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1954-03-23 第19回国会 参議院 郵政委員会 第7号
公式Web版
会議録情報
0
昭和二十九年三月二十三日(火曜日) 午後二時二分開会
—————————————
出席者
は左の通り。
委員長
池田宇右衞門
君
委員
深水
六郎
君
村上
義一
君
永岡
光治
君
三木
治朗
君
最上
英子
君
政府委員
郵政政務次官
飯塚 定輔君
郵政省郵務局長
松井 一郎君
郵政省貯金局長
小野 吉郎君
事務局側
常任委員会専門
員
勝矢
和三君
—————————————
本日の
会議
に付した事件 ○
派遣議員
の
報告
○
郵便為替法
の一部を改正する
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
) ○
郵便切手類売さばき所
及び
印紙売
さ ばき所に関する
法律
の一部を改正す る
法律案
(
内閣提出
、
衆議院送付
)
—————————————
池田宇右衞門
1
○
委員長
(
池田宇右衞門
君)
只今
より
郵政委員会
を開会いたします。 三月十日より十三日の四日間、
簡易生命保険
の
最高制限額引上
の
問題等
を
調査
するため二班に分かれて
議員派遣
を行いましたので、先ず
派遣議員
の
報告
からお願いいたしたいと思います。第一班の
報告
を願います。
最上英子
2
○
最上英子
君 私は
池田委員長
、
柏木委員
と共に第一班として、三月十日より十三日まで名古屋及び大阪両
郵政局管内
における
郵政事業
の
実情
にそいて視察して参りましたが、その
報告
は文書を以て別に提出いたします。
池田宇右衞門
3
○
委員長
(
池田宇右衞門
君) 第二班の御
報告
をお願いいたします。
永岡光治
4
○
永岡光治
君 私は
三木郵政委員
と共に、先般三月十日から十三日までの間、
長野郵政局
及び
金沢郵政局管内
における
保険金最高制限額等
の
引上げ
こついての
調査
のために
実情調査
に参りました。その経過の概要を
只今
から御
報告
申上げます。 先ず
保険金最高制限
の
引上げ
の問題についてでありますが、最近における
契約
の
保険金額
は、各
地方
とも五万円以上が七割程度を占めておるのでありまして、実際は八万円以上を
要望
しているにもかかわらず、
金額
が八という丸い
数字
でないために、五万円という
契約
が比較的多い
実情
であります。
従つて
、十万円、十五万円、二十万円というように、端数のない丸い
数字
にすれば、もつと
最高額契約
の比率が多くなるのは必定のように思われました。
地方
としては二十万円以上を希望しているのでありまして、これが圧倒的な
要望
でありました。又
制限額
を附すること自体が意味がないから、むしろこれを撤廃すべきである、こういう
意見
も多数出ておりましたことを御
報告
申上げます。 第二番目の問題でございますが、
監察制度
の問題についてでございます。これは
地方郵政監察局
の
行政機構改革
は、
地方
の
意見
はすべてが反対でございまして、
地方郵政局
に統合するということは、
監察
というものの本質が第三者的な立場において忌憚のない批判をするという建前であります以上、
郵政局長
とは別の系統に属せしむるのが至当でありまして、又
監察局長
、
部長等
を廃止いたしまして、平の
監察官
にするということにつきましても、現在の
制度
で
十分真価
を発揮しているのでありますから、これを一律の
監察官
に落すということは、単に
名種
の変更にとどまる虞れがありますし、他面
地方
全体の
士気
を阻喪させるばかりでなく、実益が少ない。こういう点で今までの歴史、それから沿革、こういうものもありまして、
現状維持
にせられたいと、こういう
意見
が非常に圧倒的に強くありました。又私
たち
もそのことに成るほど
実情
に即したものだというふうに感ぜられて参つた次第であります。 それから第三番目の問題でありますが、これは
局舎建築予算
の増額についてでございます。各地におきまして
局舎
が老朽でございまして、これを新らしくするような
要望
が非常に強いのであります。
保険金額
の
最高額引上げ
によりまして、資金が従来に比べて相当多額に集まるのでありますから、
自分たち
の集めた、いわゆる
従業員
が集めましたこれらの金でもあるし、
局舎等
の新設にももつと多くの融資を受けまして、よい
局舎
としてほしい。そうして
重要証拠書類
の保管にも万全を期しますし、更に又
能率向上
ということと
士気
の鼓舞にも役立させ、而もなお且つ、これによ
つて公衆
の
郵便局
というものに対するところの
信頼感
を高めて行きたい、こういうことを非常に強く
要望
しておりました。私
たち
もそのことの誠に同感を、実は感じて参つた次第であります。 それから第四番目でありますが、これば
行政整理
についての問題でございます。これは
事務量
の増加とか或いは勤務時間の
是正
、それから
年次休暇
の
累積等
、こういうような
現状
から見まして、
現業官庁
である
郵政事業部門
には
政府
の提案いたしておりますような
定員整理
の余地は全くございませんで、むしろ増員すべきであるとの
意見
も多いし、又現実に
職場
を
調査
いたしましても、私
たち
その感を深くするものであります。 更に第五番目といたしましては、
年度
末
手当
の問題でございます。これはこの際大きな
要望
は言えないけれども、遠慮した希望として、
