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説明員(
後藤博君) 十二月の
資金需要を十一月の終りに大体各
府県とも調べてみましたが、
府県のほうを申しますと、
府県のほうの
資金需要の総額は約八百億であります。そのうち大きいものを申しますと、基本給が百六十億、年末
手当が二百十億、これは一・二五の計算であります。それから社会保障
関係で二十五億、災害を含めた公共
事業が約二百五十億、合わせて八百億
ちよつとになります。これに対しまして十二月の収入を見ますと、税収入が百四十一億、国庫支出金二百二十二億、その他六十三億で四百二十六億、約四百三十億ぐらいになりますが、それぞれの
団体で細かく調べておりますので、前月末の歳計現金を持
つておる
団体が相当ございます。そういうものが百二十五億ばかりございますので、合せますと歳入の
関係では五百五十億ぐらいになると思います。
従つて八百億から五百五十億を引いた二百五十億の
資金需要があると、こういう計算がまあ出るわけであります。併し
個々の
団体になりますと
資金需要は必ずしも二百五十億ではございませんで、少し殖えて参ります。約三百億と私
どもは
考えておる次第であります。その外
五大市で三十五億同じような計算をいたしております。それから東
京都が三十五億、
市町村が合せまして、これはわからない点がございますので、ある
程度推計を加えまして、約九十五億ぐらいではないか、合せまして四百六十六億の新らしい
資金が必要である、かように私
ども考えたのであります。
でこの
計画自体は全部
政府資金を以てこの四百六十億を埋めるという
計画にな
つております。
従つて個々の
団体が銀行から借入れる金というものは一応この四百六十億の中に入るわけでありますが、われわれのほうには全部
政府資金でも
つて調達してもらいたいという
希望にな
つております。これに対して私
どもは大体二百五十億ばかりの
起債の
前借りをお願いいたしております。これは先般十一月の中旬に補助
事業等の
起債を
市町村九十億、それから
府県三百七十億ばかりの
起債の予定額を示しておりますので、その
前借りをできればしたい、こういうことで大体二百五十億
程度のものを
前借りで調達しよう、
前借りというのは御
承知のように、これは一度借りたらそのまま
起債にな
つて行くものでありまして、
支払を要しないものであります。
従つてこれをできるだけ多く借りよう、こういうことで三百五十億の要求を大蔵省及び郵政省にいたしております。これについて私
どももいろいろ努力しておりますが、今のところはつきりした
数字がわかりませんが、二百億
程度のものは私
どもは確実に
前借りできると思
つております。でその
前借りの
団体を見ておりますと、工事の早く済んでおります所——裏日本、それから北のほうの地帯には
起債の要求額の七、八割くらいは大体
前借りできるのじやないかと、かように
考えております。現実にきまりましたものを見ますと、相当に
前借りができております。それからあとの残りました二百二十億、これをいわゆる
財調資金でも
つて借りたい、こういう
考え方であります。でこの二百二十億のうち、大蔵省といたしましては、四十億だけこれは大蔵省と郵政省、両方から借りるわけでありますが、四十億だけ
地方の
財務局のほうにすでに新らしく出しておられますので、これはできるだけ
市町村のほうに廻してもら
つて、大口の
府県のものは大体は中央で
資金繰りをして行く、こういうことになりますので、大きなものはみんな中央で現在われわれが中に入
つて斡旋をいたしております。
従つて四十億プラス・アルファがあるわけであります。郵政のほうも多少ございます。それからすでに今まで大体郵政及び大蔵で二十億くらいの金が三カ月期限ぐらいで廻
つております。
従つてそういうものがある
程度資金需要のありますところに廻
つて行くことも
考えられます。
まあかれこれいたしまして、大体二百八十億から三百億
程度のものが
前借りと合せて私
どもは調達可能ではないかと
考えております。このくらいのもので
政府資金は大体賄い得る。それ以外のものは
個々の金融機関からすでに、特に市あたりで銀行から借りておる所も相当ございます。すでに
資金の
手当も済んでおりますので、そういうものも相当ございますので、一、二の
団体を除いては大体年を越せるのじやないか、こういう
見通しをつけております。まあ問題の残
つております所は
京都と最後は
鳥取くらいになるのじやないか、それも早急にここ二、三日のうちに話がつけばつけて行きたい、かように
考えております。