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矢嶋三義君 明日又やられるそうですから、安部先住の今の
お話は……。私はさつき何した
関係上、
最後に聞きたいと思うのです。それは大臣がお帰りにな
つたあとですね。
熊本県議会が開かれたのです。その議会で或る議員が県の
教育委員長に対して、大臣はかくかくの演説をされた。我々は非常に
心配する、で
熊本県の
教育の実態なり教組の活動の実態というものにどういうものかということた
質問した。私は誠に適切な
質問だと思う。ということは、大臣のあの演説は、大臣がどういう演説をしようか自由でしようが、ともかく大臣の御演説は
熊本の人々には日教組の誹謗に終始したという見方が非常に強いのですよ。新らしい
文教政策というものは余り聞けなか
つた。それに極左政党云々というのが出ましたので、
先生自身非常に愕然とし、県民も非常に不安の念に駆られたことは事実です。
従つてこの
質問が出て来た。それに対して
教育委員長は何と答弁したかというと、
熊本県教組の運動は極めて穏健で正常である、
従つて文部大臣のあの言葉は
熊本県
教育界には全く当てはまらんことだ、こういう答弁をしました。それほどに、これは偏向
教育の事例もなか
つたこともないのですが、九州全体の
教育界とは随分かけ離れたあなたは御演説をされたわけです。それはあなたはそう思わないかも知れませんが、極左政党一々ということは共参党と同じだ、そうして、教職員に与えたところの衝撃というものは非常に強いのですよ。教職員組合で二法案のときに文部大臣は他のいろいろ記事も出ているが、相当強情だとか倣慢だとか、それが大津大臣のいいところだとか、こう漫画まじりにいろいろ出て来た。それで
先生がたも、大臣はまあそういうふうなのかと
思つた。併し、いやしくも大臣なんだから我々をかわいが
つてくれる芯のあるところもあるのだろうと、こういうふうに
思つていた。ところが、これ、届いた人並びにあらゆる
熊本県の
新聞に出た記事からすると、大臣はこれほど、我々を信用してくれんのか、誹謗するのかと言
つて、その憤激というものはそれは想像以上ですよ。これは私は大臣に伝えておかなけりやならんと思う。そういう形で、静岡にもおいでにな
つたようですが、山形にもおいでにな
つたようですが、全国のブロツク別の
教育委員並びに
教育長を集めて、大臣がそういう形で演説されて歩くということが私は日本の
教育のためになるかどうかですね。どの省の大臣でも地方に出て行
つて、時分の部下に対して、お前らは信用できん、けしからんというような演説をするという大臣はないわけですからね。建設大臣もお見えにな
つた、厚生大臣もお見えにな
つた、やあ御苦労、しつかりや
つてくれ、これであるのに、それは日教組の行き過ぎがあ
つたかも知れないが、自分らの
信頼するところの、頼りとするところの一番最高責任者が来て、そうして想像以上に激越な言葉で誹謗されたという場合に、果してこの教職員にどういう影響があるかということは私は一応
考えて頂かなければならない。これに対する御
所見と、これ落さないようにして下さいよ、簡単に聞いて行きますから。先ほどの御答弁から、昨日の朝日
新聞に出ておりましたあなたの静岡における演説、即ち平和外力と戦争勢力をあなたが定義付けられたことは、そういうことは言
つておらんと、こういうことでしたから、あれは朝日
新聞の記事の秘伝だとこういうふうに慰められるか。
それから次、あなたは
熊本の演説で偏向
教育が県教組
指導の下に行われておるということを申されておりますが、こういうことを申されたかどうか、申されないか。それ以上に九州地区で偏向
教育は県教組の始動の下に行われているということをお認めになるかならないか。
それから次にハ、ハとしては、
教育二法に
反対する人は泥棒を取締るところの法律を作るのに泥棒が
反対すると同様だ、とにかくこういう言葉で二法に対した人を評したわけですね。私は二法に
反対いたしました。随分
反対論者があ
つたわけですが、文部大臣の言葉としてこういう言葉が未だに穏当であるとお
考えにな
つておるかどうか。
それからイロハニのニは、これは極左政党云々と述べられたことについて聴衆はいろいろなとり方をしております。大体共産党であると
思つております、九州の聴衆は。で、あなたに極左政党とは如何なるものかと荒木
委員からいろいろ具体的に聞かれたのですが、終に解明を得ることができませんでした。そうして日政連
関係議員は、極左政党、極左勢力だと言わんばかりのお言葉でありましたが、通念において日本国民は極左政党という、こういう極左という言葉を使
つた場合にどういうふうにとるかという
立場から、あなたがあの
教育者を相手に、日教組は極左政党と何ら変らないものであると、こういうふうに述べられたことは、この言葉は今でもあなたは穏当であ
つた、それともやや説明が不十分であ
つた、自分の
考えてお
つたことと聴衆に与えたところの、聴衆のとり方との間にずれがあ
つた、こういうようにお
考えになられるかどうか、以上承ります。