所でありまして、岩礁も多いし、潮流の関係が非常に複雑であるということからしまして、ここに灯台を設置してもらいたいという御趣旨であります。この点につきましても、海上保安庁としましては、御趣旨の次第よくわかりますので、三カ年計画に織り込むつもりであります。まだ予算要求の段階には至っておりませんが、できるだけすみやかに設置方の実現を期したい、こう考えております。  それから第三七号の五島の柏崎に灯台を設置してもらいたいという請願であります。この柏崎付近も、これまた非常に船の航路筋に当っておりまして、たくさんの船が付近を通りますし、またいわゆる航海の難所でありまして、年々きわめて数多くの船が遭難するような実情にございます。従って海上保安庁としまして、この柏崎灯台につきましてはすでに予算を取りまして、本年の三十年度中に竣工さしたいということで、目下工事を進めております。約百六十万円くらいの予算工事を始める段取りになっております。  それから八〇の三尾大島に灯台を設置してもらいたいという御請願であります。三尾大島と申しますのは、兵庫県の裏日本の海岸でありまして、浜坂の近くの三尾港という港の付近にある島でありますが、ここに灯台を作ってもらいたいという御趣旨でありますけれども、実はここも非常に船が多く通りますし、またいわゆる難所でありますが、ここの灯台につきましては、まだすぐに実施するという段階にはなっておりません。付近に余部という非常に大きな灯台がありまして、その付近にある三尾大島であります。従いまして、できるだけ近い将来に御趣旨に沿うように計画準備をいたしたい、こう考えております。  また九五の新潟海上保安部の出雲崎出張所を設置してもらいたいという請願であります。出雲崎と申しますのは、御承知のように柏崎と寺泊とを結ぶ中間にありますところの港であります。ここに船の遭難なんかに必要な警備、救難所の出張所を置いてもらいたいという御趣旨であります。この点につきましては、海上保安としまして、予算関係あるいは人員の関係等にかんがみまして、各地からこうした御要望があるわけであります。この出雲崎付近の問題としましても、その近くに直江津というところがございます。直江津を先にするか、出雲崎を先にするか、いろいろそうした準備の関係もございます。目下海上保安庁といたしまして、いろいろ検討中でございます。できるだけ御趣旨に沿うように努力いたしたい、こう考えております。  それから一一三の伊王島海区平瀬というところに立標の航路標識を置いてもらいたいという御趣旨請願であります。これは長崎県の西彼杵郡の伊王崎付近の暗礁であります。平常は海面下にある暗礁であります。暗礁が横たわっておりますし、船がたくさんその付近を通るということからみまして、非常ないわゆる難所ということになっておりまして、船の遭難も非常に多いわけであります。ここの暗礁の上に立標灯台の簡単なものを一つ作ってもらいたいという御趣旨請願であります。海上保安庁としまして、もとよりその必要を認めておるわけでありますが、何分いろいろの予算その他の関係もありますので、できるだけ近い将来に御趣旨に沿いますように極力努力をいたしたい、こう考えております。     —————————————
  11. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次に、航空関係日程第五五、第一二六の二件を議題といたします。当局の説明を求めます。
  12. 市川清美

    ○市川説明員 五五の御請願は、鹿児島国際空港開設促進に関する請願でありますが、趣旨は、鹿児島の地理的な状況から、すみやかに空港開設工事を実施せられたいという請願でございます。本飛行場は、航空路拡充の一環として、また将来におきまする南方諸地域との交通上の基地といたしましても重要性がありますので、これが整備に関する経費につきましては、来年度以降予算化するように目下準備をいたしております。  次の請願は、鹿児島県の種子島の町営高峰飛行場の拡張に関する請願でございます。請願の御趣旨は、離島に住むために交通上非常に不便である。従って町費を投じて小さい飛行場を作ったのでございますが、小さい飛行機ではあまり実用にならないので、これを中型機の飛行場にしたい。ついては国家がこれの拡充整備に関して補助をお願いしたい、こういう御趣旨でございます。航空局といたしましては、離島航路の寄航地として、その必要性を認めるのでございますが、まだ具体的な整備計画については検討中でございまして、将来これが実現について努力いたしたいと存じております。     —————————————
  13. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次は自動車関係日程第一〇、第一九及び第一一九の請願につきまして、当局の説明を求めます。
  14. 黒住忠行

