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1955-07-28 第22回国会 衆議院 運輸委員会 第34号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和三十年七月二十八日(木曜日)     午後二時十二分開議  出席委員    委員長 原 健三郎君    理事 有田 喜一君 理事 臼井 莊一君    理事 木村 俊夫君 理事 山本 友一君    理事 青野 武一君 理事 大西 正道君       上林榮吉君    堀内 一雄君       眞鍋 儀十君    伊藤 郷一君       關谷 勝利君    徳安 實藏君       山口丈太郎君    池田 禎治君       竹谷源太郎君  出席政府委員         運 輸 技 官         (船舶局長)  山下 正雄君  委員外出席者         専  門  員 志鎌 一之君     ――――――――――――― 七月二十三日  委員竹谷源太郎辞任につき、その補欠として  今村等君が議長指名委員選任された。 同月二十五日  委員櫻井奎夫君及び古屋貞雄辞任につき、そ  の補欠として井岡大治君及び正木清君が議長の  指名委員選任された。 同月二十六日  委員徳安實藏君、今村等君及び木下哲辞任に  つき、その補欠として益谷秀次君、竹谷源太郎  君及び大西正道君が議長指名委員選任さ  れた。 同月二十七日  委員有田喜一辞任につき、その補欠として長  井源君が議長指名委員選任された。 同日  委員長井源辞任につき、その補欠として有田  喜一君が議長指名委員選任された。 同月二十八日  委員楯兼次郎君、上林榮吉君及び益谷秀次君  辞任につき、その補欠として栗原俊夫君、大村  清一君及び徳安實藏君が議長指名委員に選  任された。 同日  理事有田喜一君及び大西正道委員辞任につき、  その補欠として有田喜一君及び大西正道君が理  事に当選した。     ――――――――――――― 七月二十二日  自動車損害賠償保障法案の一部修正に関する請  願(上林榮吉紹介)(第四三八二号)  勇足駅、上士幌駅間に国営自動車運輸開始の請  願(本名武紹介)(第四四五五号)  海難救助強化に関する請願有田喜一紹介)  (第四四五六号) 同月二十五日  京都米原間電車化促進請願小林郁君紹  介)(第四五〇七号)  野岩羽線会津滝原今市間の鉄道敷設促進に関  する請願高瀬傳紹介)(第四五〇八号)  大糸線並び白新線全通促進に関する請願(田  中彰治紹介)(第四五〇九号)  新潟海岸欠壊防止に関する請願臼井莊一君紹  介)(第四五一〇号)  町営高峯飛行場拡張に関する請願床次徳二君  紹介)(第四五五〇号)  蒲田乗降口増設請願宇都宮徳馬紹介)  (第四五五一号)  国分拡張請願中馬辰猪紹介)(第四五  六八号)  同(池田清志紹介)(第四五六九号) 同月二十六日  国有鉄道未成線宝泉寺隈府間開通促進に関す  る請願石坂繁紹介)(第四六一八号) の審査を本委員会に付託された。 同日  四国循環鉄道早期実現に関する陳情書  (第四三二号)  民間航空徳島飛行場設置陳情書  (第四六三号)  四国循環鉄道土海岸線敷設促進に関する陳情  書(第四六四  号)  紀勢線全通促進に関する陳情書  (第四九三号)  大津測候所設置陳情書  (第四九四号)  神戸始発東海道線特急運転に関する陳情書  (第四九五号) を本委員会に送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  理事の互選  閉会審査申出に関する件  小委員及び小委員長補欠選任  請願審査小委員長より報告聴取  海運に関する件  請 願   一 十島村産の鉄道用枕木買上げ増量に関す    る請願床次徳二紹介)(第四号)   二 全国避難港の整備促進に関する請願(北    れい吉紹介)(第九号)   三 三陸鉄道敷設工事前谷地起点より着工    の請願村松久義紹介)(第二〇号)   四 宮下、川口間の鉄道開通促進等に関する    請願八田貞義紹介)(第二六号)   五 焼尻港築設に関する請願森三樹二君紹    介)(第六一号)   六 