○
矢嶋三義君
近藤局長、私ね、あなたは一生懸命努められているし、とやかく申上げることは情としては
忍びないのですけれ
ども、
併しなんでしよう、それだけの問題が起
つているのに、
大臣が迭
つたら
真先に
大臣を捉えて、この問題はこうこうこうなんだ、
大臣真先に
閣議で
一つ前
内閣の
方針通り、
余剰農産物が着いたら直ちにこれを優先的に供与するということを
閣議で確認しておいて頂きたいと、こういうふうにあなたから出なければ、これは前の
内閣はこうだ
つたが、今度の
内閣はどうかまだ知りませんでは、而も二、三日前の
質問ではこの交渉の
窓口が
経済審議庁と言
つたが、調べてみたところが
外務省の
経済局だ
つたということでは、
近藤さん私は情としては
忍びないが、こんなことで勤まりますか。
夕べの
ラジオをお聴きになりましたか。
放送するときには若干脚色するかも知れませんが、併し
ラジオというものは芝居みたいに脚色できるわけではない。私あの
NHKの
放送を聴きましたが、涙が出ましたよ。私はいろいろ実情を聞いているけれ
ども、四人の
子供を人に預けて、
お母さんは
特飲街に売られているじやありませんか。
特飲街に働いている
お母さんは
子供に会いたい、一刻も早く足を洗いたいということも昨日の電波に乗
つて来たじやありませんか。或いは昨日の女の
先生の
放送を聴きましたか。
子供が弁当を持
つて来ない。
家庭訪問をして、
学校に出て来て下さい、何とか若干は
給食するからと、こういうように誘えば、昼飯はともかく、
朝飯さえも食べさせることができない。
朝飯も食べさせないで
子供を
学校にやることはできませんと父兄から言われて、
先生としてはどうも手が出ないということを
放送されていたじやありませんか。深刻なんですよこの問題は。
国会議事堂なんかに入
つていてはわかる事柄じやないのですよ。それを
当該局長がそういうような
答弁では実際涙が出ると思うのだ。しつかりしてもらいたい。
もう
一つあなたに伺いますが、私は先週、年末に
子供に
学用品一部でもいいし或いは
餅一つでもいいから与える方法はないか。これは勿論
慈善団体等でや
つているけれ
ども、そういう
慈善団体だけに任すべき問題ではないと思う。それは都市にお
つて非常に働いて
生活を維持している人と、或いは中には
政策のためにつぶれる人もありましようし、或いは十分勤勉に働かざる
がためにそういう環境に落ちて行く人もあるでありましよう。併し
中小炭鉱地帯の集団的に窮迫しているああいう
国民は完全に
政策によ
つてもたらざれたところの現象なんです。
従つてこの
年末年始に
子供に人並みに
正月の
喜びを味わわせるために、何か緊急的な
臨時的措置として
考える
余地はないか。恒久的ならばこれは予算も要るけれ
ども、お
正月の臨時的な
措置として、ああいう窮迫した
国民に、国の有難さを、
同胞愛というものを
政策の面で味わわせるためには、大した金も要らないだろう、
従つて何とかそういう
考慮の
余地はないか、そういう
考えはないか。
文部大臣が
出席されておりませんから、あなたから私の
質問の
趣旨を
大臣に伝えて頂きたい、そういうことをあなたに要望し、その
答弁を本日求めてお
つたわけですが、
文部大臣に伝えて頂いたかどうか。又本日
文部大臣がここに
おいでになれば直接伺うのでありますが、
おいでにな
つていないから、あなたを通じて
文部大臣はどういうふうに言われたか、それを承わると共に、そのあとで私はこの点については
厚生政務次官にも伺いたいと思います。と申すことは、我々何も
ラジオを聴かなくても
状況はつぶさに承知しているわけですが、
夕べの
ラジオを聴いても、
正月のお餅なんか全然
考えていない、こういうことを
放送されていましたが、
正月に
なつたらお餅が頂けるだろうということを
考えるまでに行かない。ともかく生きるか死ぬかという
状況にな
つているわけですね。
福岡県だけでも約一万の
児童生徒が
正月に餅ももらえないという
状況、それほどにあの
地帯の川は窮迫している。又これは奥さんを
特飲街に沈めるというのは並並ならん事態ですよ。
従つて私はこの
年末年始に当
つて、何か臨時的な
措置によ
つて、
子供にあまりひがみを起させないで
正月の
喜びをささやかでも味わわせるような緊急的な
措置をとられる
方針はないか、ということを伺
つているわけです。