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説明員(
川上為治君) 昨年の暮のこの国会におきまして、漁業
関係の油の配給につきまして、いろいろ問題がありまして、私
どもの方としましては、極力善処するということを申し上げたんですが、その後、通産省におきましてもいろいろこの問題につきましては検討もいたしましたし、また業界におきましても全漁連、あるいは石油の協会等も一緒になりまして、それに通産省及び水産庁の方も一緒に入りましていろいろ懇談をいたして参っておるのですが、その懇談におきましては、まだはっきりと両方が了解したというところまで行っておりませんが、私
ども通産省といたしましては、今から申しますようなことで、何とかしてこの問題は
解決し、また乗り切っていきたいというふうに考えています。それは昨年の四月から特に漁業用
関係の石油につきましては、特別な
措置所を講ずるということでやっておるのでありますけれ
ども、その後いろんな情勢から必ずしも十分でなかった点もあるかと思うのですが、ただ、私
どもの方としましては、従来のやり方そのものにつきまして非常にこれは間違っておるとか、あるいはまたこれが非常に不十分であったとかいうようなことは、それほど実際は聞いてもおりませんし、また具体的な事例そのものが十分われわれの方にも出ておりませんので、私
どもの方としましては、やり方としては従来のやり方でどうしてもやっていきたいというふうに考えております。そのやり方としましては、石油の
漁業者に対する第一線の配給店と申しますか、あるいはその上の特約店、そういうものは大体全国で特約店だけで約七百軒くらいございますが、そういう特約店に対しまして
責任を持たせる、それからまたその系統上層機関であります元売業者に対しましても
責任をこれは持たせる、そして、配給のルートにつきましては、そういう元売業者及び特約店、それからその下の小売商というものが
責任を持って配給するようにさせる。これはすでに昨年の四月以降におきまして、少くとも漁業
関係のものにつきましては、あるいは船舶用
関係のものにつきましては優先的に配給してもらいたい、配給すべしということでやっておりますが、全国に先ほど申し上げましたように約七百店ほどの特約店がありますので、これを地区別に全部どこどこの何がしという名薄も十分できております。が、それを、その系統機関である元売業者はどういう元売業者であるということもはっきりいたしておりますが、そういうものを各地方に通知いたしまして、これがすべて
責任を持って配給をする、またさせるということにしまして、そして、もしこれがあるいは不当に値段を高くしたり、あるいは売り惜しみをしたり、そういうような場合におきましては、そのどこどこの店ということが、またその系統の元売業者というのがはっきりいたしておりますので、私
どもの方としましては、もしかりにそういう問題が今後起きましたときには、これは元売業者の外貨の割当を切って、そして、この
措置に対しまして十分協力をしております業者の方へ外貨の割当をよけいふやすと、そういう
措置をとって私の方ではいきたいと考えておるのであります。そして、またもしそういう地方におきまして問題が起きそうであり、また起きた場合におきましては苦情処理
関係の、これもまた昨年の四月以降作るということを約束しておきましたが、これも一応全部各地区ごとにできておりますので、この機関の名簿もありますが、これに対しまして具体的な問題が起きましたならば、こちらの方へ苦情を言ってもらいますれば、私の方としましては、それによってその苦情処理機関というものが配給について十分協力し得るように指導していくつもりでございます。
それから価格につきましても、大体、まあ、従来これは、たとえば北海道の非常に奥地でありますとか、あるいはまた山陰の一部におきまして、不当な値段を出したことがあるようでございますが、私の方としましては、やはり、価格についても一定の基準価格と申しますか、それをはっきりさしておきまして、これも各方面に通知をし、その価格で販売ができるようにする予定であります。まあ、そういうことによりまして、大体、私の方としましては、漁連の方へ直接外貨を割当てることなしに、配給を円滑にさしていきたいというふうに考えております。この考え方につきましては、従来の考えと実は変っておりませんが、従来はどちらかと申しますというと、それほど地方におきまして非常に問題を起しているというふうには私の方でも聞いておりませんし、昨年の十二月のこの
委員会におきましていろいろ
お話がありましだが、じゃ、その具体的な例が、どこどこの何がしでどういう問題が起きたということについては、私の方も十分な
資料をいただいてもおりませんし、もちろん、若干あったことは、またそういうトラブルがあったことはこれは事実であります。じゃ、どこどこでどういう問題があって非常に困っているというようなことは、はなはだ私としましては遺憾ながらあまり聞いておりませんので、先ほど申し上げましたような方法で私の方としましてはどうしてもやっていきたいというふうに考えております。