焼尻島灯台ロータリビーコン器設置の    請願森三樹二君紹介)(第六二号)   七 塩釜修築に関する請願愛知揆一君紹    介)(第八三号)   八 同(竹谷源太郎君外四名紹介)(第八四    号)   九 全国避難港の整備促進に関する請願(椎    名隆君紹介)(第八五号)   一〇 タクシー運賃料金改訂に関する請願    (中居英太郎紹介)(第九八号)   一一 港湾整備費増額等に関する請願關谷    勝利紹介)(第一一七号)   一二 志布志線谷之口駅の駅員無配置計画取    止に関する請願伊東岩男紹介)(第一    一八号)   二二 長良町国鉄踏切存続に関する請願(河    野金昇紹介)(第一三四号)   一四 塩釜修築に関する請願保科善四郎    君外二名紹介)(第一三五号)   一五 大糸線全通促進に関する請願下平正    一君紹介)(第一六四号)   一六 日豊線急行列車西鹿児島駅まで延長    の請願上林榮吉紹介)(第一八四    号)   一七 東北本線大宮、仙台間の電化促進に関    する請願高瀬傳紹介)(第二二〇号)   一八 港湾整備予算増額等に関する請願(小    西寅松紹介)(第二二一号)   一九 タクシー運賃料金改訂反対に関する    請願岡崎英城紹介)(第二七六号)   二〇 定点気象観測業務再開に関する請願(    原健三郎紹介)(第三〇四号)   二一 吹田、八尾間に国営自動車運輸開始の    請願淺香忠雄君外二名紹介)(第三九〇    号)   二二 大糸線全通促進に関する請願下平正    一君紹介)(第四五一号)   二三 大糸線全通促進に関する請願植原悦    二郎君紹介)(第四八一号)   二四 同(下平正一紹介)(第五五八号)   二五 日豊線急行列車西鹿児島駅まで延長    の請願池田清志紹介)(第五一五号)   二六 急行たかちほ号を鹿児島市まで延長の    請願池田清志紹介)(第五一六号)   二七 碁石崎燈台設置等に関する請願(小    澤佐重喜紹介)(第五二六号)   二八 能登線敷設促進に関する請願南好雄    君外四名紹介)(第五三三号)   二九 大糸線全通促進に関する請願田中彰    治君紹介)(第五八二号)   三〇 同(塚田十一郎紹介)(第五八三    号)   三一 香住町に気象測候所設置請願有田    喜一紹介)(第七〇四号)   三二 国営自動車運転区間延長に関する請    願(山口好一紹介)(第七三八号)   三三 二俣佐久間線敷設請願太田正孝君    紹介)(第七七八号)   三四 国営自動車中馬線運転区間名古屋    駅まで延長請願早稻田柳右エ門君紹    介)(第七七九号)   三五 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願中村時雄紹介)(第八一一号)   三六 同(木村俊夫君紹介)(第八四三号)   三七 柏崎燈台設置に関する請願石橋政嗣    君紹介)(第九〇五号)   三八 山元町、角田町間に国営自動車運輸開    始の請願愛知揆一君紹介)(第九〇九    号)   三九 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願福田昌子紹介)(第九四三号)   四〇 同(平野三郎紹介)(第一〇二三    号)   四一 同(熊谷憲一紹介)(第一〇二四    号)   四二 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願助川良平紹介)(第一〇六二号)   四三 同(古井喜實紹介)(第一〇六三    号)   四四 同(亀山孝一紹介)(第一〇六四    号)   四五 同(上林榮吉紹介)(第一〇六五    号)   四六 同(中川俊思君紹介)(第一〇六六    号)   四七 同(有馬英治紹介)(第一一一一    号)   四八 同(首藤新八紹介)(第一一一二    号)   四九 長井線十一及び十四列車を荒砥駅まで    延長運転に関する請願原健三郎紹介)    (第一一一三号)   五〇 成田駅、蚕桑駅間に停留所設置請願    (原健三郎紹介)(第一一一四号)   五一 