    ○黒住説明員 自動車関係につきましては、九八号と二七六号がタクシー運賃料金に関する請願でございます。両件とも、すでに本年七月四日をもちまして、昨年来の東京のタクシー運賃問題に関する紛争は解決いたしましたので、請願の点はすでに解決済みでございます。  それから次は二一一八号の自動車損害賠償保障法案の一部修正に関する請願でございますが、本件は、すでにこの法案につきましては、御審議が終了いたしたのでありますが、本案の自動車損害賠償保障法案の第三十条におきましては、保険会社は、自動車運送または通運事業の振興をはかることを目的として組織する団体と、責任保険に関する代理店契約を締結すべき旨を標榜しております。政府といたしましても、本条の趣旨を達成いたしますために、適切な行政指導措置を講ずる手はずを整えておりますので、今回の第三十条によりましても十分に請願趣旨に沿い得るものと考えております。  次に四三八二号でございますが、これは農協等の共済事業についての請願でございますが、これも自動車損害賠償保障法案に関する修正請願でございます。本件につきましては、相互保険の方法につきまして、すみやかに検討をしたいと思っておりますが、その節、農協に関するものにつきましても、あわせて検討いたしたい、さように存じておる次第でございます。     —————————————
  15. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次に港湾整備の際に読み上げました請願一二一につきまして、海難救助の件について当局の補足説明を求めます。
  16. 紅村文雄

    ○紅村説明員 請願趣旨は、社団法人日本水難救済会は、明治二十二年に創立されて以来、救難事業に専心してきたが、戦後における国情の変遷、民心の推移によって、同会の経営は著しく困難をきわめながらも、身命を賭して救難を続けているが、救助出動費、救難施設整備費等多大な経済的負担にたえられぬ実情にあります。ついては水難救護法を改正して、官民協力による海難救助態勢を整備強化するための法律を制定して、人命の喪失を防止し、海上産業の発展と交通の安全を期したいという点にあると思われます。これに対しましては、現行の水難救護法は、制定が非常に古いので、実情に即しない面、あるいは不備な点があると思われますので、最近における海難事故頻発の実情にもかんがみまして、早急に現行制度の不備を是正し、一そう水難救助態勢を強化充実する必要があると考えております。そこで当省といたしましては、現行水難救助制度を抜本的に改善すべく、目下これにつきまして検討を進めておりますので、近く成案を得る見込みでございます。     —————————————
  17. 臼井莊一

    臼井委員長代理 次に、陸運関係の残りの新線建設及び電化促進に関する請願、国鉄のサービス改善等に関する請願及び戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関するものを一括して審議をいたします。御出席紹介議員山口丈太郎君より御説明を求めます。
  18. 山口丈太郎

    山口丈太郎君 まず新線建設の件に関しまして、請願いたしたいと存じますが、それは大糸線全通促進に関する請願、一六四号でございまして、請願者は、長野県北安曇郡北小谷村長武田星輝外十三名、紹介議員下平正一君でありますが、下平氏は、本日病気で入院をせられまして、私にかわって説明をしてくれとの依頼を受けましたので、説明をいたしたいと思います。  本請願要旨は、大糸線南部は松本駅から中土駅まで、北部は糸魚川駅から小滝駅までは、すでに開通して、地元民に非常な便利を与えておるのでございますが、なお中土駅から小滝駅間の線は未開通のままでありまして、これがためにこの地方は非常に不便を感じておるのでありまして、この鉄道線の持ちまする意味は、御承知のように裏日本と表日本をつなぐ、いわゆる日本海と太平洋岸をつなぐ最も重要な幹線の最短距離線に当るわけでございまして、これが開通によりまして、山林資源、地下資源の開発に貢献することはもちろんでございます。しかしながら目下のところ、この開通事業は施行中にありますけれども、促進を見ない事情にありますので、すみやかにこれを開通せしめられるようにお願いをしたいというのが、請願趣旨でございまして、これについて当局並びに各委員の絶大なる御協力を賜わりたいと思うのであります。  当局にお尋ねをいたしますが、本年度の新線建設予算は、政府提出によりますと二十五億、それに五億を加えて修正をいたしました結果、三十億の新線建設費を計上いたしたのでありまして、これは新線建設の費用の総額から見ますと、きわめて少額のものであって、なかなか各線にうまくこれを配分して、この請願趣旨に沿うような促進は困難であるかと思いますが、しかしそれにいたしましても、最近予算に伴う各線への配分がきまると聞いております。この大糸線につきましては、どういう措置をおとり下さいますか、一応この請願趣旨について、またその配分の点についても、もうすでにきまっておれば一つ御説明をお伺いしたいと思います。
  19. 田中倫治

