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1954-05-07 第19回国会 参議院 労働委員会 第20号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年五月七日(金曜日)    午後零時三十三分開会   —————————————   委員の異動 四月二十六日委員松本治一郎君辞任に つき、その補欠として吉田法晴君を議 長において指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     栗山 良夫君    理事            田村 文吉君            田畑 金光君    委員            井上 清一君            吉野 信次君            阿具根 登君            吉田 法晴君            寺本 広作君            市川 房枝君   事務局側    常任委員会専門    員       磯部  厳君    常任委員会専門    員       高戸義太郎君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○小委員長報告労働基準局等地方移譲反対等に関  する請願(第七〇六号) ○労働基準局等地方移譲反対に関す  る請願(第一三六五号)(第一四一  八号)(第一五二五号)(第一八四  〇号) ○労働基準局等地方移譲反対に関す  る陳情(第三二四号)(第三四三  号)(第三五三号)(第三七五号)  (第三八六号)(第三九五号)(第  四一〇号)(第四三八号)(第四八  七号) ○労働基準行政機構に関する請願(第  一五〇九号) ○労働基準行政機構に関する陳情(第  六五号) ○地方労働委員会専属事務局存置に関  する請願(第二二六三号) ○地方労働委員会専属事務局存置に関  する陳情(第二五号) ○労働組合自主的団体交渉権確立に  関する陳情(第四二五号) ○失業対策事業費国庫補助増額等に関  する請願(第五八六号) ○失業対策事業費増額等に関する請願  (第一一九〇号) ○公共職業安定所経費増額に関する陳  情(第五五七号) ○労働者供給事業禁止措置に関する  請願(第四七一号) ○傷い軍人の雇用割当に関する請願  (第二二五三号) ○事業附属寄宿舎規程第二十七条改正  に関する請願(第五三号) ○事業附属寄宿舎規程中一部改正に関  する請願(第四七二号) ○福井県に労災病院設置陳情(第二  七一号) ○労働基準法改正に関する請願(第九  二六号) ○労働基準法中一部改正に関する陳情  (第三四一号) ○映写技術者資格免許制度一元化に  関する請願(第二一四六号) ○労働基準法改正反対に関する陳情  (第四四四号) ○技能者共同養成費国庫補助継続に関  する請願(第一四一九号) ○けい肺法制定促進に関する請願(第  一五〇六号)(第一八〇三号)(第  一九六一号) ○けい肺法制定促進に関する陳情(第  六二六号)(第六三三号) ○技能者養成費国庫補助増額に関する  陳情(第四二四号) ○労働基準法第五十二条等改正に関す  る請願(第二五〇号) ○失業対策事業費国庫補助増額に関す  る陳情(第一一六号) ○失業対策事業費削減反対に関する陳  情(第一三四号) ○失業対策事業費国庫補助引下げ反対  に関する陳情(第一五一号) ○愛媛県新居浜市に国立労災病院設置  の請願(第一四一七号) ○香川県に四国労災病院設置請願  (第一八九七号) ○けい肺法制定に関する請願(第一四  八三号)(第一六三〇号)(第一六  七六号) ○けい肺法制定促進に関する請願(第  一五六九号)(第一七四〇号)(第  一七四七号)(第一七七九号)(第  一八三九号)(第二〇四一号)(第  二二三四号) ○けい肺特別法案撤回に関する陳情  (第一一七号) ○高等学校卒業者就職促進に関する  請願(第二五一三号) ○連合委員会開会の件 ○労働基準法の一部を改正する法律案  (栗山良夫君外十名発議)   —————————————
  2. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 只今から労働委員会開会いたします。  先ず請願陳情に関する小委員会から、その審議の結果を御報告願います。
  3. 田村文吉