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願岡崎英城紹介)(第一二八九号)   五二 国鉄大井駅東口廃止反対に関する請    願(山口好一君外一名紹介)(第一二九〇    号)   五三 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願野依秀市紹介)(第一三九七号)   五四 一戸、荒沢間の鉄道敷設促進に関する    請願田子一民紹介)(第一五二九号)   五五 鹿児島国際空港開設促進に関する請願    (中馬辰猪紹介)(第一六五七号)   五六 戸井線敷設促進に関する請願田中正    巳君紹介)(第一六五八号)   五七 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願亘四郎紹介)(第一七八六号)   五八 同(高村坂彦君紹介)(第一七八七    号)   五九 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願今澄勇紹介)(第一八六五号)   六〇 鍛冶屋、梁瀬間の鉄道敷設促進に関す    る請願堀川恭平紹介)(第一八六六号)   六一 西唐津駅、呼子町間の鉄道敷設促進に    関する請願保利茂紹介)(第二〇四七号)   六二 国鉄加古川線滝野駅に快速列車停車の    請願(田中武夫君紹介)(第二一〇一号)   六三 同(山口丈太郎紹介)(第二一三六号)   六四 自動車損害賠償保障法案の一部修正に    関する請願小澤佐重喜紹介)(第二一    一八号)   六五 国鉄加古川線滝野駅に快速列車停車の    請願渡海元三郎紹介)(第二一八七号)   六六 日南鉄道敷設促進に関する請願(伊東    岩男紹介)(第二二四八号)   六七 伊那、茅野間国営自動車運輸区間を    上諏訪まで延長請願吉川久衛紹介)    (第二二四九号)   六八 国鉄飯田線災害防止に関する請願外    一件(原健三郎紹介)(第二二八三号)   六九 同(中島巖紹介)(第二二八四号)   七〇 同(正木清紹介)(第二二八五号)   七一 同(長谷川保紹介)(第二二八六    号)   七二 平戸瀬戸海難防止工事施行に関する請    願(北村徳太郎紹介)(第二二八九号)   七三 米ノ津港防波堤築設に関する請願(池    田清志紹介)(第二二九二号)   七四 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願早川崇紹介)(第二三三二号)   七五 大糸線全通促進に関する請願松平忠    久君紹介)(第二三三三号)   七六 地方鉄道軌道整備法に基く予算措置に    関する請願山口丈太郎紹介)(第二四    〇六号)   七七 大糸線全通促進に関する請願西村彰    一君紹介)(第二四七五号)   七八 国鉄飯田線災害防止に関する請願(    中島巖紹介)(第二五一一号)   七九 大森駅西側のガード拡張に関する請願    (松岡駒吉紹介)(第二五四七号)   八〇 三尾大島灯台設置に関する請願(有    田喜一紹介)(第二五四八号)   八一 杞柳並びに杞柳製品鉄道等級運賃引    下げに関する請願有田喜一紹介)(第    二五四九号)   八二 大糸線全通促進に関する請願原茂君    紹介)(第二五五〇号)   八三 甲府長野間の電化促進に関する請願    (松平忠久紹介)(第二五五一号)   八四 同(原茂紹介)(第二五五二号)   八五 同(小坂善太郎紹介)(第二五五三    号)   八六 国鉄川崎改築に関する請願野田武    夫君紹介)(第二六〇六号)   八七 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する    請願周東英雄紹介)(第二七二二号)   八八 宮田、原町両駅間等鉄道敷設請願    (淵上房太郎紹介)(第二七二三号)   八九 甲府長野間の電化促進に関する請願    (下平正一紹介)(第二八六二号)   九〇 大糸線全通促進に関する請願下平正    一君紹介)(第二八六三号)   九一 甲府長野間の電化促進に関する請願    (宮澤胤勇紹介)(第二九九三号)   九二 雫石、生保内間の鉄道敷設促進に関す    