    田中説明員 大糸線につきまして、今の御質問に対してお答えいたします。太糸線は、大正九年の第四十三議会で建設予算に計上されまして、工事いたしまして、戦争前は、中間の小滝と中土の間が残されたまま中止しておったのであります。この延長は十七キロ四分でございますが、十七キロ四分の間が中止しておったのであります。二十七年の第十三国会で再び開始されまして、目下工事中でございます。ただいまの御質問の通り、建設線に対する予算が、当初の目標よりはるかに下回った少額になったために、全体的に非常に速度を落されまして、大糸線につきましても、これと同じように非常に速度が鈍っているという状況でございます。しかし当初三十線出発したのでございますが、その中には七線ほど全済着手していない線もございますが、大糸線につきましては、着手線の中に入りまして、細々ながらも今続けているような状況でございます。ただいまも続行いたしておる状況でございますが、開業いたしますためには、まだ相当の額が要るのでありまして、これの配分につきましては、実は本日午後建設審議会の小委員会が持たれることになりまして、そこで審議されまして、配分が決定される予定でございます。なお小委員会の結果は、八月一日の本委員会に持ち出されまして、ここで正式の決定を見るわけでございますが、大糸線につきましては、開通と同時に、松本駅あるいは糸魚川駅、途中の駅の相当の改良を伴いますので、十分な改良ということは、すぐ実現ということにはなかなかむずかしいとは思いますが、乏しい予算の中で、できるだけ早く開通するように、当局としては考えておる次第でございます。
  20. 山口丈太郎

    山口丈太郎君 次に、新線ではございませんが、一件お願いをいたしたいと思います。それは国鉄加古川線滝野駅に快速列車の停車をしてもらいたいという請願でございまして、請願者は兵庫県加東郡滝野町議会議長山羽豊外二十九名の請願です。その紹介議員は私でございますが、ほかにも紹介議員はございます。請願者一同にかわりまして、御説明いたしたいと思います。この要旨は、一昨年来加古川線には季節的に快速列車をこの滝野駅に停車をいたしまして、非常にその土地の便宜に供せられまして、感謝をいたしておるのでございます。しかし一方考えてみますると、この駅は利用者が非常に多いだけではなく、また観光客は季節的なものではなくて、年間を通じて観光客及び通勤者が非常に多いのでありまして、ために常時この快速列車を停車できるようにお願いをしたい、こういうことでございます。もちろんこれにつきましても、常時快速列車を一列車停車させるということにつきましては、一面から見ますと、ただ単に停車をさせればそれでいいということでありますけれども、当局としてはそれに附帯していろいろの諸経費のかさむものでありまして、困難かとも存じますけれども、しかし一面から考えますると、この請願趣旨のように、私は単に観光等が季節的なものに終らないような事情にある。年間を通じて非常に重要な事業でありますし、かてて加えて通勤者がこの列車を利用いたしますることは、それ自体こういう大都市に来られまして、郊外の田園都市から大都市への通勤者をここに置きますことは、経済交流の面から見ましてもきわめて重要であり、地方産業に貢献するところもきわめて重要でありますので、従って交通機関としての使命は十分にこれによって果されると思います。そういたしますると、多少の諸経費等の困難を伴うことがありましても、ぜひともこれは請願趣旨に沿って一つ御配慮をいただきたい、こういうふうに考えるわけでありますので、御当局におきましてはどういうお考えでいらっしゃるか、この列車の常時停車の実現が有望であるのかどうか、一つ御説明願いたいと思います。
  21. 豊蔵亨