    田村文吉君 只今議題となりました請願陳情の小委員会におきまする審議の経過並びに結果を御報告いたします。  最初に採択いたしました請願陳情につきまして申上げますと、先ず請願七百六号、千三百六十五号、千四百十八号、千五百二十五号、千八百四十号、陳情三百二十四号、三百四十三号、三百五十三号、三百七十五号、三百八十六号、三百九十五号、四百十号、四百三十八号、四百八十七号等請願五件、陳情九件は、いずれも労働基準局等地方移譲反対等に関するものであります。  次に請願千五百九号、陳情六十五号は、いずれも労働基準行政機構改革等反対に関するものであります。  次に請願二千二百六十三号、陳情二十五号は、いずれも地方労働委員会専属事務局存置を要請するものであります。  次に、陳情四百二十五号は、労働組合自主的団体交渉権確立を要請するものであります。  次に、請願五百八十六号、千百九十号は、いずれも失業対策事業費国庫補助増額等を要請するものであります。  次に、陳情五百五十七号は、公共職業安定所経費増額を要請するものであります。  次に、請願四百七十一号は、労働者供給事業禁止措置を要請するものであります。  次に、請願二千二百五十三号は、傷痍軍人の雇傭割当制度を要請するものであります。  次に、請願五十三号、四百七十二号は、いずれも事業附属寄宿舎規程改正して、寄宿舎施設の改善を要請するものであります。  次に、陳情二百七十一号は、福井県下に労災病院設置を要請するものであります。  次に、請願九百二十六号、陳情三百四十一号は、いずれも労働基準法業種業態に応じて適用するよう要請するものであります。  次に、請願二千百四十六号は、映写技術者資格免許制度一元化を要請するものであります。  次に、陳情四百四十四号は、看護婦労働基準法適用除外にせんとすることに反対するものであります。  次に、請願千四百十九号は、技能者共同養成費国庫補助継続を要請するものであります。  次に、請願千五百六号、千八百三号、千九百六十一号、陳情六百二十六号、六百三十三号は、いずれもけい肺法制定を要請するものであります。  以上、請願十九件、陳情十八件は、いずれもその願意おおむね妥当なるものと認めて、これを採択し、議院会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。  次に、陳情四百二十四号は、技能者養成費国庫補助増額に関するものでありますが、本年度技能者養成国庫補助はすでに廃止されておりますが、これの復活並びに増額要請と解して、採択し、その旨意見を付し、議院会議に付し、内閣に送付すべきものと決定いたしました。  次に、請願二百五十号は、労働基準法第五十二条を改正して、歯科医師による労働者の口腔を診断せしめるごとく要請するものでありますが、本請願願意は、只今委員会労働基準法の一部を改正する法律案として付託されておりますが、審査の当日は、未だ提案前でありましたから、議院会議に付して、内閣に送付すべきものとして、一応採択いたしておきました。  以上、請願二十件、陳情十九件が、小委員会におきまして採択いたしたものでございます。  次に、審査省略並びに保留いたしたものについて申上げます。  陳情百十六号、百三十四号、百五十一号は、いずれも失業対策事業費削減反対に関するものでありますが、本年度予算におきましては、予算削減は行われなかつたのでありますから、すでに願意は達成されたものと認めて、審査を省略いたしました。  次に、請願千四百十七号、千八百九十七号は、それぞれ愛媛県、香川県に労災病院設置を競願しているものでありますが、本年度予算におきましては、四国地区に一カ所労災病院設置を予定しているので、病院設置の場所を直ちに当委員会において決定することは困難でありますから、一応両請願とも保留といたしました。  次に、請願千四百八十三号ほか請願十件、陳情一件は只今労働委員会におきまして審査中のけい肺法案の成立を要請し、又陳情百十七号はその撤回を要請しているものでありますからいずれも保留することにいたしました。以上報告いたします。
  4. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) ちよつと速記とめて。    〔速記中止
  5. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 速記を始めて下さい。  只今請願陳情に関する小委員長から御報告を受けました通り決定をいたして差支えございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  6. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) さよう決定いたします。  なお、只今決定をいたしましたうちで請願第二百五十号につきましては、別途に本委員会請願趣旨に副うべく法律案議員立法として提案されておりまするので、御決定はございましたけれども、一応本会議報告することは、これを差控えたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  7. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないものと認めさように決定をいたします。  更に、小委員会に付託後出されました請願が一件ありますのでお諮りを申し上げます。請願第二千五百十三号高等学校卒業者就職促進に関する請願請願者宮城県議会議長粟野豊助君、紹介議員高橋進太郎君、吉野信次君でごごいます。願意宮城県下の高等学校を卒業したものの就職率就職を希望したものの五割以下という現状でありまして、甚だ成績が悪いのでありまして高等学校卒業者を健全な社会人として育成指導することの重要性に鑑みまして、これらのものに対して雇用促進を図るための施策を強力に実施せられたいというのでございます。  この請願を如何いたしますか。御決定を願いたいと思います。
  8. 田村文吉

    田村文吉君 本請願はむしろ教育の根本問題にも関係するので、文部委員会等にむしろ請願されたほうが妥当であつたかとも考えられるのでありますが、労働委員会としても、その趣旨はおおむね妥当なるものとして採択しても差支えない、こういう意味において採択されんことを希望します。
  9. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) それでは只今の御意見に従いまして採択することに御異議ございませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  10. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないものと認めまして、さように決定をいたします。  なお、只今決定を頂きました請願陳情につきましては内閣に送付するものといたしまして本会議報告をいたしたいと存じます。
  11. 吉田法晴

