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1954-03-31 第19回国会 参議院 予算委員会 第24号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和二十九年三月三十一日(水曜日)    午後四時十四分開会   —————————————   委員の異動 本日委員岩沢忠恭君辞任につき、その 補欠として、横山フク君を議長におい て指名した。   —————————————  出席者は左の通り。    委員長     青木 一男君    理事            小野 義夫君            高橋進太郎君            小林 武治君            森 八三一君            中田 吉雄君            松澤 兼人君            堀木 鎌三君            木村禧八郎君            三浦 義男君    委員            石坂 豊一君            泉山 三六君            石川 榮一君            鹿島守之助君            小林 英三君            佐藤清一郎君            白波瀬米吉君            高橋  衛君            瀧井治三郎君            中川 幸平君            西岡 ハル君            宮本 邦彦君            横山 フク君            吉田 萬次君            井野 碩哉君            加藤 正人君            岸  良一君            新谷寅三郎君            田村 文吉君            高木 正夫君            中山 福藏君            岡田 宗司君            亀田 得治君            佐多 忠隆君            藤原 道子君            三輪 貞治君            三橋八次郎君            湯山  勇君            加藤シヅエ君            相馬 助治君            曾祢  益君            戸叶  武君            苫米地義三君            武藤 常介君            千田  正君   国務大臣   大 蔵 大 臣 小笠原三九郎君    国 務 大 臣 緒方 竹虎君   政府委員    大蔵省主計局長 森永貞一郎君   事務局側    常任委員会専門    員       野津高次郎君    常任委員会専門    員       長谷川喜作君    常任委員会専門    員       正木 千冬君   —————————————   本日の会議に付した事件 ○昭和二十九年度一般会計予算内閣  提出衆議院送付) ○昭和二十九年度特別会計予算内閣  提出衆議院送付) ○昭和二十九年度政府関係機関予算  (内閣提出衆議院送付)   —————————————
  2. 青木一男

    委員長青木一男君) これより委員会を開きます。
  3. 佐多忠隆

    佐多忠隆君 昭和二十九年度の予算審議のいよいよ最後の段階に入つて参つたのでございますが、入場税国税に移管して、国家から地方に配付することを規定いたしております、地方譲与税法審議状況、それに対処する政府態度については、これまで各委員から繰返し質問をいたしたのでございますが、その点について何ら明確になつておりません。そこで改めてこれらの事情を詳細に質し、それに対する政府の明確な態度についてお答えを得なければならないのでありますが、その後特につい先ほどまでに私たちがいろいろ直接に調べたところによりますと、この税法、その他予算に関連する諸法案参議院において未だ本格的な審議をなされておりませんのみならず、衆議院におきましても、地方行政委員会でも或いは大蔵委員会でも、去る二十六日、木曜日以降はこの税法その地について侮ら審議が行われておらない。従つて事態は少しも進捗していないということが明白になつたのであります。  そこでこういう状態で、特にこれらの税法前提とする昭和二十九年度予算審議決定することは、今の段階、今の事情ではできないことが余りにも明白になつて参つたのでございます。従つてたちは更に事態が明白になるのを待つてこれらの問題について本格的な質疑をするという権利を留保して、本日は私たちのその態度を明確にすることによつて、あえて現在の段階政府に御答弁を求める必要はないというふうに思いますので、その態度だけを明白にして質問権利を他日に留保いたしますことをここに明らかにいたします。(拍手
  4. 松澤兼人

    松澤兼人君 参議院における予算審議段階はいよいよ最終的なものに入つて来たのであります。我々は二十九年度予算を三月三十一日まで参議院通過させるということに協力して参りました。このことは政府も或いは委員長においても、或いは他の委員においても明確に承認できることだと思うのであります。ただ誠に残念なことは、政府及び与党衆議院における法案審議に一つの大きな力を以てこれを運営して行くことを怠つたために、我々が最終段階において予算審議をする場合において欠くべからざる条件である法案の成立を見ないという形を見ているのであります。今回の入場税は、政府が総額において百九十二億、その中の一割を中央に保留して、百七十二億を地方に還元するという法律案でありまして、予算も又この趣旨からできているのであります。  中には説をなす者がありまして、法案法案予算予算である、こういうことを言う人があるのであります。成るほど場合によつて法律案予算可分関係が考えられるかも知れないのでありますが、併し入場税法案及び入場譲与税法案というものは予算とは切つても切れない関係にあるのであります。若しこの法律案通過せず、又予算が修正されるということになりますと、忽ち地方財政計画にも大きな影響を与えることになるのであります。これほど重要な法律案及び予算が、政府及び与党の怠慢によつて未だに法律案参議院に廻つて来ないということは、これは誠に政府としても重大な責任を感じなければならないと思つておるのであります。我々としましては、衆議院審議状況立入つて干渉がましいことを申す必要はないと思います。けれども参議院としてはやはりその特殊性或いは又は自主性によりまして、法案と関連して予算審議するということが絶対不可欠の要件であろうと考えるのであります。従いまして我々としては、どこまでも衆議院からこの重大な法律案が廻つて来るということを前提として予算審議をやらなければならない、こういうことを考えるのであります。  従つて、私は緒方総理にお伺いしたいことは、政府及び与党は、衆議院においてこの法案についてどういう関心を持つているのかということをお伺いしたいと思います。
  5. 緒方竹虎