る請願(山本猛夫君紹介)(第二九九四    号)   九三 宮之城線にデイゼルカー運    転の請願池田清志紹介)(第二九九五    号)   九四 肥薩線及び山野線デイゼルカー運転    等の請願池田清志紹介)(第二九九六    号)   九五 新潟海上保安部出雲崎出張所設置の請    願(三宅正一紹介)(第三〇八二号)   九六 白棚鉄道開通促進に関する請願(粟山    博君紹介)(第三一四四号)   九七 山野線デイゼルカー運転請願(池    田清志紹介)(第三一九三号)   九八 中央本線名古屋、中津川間の複線電化    に関する請願早稻田柳右エ門紹介)(    第三一九四号)   九九 福岡県下国鉄主要路線電化促進に関    する請願池田禎治君外三名紹介)(第三    四〇三号)   一〇〇 肥薩線隼人、吉松間に気動車増発に    関する請願池田清志紹介)(第三四〇    四号)   一〇一 新潟海岸欠壊防止に関する請願(櫻    井奎夫君外二名紹介)(第三四〇八号)   一〇二 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関す    る請願神田博紹介)(第三六〇二号)   一〇三 焼津新駅並びに駅北口設置請願(    西村直己紹介)(第三六〇三号)   一〇四 同(神田博紹介)(第三六〇四    号)   一〇五 上越西線直江津、越後湯沢間の鉄道    敷設促進に関する請願内藤友明紹介)    (第三六四八号)   一〇六 五島及び壱岐対馬航路国営に関す    る請願石橋政嗣君紹介)(第三八三三    号)   一〇七 東海道線電化を岡山まで延長請願    (亀山孝一紹介)(第四一三九号)   一〇八 五島及び壱岐対馬航路国営に関す    る請願綱島正興君外七名紹介)(第四二    一六号)   一〇九 品鶴線客車運転に関する請願(宇    都宮徳馬紹介)(第四二一七号)   一一〇 日南鉄道敷設促進に関する請願(伊    東岩男紹介)(第四二五八号)   一一一 国鉄熱海改築に関する請願畠山    鶴吉紹介)(第四二九一号)   一一二 熱海港修築工事促進に関する請願(    畠山鶴吉紹介)(第四二九二号)   一一三 伊王島海区平瀬航路標識設置請願    (田口長治郎紹介)(第四三三一号)   一一四 戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関す    る請願大野伴睦紹介)(第四三六二    号)   一一五 江川崎村、窪川町間の鉄道敷設促進    に関する請願關谷勝利紹介)(第四三    六三号)   一一六 弥彦線踏切警手廃止中止等に関す    る請願(稻村隆一君紹介)(第四三六四    号)   一一七 若江本線国営自動車運転区間を大    津市まで延長請願草野一郎平紹介)    (第四三六五号)   一一八 大津測候所設置請願草野一郎平    君紹介)(第四三六六号)   一一九 自動車損害賠償保障法案の一部修正    に関する請願上林榮吉紹介)(第四    三八二号)   一二〇 勇足駅、上士幌駅間に国営自動車運    輸開始の請願本名武紹介)(第四四五    五号)   一二一 海難救助強化に関する請願有田喜    一君紹介)(第四四五六号)   一二二 京都米原間電車化促進請願(小    林郁君紹介)(第四五〇七号)   一二三 野岩羽線会津滝原今市間の鉄道敷    設促進に関する請願高瀬傳紹介)(第    四五〇八号)   一二四 大糸線並び白新線全通促進に関す    る請願田中彰治紹介)(第四五〇九    号)   一二五 新潟海岸欠壊防止に関する請願(臼    井莊一君紹介)(第四五一〇号)   一二六 町営高峯飛行場拡張に関する請願(    床次徳二紹介)(第四五五〇号)   一二七 蒲田乗降口増設請願宇都宮徳    馬君紹介)(第四五五一号)   一二八 国分拡張請願中馬辰猪君紹    介)(第四五六八号)   一二九 同(池田清志紹介)(第四五六九    号)   一三〇 国有鉄道未成線宝泉寺隈府間開通    促進に関する請願石坂繁紹介)(第四    六一六号)     ―――――――――――――
  2. 原健三郎

