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戸叶武君 そういう具体的な証拠はあとで示すことにしますが、
岡崎さんが
考えているのと違
つて、
アメリカの新聞なり雑誌は、必ずしも
政府の統制に応じているのではなくて、やはり
アメリカ側の輿論がそういう形において受入れておるような態勢をその新聞なり雑誌なりに自主的に表現しているのでしようが、私たちが最終的に一番恐れている点を
質問したのですが、問題は我々の戦争に対する恐怖です。それから戦争に引ずり込まれるところの恐怖です。これは真珠湾の攻撃の際にも見られまするように、あの戦争の最中において
アメリカの内部における新聞の中でシカゴ・トリビユーンにマコーミツクはルーズヴエルト夫妻と仲が悪くて、堂々とルーズヴエルト夫妻に反対しておつた。而も戦争の最中に
アメリカは
日本の外務省や軍部が打
つて来るところの暗号電報は全部わか
つておる、又レーダーも備わ
つて攻めて来るとわか
つている。だがとにかく向うからしかけて来てから叩くのでなければ、
アメリカ全体が立上らないから、
日本側に攻めさせてから立上ろうという体制を作
つてや
つたのであ
つて、戦争
責任はルーズヴエルトその人であるというふうにマコーミツクはシカゴ・トリビユーンにおいて、長い間、戦争中においてルーズヴエルトに食
つてかか
つております。そういうふうに戦争というものは、向うから攻めて来るまでこつちは出ないで待
つていると言
つても、戦争製造屋から言わしめるならば、そういうことはへいちやらであ
つて、向うに攻めさせるような形で、或いは向うが攻めなくても向うが攻めさせた形で、満洲事変が起きたときはそうでありますが、そういう形において戦争というものは誘発されるのです。そういう場合におけるところの、この
出動するか
出動しないか、戦争に引きずり込まれるか引ずり込まれないで、外交的手段によ
つて話合いで問題を片付けるか、そういうことをきめる上において国防会議というものは極めて重要でありますが、木村
保安庁
長官にそいう点を
一つ尋ねたいことと、もう
一つは、今すべて
アメリカ側も
ニクソン初め、こめんなさいと言
つて謝りやいいつもりでやたらに謝ることがはや
つておりますけれ
ども、
日本が今日の窮地に立ち、極東にこの波乱を招いたのはルーズヴエルトみずからがロシアを利用して、ヤルタ秘密
協定によ
つて、そうして
昭和二十年の二月十一日、十二日のあの
協定によ
つて、満洲、蒙古は中国、ロシアにとにかくやる、樺太もやる、だから
日本を適当な機会に出て叩きつけろという形で来て、中国の蒋介石政権がありながらも政権を無視して、
国民政府を無視して戦争謀略によ
つて、あのヤルタ秘密
協定の謀略によ
つて日本を終戦に追込んで行つた。戦争には背後においてこんな残虐なマキベリズム外交が民主主義国と言われる
アメリカを中心として隠されておるのであ
つて、戦争の背後における外交謀略、これほど恐しいものはないし、又軍部の手先の策動というものによ
つて導かれるものほどこわいものはないのであ
つて、そういう
意味において国防会議の実態が明らかにならない以上は、やはり
防衛二
法案の審議というものを我々はこれ以上進めても実際に何の
意味もないとまで思
つているのですが、その点に対して
一つ木村
保安庁
長官の見解を承わりたい。