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江田三郎君 そこで私がお聞きしたいのは、今あなたは現状は非常に高くな
つているが、年間から行くとそんなものではないと言われますけれども、私はそいつは少し腑に落ちない、仮に百十五
ドルとして、あなた方のほうが、
精糖工業会の
調査として出された資料によ
つても平均販売原価が四十二円二十五銭とな
つております。勿論これは
消費税を抜いてありますけれども、これは相当私は甘いものがあると思う。計算が甘い。もつと私
たちは別な計算をしております。そういうところから
考えてみて年間を通じてみても、あなた方の言われるような不当でない
値段とは
考えられない。現に一体
製糖会会社がどういう配当をしておるか。例えば大阪
製糖のダイヤモンドの分析による本年の
利益率は三十割、こういうことは一体これは国民の
消費生活に最も
関係のある
食糧について許されることかどうか、こういう点はもつと私はあなた方に反省をして頂きたいと思う。なおこういうことだけでなしに、あなた方が今や
つておられる
方式のために
家庭のものが迷惑をするということだけでなしに、例えば今日頂きました資料によりましても、二十八年の九月現在の
精糖工場の
能力は六千四百四十五トン、こういうことにな
つておる。年間にするとこれは一体幾らになるか、三百日稼働としてもすでに百九十万の
能力、而もこれは昔からあ
つたものでなしに、この表を見るというと最近急速に殖えておるわけです。百万トンの
原料輸入に対して、こういう六千四百四十五トンというような
工場を誰が作らしたのか、あなた方の間違
つた行政がこれを作らしておるんじやないですか。而もこれはまだ進んでいるじやありませんか。これを一体どうするのか、これはやがて
消費者の頭の上にかぶさ
つて来るわけです。普通に
行つておればこんなに……、この二十六年三月が千二十トン、二十七年三月が千八百八十五トン、二十八年三月には急速に六千百三十トン、二十八年九月には六千四百四十五トン、なお二十九年三月にはもつと大きなものになりますが、八千幾らになるわけでありますが、そういうものは一体誰が作らしたかということなんです。実に
砂糖行政の
最終実需者という見誤まりが
家庭に大きな負担を及ぼしておるだけでなしに、国としても、この日本経済の貧困な中に遊休施設百万トンしか要らないところに、二百何十万トンの設備を作らしてしま
つておる。その減価償却は皆
消費者がかぶ
つて行かなければならない。終始一貫
砂糖というものを投機の対象にしておるじやありませんか。何がそうなるかといえば、
最終実需者というものをあなたがたが
食糧庁という
立場から忘れてしま
つたということなんです。あなたがたは日本の米については本気でしよう。併しながら、もう
輸入米になるというと、何かぼんやりしており、
砂糖になると、油になると、もつともつとぼんやりしておる。あなた方がぼんやりしておるだけならそれで済みます。併しそれの被害を受けるものがあることなんです。それはわかると思う。これは一体どう
考えておられるか。そこでそういう点から行くと、はつきりとここで
砂糖行政の方針を改めて、あなた方が勝手に想像される
最終実需者の気持でなしに、
最終実需者が、或いはその組織体が明確に意思表示をした場合には、その要請に応えるだけの用意があるかどうかということ。それとも今こう言
つておるけれども、今後の
外貨割当なり、その他の方法によ
つて、この不当な
価格を下げるというのか、どうするのか、どちらをとるかということをはつきり言
つて頂きたい。私は
外貨が自由に使えて、我々がノーマルと
考える
価格を作るあなた方に自信があれば、それでもいいと思う。それならそれで具体的に方針を述べてもらいたい。お
答え願います。