○山口(丈)
委員 努力をしなければならぬということは、私は
大臣と同感です。けれども、今日では努力をすると言っていられない事態になっておるのじゃないか。実力までも云々ということになれば、これはもう私は努力じゃないと思うのです。そんなひより見的なことを言っている事態じゃないと思っている。ですからこそ私は言うのであって、単に
基本としては、もちろん国内産業を発展させ、そして国内の失業者を救済して、少しでも完全雇用に導いて、雇用範囲を拡大していく。あるいは
日本の
経済のためには、外貨、ドルをこういう
自動車などに極力使わずに、もっと有効適切な方面に多く使って、そして
日本経済を再建していくに必要な措置をとるようにしていく。私は、
日本の
自動車産業くらい立ちおくれているものはないと思う。これは
大臣の申されていると同じことです。立ちおくれているからといって、そのままにしておくのではなくて、これだけ需要が多いのですから、これだけの需要を背景とするものであれば、この国内
自動車産業を拡大していく道が、それだけあるということをわれわれに示しているのである。従ってこれを増強していきたい。そして
日本の
経済はもちろんのこと、国内における
一つの失業者を救うような、大きな再建のための効果を現わしていきたい、私はこういう
考えです。けれども、これは需要の面ですから、今度は交通の方では、業者の国産を使用しているものだけを何も保護政策をとろうとか、
外車を使っているからそんなものはつぶれてもいいとか、そんなことはちっとも
考えていないのです。
政治をやる者としては、あくまでも公正でなければならぬのです。しかるに今日この争いというものは、この抗議書にもあるような侮辱を与えられ、しかもこれの反対側に立つところでは、四月五日に公聴会を開くとか、聴聞会を開くとかなんとかいうことがあるそうですが、勝手気ままに人の名前をこの中の公述人に申請したりして、迷惑千万です。私は心外でならぬ。
国産車を持つ者も外国車を持つ者も、今日一方ではこういう脅迫行為をやる。一方では人の名前を勝手気ままに使って、了解もなしに公聴会に出るようなことを言って人に迷惑をかける。こんなことが私は許されると思わない。私はこう思っているのです。ですから、
大臣、あなたは国会の一番の、いわばわれわれどもの全責任を一身に浴びて、そうしてその行政面を担当される
大臣なのです。同僚議員がこのような迷惑をこうむっていることについても、なおかつあなたはそのような
業界の円満なる解決を望むのだ、何らの指導性もないようなことを言っていらっしゃるけれども、そんなことでこの事態は収拾できるものではない、このように私は
考えておるのです。
大臣は将来この
運賃面からする行政面を、どういう工合に処理しようとされるのか。たとえば具体的に言えば、ここにもありまするが、このダットサンだとかオオタだとか、こういったものは今日では七十円とかだそうです。こうするとトヨペットだとかプリンスだとかいうようなものは、五人はゆうゆう乗れます。そうすると四人しか乗れないものと五人乗れるものと同じようにすれば、それは文句が出るのはきまっておる。やっぱり部分的に
考えるのではなくて、総合的に
考えなければならぬ。また輸入いたしました
外車にいたしましても、それは
考えられてはおるでしょうけれども、その
外車の中型車でも、今日一番目立つのは、何といってもワーゲンとオースチンだと私は思う。そしてオースチンはニッサンですか、それからヒルマンというのはいすずが組み立てておる、あるいはルノーは日野ヂーゼルというように国内て組み立てておるようでありまするけれども、これにいたしましても、もし私がほんとうに言うならば、これらのメーカーの人でも
外車をどんどん組み立てていれば、一台
日本が
自動車を消化するということは、その製造元の国の失業者を一人救ってやることなんです。そして
日本には失業者をどんどん氾濫させているのです。ですから私は、これらの業者は早急にやはり全部を国内で生産するような設備に転換をしてもらいたい、こういうふうに
考えるのです。けれどもこういうような新車についても合理的に許している以上は、それをやはり合理的に
運賃政策に
考えてやらなければ
政治にならないと思うのです。そうお思いになりませんか。私は、ですからそういうようないわゆる
外車の持ち主についても、合理的な
運賃をきめるために、今日のような事態を引き起すまでになぜもっと、今努力すると言われるけれども、今までになぜその努力をされないのか。今日のような事態を引き起すまで放任しておるということは、きわめて重要な責任があると私は思う。どういうふうに
考えられるのか。私にはどうもわからないが、これについて
一つお答えを願いたいと思います。