    原委員長 ただいまより運輸委員会を開会いたします。  最初にお諮りいたします。会期の終了も間近でありますので、この際閉会中も本委員会が運営できますよう、一、陸運特に日本国有鉄道経営合理化に関する件、一、船舶港湾に関する件、一、観光に関する件、一、空運事業に関する件を議長に申し入れたいと存じますが、御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 原健三郎

    原委員長 御異議がなければさよう決します。  なお閉会中におきまして委員派遣を必要とする場合は、その承認申請等手続委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 原健三郎

    原委員長 御異議がなければさように決定いたします。  なお閉会中におきましても、小委員会存続して開会することができるようにするとともに、委員異動等に伴う理事、小委員、小委員長補欠選任等につきましては、委員長に御一任いただきたいと思いますが、御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  5. 原健三郎

    原委員長 それではさよう決定いたします。     —————————————
  6. 原健三郎

    原委員長 これより請願審査を行いますが、この際請願審査小委員長より小委員会経過並びに結果の報告つて発言を求められておりますので、これを許します。臼井君。
  7. 臼井莊一

    臼井委員 ただいま議題となりました請願案件につき、請願審査小委員会における審査経過並びに結果を御報告申し上げます。  本月二十五日までに本委員会に付託になりました請願の総数は百三十件でありまして、これらにつき本二十八日紹介議員の説明、運輸当局より意見を徴する等、慎重に審査いたしたのでありますが、これを鉄道新線建設関係鉄道電化関係国鉄サービス改善に関するもの、国営自動車関係港湾関係海運関係海上保安関係航空関係及び気象関係に大別して申し上げたいと存じます。  鉄道新線建設に関する請願は二十八件でありまして、いずれも地方交通の利便、資源の開発、産業の振興及び輸送経路の短縮をはかる等のため、必要な路線建設または完成されたいというのでありまして、未成線または工事着手決定線についてのもの二十一件、予定線についてのもの三件、予定線に該当しないもの四件であります。  鉄道電化関係は十件でありまして、石炭の節約により国鉄経営合理化をはかるとともに、輸送力を増強し、産業の伸展、旅客輸送混雑緩和をはかる等のため、主要幹線電化既電化区間延長都市周辺電車化等をすみやかに実施されたいというのであります。  サービス改善に関するものは二十五件でありまして、急行列車または快速列車運転開始、または延長列車増発等輸送改善を要望するもの七件、地方線区にディーゼル・カーの運転を要望するもの四件、駅または停留所設置、駅の改築拡張乗降口の新設または廃止反対等十二件、踏切施設存続または改善等を要望するもの二件であります。  右のほか飯田線災害防止に関するもの五件、貨物運賃の軽減を要望するもの一件、まくら木に関するもの一件があります。  国営自動車関係は七件でありまして、いずれも地方交通に便するため、国営自動車運転開始または運転区間延長を要望するものであります。  地方鉄道軌道関係は一件でありまして、地方鉄道軌道整備法による予算措置に関するものであります。  次に港湾関係は十三件でありまして、港湾の築設、港湾施設整備拡充及び港湾整備費増額を要望するもの等が十件、海岸欠壊防止を要望するもの二件、暗礁除去を要望するもの一件であります。  海運関係は二件でありまして、いずれも航路国営化を要望しているのであります。  海上保安関係は七件でありまして、そのうち燈台設置を要望するもの四件、燈台施設整備海上保安部出張所設置海難救助強化等各一件でありまして、いずれも船舶航行の安全の確保を要望するものであります。  航空関係は二件でありますが、そのうち一件は国際空港開設を要望するものでありまして、他の一件は飛行場拡張を要望するものであります。  最後に、気象関係は三件でありまして、うち定点観測復活を要望するもの一件、測候所設置を望むものが二件、これらはいずれも気象災害防止、軽減することを趣旨とするものであります。  以上百五件の請願趣旨は、わが国における運輸交通の現状より見て、おおむね適切妥当な要望でありますから、政府及び国鉄においてその趣旨に沿うよう善処すべきものと考える次第であります。  よって小委員会といたしましては、本日の請願日程第一ないし九、第一一ないし一八、第二〇ないし三四、第三七、第三八、第四九、第五〇、第五二、第五四ないし五六、第六〇ないし六三、第六五ないし七三、第七五ないし八六、第八八ないし一〇一、第一〇三ないし一一三、第一一五ないし一一八、第一二〇ないし一三〇の各請願は、いずれも採決の上内閣に送付すべきものと議決した次第であります。  なお、戦傷病者国鉄無賃乗車復活に関する請願が二十一件ありますが、本件については七月十八日衆法第五七号をもって、戦傷病者等日本国有鉄道無賃乗車等に関する法律案が提出され、十九日本院を通過、参議院において審議中でありまして、請願趣旨はおおむね達せられたと認められるのであります。  よって日程第三五、第三六、第三九ないし四八、第五一、第五三、第五七ないし五九、第七四、第八七、第一〇二及び第一一四は、いずれも議決を要しないものと決した次第であります。  以上御報告申し上げます。
  8. 原健三郎