    吉田法晴君 先ほど採択すべきものと決定いたしました請願趣旨の中に、具体的に或いは労働基準法の基本的な制度の改廃、特に陳情第三百四十一号のごとき成年女子の時間外労働を週六時間として一日の制限なく協定できるようにすることを含む、この解釈をいたしますと、或いは女子の深夜業が認められるように基準法改正陳情する、こういう趣旨の言葉もございますが、小委員会もそれから私ども委員会も、そういう基本的な制度を変えることを、特に女子の深夜業の禁止を認めるような趣旨を妥当として採択したものではない。こういう具体的な内容については意見があるけれども、そういう趣旨を認めたのではなくして、基準法について再検討を願いたいという一般的な希望を取り上げる、こういう意味賛成をいたしましたので、他の請願についても同様でございますが、その趣旨を採択に当つては含ましめるように御措置を願いたい、そういう意味賛成をいたしましたということを、ここに確認をしておきたいと思います。   —————————————
  12. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 次に、先ほど委員長及び理事打合会において懇談を願いました結果に基きまして二、三御報告を申上げ御承認を得たいと思います。  その一つは只今人事委員会に付託されておりまする国の経営する全業に勤務する職員の給与等に関する特例法案でございますが、これは労働問題として重要な問題を含んでおる模様でございますので、当委員会人事委員会連合審査の申入をいたしたいと存じましてさように意見一致を見たわけでございます。  更に、調査案件といたしましては、労働基準法の規則の改正に関しまする調査並びに電気事業の労使の紛争に関しましての調査に関する問題、更に、賃金問題の一般的調査に関する問題等でございまして、これらはいずれ委員会議事進行を斟酌しながら、案件に取入れて行つて然るべきものであると意見一致を見たわけであります。  只今報告を申上げた連合審査の件並び、調査案件の件につきましては委員長理事打合会通りに御決定を願い進行いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  13. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。   —————————————
  14. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 次に公報でお知らせをいたしました労働基準法の一部を改正する法律案(参第十一号)を議題に供します。本案につきましては、先ず発議者より提案理由の説明を求めます。
  15. 吉田法晴

    吉田法晴君 只今議題となりました労働基準法の一部を改正する法律案提案理由を御説明いたします。  酸、燐、ひ素その他の化学薬品又は鉛、水銀その他の工業原料を多量に使用する作業に従事する労働者におきましては、その作業場内に発生する蒸気又は粉じんと共に飛散するこれら有害物のために、口くう内に損傷又は中毒症状を呈するのであります。その損傷又は中毒症状が漸次進むにつれて、その労働者咀嚼機能及び身体の諸器官に多くの障害を与え、且つ、その作業能率にも影響するところが少くないのであります。  現行法におきましては、これらの作業に従事する労働者の口くう内の健康診断につきましては、他の一般作業に従事する労働者と同様に、医師によつて消化器健康診断の一部として行われておるのでありますが、これらの労働者の口くう内の損傷又は中毒症状は、他の諸器官にも多大の影響を及ぼすためその早期発見及び早期治療必要性が、労働衛生上の見地からつとに強調されておつたのであります。従いまして、かかるこれら有害物を使用する一定の作業場における労働者に対しましては、医師健康診断のほか、歯科に関する専門医たる歯科医師の口くう内の健康診断をも行い、口くう内の損傷又は中毒症状早期発見及び早期治療の全きを期し、労働者の健康の維持及び作業能率の向上を図ろうと思いまして、この改正案を提出した次第であります。  何とぞ、御審議の上速やかに、御可決下さるようお願い申上げる次第でございます。
  16. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 本法律案に対しまして御質疑のおありのかたは順次御発言を願います。
  17. 田村文吉

    田村文吉君 議事進行について……。自由党の諸君が見えておらんし、それから社会党の右のほうも出ておられないのだが……。
  18. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 速記をとめて。    午後一時八分速記中止    ——————————    午後一時二十一分速記開始
  19. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 速記始めて下さい。  他に御発言もないようでございますから、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  20. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないものと認め、これより討論に入ります。御意見のおありのかたは、それぞれ賛否を明らかにしてお述べを願います。  別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  21. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないものと認め、これより採決に入ります。労働基準法の一部を改正する法律案(参第十一号)を原案通り可決することに賛成のかたの挙手を願います。    〔賛成者挙手
  22. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 全会一致でございます。よつて本案は原案通り可決すべきものと決定をいたしました。  なお、本会議における委員長口頭報告内容は慣例によりまして委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  23. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 御異議ないものと認めます。  それから成規の手続によりまして、本案を可とされたかたは順次御署名を願います。   多数意見者署名     田村 文吉  田畑 金光     井上 清一  吉野信次     阿具根 登  吉田 法晴     寺本 広作  市川房枝
  24. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) ちよつと速記をやめて下さい。    〔速記中止
  25. 栗山良夫

    委員長栗山良夫君) 速記を始めて下さい。  本日はこれにて閉会いたします。    午後一時二十五分散会