    ○豊蔵説明員 山口先生の御質問に対しまして御答弁をいたしますが、実はただいまお話の滝野駅には、一昨年以来、比較的あそこはあゆの名産地でございますので、六月から八月一ぱいまで三カ月間、快速列車を臨時停車させております。今年の快速列車の実績を、実はこのお話のありましたときに調べたのでございます。ところが私どもも非常に意外に思いましたほど、実際の乗降客が非常に少い。一例を申し上げますが、六月一日から六月十日までの十日間の累計でございますが、一番多く利用されたと思われる上りの四七〇二列車につきまして、乗車人員が十九名で、降車人員が八名、こういうような調査の数字が上って参りました。これは一日平均ではございません。一日から十日までの累計の実績でございます。従いましてこういう実績では、快速列車の性格からいたしまして、滝野駅にこの列車をとめるということにはかなり無理があるのではないかと、私どもはこの数字を見て実は考えておるわけでございます。それからこの快速列車以外の一般の列車の、加古川線の各駅の乗降人員を調べてみたのでございますが、滝野は五百四十三名、大体これと同じ程度の駅が、たとえば小野町の三百八十三名であるとか、あるいは加古川の入口の神野の五百七十六名であるとか、あるいは青野ヶ原の四百六十三名であるとか、大体滝野の駅の乗降人員に匹敵した、いわゆる快速列車がとまっていない駅がほかにも四つ五つございます。それらの均衡もあわせて考えなければなりませんので、何分にも現在のところこの程度の実績では、快速列車の性格として停車はちょっと困難であるということがいえると思います。私どももこの点につきましては、もう少し快速列車の乗降の実績を見ました上で、あらためてもう一ぺん検討し直したい、かように存じております。
  22. 山口丈太郎