    原委員長 ただいまの小委員長報告の通り決するに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  9. 原健三郎

    原委員長 それではさように決します。  なおお諮りいたします。ただいま議決いたしました各請願報告書作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 原健三郎

    原委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたします。     —————————————
  11. 原健三郎

    原委員長 お諮りいたすことがあります。理事でありました大西正道君が去る二十一日、有田喜一君が昨二十七日それぞれ委員辞任せられ、理事が二名欠員になっておりまするので、この際その補欠選任を行いたいと存じますが、選挙の手続を省略して委員長より指名するに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  12. 原健三郎

    原委員長 それでは大西正道君、有田喜一君を指名いたします。     —————————————
  13. 原健三郎

    原委員長 続いてお諮りいたします。観光に関する小委員でありました畠山鶴吉君、大西正道君、濱野清吾君、堀内一雄君、栗原俊夫君がそれぞれ委員辞任せられ、再び本委員となられましたが、小委員が五名並びに小委員長欠員となっておりますので、これが補欠選任を行わねばなりませんが、この際委員長において指名するに御異議はございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  14. 原健三郎

    原委員長 それでは     畠山鶴吉君 大西正道君     濱野清吾君 堀内一雄君     栗原俊夫君を小委員に、畠山鶴吉君を小委員長指名いたします。     —————————————
  15. 原健三郎

    原委員長 この際海運について調査を進めます。徳安實藏君。
  16. 徳安實藏

    徳安委員 きわめて簡単に伺いますが、フィリピンの沈船の引き揚げに関しまして、運輸省が関係しておられる大体の模様をお聞かせ願いたいと思います。
  17. 山下正雄

    ○山下政府委員 フィリピンの船の引き揚げに関しましては、御承知の通り中間賠償でございまして、御承知のようにマニラ地区とセブ地区の船を政府が責任をもって、沈船を引き揚げるというような格好になっております。その実際の引き揚げの作業につきましては、民間の業者を七つのグループに分けまして入札を行いまして、そうして七つの業者の責任において沈船の引き揚げを契約しておるという格好になっております。それで引き揚げましたものはこれをフィリピン政府に納めるというような格好になっております。運輸省としましては従来からそういうサルベージ業者の監督をいたしております関係上、フィリピンのサルベージに従事します業者の作業の指導、またはそのほかのいろいろの作業上のことにつきましてのアドヴァイスもいたします。また計画もするというような仕事をいたしております。
  18. 徳安實藏

    徳安委員 この契約は運輸省がやっておるですか。
  19. 山下正雄

    ○山下政府委員 契約の担当者は運輸省であります。
  20. 徳安實藏

    徳安委員 それで最近契約されましたものの内容をお知らせ願えませんか。
  21. 山下正雄

    ○山下政府委員 この解体の計画につきましては、地区をABCDEFGという七つの地区に分けまして、そうして解体の作業を計画いたしまして、各地区につきまして入札を行いました。それで当初の請負金額としましては総額が二十八億九千三百八十二万二千円というような金額でございましたが、フィリピンからもっと値引きをしろというような要求もございまして、この作業の計画の内容を一部若干変更いたしまして、結局二十三億四千三百九十二万二千六百十一円というような請負の総額に決定いたしました。そのうち今回本年度分の仕事といたしましては二十三億四千三百九十二万二千六百十一円のうち、十三億五千八百九十一万二千六百八円という仕事をやることになっております。そしてこの契約は七月の十一日に正式に業者と契約をいたしました。
  22. 徳安實藏

