○
説明員(
梶井剛君) 私
どもの
計画は五ヵ年
計画までは大体確定しているのであります。
従つてこの図面に出ておりますのは五ヶ年
計画以後の分も含まれておりますので、これは第二次五カ年
計画を立てまして更にそれを拡大して行きたい。併し世間の
要望等を
考えまして、我々どうしてもここに書いた数字くらいの年度において、
日本全国主な都市は
マイクロ・
ウエーブでつなぐということをやりたいと
考えております。なお
福岡——
札幌間は、御
承知の
通りに四千メガの四百八十チャンネルの
マイクロ・
ウエーブであります。而もそのルートは七つにな
つておりまして、そうしてそのうち五つは電話に使い、あとの二つが
テレビジヨンに使うということにな
つております。但し
テレビジヨンのチャンネルも、必要な場合においては、
テレビジヨンが使われぬときにおいては電話に切替えるという装置をするつもりであります。
なおこの表の点線で書いてあります所は、
通話数が、回線路が違いまして、かなり少くな
つておるのでありまして、
従つてトラフイツクに相応した
施設をしなくちやならんのでありまして、一応今我々の
考えておりますのは、先ほ
どもちよつと申上げましたFM方式でなくてPM方式で成るべくいたしたい。FM方式とPM方式の利害得失でありまするが、これは
経済比較も先ほど
ちよつとお尋ねでありましたが、十分してございます。
従つてそのデータも後ほど差上げるようにいたしたいと思
つておりまするが、四百八十チャンネルをとる場合を
考えますると、FM方式は
建設費においてPM方式の約三分の二であります。そして又年間の
経費、年
経費で勘定いたしますと、約半分ですむというデータが出ておりますので、
従つてトラフィツクの多い所は必然的にFM方式でなければならない。併しこの点線の所は、トラフィツクが少い場合におきましてはPM方式でありますると大体百五、六十チャンネルまでとれます。而もそれは六つのシステムを使
つての方式でありまして、
従つて周波数をそれだけもら
つて重ね重ねて行く方法でありますので、そういう所は、むしろ四百八十なんという余計要らない所ではPM方式のほうが
経済だという
考えでおります。併し今後の
通信の発達状況も
考えまして、所によ
つてはFM方式を使わなくちやならんかも知れませんが、大体そういう
方針で目下
計画を進めております。
それから駐留軍の
関係でありますが、駐留軍につきましては、先年末駐留軍で
マイクロ・
ウエーブの
傾向を持
つておるということを聞いてお
つたのであります。而もこれは合同
委員会、つまり外務省に対してその
計画についても協議があ
つたのでありまして、私
どもそれを仄聞しておりましたのでありますが、その後駐留軍の
通信隊のチーフ・オフイサーに会いまして、その
計画について具体的に我々は聞いたのであります。又その際何が故に駐留軍
自身が
専用通信として
マイクロ・
ウエーブを持たなくちやならんのかということについても確めたのであります。そのときにチーフ・オフイサーの言いますことには、なかなかうまいことを言
つたのでありますが、現在駐留軍は
相当の回線を
電電公社から割愛さしておる。従
つて公衆通信の現在の不自由というものは駐留軍において或る
程度責はあると思う。であるから、若し自分らの
経費で
施設ができるならば、
公衆通信に迷惑をかけないようにしたいということを以前から
考えておつた。ところがまあ
マイクロ・
ウエーブでも
つて最近は比較的安く
通信施設もできるのであるからして、自分たちとしては、駐留軍専用の
マイクロ・
ウエーブを
施設するつもりであるという話でありました。その際に私といたしましては、若しそういうことをやられるとするならば、できるだけやはり
重複施設をやめてもらいたい。つまり道路を一一別な
地点に設置するということになりますと、道路
自身でも一カ所に数千万を必要とする場合があるのでありまするから、むしろ
局舎その他につきましてもできるならば我々の
局舎を提供しよう、又できない場合においては、その傍に
建設したらどうか、又
建設する際においては我々のほうができるだけ力を借そう、又保守の場合においても、できるならば我々のほうに委託してもらいたいということを申して来たのであります。そうしたところが、それに対しては非常に向うは喜びまして、申出は我々としては非常に歓迎する、できるだけ協力をしてもらいたいということで、着々その後打合せをいたしまして、向うでも協力せられるところは全部協力を求めて来ております。工事そのものにつきましても、全面的にこつちに工事を委託しております。ただ
無線機器は向うのものを持
つて来ておりますので、それについては
無線機器のセツチングだけは自分のほうでやる。併し
局舎、アンテナ、その他につきましては全部こつちでや
つてもらう、又保守につきましても全面的にこつちに委託するということで、細かいことは申上げませんが、その間に協定をちやんと作
つて着々や
つております。向うは向うから機械を持
つて来たものですから非常に早くできるのでありまするが、大体本年内或いは本年度内において
東京——大阪間及び東京——
札幌間ができます。この方式はやはり回線数が非常に少いものですから、PM方式を使
つておりまして、東京から以北はフイルコの製品であります。東京から
大阪まではゼネラル・エレクトリツクの製品であります。そうしてこの二
区間に対しましては、工事の引受契約等もすでにできております。着々現在工事をしております。こちらの
マイクロ・
ウエーブの
ステーシヨンと一致しないところでも向うのすでに持
つておりますVHFの
ステーシヨンがございます。これも
公社が保守を委託されておるのでありまするが、その場所に向うの
マイクロ・
ウエーブの
ステーシヨンを置くということにな
つておりまして、大
部分はやはりこちらに委託してあるというふうに、非常に駐留軍は
電電公社を信頼しておるわけであります。なお
大阪から
福岡に対しましては向うで
計画を持
つておりますけれ
ども、まだ工事契約もできておりません。
従つてもう少し先に延びることだと思います。