○相馬助治君 さつき荒木
委員の
質問に答えて局長からは
文部省が
答申を求めたものでは別にないと、こういうふうな
お話ですけれ
ども、私
どもが
承知しているところでは、
文部大臣の最高
諮問機関である
中央教育審議会が去年の九月から第二
特別委員会というものを設けて、特に
教員の
給与問題を審議して
教員の
給与制度の再
検討をするという使命を与えられて種々
検討中であると、こういうふうに聞かせられていたわけです。従
つて私
どもはこの
答申には大まかにい
つて二つのものを期待しておりました。それは現在のその
半額国庫負担法というものが誠にあいまいな法律で、今の高田
委員の
質問にも明らかに現われているように、高田
委員の言
つていることもその
通りなんだ。
緒方局長の言
つていることもその
通りだ。あなたが詭弁を弄しているのでも何でもない。ところが現実には
地方の
財政の実値よ
つていろいろなことがなされていて、
教員が足らなかつたり、或いは又無下に女
教員の首切りが行われたり、
文部省の与かり知らないところでいろいろな
給与の矛盾から来る現実が起きて今日に至
つているわけです。従
つてこの
答申書の中には抜本的に
教員の
給与の基本的なるものについて私は
答申が行われると、こう期待しておりました。ところがこの
答申書を見て、誠に抽象的であり、こういう
答申書をもらつた
文部省自身もこれは御迷惑をなさるんではないかと思うような
答申書で、審議会の
答申書に立法府の我々がとやかく言うべき筋ではないけれ
ども、甚だどうもこの
答申に期待していた者にしてみると裏切られたと、こう率直に言わざるを得ないわけです。
そこで私は局長に一点お尋ねしておきたいことはこの
答申というものについては全く
中央教育審議会が独自の立場から
答申したと思うのだが、さように了解してよろしいか。即ち何らかの政治的な圧力があつたのかどうか。そんなもう理想的なことを言
つても仕方がないのだ、この辺でやめておいてくれとかいうようなことを言つたのかどうか。
それから第二は、地教委それから三本建の問題、これを根本的に考えなくては
教員給与の再
検討はあり得ない。ところがこれほどの
答申書の中に
給与三本建がいいとも悪いとも書いてない。いいならいいでいいのです。いいならいい、又悪いならこれは悪い、又いいとか悪いとかいう最後的断定は下せないけれ
ども将来
給与法のこの三本建については基本的にはこうなくちやならないというような示唆された面が当然出て来るべきであるにもかかわらず、さようなるものが出ていない。私は実はこの
委員に
なつている或る人にこのことについて尋ねたのです。ところがその人はこういうことを申したのです。つい先だ
つて立法府である
国会において十分審議の上
給与二本建法なるものを作つたのだから、今これについてあれこれ言うというのも如何かというので、今度の
答申ではそれについて具体的なことに触れなかつたと、かようなことを言うておるわけです。従いまして文章に現われたこの
答申書には三本建のことや地教委には言及していないけれ
ども、この
答申書に附加して
委員の
意見乃至は小
委員長の
答申が口頭によ
つてでも結構であるから、これらの問題について触れていたかどうか、全然こういうものには触れていなかつたのか、このことを先ず基本的な問題としてこの辺の
事情を明確にして欲しいと思います。お尋ねいたします。