    徳安委員 その契約されましたのは、どこの会社とどういうような契約をしたということはわかりませんか。
  23. 山下正雄

    ○山下政府委員 わかっております。Aの地区でございますが、Aの地区の解艇の請負金額は三十年度分でございません。三十二年度分まで含んでおりますが、三億八千九百六十三万八千五百五十七円でございまして、宮地サルベージに契約をいたしております。それからそれの本年の分といたしまして二億二千六百六十九万一千七百十二円でございます。  それからBの地区といたしまして、解艇の請負金額が五億四千百七十万三千九百十円でございまして、これは日本サルベージと契約をいたしております。本年の分といたしましては、このうち二億六千八百四十六万八千四百五十八円というふうに契約いたしております。  それからCの地区につきましては、解艇の請負金額が二億六千二百二十二万七千二百六円、これを飯野重工業に契約をいたしております。本年の分といたしまして、一億六千九百十一万三百二十五円という金額になっております。それからDの地区といたしましては、解艇の請負金額が三億四百十二万九千七百二十八円でございまして、株式会社岡田組と契約をいたしております。本年の分といたしましては一億五千八百九十六万八千六百九円という金額でございます。  Eの地区におきましては、解艇の請負金額が四億八千百三十万三千四百円でございまして、これを株式会社呉造船所と契約をいたしております。その本年の分といたしまして三億三千百八十一万五百六十四円でございます。  それからFの地区といたしまして、解艇の請負金額が一億九千九百二十三万三千七百六十円でございまして、甘粕産業株式会社と契約をいたしております。本年の分といたしましては八千百七十八万五千四百五十八円でございます。  それからGの地区といたしましては、解艇の請負金額が一億六千五百六十八万六千五十円、これは東洋海事工業と契約をいたしております。そのうち本年の分といたしまして一億二千二百七万七千四百八十二円という内訳になっております。
  24. 徳安實藏

    徳安委員 その引き揚げに対して引き舟が要るそうでありますが、この引き舟は契約した各会社が雇うのだそうですけれども、これは最近うわさによりますと、何か日本の船でなしに、外国船を利用しておるという話でありますが、それは事実でありますか。
  25. 山下正雄

    ○山下政府委員 一件だけそういう例がございます。
  26. 徳安實藏

    徳安委員 それはどこでしょうか。
  27. 山下正雄

    ○山下政府委員 御説明申し上げます。甘粕産業と宮地サルベージ会社が引き舟を回航する場合に、いろいろ国内の引き舟を当ってみましたけれども、交渉がうまく成立しませんので、パン・アメリカ号という、総トン数六百トン、馬力千八百馬力、所有者はニューヨークの銀行でございます。シナ人の方という人がこの運航者の代表でございますが、そういう船を契約いたしまして、この甘粕産業と宮地サルベージの引き舟を引っぱっていくというような契約をいたしたわけであります。と申しますのは、現在台風のシーズンを控えまして、しかも作業が相当急を要するというような関係上、こういう引き舟の専門の船を利用した方が回航上非常に便利じゃないかというような関係と、もう一つは引き舟の契約が非常に割安であったというような関係上、甘粕産業と宮地サルベージはこのパン・アメリカ号を利用したという格好になっております。
  28. 徳安實藏

    徳安委員 今お話を聞いてわかったのですが、結局一千万円に近い金を中国の商人に持っていかれることになるわけであります。まことに残念なことでありますが、しかしいろいろ事情があってそのようになったと思います。今後できることならやはり日本国民の持っている船でできるだけ利用していただくように、運輸省でも指導していただきたい、これが私どもの念願です。御所見を伺いたい。
  29. 山下正雄

