○池田(禎)
委員 先般のあなたの御
答弁とは、私は
相当食い違いが出てきておるということを認めなければなりません。昨日は参考人でありますから、参考人に対して私
どもは難詰するがごときことは言えなかった。しかし開発銀行総裁のごときは、
造船計画についても、それは作った方がよかろう、こういうことで無礼千万なんだ。そういうものに開発銀行は一つも金は出しておらない。私はそれはずいぶん僭越だと思うけれ
ども、これは
政府でもなければ単なる参考人でありますから、私
ども申さなかった。けれ
どもそういうことを言うならば、計画造船だけで足らないのだから、これは自己資本で作るというならば
——きょう木村
委員かどなたか言われましたけれ
ども、開発銀行が金を貸さぬのは無礼千万だ。貸せる間は開発銀行から金を借りて借りっぱなしにしておいて、貸さなくなったら自己資本でやる。そんな国家の金を乱費するということは認めることができない。少くとも政党の
責任において、本会議において、それを十分糾弾しなければならぬ。本
委員会でなく、さらに衆議院の本会議でしばしば決議案というものを上程した。わが国の造船界の実情、船舶の需給の調整ということと、また
労働問題も含めてぜひとも国家の使命としてやらなければならぬ。当時改進党や自由党は乗り気でないのを、社会党がこれをとらえてやった。わが国の造船界は手をあげておる。三十万の失
業者が出るという状態なんだ。ところがこういうふうに金は借りっぱなしにおいて、そのワクが出てくると今度は自己資本でやる。そんなに開銀が金を乱発しておるというのなら、
日本の国の産業は大産業の保護育成であって、まさに国民よりの税金は大産業にのみ集中して、ほんとうの勤労階級にはいっておらぬ。これは
運輸大臣の所管ではありません。総理
大臣の管轄に属する
——私は奇怪なことを聞くと思う。私はあなたのような
答弁ならばここで全文を読み上げてみたい。あなたの先般の
答弁と全然違います。
あなたが言っておるものの中で項目的なもの、大きなものだけを取り上げてみましても、「これは私個人の
考えですが荷主が計画造船の中に割り込んでタンカーを作るということは、どうも
賛成しがたいという
意見を持っております。タンカー
業者が、計画造船でおやりになるということならば、これは当然そうなんですが、荷主が計画造船の中に
——ただでさえ財政資金が少くて困っておるわけですから、もう少し本年の造船資金もふやそうとして
努力したけれ
ども、
最初考えておったよりもだいぶ少くなった、」こういうことから出て、さらに小山
委員の
質問に対しまして、「造船合理化
審議会等で船主の選考の場合に御
審議を願う建前になっておりますから、私の個人の
意見だということを申し上げたのでございます。」こういうことも言っておる。さらにまた「海運
業者が船を持つということが、海運政策の大きな筋であることは間違いがない。いろいろそういう場合に御
指摘のような例外はあろうと思います。たとえば鉄鋼
業者が鉄鋼を運ぶ船の場合もありますが、海運政策の大筋としてはそういうことが筋である」これもお認めになって、そうして造船合理化
審議会に諮って十分慎重を期してやるという御
答弁です。あなたは今、新しく建造の方式が、新しい場合が起きたならば、そのときはそれにかけるといっておる。これは全然
答弁の中で食い違っておる。あなたの
答弁を全部読み上げるとえらい時間になるから、きょうは時間もないので読み上げませんけれ
ども、あなたのおっしゃったことは大へんなことなんです。根本的にやり直さなければならぬ。最後に木村
委員の発言に対しまして、「いろいろ慎重に
考慮いたしたいと私お答えした通りでございます。そうして慎重な
考慮の結果、これに対して判定を下したいと
考えております。そういう場合に、私がどういう判定の上に立ったかということを、当
委員会に御報告はいたしたいと
考えております。」こういうことも申しておる。こういうことは今日から見ると、あなたは全然もうそういうことをお忘れになったかのごとき態度なんだ。これはどうなんです。私がこの前言ったことは今日情勢が違うのだ、こういう
考えはないと、お
考えになっておるのか、それともそれはやはり、御承知のように会期があと十日間まだございます。最後の日にでもまたお
考えになって、議会が済んでから、これはあなたの
運輸行政上の
措置としてお認めになるお
考えであるか、どうですか。