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参考人(春日由三君) 非常に煩雑な御
説明になりますものですから、ゆつくりゆつくりとお話をさして頂きたいと思いますから御了承願いたいと思います。先ほどから申しております
ように、先ず外部にございますものとしては
放送番組審議委員会というものがございます。各方面の専門家のかたがたでございますが、そのかたがたの会合を月に一回開きまして、いろいろこういう。プログラムはどうだとか、あのプログラムはどうだとかいうふうな御
意見を、勿論材料を出しますが、それの会議が
一つございます。
それからこれも先ほど申上げました
ように輿論調査というものを定期的にいたしておりまして、プログラムの聴取率、それから嗜好率、どういうものが好きかと、それから現実の聴取率、それから
生活時間でどういう時間に
ラジオを一番聞く人が多いかという
ような好適時間と申しますか、その三本建で
全国を対象にした輿論調査をいたしております。この輿論調査の結果が印刷物にな
つて定期的に各部課長の手許に届くわけでございます。
それから
番組審査会というものがございます。そういうものと、それから
内部の
会長及び
理事会でおきめにな
つたという
方針というふうなものを体しまして、大きく言いますと春と秋と申しますか、夏
番組、冬
番組と申しますか、年二回約三ヵ月くらいの期間をかけてスケジユ—ル、
番組時刻表というのを第一
放送、第二
放送について作るわけでございます。その時刻表を作る際にもプログラム
関係の編集部長を中心にいたしました小
委員会を作
つて、自分のほうのこの
番組は聴取率が落ちているから新らしい
番組と差替えたいとか、この
番組はもつとこういうふうに続けて行きたいとか、或いはここにはどうしても一本ニユ—スを入れなければ間が空き過ぎているからニユ—スを入れたいとか、いろんな各部の希望を調整いたしまして、同時に全体のバランスから
言つて、例えばこの四月から行いますものをざつと計算いたして見ますと、第一
放送、第二
放送を通じまして報道、
教育、社会、
教養とい
つたものが全体の六〇%強にな
つています。それから音楽を入れました慰安
番組が四〇%弱という比率が出て来るわけです。従来なんとなしに長年スケジユ—ルを組んでや
つておりました際に五十八対四十二というふうな比率が暫く続いたこともございます。それでそれをもう少し第二
放送の
教育教養番組を強化しなければいかん、芸術的な
番組を第二に持
つて行こうという、第一と第二の
性格というものを明確にして、約十ヵ条ばかり
番組委員会で
方針をきめて、その
方針に基いてスケジユ—ルを作
つた結果が今申しました六十対四十くらいの比率になるわけであります。それでスケジユ—ルが
理事会を通
つて決定いたしますと、そのスケジユ—ルに基きまして、例えばスケジユ—ルと申しますのは日曜の八時半はユ—モア劇場という
ようなスケジユ—ルでございますが、それに基きまして音楽部と文芸部、それから報道局、それから
教育部、社会部とそれぞれのプログラムの種類によ
つて部がございまして、その中が又それぞれの課にわかれております。具体的に申しますと文芸部の場合は演劇課と演芸課にわかれております。それから
教育部の場合には学校
放送の専門の学校課と、それから
青少年の
教養を扱う
教養課というふうに、こういうふうにな
つて、それを課長がおりまして、その中で更にこの課長の下に班長と申しまして、幾つかのスケジユ—ルから見て、まあ自分の部の担当の三つなり四つなりのプログラムを専門に持
つておる班長というものができております。それでスケジユ—ルができますと、今ならば五月の
番組を準備するわけでございますが、そのスケジユ—ルに基いて各班長が自分の班員からいろいろ提案をさせるわけでございます。その提案を班で
検討してまとめたものを課長のところへ持
つて来て、課長はそれをまとめて今度は部の部長を中心とした会議にかけて持
つて行くわけでございます。それでその会議を経たものを
編成部の整理課というところへ文芸部提案とか、
教育部提案というふうにして出して来るわけでございます。そうしてその提案を出演者別、或いは種目別に印刷しましたものを
番組委員会で、月一回の提案会議で、この出演者は適当でないとか、これは余りにも多く出過ぎるとか、或いはこのプログラムはこの通りでいいのだけれ
ども、
予算的に見るとこうは使いきれない、庶務課長まで入りました、いろんな要素を入れまして提案会議で最後にきめるわけでございます。それでそのきめたものを事務的に整理課というものが三十日なり三十一日なりのスケジユ—ルにはめまして、そこで各部へ来る、これを予定表と申しますか、その予定表に基いて、予定表がきまると出演交渉というものが始まるわけでございます。ただ問題は一月半以上前にきま
つた問題でございますから、出演者を交渉してできない場合とか、台本ができて来ないという場合がございますものですから、更に今の
ような
基本のほかに、毎週一回先ほど申しました
ラジオ局全部の部長が集りまして、例えばこうな
つておるけれ
ども、四月にはこういう特集をやりたいとか、五月にはこういう特集をやりたいとか、例えば今晩夜一時間半、二時間近く電源開発特別
番組でありますが、特に土曜日の
番組だから普通のスケジユ—ルをはずして、ここで
一つ野心的な社会部の電源開発のルポルタ—ジユをやらしてくれないかというふうな差替えと申しますか、個々の提案というものが出て来るわけでございます。それを毎週の
番組委員会で
検討して、それじやこれよりもこつちをやろうというふうにきまりますと、それが翌日全部の課長が集りまして
連絡会議で流れて行くわけでございます。そうしてプログラムができて来ますと、各班の係から発表伝票というものがございまして、それで同月幾日の何時の
番組の題目はこうだ、出演者はこうだということが整理課へ出て来るわけでございます。整理課ではそれをまとめまして一覧表にいたしましてまあ新聞発表すると、いうふうな段階を通るわけでございます。