    山口丈太郎君 今、実績の調査に基いて御答弁がございました。御承知のごとく私もその実績調査を否定するものではございません。しかし御承知のように、当地方は農村地帯を控えております田園都市でありますために、ちょうど六月一日から十日間というような季節は、季節的に見まして、同地方の交通機関を一番利用しない最悪のときに調査をなすっていると思われます。なぜかと申しますと、田園都市でありますために、五月の終りから一カ月、すなわち七月の十日ごろまでは、あの地方における農村の一番繁忙なときであります。従ってこういう時期は、交通機関として一年中で一番閑散なときであります。でありますから、これをもって一年間の平均の状況とは考えられないのでありますので、いま一度、そういった季節的条件等のあったこともお考え願って、再考をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。  次にもう一件お願いをいたしたいと思いますのは、地方鉄道軌道整備法に基く予算措置に関する請願でございまして、請願者は東京都港区芝高輪南町三十番地日本私鉄労働組合総連合会中央執行委員長藤田藤太郎でございます。これの要旨は、地方鉄道軌道、整備法を成立させていただいて、地方鉄道業に対する特別の補助及び補償に関する措置を講じて地方鉄道の整備をはかることにより、産業の発達及び民生の安定に寄与することを目的としているが、補助予算範囲内で行うことになっている関係上、せっかくの良法も僅少なる予算制約されて、ほとんど実益を生じていない実情にある。ついては、昭和三十年度において二十億円程度の予算措置を講ずるとともに、補助金交付についての調査を早急に実施されたいというのであります。この私鉄関係につきましては、まず予算措置についての請願で、二十億程度の予算措置をやってもらいたいというのでございますが、現在この地方鉄道軌道整備法に基く補助は、きわめて僅少であります。本年度予算によりますと、昨年は二千五百万円の予算を計上せられていたのでありますけれども、本年はそれを一割減といたしまして、二千二百万円程度となっております。一方私鉄は、国鉄と連帯運輸をいたしておるのでございますが、最近中小私鉄が、連帯運輸によって生じました国鉄への支払い分を滞納いたしまして、国鉄当局としてもこれが回収に困難をいたされておる実情に私はあると思うのであります。戦前は私鉄はどの会社も国鉄培養線としての公益性を確認いたしまして、この地方鉄道に対しましては、国家からそれぞれ補助をいたされまして、私鉄の発達に貢献をされておったのであります。でありますから、私鉄は勢い他の産業とは違いまして、利益を計上するといたしましても、一割以上の配当は制限せられまして、この私鉄の発達に力を与えておられましたが、それはシャウプ勧告によって一切禁止ということになりました。以来、私鉄は独自の立場で営業をすることになったのでありますが、この中小私鉄は今日のような経済状態におきまして、まずこれを従業員の給与その他の面から見ますると、給与ベースはわずか八千円ないし九千円というような、きわめて低位な驚くばかりの安い給与でございます。そして中小私鉄は、今日ではそのような低い給与で従業員を働かせておりましても、なおかつ今日の経済に即して営業することができないで、給与は二月以降遅配を来たしておるというような実情にあって、今まさに崩壊寸前のような企業であります。そのような企業でありまするけれども、私鉄との連帯によりまする国鉄のいわゆる滞納金を回収されるのは当然のことでございまして、ためにますます圧迫を加えられる実情にあるのでございます。こういうようなことでありますから、この現在たまっておりまする国鉄と私鉄との間における連帯運輸の滞納金は、こういうような私鉄の実情にもその原因があると思うのでありますが、国鉄当局として、これらの滞納金についてどういう処置をせられるか、そして運輸省としてはこの請願趣旨に基いて、さらにこのような実情にある私鉄の保護育成について、今後どういう処置をとっていかれるか、私はこの請願に基いてお伺いをいたしておきたいと思います。
  23. 原山亮三

    ○原山説明員 地方鉄道軌道整備法の運用問題につきましては、昨年度三月、二千二百五十万円で、非常に僅少ではございまするが、それぞれ同法に基く対象適格会社に対しまして、適正な配分をいたしたわけでございます。本請願趣旨にございます二十億円の問題につきましては、その算定の基礎につきまして若干疑問の点もございますが、二十億円という数字の基礎は、おそらくあらゆる私鉄につきまして、すべての欠損会社についての欠損額、及びあらゆる私鉄の新線関係の新線建設費の公定補助率をかけた額を、それぞれプラスして算定されたものではないかと想像するのでございますが、地方鉄道軌道整備法補助対象となりまする会社は、中小私鉄の中で欠損を継続し、施設が著しく老朽化しておる、しかも当該地方鉄道が他の代替輸送機関によって代替し得ないような会社、地方鉄道を補助対象としておるのでありまして、たまたま欠損が出たからといって、直ちにそれが地方鉄道軌道法に基く欠損補助対象会社となるというわけではないのでございまして、そういう点から考えまして、同様に新線関係におきましても、当該新線が国土総合開発計画の指定事業の一環としての鉄道である、あるいは北海道開発法に基く鉄道である、そういうふうな産業の維持振興のために、特に緊要なる新線というふうに限定されております関係上、われわれの方のそういう法律に当てはめて考えた場合において、必要とされる所要額が、現在の予算額よりももちろん相当上回る額とはなるのでございまするが、二十億円もの額になるとは考えられないと思うのでございます。ちなみに昨年度の二千二百五十万円を、同法に基く認定基準に当てはめまして、認定対象となった新線並びに欠損会社に対しまして配分いたしまして、その配分額が、法律上の必要とされる最高限度の額に対する比率を見ますると、大体約三割の額になっておりますので、現在認定されております会社の法律上の最高額を全額予算に計上する場合におきましては、約一億五千万円の額をもって足る、こういうふうな格好になっておるわけであります。なおこの地方鉄道軌道整備法の問題とは別箇に、中小私鉄が著しく困窮しておるというような現実は、先ほど山口先生のおっしゃった通りだと思うのでございまするが、そういう問題につきましては税制の問題あるいは融資の問題等におきまして、それぞれ運輸省として適切な処置を講じたいと考えておる次第でございます。  なお私鉄との連帯精算の問題でありまするが、これにつきましても全国的に中小私鉄が連帯精算額の滞納をやっておりまするので、それぞれにつきまして国鉄当局と全般的に相談の上、その中小私鉄の経営を一挙に危殆に瀕せしめるようなことのないような返済方法をもって、これを返済するというような方法につきましても、鋭意国鉄と相談したいと考えております。
  24. 山口丈太郎

