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河野謙三君 私は今の
江田委員の
附帯決議には
賛成するものであります。同時に原案にも
賛成はいたしますが、
ただこの機会に希望を申上げておきます。過日の
質疑の際にも申上げましたが、従来新俵と古俵の
買上価格に三十円という大きな開きを付けておりますが、これは私は非常に納得しにくいものであります。もう少し
農業経営上「
わら」というものをできるだけ
農村から都会に
吸上げないということを基本にして考えた場合に、できるだけ古俵を高度に利用させるということを
中心にして、古俵の
買上につきましての
価格の決定の仕方を再検討して頂きたい。御承知のように、昔
横尾惣三郎とかいうえらい百姓に熱心なかたがいて、余り熱心過ぎて気違いだと言われたようなかたでありますが、この
かたは化学肥料を使う者は死刑に処せというような
法律を作れと言つた。勿論私はこれに
賛成するものではありませんが、要するにもう少し
農家に
有機質のものを余計使わせる、
自給肥料を余計使わせる、これに対して
農林省が何ら積極的に考慮を払われていないのじやないか、こういうことだつたと思います。これけ私は特に最近の
農業経営の実態からみまして、この点にもう少し
農林省け積極的に考慮を払わなければ
いかんと思う。そういう点に関しまして
食糧庁も、
ただ食糧管理
特別会計がうまく運営されればいいのだというような単純な観点から
買上価格の決定をされては
いかんと思う。特に今申上げる古俵の問題につきましては、
農業経営の中に非常に重要な地位を占める「
わら」の点につきまして、もう少し大きな観点から、
食糧庁としてでなく、
農林省としてもう少し
関係の改良局なり、経済局なり、それぞれの立場からの御
意見も聞かれまして再検討して頂きたいと思うのです。これを私は特に希望するものであります。
それから
検定協会の問題につきまして、
衆議院から
附帯決議が出ておりますけれども、私はこれは
経費多くして余り効果の上らんものだと思います。これはよろしく
検定協会というようなものをやめて、そうしてこの非常に複雑多岐な食糧の
デリヴアリーには、これを扱うところの運送業者にその
デリヴアリーの
仕事というものを一定の料金で請負わせることによ
つて私は事足りると思う。そのほうが私は実績が上ると思うのです。一々俵や「かます」の
あとを追いかけて、米や麦の
デリヴアリーを完全にしようと
検定協会が何千人の人がかか
つてもできるものではありません。これけ実際できないのです。それよりも今の
検定協会の運営に要する
費用の三分の一なり、五分の一のものを食糧の運送業者に与えて、運送業者の責任においてこの
検定協会の使命を果すことのほうが私はよほど効果的であり、又
経費の節減にもなると思う。
従つてこの
経費は取りも直さず食糧の中間
経費でありますから、中間
経費の削減にもなると思う。こういう点につきまして私はさような
意見を持
つておりますが、十分な再検討をして頂くということを特に私はこの機会に附加えまして本案に
賛成いたします。