年度
末
手当
に〇・五カ月分を支給せられたいという真剣な
要望
でございまして、私
たち郵政委員
といたしましても、
郵政当局
に対しまして善処いたしまして、このような
要望
に応え得るように早急に
措置
して頂くことをお願いしたいのであります。 それから第六番目でありますが、これは
特定局制度
の問題についてでございます。
特定局制度
は十七年前に逆行いたしまして
請負化
に返えすという噂が
地方
に飛んでおります。そのために
従業員
に異常な反響を呼び起して不安と
動揺
を来たしているようでありますが、これは
地方
の
職員
の
要望
に即しまして、
特定局
を旧に返えすようなことのないように、更にこの旨を
郵政当局
におかれましては、部内に徹底せしめまして、以上申上げましたような不安や
動揺
を除去いたしまして、職務に安心して精励されるよう早急に
措置
を
要望
するものであります。 それから第七番目でありますが、これは
電波監理局職員
に
給与
の問題でありますが、
電波監理関係職員
を除く他の
郵政職員
のうちで、
管理職
にある
職員
の
給与
の
是正
につきましては、
給与
法の特例を設けまして、
公企労法適用
の
職員
と同様の
取扱
をするように
政府
においては
措置
することに目下準備中と承知いたしているのでありますが、
電波監理職員
もこれらの
職員
と同様の
措置
を講ぜられることが、
地方
の
実情
からいたしまして最も妥当であると考えるのであります。これらは
職場
の
実情
から考えましても、全く
郵政職員全般
として同じ
取扱
をするのが妥当だと考えますので、そのように特に
措置
をされるよう、これを合せて、
地方
の
実情
を
調査
の結果、
郵政当局
に
要望
するものであります。 以上が大体今回の
地方
の
調査
における私
たち
の結論でございます。以上で
調査
の
報告
を終ります。
—————————————
池田宇右衞門
5
○
委員長
(
池田宇右衞門
君) 次に
郵便為替法
の一部を改正する
法律案
、
郵便切手類売さばき所
及び
印紙売さばき所
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
を先ず議題に供します。右の二
法案
は去る十八日
衆議院
より
送付
されたものでありまして本付託のものであります。なお、
郵便為替貯金法
の一部を改正する
法律案
は十九日
衆議院郵政委員会
で可決されましたが、
衆議院
の本
会議
の都合で末だ
送付
されておりません。
従つて右
の二
法案
の審議のあとにこれに関する
質疑
を行いたいと思います。これより御
質疑
を願うことにいたします。
郵便為替法
の一部を改正する
法律案
並びに
郵便切手類売きば
き所及び
印紙売さばき所
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
について御
質疑
ございませんか。
予備審査等
におきまして十分に審査できておると思いますので、
質疑
は尽きたものと認めて御
異議
ございませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
池田宇右衞門
6
○
委員長
(
池田宇右衞門
君) 御
異議
ないものと認めます。 それではこれより
討論
に入ります。御
意見
のおありの
かたは賛否
を明らかにしてお述べを願います。
討論
は尽きたものと思います。他に御発言もございませんようですから、
討論
は終局したものと認めて御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
池田宇右衞門
7
○
委員長
(
池田宇右衞門
君) 御
異議
ないと認めます。これより採決をいたします。
郵便為替法
の一部を改正する
法律案
、及び
郵便切手類売
さ
ぱき所
及び
印紙売さばき所
に関する
法律
の一部を改正する
法律案
の二
法案
を一括して採決いたします。右二
法案
を
衆議院送付
案通り可決することに
賛成
の諸君の
挙手
を願います。 〔
賛成者挙手
〕
池田宇右衞門
8
○
委員長
(
池田宇右衞門
君)
全会一致
でございます。よ
つて右
二
法案
は
衆議院送付
案通り可決することに決定いたしました。 なお、本
会議
における
委員長
の
口頭報告等事後
の手続については
委員長
に御一任願います。 なお、
報告書
には多数
意見者
の
署名
をいたすことにな
つて
おりますので、両案を可とせられたかたがたは、順次御
署名
を願います。 多数
意見者署名
深水
六郎
村上
義一
永岡
光治
三木
治朗
最上
英子
池田宇右衞門
9
○
委員長
(
池田宇右衞門
君)
郵便振替貯金法
の一部を改正する
法律案
、これは
予備審査
でございます。その他
郵政事業
の
運営実情
に関する
調査等
に対して御
質疑
があれば、順次これからいたすことにいたしたいと思います。
三木治朗
10
○
三木治朗
君
振替貯金法
の一部を改正する
法律案
については、
衆議院
から
送付
にな
つて
から
質疑
をして結構だと思います。その他の問題は、ほかに案がなければ
散会
後
懇談会
によ
つて
少し御相談をしたら
如何
がかと思いますが、
如何
がですか。
池田宇右衞門
11
○
委員長
(
池田宇右衞門
君) 本
委員会
はこれを以て閉ずることにいたします。なお
散会
後、
懇談会
をいたすことにいたしたいと思います。 本日はこれにて
散会
いたします。 午後二時二十一分
散会