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政府委員(川上為治君) 石油の需給
関係につきましては、私
どものほうとしまして現在来年度の問題につきましてはいろいろ外貨の問題を検討いたしておりますが、重油を除きましては、ほかのものにつきましては大体かつかつの
程度におきましては供給ができるんじやないかというふうに現在考えております。全体の数量におきましては、重油を含めましても昭和二十八年度よりも或る
程度量としましては殖えることにな
つておりまして、その殖える中には燈油或いは軽油或いはガソリンというようなものが殖えるごとにな
つておりまして、重油は大体二十八年度
程度になるんじやないかというふうに考えております。それから農林
関係の石油類につきましては、今申上げましたように、全体の量から言いますというと、大体そう不足しないような
程度に重油を除きましてはやりたいと考えておりますので、そういう御迷惑をかけるようなことはないと思うのでありますけれ
ども、ただ、今
お話もありましたような思惑の問題等がありますので、私
どものほうとしましては、特に農林用或いは水産用、それから船舶用というようなものにつきましては特別な配給をいたしたいというふうに考えております。で、その配給のやり方等につきましては、もうすでに石油の元売業者の団体であります石油元売懇話会とか、或いは石油の特約店の団体であります
全国石油の特約店協会というようなものに対しまして、やり方につきましては、もうすでにずつと前から指示をいたしまして、そしてその用意をいたしております。そのやり方につきましては、大体私のほうで今指示をしておりますものは、現在切符制をとる、或いは公定価格制をとるというようなことは考えておりませんが、強力な行政
指導によ
つてやろうということにしておりまして、而も成るべく元売業者の団体とか、或いはその特約店の団体が自主的にやるというような考え方でや
つておりますが、その具体的な細目を申上げますというと、今申上げましたように、農林水産
関係の燈軽油、特にこれは燈軽油は非常に問題であろうと思うのでありますが、
農村用としましては、そういうものにつきましては、元売業者が
責任を持
つて配給をする、そうして各地方の
農村関係の特約店と連絡を十分とりまして、その元売業者と特約店が十分な連絡の下に、且つ
責任を持
つて農村に対しまして配給をする、そうしてその数量につきましては、これは
農林省のほうから
言つて来ました数字を我々としましては今後十分二十九年度としましては検討しなければなりませんけれ
ども、大体従来の実績なり、或いは今後の増量というようなことを考えましても、数字に或る
程度余裕を持たせまして、そうしてその数字に基いて元売業者から特約店を通して
農村のほうへ配給をさせて行く、若し或る
農村におきまして、いろいろその問題が起りましたときにおいては、その地方にこの苦情処理機関というのを設けさせることにな
つておりますので、その苦情処理機関というのはその地方の元売業者が当る場合もありますが、或いは又その県の特約店の協会が当ることになりますが、それはまだどこどこということは指定しておりませんけれ
ども、早急にそれを指定いたしまして、その機関に申入をしますれば、いつでも配給ができるような
措置をとる、いわゆるその苦情処理機関というのを設ける、こういう考え方で私のほうとしましては配給に遺漏がないようにしたいと考えておりまして、若しそれが元売業者なり、或いはその特約店の
責任においてうまく行かなか
つたというような場合におきましては、その
責任をとるような
措置を講ずる、その講ずる方法としましては、元売業者というのは、大体輸入業者でありますので、全部輸入業者でありますので、要するに外貨の割当というところで抑えて行く、特約店のやりました行為につきましても元売業者が
責任を持つ、そうしてその元売業者の
系統の特約店が
農村に対しまして十分配給を、あるのにかかわらずやらなか
つたとか、或いはその価格を非常に暴利をむさぼ
つて高く売
つたとか、或いは当然
農村用として配給すべきものが他のほうに流れて行
つたというような事実がありますれば、そういう特約店の
責任はその
系統の元売業者、これははつきりわかるような仕組みにな
つておりますので、その元売業者が
責任を持つ、そうしてその元売業者の
責任を持つ方法としましては、先ほど申上げましたように、外貨の割当の問題で調整をする、非常にうまく配給しておる
系統に対しましては外貨のほうは余計付けて行く、それから問題を起したような元売業者のほうに対しましては、これは外貨のほうを減らして行くというようなこの賞罰を明らかにして行く、この外貨の割当について、そういう
措置ができるかどうかという問題につきましては、いろいろ
法律的にも研究したのですが、それは別段差支えないというように我々のほうでは考えておりますので、そういう
措置によ
つて農村に対しまして不足がないようにしたいというふうに私
どものほうとしては現在考えまして、もうすでにそういうやり方をと
つてやれという指示をいたしております。ただ文書による指示は、業界のほうから、これは
自分たちのほうで自主的に極力やりたいから、
役所のほうから文書を出してくれることは困るというような意見もありましたので、実は今日まで文書で出すことは控えておるのですが、これは近いうちに全体の方針が、単に
農村関係とか、そういうものだけではなくて、或いは重油の問題についても全体の方針がきまることにな
つておりますので、或いはそのきま
つた方針に基いて我々のほうから文書で指示し、一方官庁
関係におきましては、
農林省なり或いは出先機関の方面なり、或いは我々のほうも地方の通産局なり、そうした方面に連絡をとりまして、今申上げたようなやり方が十分うまく行くようにや
つて行きたいというふうに考えております。なおこれでなかなかうまく行かないというような問題が起きましたときは、又起りそうな場合におきましては、或いは別な手段をいろいろとらなくちやならんのじやないかというふうに考えますけれ
ども、全体の数量から考えますというと、そういう問題はそう起きないのじやないかというふうに一応考えております。