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政府委員(
佐藤達夫君) これは先ほど御披露しましたように、当時憲法制定の御
審議をなさ
つていらつしやる貴族院の
審議の過程における
政府当局の
説明さえ、ああいうような言い廻しの
説明で速記録にの
つておるわけであります。従いましてこれについては今日
我我として何らの基準もございませんということはこれは申上げかねますけれども、どういうものだということくらいはお答えせざるを得ない。
従つて先ほどのような
言葉を使いましたわけでございますけれども、併しこれは精密にあらゆる場面を総合して
考えてみますと、ただ単に職業軍人であればいけないのかとい
つて参りますと、例えば一年志願兵を志願してそうしてしばらくや
つておつたというような人、下士官志願でやめた人だとかいろいろ場合があるのであります。従いましてそういうことをここで表か何かにしてお答えするというようなことには本質的に適しない。問題は非常に下級な役人を採用するということならば、採用基準というものをはつきり
法律なり政令なりでおきめ願
つて、そうして何年何カ月これをやつたらいかんという形で行くべき筋かも知れない。ところがこれは第一に
内閣に列する
国務大臣の任用
方針なんであります。これは
総理大臣が
国会において指名される、その
総理大臣が自己の最高スタッフとして選ぶ人の資格の問題であります。それについて志願兵を何年やつたとかどうのこうのという基準は実はそういう
人たちはおのずから適さないのであ
つて、もつと高度の政治的基準というものからこれは律せられるべきである。その任用がいいとか悪いとかいうことは直接
国会の非難にさらされることであ
つて、一人の巡査であるとか郵便局員のような採用の問題と性質が根本的に違う。
従つてこれを何年以上とかいうような定義をお答えできなくても私としては少しも恥かしくないことと思います。