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櫻井委員 大臣のお気持はよくわかりましたし、また今日現在の
状況で一・二五の財政
措置は大体全国的に講じてある、こういうことをお伺いしたわけでございます。しかし私、この際
地方公務員である
教職員も一体とな
つて解決をして行きたいという
大臣のお気持は、まことに同感にたえないので、ぜひとも文教の最高
責任者である文部
大臣が、そのようなお気持で、
教職員と一体とな
つて、文教の衝に当られないと、なかなか困難なことが多いと思うのでありますが、そこで具体的にお伺いしたいのは、一・二五というのは、これは財政
措置を非常に
政府が、いろいろな短期
融資や何かの形でつつかい棒をしてくださるということは、まことに感謝にたえないわけでございますが、翻
つて、しかしこれをもらうところの
一般の
地方公務員である
教職員の面からいたしますと、一・二五を
期末手当に
支給されるということは、
法律で保証されておるわけです。
地方の場合は県の
給与条例というようなことでありましようが、これは大体全国の県の
給与条例を見ますと、
国家公務員の例にならうというようなのが多いのであ
つて、
従つてこれは法的に保証されておるのであ
つて、これは昨年度も非常に困難な中において実施されておる。
従つて今日要求しておるのは、この一・二五
プラス・アルファの問題であります。これは先ほど私が申しましたように、各
団体交渉権を持つた企業体
労働組合はそれぞれ
前進をいたしております。この
状態の中において、
地方公務員である
教職員は一・二五、これだけしか財政
措置ができなかつたから、これでごかんべんを願いたいというようなことがかりに最悪の場合に結倫として出て来た場合は、昨年と比べて何ら
前進をしていない、昨年と同様である。これは当然
政府が、特に文教の衝にあられる文部
大臣が、全国の
教職員の憂いを憂いとして、これは当然なさるべきことで、当然のことだと私は
考える。
従つて今日私
どもが要求するのは、特に文部
大臣に一段の御尽力を願いたいのは、この一・二五
プラス・
アルフアをいかにしてとるか、そうして非常に困窮しているところの、全国六十万にわたるところの
教職員の
要望に少しでも明るい光明を与えていただけるかどうか、こういう点にあると思うのであります。特にこの
教職員の場合は、現在
大臣もいろいろお聞き及びと思うのでございますが、吉田
政府が昨年出した
政令第百六号のために、緒方さんはよく御
承知だと思うのですが、いわゆる
教職員の
最高単価というものが押えられておる。これが実に低いのです。例をとりますと、小学校が一
年間に最高基準が十六万一千六百四十円、中学校が十六万三千百七十六円、これ以上のものはいけないということです。そうするとこれは月一万五千円に満たない。一万五千円を十二倍すれば十八万円ですから、それより低い。その半額を国庫が負担しておるわけです。そのようなことで、これはやはり各県の教育費に非常なしわ寄せが來てお
つて、現実の問題としては各県において当然なすべき昇給をなしていない。十分の昇給、あるいははなはだしいのに至
つては、四月になすべき昇給も実施されていない。今日昇給を実施していない県は全国で実に三十県、当然その月ごとになすべき昇給が足踏みしてストップされておるのが、現在全国に三十県ある。こういうことをひ
とつ大臣はしつかり御認識いただきたい。これは当然の権利なんです。
給与法に基いて一定期間が来れば昇給して行くというのは、
公務員の当然の権利である。そういうものも剥奪されておる現在の
段階において、しかもこの
公務員のうちに、年末
手当等において非常な不
均衡が生じるということは、
国務大臣として十分
考えていただかねばならぬ大きな問題であろうと思うのです。特に御
承知の
通り、
教職員については、先ほど
大臣がおつしやつたように、超勤
制度というものがない。
従つて各省はいろいろ超勤の前払いとかなんとかいうような行政
措置を講じて、何とかつじつまを合せておるわけでございますが、
教職員に対しては、そのような
措置が講ぜられない。しかしこれはそういうことができないから一・二五でほ
つておくというようなことでは、
大臣の熱意が何ら具体的に表明されないのであります。ぜひともこの点を
大臣は何らかの形で
解決をしていただきたい。それは
法律をここに改めるまでもなく、ただいま私が申しました
政令百六号を改めることもできるでありましよう。これは間に合わないというようなこともあるかもしれません。それから特に
教職員の場合の
旅費なんというのは、一
年間に一人平均四千円の
旅費です。
大臣これはよく聞いてお
つてもらいたい。しかも現在研修
制度が非常に盛んになりまして、教員の出張が多いけれ
ども、一
年間に四千円の
旅費ではどこにも行けない、こういうのはみな本俸に食い込んでおるわけです。それと日宿直の
手当のごときは、自治庁の算定基準は一人三百六十円です。しかしこれも食い込んで、現在各都道府県においては、一晩とまりまして二百円以下の日直
宿直料しか出せない県が全国に半数以上に及んでおる。こういう非常に不遇な
状態にある
地方公務員が、さらに年末
手当において非常な熱意を傾けたにもかかわらず、
法律が当然保証したもの以外に、何ら
政府の親心がなかつたということになるならば、これは
教職員が非常に今まで批判をいたして来ました吉田反動
内閣と何ら選ぶところはない。
大臣は非常に
関係が深いかもしれませんけれ
ども、少くとも政権が交替した今日においては、
国民の期待するところは大きい。
吉田内閣と現在の
鳩山内閣と同じ
給与政策しかとれないということだつたら、
国民は非常に失望を感ずるでありましよう。
大臣は文部
大臣として就任なさ
つて、ぜひとも今までの
教職員の怨嗟の的であつたところの大達文政と
安藤文政は違うのだということを、
はつきり具体的に
大臣がお示しになるのは、これをおいてまたとない絶好の
機会であろうと私は思う。どうかそういう点におきまして、それを
解決する
方法は先ほど
三好国務大臣にも申し上げておつた
通り、これはもう
地方がか
つてにしろという
段階ではございません。
地方の赤字は累積しておる。何とかしてここで
政府が
地方の赤字に対して何らかの形で
融資をする。すでに
西田自治庁長官も申しておられる
通り、一・二五の大体の
措置はしたと
言つておりますので、これについても相当の
融資額だと思うのであります。おそらく三十億か四十億の額であつたろうと思うのでありますが、ここにさらに
プラス・
アルフアを実現するために
融資をするということは容易なことではないでしよう。おそらく
大臣の困難はそこにあると思う。大蔵省はなかなかうんと言わない、額が大きいのですから。しかしその困難をどうかひ
とつこの際打開していただきたい。
三好国務大臣にも私の方から切々としてお願いをいたしたわけでございます。しかし
三好国務大臣を閣内において孤立させることなく、
給与政策というのは文教政策の一環なんですから、どうかひ
とつ安藤文部大臣は
三好国務大臣あたりと大いに共同戦線をはられて、ぜひともこの
プラス・
アルフアの線を早急に、これは御
承知の
通り焦眉の急務なんですから、きようあたりの
閣議に御出席にな
つて、これは漠然と困る困ると
言つておられたのでは困るのであります。こういうところがあるではないか、こういうような
方法ではどうかというふうに、具体的に闘いと
つていただきたいのでありますが、文部大庫の御
決意はいかがでありましようか。