    山口丈太郎君 非常に御親切な説明があったのでございますが、また私は地方行政委員会にもその税制の問題につきましては請願を取り次いで紹介しておりますので、その方面に請願をいたしたいと思っておりますが、運輸省としましては、私は今対象となっておりまする会社以外に、この私鉄整備法に基いて指定すべき会社はまだ多いのではないかと思います。実際にこれを私の知る範囲で、和歌山県の御坊鉄道というのにとりますと、この鉄道はわずかに三キロ幾らの鉄道でありまして、一里に満たない鉄道でございます。これがもし鉄道をやめましても、あすこにありまする紡績工場へ綿花を、また製品を出すことは容易であります。しかし自動車輸送をすることによって生産コストは、運賃がかさみますから、一割ないし一割五分の生産コスト高になる、そういうことでこの紡織会社は致命的な打撃になるというのであります。しかしこのような、たとい路線が短かくとも、きわめて重要な代替を容易にし得るものでありましても、そういうような全体的な産業経済に及ぼしまする影響というものは、きわめて甚大なものがあるのであります。従って今認定されておりまする以外に、さらにこの地方鉄道軌道整備法趣旨に沿うところの鉄道は、幾らでも私は中小鉄道の中にあげることができると思うのでありますけれども、これらに対して、本年度予算がさらに逆に一割の削減を見ておる。こういうことでは、よしんば請願に二十億という数字をあげておりますが、御指摘のようにこれには——その数字にはなるほど検討を要する問題もあろうと思いますけれども、実際にかんがみまして、こういう指摘し得るような鉄道は現存をしておるのであります。こういう点から少し格段の御努力をわずらわして、地方産業に貢献している鉄道、しかも代替し得る鉄道であるという理由がつくといたしましても、それは全体的に見れば、そのように産業に及ぼす影響はきわめて重大でありまして、それはひいては国全体の経済に対しましても非常に大きな関係を持つものでありまして、そこに私は交通機関の持つ公益性というものが認められるのだと思うのでありますから、どうか一つそういう点で、御当局においては十分なる措置を講ぜられるようにお願いをしたいと思うのであります。同時にまた今申しましたように、国鉄、私鉄の間における連帯運賃の滞納分についてでありますが、これは法規の示すところによれば、滞納金額というものがないのが当りまえであって、あることはむしろそれは違法なのであります。当然国鉄へ払うべき金ではなくて、国鉄の金であります。それを使っておるのでありますから、これは違法行為であります。けれどもそれを滞納せざるを得ない事情にありますのも、私はこういうような中小都市の現状だと思うのであります。従って附則の通り日歩四銭ですか六銭ですかの滞納利子を取られますということは、一カ月かかって十万や二十万しか収入がない、それで全額を払っても利子にも満たないというような実情にあるのでありまして、これでは全く一面からいいますと、悪くいえば国鉄が私鉄のそういう利子だけしかかせぐことができないということになると、これは全く高利貸し的なものの考えになるのです。そういう点についても一つ十分に注意をしていたたくなり何なり措置をしていただいて、ぜひとも返済はさせなければならぬと思いますが、それについては第一に利子の発生を極力何らかの形において低減せしめてもらえるように措置をしていただきたい。それでないと、ほんとうに請願者の言うように、他産業に比べて、今日七千円や八千円というような給料が二月以降も滞納してしまって払えないというような、そんな悲惨な産業は幾ら私鉄としてもないのじゃないか。そして一方におきましては、公益性ということだけでは、ほとんどそれらの基本権の、実際には他の産業のような請求はできないのが私鉄の実情であります。これらについて一つ格段の御努力をお願いいたして、この請願趣旨を生かしていただくようにお願いをしたいと思うのであります。委員長におかれても、この点ぜひともよろしくお願いをいたします。
  25. 臼井莊一