    国務大臣緒方竹虎君) お答えいたします。  政府におきましてもこの法案そのものに対し、又予算審議上本案の関係が極めて重大であることを考えまして、最善の努力を尽して衆議院通過を図つておるのでありますが、まだ通過に至つていないことは只今御指摘の通りであります。今朝来更に努力を新たにして、三派の間の妥結を急いで、折角やつております。(「やつていないじやないか、二十六日以来」と呼ぶ者あり)政府としてはこの法案が必ず原案通り通過いたすことを信じておるのでございます。
  6. 松澤兼人

    松澤兼人君 私は只今の副総理お話を聞きましたが、これはやはり我々として態度をきめなければならない問題である、こう考えますので、これ以上質問いたしません。
  7. 青木一男

    委員長青木一男君) 只今政府答弁に対する各派の態度を確かめるために暫時休憩いたします。    午後四時二十四分休憩    ——————————    午後四時四十二分開会
  8. 青木一男

    委員長青木一男君) 休憩前に引続き会議を開きます。
  9. 高橋進太郎

    高橋進太郎君 議事進行について。私はこの際、予算審議質疑を打切りまして、直ちに討論に入られんことの動議提出いたしたいと思います。  その理由といたしましては、昭和二十九年度予算は明日より施行せられるべきものでございまして、これが成否は国民経済に影響するところ極めて甚大であります。従つてこの段階におきましては、当委員会並び参議院といたしましては、その態度を決定すべきであるということはしばしば当委員会審議日程においても確定しており、決定いたしたところであります。且つ審議機関たる参議院といたしましては、その職責上当然本日においてその態度を決定すべきことは当然であると存ずるものであります。従つてこの際質疑打切りに対して二、三反対する論拠といたしまして、入場税国税移譲に関する法律衆議院において未だ審議中なることを以てその論拠とされておるようでございますが、元来法案審議予算案審議とは別個の問題であり、且つ可分の問題であると信ずるものであります。従つて税法審議が未了であるということを以て予算討議決定をなさないという理由にはならないと考えるものであります。而も二院制度の建前上、衆議院審議に顧慮することなく、当院独自の判断を以てなすべきものであると信ずるものであります。従つて私はこの際、この昭和二十八年度の会計予算最終日である本日、この段階におきまして、速かに審議を終了いたしまして、そうして当委員会並び参議院審議機関たる職責を尽すべきであると存ずるのであります。  よつて予算審議につきましては質疑を打切りまして、討論に入られんことの動議提出をいたす次第であります。
  10. 佐藤清一郎

    佐藤清一郎君 私は只今動議賛成いたします。    〔「議事進行」と呼ぶ者あり〕
  11. 青木一男

    委員長青木一男君) 高橋君の動議賛成の諸君の起立を求めます。    〔賛成者起立
  12. 青木一男

    委員長青木一男君) 少数と認めます。よつて高橋君の動議は否決されました。(拍手
  13. 森八三一

    ○森八三一君 私は只今高橋委員の、質疑を打切りまして直ちに討論採決に入るべしという動議反対をいたしたのでありますが、反対をいたしましたのは、今更理由を申述べる必要もないと存じます。我々がこの重大な予算に対しまして賛否の態度を決定いたしますのに十分な条件が揃つておらんという理由に基くのであります。そうしてその理由を完成するために只今松澤委員質問に対して、緒方総理から答弁がありましたが、政府当局も鋭意その条件の揃うことに努力を傾注しておるというお話でありまするので、その努力の成果が具体的に現われて参りまするまで暫らくこの委員会休憩に付されまして、そういうような事態が発生して参りますれば、我々は当然予算審議に条理を尽して善処しなければならん立場に置かれておりますわけでありますので、そういう態度をとりたいと思います。  つきましてはこの委員会を、そういうような情勢判断をいしまする期間、暫らく休憩に移して頂きたい。若し本日そういうような事態が発生いたしませんで、この状態が継続するといたしますれば、明日定刻に委員会の招集をされたいということを要請いたします。(「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり)
  14. 青木一男

    委員長青木一男君) 了承しました。  それでは休憩いたします。    午後四時四十七分休憩    〔休憩開会に至らなかつた〕