    ○山下政府委員 今回の例は、先ほど申しましたように一ぺんに多くの引き舟を引っぱっていくというような関係上、なかなか引き舟がなかったということもあります。それからまた価格が非常に割安であったという関係上、やむを得ず甘粕産業と宮地サルベージとがこの船を契約したというような状況でございまして、この裁定は、今後こういうような例にはならぬよう、極力日本の船でいたしたいと考えております。
  30. 臼井莊一

    臼井委員 青函連絡等の貨車航送線についてお伺いしてみたいと思う。これは国鉄の関係でありますから、あるいは本日は適当でないかもしれませんが、船舶局長として何かそれらに関係して御承知のことがあり、あるいはまた意見を申し述べる機会があればと思って伺うのでありますが、貨車航送船で昨年の洞爺丸事件、先般の紫雲丸の事件を見ても、船が貨車を積んでいて傾いて、あるいはひどい衝撃を食って、中に積んである貨車が倒れる。これがかしぐごとに片荷になって転覆しやすくなるし、転覆して沈没する時間が非常に短かいというふうにわれわれしろうとでも考えられる。そこで考えられるのは、たとえばそういう傾いて、とめるホックみたいなのは何といいますか、かぎですね、あれがはずれるとか切れるようなことがあっても、要するに貨車が横倒しになるとか片荷にならないように工夫したならば、あれほどの災害の起る機会も少くなるのじゃないか、私どもしろうと考えでそう思うのですが、何かそのようなことについて議論がございますか、どうですか、その点をお伺いしたいと思います。
  31. 山下正雄

    ○山下政府委員 その問題につきましては、運輸省におきましても、造船技術審議会というのがございますが、そこに安全部会というものを設けまして、船の安全性の部面につきましていろいろ議論をいたしております。お話しになりましたような点につきまして、近く委員会で結論をつけるというような段取りになっておりますが、御承知のようにああいう重量のあるものを、船の甲板の上に積みます場合には、どうしても船の重心が上りぎみになる。それから傾斜した場合に倒れやすい。倒れましたときにはなお船の安全の性能が悪くなるというようなことになりまして、安全性の見地からは、船の上にああいう貨車のようなものを積まないということが、安全のためにも好ましいということははっきり言えると思います。
  32. 臼井莊一

    臼井委員 貨車を甲板の上に積まないで、あるいは下に積めるような方法が講ぜられれば一番いいのですが、しかし現在のままのように積まざるを得ないというならば、私の考えでやはり万一そういう衝撃とか風波のために片寄って、そういうかぎがはずれた場合でも片荷にならないようにそこに工夫する。一般の船舶についても何か片荷になることは、しけ等の場合には危険だというので、それぞれ貨物の中でも何か部屋を仕切って、あまりはなはだしく片荷にならぬように防いでいるということを聞いているのですが、そこでどうしたらかぎがはずれたり、切れたりした場合にそうならぬかという問題、それには中ががらんと広ければ操作などによって危険もなく、便利でもあるでしょうが、列車のすぐわきに仕切りが一つできれば、そういう一列車なり一貨車だけがはずれても横倒しにならぬ、こういう第二段の考え方、こまかく一レールごとに部屋を仕切るということもありますが、部屋を仕切らぬでもできるだく軽くて丈夫な柱を立てておいて、それで最後のときにはささえられる。あるいはまた最近はエレベーターなども鋼鉄線より何かビニール製のロープが非常に丈夫にできる、そういうロープでささえられるとか何かしたなら、この間の紫雲丸のようにああいう急速に衝撃を食って傾く、そうして貨車が片荷になってくるりとひっくり返るということも防げるじゃないか。その点一つしろうと考えですが御研究をいただきたいと思います。ちょっとこの機会に申し上げます。
  33. 原健三郎

    原委員長 それでは本日はこの程度で散会いたします。    午後二時四十八分散会      ————◇—————   〔参照〕   請願に関する報告書   〔都合により別冊附録に掲載〕