○
政府委員(白根玉喜君)
中小企業に対しまして、
簡易保険の金を
運用したら如何なものであるかという御意見は、当
委員会におきましても他の方々からも
お話があつたわけでございます。現実、本年度におきましては
中小企業に対しまして
一般会計から二十五億円、
資金運用部から百五億円融資する方針にな
つておりまして計百三十億円が
一般会計並びに
資金運用部の
資金から融資する建前にな
つておるわけでございますが併し、本年度におきましては、
簡易保険及び
郵便年金積立金の
資金の面から融資する建前にな
つてないというわけでございます。と申しますのは、
簡易保険の
運用再開のときに、
資金の融資の
対象の中心を、先ず第一
段階におきましては、市町村の貸付に重点をおきたいという地方還元の意味からいたしまして、そういう
趣旨から御承知のようにこの
法律が制定されてれ
只今の
法律の建前から申上げますと、地方公共団体に対する貸付だけに限定されておるわけでございます。併しながら
簡易保険の金の流れが、地方公共団体だけに流れるのが正当であるかどうかという問題につきましては、我々はまだ幅を拡げて行かなければならないという
考え方を持
つておつたわけでございます。併し
法律の制定、現在の
法律が地方公共団体に対する貸付に重点をおくという建前でもございますし、又
簡易保険の地方公共団体に対する
所要資金のせめて半分以上
程度は
簡易保険の金で流したいと、こういう気持がありましたので、本年度におきましては、そこまで
法律を改正して手を伸ばすというところまで実は行きかねたわけでございますが、幸いに本年度の
積立金も四百六十億
程度になりまして、地方公共団体に対する貸付の約五二%
程度にな
つておるわけでございます。そういたしますと、地方公共団体に対する
運用以外に、なおそれに類似の、有利であり確実であり、而も加入者の階層に接着した方面に
資金の枠を拡げるということも必要ではないかと
考えておるわけでございます。その枠を拡げる際におきまして、
お話の
中小企業公庫のごときは、先ず第一
段階に枠を拡げる
対象の大きな
一つの重点ではないかと思うわけでございます。従いまして本年度におきましては、地方公共団体におきましても、過年度災害の金とかいろいろの
関係で
資金の需要も多くて、供給面においても十分な
資金もなか
つたので、差向きの二十九年度の財政投融資計画では、
資金運用部並びに
一般会計からの金では
中小企業公庫べ貸す計画でございましてれ
簡易保険からは貸さない計画にな
つておるのでございますが、先ほども申上げましたように、すでにもう地方公共団体の事業に対して五二%
程度を確保できる
段階になりましたので、地方公共団体以外の面につきましても、それに投資すると同じ
程度の重要性、重要性と申上げますのは、加入者の利益に還元するような意味において重要性のあるグループにつきまして枠を拡げて
法律の改正をお願いしようということで、私ども
只今研究しておるところでございまして、できるだけ早くその機会ができるように
大蔵省並びに
関係方面とも折衝いたしまして、できるだけ早くそういう
措置ができるように努力いたしたいとかように存じておる次第であります。