  26. 石坂繁

    石坂繁君 この請願は、国有鉄道未成線宝泉寺隈府間開通促進に関する請願でありますが、請願者は地元隈府町長中嶋幸雄君、その他の地元の町村長並びに熊本市長林田正治君から請願であります。この未成線は元森隈線、大分県の森と隈府の森隈線と申しておりまして、すでに昭和三年に鉄道敷設法別表第百十三号線といたしまして、第五十六帝国議会の協賛を経、続いて産業開発路線といたしまして、昭和十二年第七十帝国議会におきまして、宝泉寺——隈府間は議決せられまして、直ちに同十三年起工、十七年全通の予定をもって着工されたのであります。私どもも当時鉄道大臣にたびたび本線のことで陳情を申し上げたことがございます。しかるにその後宮原線、つまり第一工区の恵良——宝泉寺間は、昭和十二年六月二十七日に開通いたしまして、宮原——隈府間は大体土木工事だけはでき上っておったのでありまするが、太平洋戦争の結果それが中止になったのであります。その後さらに当局では努力されまして、たしか昨年の夏であったかと思いますが、宮原まではすでに開通になりました。ところでこの路線は、九州におきましても最優秀の未成線であります。請願書に付録として書類を添付いたしておきましたから、それをごらんを賜わりたいと思いますけれども、その数字によりまして大体申し上げますると、この地方に必要とする数量を控除いたしまして、移動性物資についてみましても、重量計数の物資年産十三万五千トン、容積計数の物資、木炭十三万俵、繭九万九千八百貫、人口十三万と、林産蓄積量五百八十万石、それに硫化鉄月産五千トン余の生産を見るところでありまして、これに他の雑貨な合算いたしますると、十トン車年二万両——これは硫化鉄を含みません計算でありますが、それだけの貨車数と、人口十三万人の幾%かの客車を要するという推定になっておるのでございます。これに他からの輸入物資を加算いたしますると、二十三万四千トンに達するという推定でございまして、昭和二十五年度の熊本鉄道管理局管内運輸実績の十七・七%に相当するような数量を示しておるのであます。きわめて有利な路線と私ども考えております。なおこの地方は阿蘇、菊地を結ぶ観光路線といたしましても実にいい支線でありまするし、地元隈府は御承知の通りに歴代菊地家の居城の跡で拠り、歴史的に申しましても有名なところであります。ところで最近、昨年でありますが、ここに温泉を掘り当てまして、現在では非常に町も活気づいておるような状況でございます。しかるに一面隈府——熊本間には御承知の元の菊地鉄道、現在では熊木電鉄と申しておりまするが、約二十五キロ、九州本線熊本間を結ぶ電車が開通いたしておりますが、この宝泉寺——隈府間の鉄道が未成線でありますためには、実はこの地方が袋小路に放置されておるという状況であります。右申し上げましたような経過と実情である線でありますから、ぜひこの請願委員各位の格別の御高配によりまして、御採択を賜わりたいと存じます。なおこの際当局の御意見を承わりたいと思います。
  27. 田中倫治

    田中説明員 おっしゃるごとく非常に有意義な線でございますが、経過地はおおむね山間地区に属しておりまして、特に県界の峰脈には、相当長大の隧道も予想せられておりますし、この前後も非常に地形が急峡のために、橋梁、隧道の連続でありまして、工事は相当困難が予想されるのであります。しかしながら非常に有意義な線でございますので、研究してみたいと思いますが、先ほど大糸線につきまして御説明したように、ただいま着工している路線につきましてさえも、その進行が非常に遅々たるものでございまして、未着手の線を早急にやるということについては、予算上許しますれば相当促進しますが、今の年々三十億程度の建設費では、こういうふうな非常に重要な路線であるにもかかわらず、なかなか早急に着工している路線も進行しないというふうな状況でございますので、当局といたしましても、建設費の増額その他につきましては、諸先生の御援助を得まして、増額ということも努力いたしますと同時に、かかる有意義な線は一日も早くできるように私たちも努力したいというふうに考えております。ただ早急にすぐ実施ということについては、なかなか困難な問題じゃないかと思います。
  28. 石坂繁

    石坂繁君 これは地元は非常に熱意を持ってお願いいたしております。先ほど申し上げましたように、私どもは昭和十五年よりたびたび地元民と一緒に鉄道省にも陳情等をいたしております。一面熊本——隈府間は電車は通ずる。しかも大分の方から宮原までは着くので、中間だけが取り残されておるような状態でありまして、事情は当局もよくおわかりのようでございますけれども、ただいまの結論は、実は伺いまして私も大へん失望いたしているような状況であります。どうぞ事情を十分お考えの上、当局におかれましても、格段の御熱意と御配慮をお願いしたいと思います。
  29. 臼井莊一

    臼井委員長代理 委員長から当局にお伺いいたしますが、十二号の志布志線谷之口駅の駅員無配置計画取止に関する請願につきまして、御説明をいただきたいと思います。
  30. 豊蔵亨

    ○豊蔵説明員 志布志線は、宮崎県と鹿児島県にまたがる線でございますが、この志布志線の谷之口駅は、昭和二十二年に新設された駅でございますが、その後の利用状況を見ますと、昭和二十八年度の一日平均の旅客の乗降人員が百六十八名でございます。手小荷物発着個数は一個にも満ちませんで、〇・四個というふうに、非常に取扱いの利用数が少いものであります。従いましてここには気動車が現在五両配置されて運行いたしておりますが、この気動車につきましては、今後も気動車の配置両数をある程度増加いたしまして、全面的に列車を気動車に置きかえるというような計画も進んでおります。従いましてそういう場合にいわゆる新しく要員を増加いたしませんで、現存の人員の中からやりくりをして、新しく増加いたします気動車の運転の要員を確保しようという経営合理化の一環から、非常に取扱いの数量が少うございますので、ことしの四月一日から旅客だけを取り扱う駅員無配置としたのであります。なお列車の乗務員は車掌が客扱いをいたしますので、旅客そのものにつきましては、一般の乗降人員が非常に少い点とあわせまして、さして御不便はおかけしておることはなかろうかと思っております。なお駅間の距離も、隣りの榎原もしくは南郷間は三キロないし四キロ程度でございますし、道路の状況も非常によろしいのでございます。バスの運行もかなりございますので、こういう点からいたしまして、国有鉄道の経営合理化のために、あわせて将来の計画の面から見まして、こういう措置をとった次第でございます。この点につきましては御了承をいただきたい、こう思っておる次第でございます。
  31. 臼井莊一

    臼井委員長代理 懇談会において協議いたしたいと存じますので、暫時休憩いたします。    午後零時二十一分休憩      ————◇—————    午後零時二十七分開議
  32. 臼井莊一

    臼井委員長代理 休憩前に引き続き開会いたします。  本日の請願日程中、第一ないし第九、第一一ないし第一八、第二〇ないし第三四、第三七、第三八、第四九、第五〇、第五二、第五四ないし第五六、第六〇ないし第六三、第六五ないし第七三、第七五ないし第八六、第八八ないし第一〇一、第一〇三ないし第一一三、第一一五ないし第一一八、第一二〇ないし第一三〇の各請願は、採択の上内閣に送付し、第三五、第三六、第三九ないし第四八、第五一、第五三、第五七ないし第五九、第七四、第八七、第一〇二、第一一四の各請願は、いずれも議院の議決を要しないものと議決し、これを本委員会に報告いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  33. 臼井莊一

    臼井委員長代理 御異議ないようでありますので、さよう決定いたしました。本日はこれにて散会いたします。   午後零時二十九分散会